電ちゃんが、硫黄島鎮守府の仲間になって、早1週間がたった頃、日本本土の鎮守府から艦娘がやって来た。
「こちらが提督からの手紙です」
そう言って手紙を渡してきたのは、眼鏡をかけたお姉さん・・・名前は大淀だそうです。まぁ、そんな彼女から手紙を受け取り中身を読んでみる・・・フムフム?・・・ん?
「大淀さん、ちょっといいですか?」
「はい?何でしょう?」
「何か普通に鎮守府許可とか書いてるんですけど・・・」
「・・・何か問題でも?」
いや、問題も何も前提がおかしい・・・絶対裏に何かあるよこれ・・・だってそうでしょ、どこの馬の骨かわからない奴が、自国の領土で軍事力を持ち始めたのに『はい、そうですか?なら鎮守府として認めるので頑張って下さい』とはならないだろう・・・いくら共通の敵がいたとしても、もう少し視察するとか聞き取りするとか何か自分たちが納得する材料を探すのが普通ではないですかね?まぁ、ここで愚痴を言っても意味ありませんし、許可をくれると言うなら貰っとくのも良いかもしれません。
「いえ、ありがたく頂戴いたします」
「では、これからの鎮守府の運営に期待いたします。」
そう言って、大淀さんは帰って行った。
「まぁ、成るようにしか成らないか・・・それより妖精さん!電ちゃんを呼んで、今から楽しい建造の時間だよ!」
「はい!こちら大淀・・・手はず通りにいたしました」
「ご苦労!直ちに帰投するように・・・以上だ!」
「了解!大淀帰投します」
静かな波を滑るように進む大淀・・・だが何故か大きく迂回するルートで日本本土へ向かう大淀・・・その表情は暗く寂しそうにしているのを、大淀についてる補助妖精が心配そうに見ていた・・・
「負けないで・・・新しい提督さん」
日本東京都某所にある有名な旅館に二人の男の姿があった・・・一人はガッチリした体型の軍人で名は田中昭三。もう一人は小太りでいかにも胡散臭い雰囲気を醸し出してる男、名は伊藤彰、職業防衛大臣。
「で、田中くん・・・例の新しくできた鎮守府・・・え~と何処だったか・・・」
「硫黄島です」
「あぁ、そうそう硫黄島鎮守府・・・正直使えるのかね?」
「わかりません!出来たばかりですので・・・」
「・・・それもそうか、まぁ、使えなくても盾にはなるだろうさ・・・せいぜい日本のために少しでも頑張って貰いたいものだな・・・」
「そうですね・・・何せ今の敵の最前線は小笠原諸島ですからね・・・否応なく敵の攻撃対象は硫黄島鎮守府に向けられますからね」
奇しくも、敵の補給線を断つかの様に新しくできた出来た、硫黄島鎮守府・・・。この先どうなるかは神のみぞ知ることであろう。