ノアーは暗い村の中を歩き回っていた。ここはノアーの故郷であるフラド村だ。最も、現実のそれではないが。
「またこの夢か…」
10年前、モンスターによって故郷が滅んだあの日から、この夢をよく見るようになった。
内容はいつも同じで、死体まみれのフラド村を歩き、しばらくしたらノアーの母親が助けを求めてくる。そして父親が「なぜ私達を置いていった」と問いかけながら歩み寄ってくるも、あのモンスターに食われる。そしてモンスターは次に自分を狙って大顎を開き、喰らい付かれそうになり目が覚める。そんな夢だ。
周りには人間の死体が散乱し、異臭が立ち込めている。幼い頃は思い出すだけで吐き気を催したこの臭いも、ハンターを続ければ次第に慣れていった。
歩く度にグチャグチャという足音が鳴る。
現実のものとは少し異なる地形の村を歩き続け、自分の家に到着した。家は崩れて既に瓦礫の山となっているが、不思議とここが自宅だと理解していた。
「ノアー…そこにいるの…?」
瓦礫の中から声がする。母親の声だ。
「母さん。今そこから出す。待っててくれ。」
瓦礫の山が少し動き、中から人の腕が伸びてきた。その腕を左手で掴み、右腕と肩で瓦礫をどかそうとする。
「早く…!コイツをどけるから…!」
ぷちっ
瓦礫から伸びてきた腕が千切れ、左手には人の腕だけが残った。
「なぜ母さんを助けなかったんだ。」
後ろから声がした。振り返るとそこには父がいた。
「お前が母さんを殺したのか?」
「違っ…俺は助けようと……」
「ならなぜ私達家族を置いてのうのうと生きている?」
「……」
「私達をここに置いていったのはお前だ。」
父がゆっくりとこちらに歩いてくる。
「よせ…」
「お前は私達家族をこんな場所に置いてけぼりにした!」
「やめろ…」
「お前が全て───」
父は突如湧き出てきた黒い霧から現れた虫に頭を食われ、そのまま霧の中へと消えていった。
次に霧からあのモンスターが全貌を露わにした。黒い体、長い首、赤い目、赤紫の牙、ムカデのような尻尾、そして尻尾と前足に生えた鎌。
“それ”は顔をノアーの方に向け、牙をゆっくりと展開した。
耳にずっとこびり付いているあのおぞましい雄叫びを上げ、ノアーを喰らいつこうと飛び掛かって来て……
ドン
何かを叩く音で目が覚める。
ドン
しばらくしてまた何かを叩く音がした。方向からして自室の扉だろう。宅配だろうか?何かを自室に頼んだ記憶は無いが
ドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドン
連打している音で宅配などといったものではない事を確信した。誰だか分からないが、悪ふざけやイタズラの類だろう。地元の悪ガキなら親に突き出してやる。
連打はまだ続いている。玄関まで行き、扉を大きく開いた。
「朝から迷惑だ!親に連絡されたく無かったらさっさとどっか行け!」
「やっと起きたか。悪いけど俺の親に連絡するのは無理だよ〜ん。」
子供みたいなイタズラをしていたのはノアーより歳上のハンターで、先日共に狩猟に行ったことがあり、隣室に住んでいる男、スタニスラウだった。
「お前……なんの用だ…」
「アンタにクエストを持ってきた!」
無言で扉を強く閉めた。コイツとはもう関わりたくない。
ドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドンドン
また扉が連打される。同行すると言うまでこれを続ける気か?再び扉を思い切り開いた。
「消え失せろッ!!!」
「待てったら話を聞けよ!今回は同行しろとかそんなんじゃない!アンタに依頼がにあるからそれを伝えに来たんだよ!」
「どういうことだ?」
「本来は俺達、というかシーラに依頼が来てて俺もそれに同行しようとしたんだが、俺は俺で別の依頼が来てたんだよ。それでこのクエストをアンタに代わってほしい。」
「ミシェリアじゃ駄目だったのか?」
「リエルは俺のクエストに同行させたい。俺ん所は群れを成すモンスターが相手だからシールドガンの方が相性が良い。」
「で、俺の方のターゲットは?」
「場所が巨竜森林でターゲットの名前は
「初めて聞く奴だな。」
「島の固有種ってわけじゃあ無いんだが、それでも珍しいモンスターだからな。泡を扱う樹竜種のモンスターだ。」
「樹竜?」
「知らないか?まあ俺も今回で初めて知った種族だけどな!後ろ足が退化してる海竜と蛇竜の中間みたいな姿らしい。地面に根を張るようにして地中で生活するのや足が完全に退化しているのもいるみたいだが、クォチュエンシは後ろ足がそれぞれ2本の尻尾みたいになってて、尻尾が5つあるような見た目をしてる。たしかその部位が泡飾羽って呼ばれてたはず。」
「そいつをあの鉄仮面と一緒に仕留めて来いって事か?」
「ん〜っとまぁそゆこと〜。まあ詳しくは中央広場でシーラに直接聞け。じゃあ俺は用があるのでこれで。俺がいなくて寂しいだろうが泣くんじゃねぇぞ?」
「あぁ。嬉しすぎて泣きそうだよ。」
「それじゃあ幸運を祈る!」
スタニスラウは2本指で軽い敬礼をすると、早足で何処かに走り去っていった。
ガノトトスの時と同じく、防具はスカルダシリーズ、武器に双剣アシッドスティレットを装備し、アイテムには消散剤を持ち込んで中央広場に行った。早朝なのもあって人は少なく、重装甲を纏ったシーラの姿はその中でも一際よく目立っていた。
「言われた通り来てやったぞ。」
「てっきり君の事だから交渉で夜になるかと思ったが、意外と早かったみたいだね。」
「……まぁ、お前はアイツ程面倒臭い奴には見えないからな。今回は多少安心出来そうだと思っただけだ。」
「フフ…それはどうだろうね?私はそうなのかも知れないが…彼は君にとって相当面倒臭い奴だと思うよ。」
「彼…?」
「申し訳ございません!集合時間に遅れてしまいました!」
遠くから見知らぬ人物が小走りでやって来た。操虫棍の“ボーンロッド”を背負ったブナハブラ防具の、シーラほどの大男だ。身長こそ高いものの体は細く、その様子は木の枝が棍棒を担いでいるようだった。彼の右腕にへばり付いているハチのような猟虫が触角をぴくりと動かし、顔を少しこちら側に傾けた。
「貴方がノアー様ですね?私はデクスター・サリヴァンと申します。以後、お見知りおきを。」
デクスターは紳士のような大袈裟なお辞儀をこちらにしてきた。
「ご覧の通り私は操虫棍使いです。こちらはミューラー。島に来てからの私の相棒です。」
ミューラーと名付けられた猟虫は自分の頭を撫でるデクスターの手を前足で退かした。
「彼とは島に来る前からの知り合いでね。医療にも詳しいから狩り場では命綱になってくれる事もある。」
「何か怪我をされたり体調不良を起こした際は仰ってくださいね。私が診断いたしますのでキヘヘヘヘ!」
気色の悪い笑い声を上げながら長い舌で口周り舐めずりするこの男を果たして信用していいのだろうか。
「傷口をそのナメクジみたいな舌で舐めてくれるのか?心の傷まで増えそうだが。」
「唾液に含まれる殺菌作用のある成分は限られていますし、舐めることで感染症になる可能性もあります。なのでそんなことはしませんよ?」
デクスターがさっきまでの変人じみた顔から急に真面目な顔に変化して答える。
「荷車は予約してある。準備ができたなら早速向かうとしよう。」
「回復薬、薬草、秘薬、栄養剤、生命の粉塵、解毒薬、げどく草、ウチケシの実、にが虫の体液、消散剤、消臭玉…あとなんかよく分からない薬とぉ〜…私は大丈夫です!」
「その薬は俺には絶対に使うな。俺も準備は出来ている。」
「それでは出発しよう。」
「シーラさん、“アレ”やりませんか?ユデグエンドでは初めてですよね?」
「“アレ”か。言われてみればそうだったね。」
「アレ…?」
「私達のチームでクエスト行く前に恒例行事があってね。本来はスタンもいる時なのだが、ノアー、君も既に我々の立派なチームメイトということで教えてあげよう。」
「チームメイトじゃねぇし別に知りたくもない。」
「まぁそう言わずに!早速行きますよ!まずは例を見せるので覚えてくださいね?」
デクスターはそう言うと中腰になり、左腕を大きく前に突き出す謎のポーズを取り、シーラは無言でデクスターの左に来て仁王立ちになって拳を無らし始めた。
なんなんだこれは。
そう呆気に取られているとシーラが喋り始めた。
「君は私の左に来て好きなポーズを決めたまえ。そしたら私が決め台詞を言うから、君はそれに応える。簡単だろ?」
「断る。」
「どうしてだい?」
「恥ずかしい。」
「恥ずかしくない。」
「それを朝の広場で堂々とやろうと言える羞恥心の無さには尊敬するよ。」
2人を放置して荷車の停留所へと向かう。すると後ろから2人の声が聞こえてきた。
「では私達だけでやりましょうか。」
「だね。コホン、では……狩りに出向くとしようか?親愛なる狩友よ。」
「合点承知ィイイイ!うおぉおおおおおお──」
馬鹿かコイツらは。
荷車の中ではシーラとデクスターの話について色々聞かされた。
2人は5年ほどの付き合いらしく、馴れ初めはスタニスラウがクイーンランゴスタとランゴスタの群れに刺されて死にかけていた所をデクスターが治療したのが最初だと言う。
また、彼が大陸で連れていた猟虫はシナトモドキで、名前はカロールと言うらしい。
デクスターが右目を隠していることにしつこく聞いてきたため、こっちもモノブロスによって右目を失った話をした。彼にとっても右目付近が抉れたのに大した後遺症も無く過ごせていることは珍しい例だったようだ。
昼に巨竜森林へと降り立った3人はシーラの地図を見ながら水辺へ向かった。
「依頼は誰から?」
「水質調査に来ていた書士隊員からだ。どうやらこの川を調べている最中に襲われたらしい。」
シーラが指で森林の北側の川を指し示す。
「クォチュエンシは縄張りに侵入した者を泡で追い払うと聞いたことがあります。繁殖期にはハーレムを作り、雌を守るために凶暴になるらしいですが…」
「書士隊員は“泡”にまみれて、“
「泡だけに!?!?!?」
「…」
「YEAR〜!!!!!!!!」
シーラとデクスターが唐突に高速ハンドシェイクを始めた。
「では今は繁殖期じゃあないという事ですね。」
そしてデクスターが真顔に戻って話を続けた。
十数分後、目的地の川に辿り着き、周辺の探索を始めた。クォチュエンシは縄張りの近くに痕跡として泡を残す事があるようで、それ以外にも地面を這いずった跡が残るようだが、辺りにはそれらしい痕跡は残っていなかった。捜索を続けて30分ほど経った時、デクスターが声を出した。
「こっちに何かあります!」
ノアーとシーラはデクスターのいる方へ駆け寄る。大木のすぐ側にしゃがみ込んだデクスターが指を差した所には地面を掘り起こしたような跡が残っていた。
「これが痕跡ですか?」
「そうだが恐らく違う奴のだ。何処かで見覚えが──」
「これはイャンクックの痕跡ではないか?見たまえ、木の根を吸う幼虫が住んでいる。これを捕食したのだろう。」
シーラが痕跡の近くを掘り、小さな虫を手に乗せてそう言った。
「イャンクックがここで呑気に食事をしていたということは、イャンクックより強大であるはずのクォチュエンシはいないという事でしょうか?」
「まあその可能性が高いね。他を当たろうか。」
道中痕跡を探しつつ川に沿って少し上流まで登り、途中にあった水辺で休憩をする事になった。ノアーは辺りを見回しているが、シーラとデクスターは座り込んでくつろいでいる。
「見つかりませんねェ〜」
「あまり動き回るモンスターではないと聞いたが…証言があったのはさっきの川辺なのにどうしてだろうねぇ?」
「だがそこに別のモンスターの痕跡が残っているという事は、何かがあって今は席を外している訳だ。」
「別のモンスターに襲われたとかでしょうか?」
「恐らく。」
「…?」
ふと、何かの気配を察知した。複数の何かがこちらを監視しているように感じる。周囲に目をやるが、それらしき姿は見えない。しかし、何かがそこにいるのは明白だった。
「ノアー様?どうかされましたか?」
「…確かに何かいるね。」
「お前も勘付いていたか。」
「私にはあまり…ではミューラーに辺りを捜索してもらいましょうか?」
「ああ頼む。」
デクスターが操虫棍を取り出してそれを回し、ミューラーは反応して空を飛び始めた。
すると草むらの中からミューラー目掛けて黒い塊が投擲され、激突すると塊は青白い煙を放出し、それを受けたミューラーが地面に落下した。
「あれは、麻酔ガス!?」
続けてノアー達の周りから大量の獣人が現れ、四方八方を囲まれてしまった。
その獣人達はネズミのような顔でウサギのような耳をしており、ずんぐりとした体つきで手には水掻きが付いていた。
「何者なんだコイツら!?」
「コエットです!この島固有の獣人ですよ!」
「ここは彼らの縄張りだったか。」
コエット達は槍を構えてにじり寄って来る。
「武器を捨てろ。言語は通じるか?」
そう言ってもコエット達は奇声を上げ続けるばかりで通じていないようだった。
「任せてください。彼らの言語なら分かります。私が交渉しましょう。」
デクスターは操虫棍を地面に置き、両手を挙げながら口を開いた。
「ヲチス、トク、ツギエ。」
そうすると後ろにいたコエット達は槍を下ろし始めた。
「ニゾ、カタウ。カツテウト、バズアハムニシミ」
何を言っているのかはよく分からないが、その言葉を聞いたコエット達の中から顔に赤い塗装を施したリーダーのような個体が前に出てデクスターに何かを伝える。
「カロリハ ボテタエ エビエニ」
「ナリニウ。サロ、ボテタエ?」
「マアナハ ウオ テラウハ ネソアヂ」
「テラウハ?バアニ?」
「メリシクナル」
「ニレマバ。セサスミテト」
一通り話し終えたのか、デクスターが2人の方を向いて言った。
「どうやら彼らは紫色の鳥に襲われて本来の住処から逃げてきたようです。」
「紫の鳥…?まさか、イャンガルルガか?」
「あの痕跡…あの近くにはコエット達の巣があったって事か?」
「ええ恐らく。コエットは泉獣族とも呼ばれていて水辺で狩りを行うんです。住居もその近くにあったのでしょう。」
「ならばクォチュエンシについて何か知っているのではないか?デクスター、少し聞いてみてくれ。」
「分かりました。では……ムアニ、カロリ、ムバルハヒドニホブ、シギストレ。ズラエマエ、ヒコ?」
コエット達は近くの者同士で何かを話し合い、またもリーダーのような赤塗りが喋り始めた。
「タロ ウチ ウクニルドトクチ ズユミストクチ」
「メリシクナル、カウヂスチハ?」
「ウオセ」
「バサウテチ?カスオワ、ツブバヤ」
「イアチ ヤケトクホブ? ズユイ スルチウニリ ナル カウヂソ」
「…どうやらクォチュエンシはイャンガルルガと思わしきモンスターが来る前にそこに住み着いていたようです。動向を知りたかったら紫の鳥を何とかしろとのことですが、どうしますか?」
「イャンガルルガ追い払ってまでして報酬が情報だけじゃあやる気にはなれんな。」
「そうかい?私はそれで構わないが。」
「リスクと釣り合っていないだろ。」
「それもそうですね。では他の報酬もくれるように交渉してみますね。…カウ、バズアハムニシミ、ナルチエセキリ、ズラエマエヂコチルニウ、チキリゾアベラサソ。」
するとコエット達は突然血相を変え、再び槍を構えた。
「え!?どうして!?」
「おいサリヴァン、お前なんて言った!?」
「え、親愛なる皆様、鳥は追い払うので、情報以外にも何かを私達に恵んでくださいと言っただけですが!?」
「じゃあなんで俺達に武器向けてるんだコイツラは!」
「分かりませんよ!聞きますね!?バズアハムニシミ、バゾベクメコレ!?」
「カミオ シボテトク!ルセポケナニウ!」
「そんな!?私の態度が悪いなんて!!!」
「お前本当に何言いやがった!?」
コエットが群れで飛び掛かってきて攻撃されそうになった瞬間、空から紫色の塊が突撃してきて、一同は吹き飛ばされた。
鋭利な刺の生えた紫の甲殻、扇形の耳、槍のような尻尾、間違いなく黒狼鳥イャンガルルガだった。
戦闘を好む性質上、この個体にも傷が大量に付いており、顔に至っては右側が大きく削れ、右目と右耳が無い上にその周りはクチバシも剥がれて中の肉が剥き出しになっており、右側の銀毛は赤黒く染まっている。
コエット達は矛先をイャンガルルガに変え、次々と特攻して行く。
「クチバシが大きく抉れている…こんな姿でよく生きてこられたな…」
「コイツには何処か親近感を覚える…」
「まさしく傷ついたイャンガルルガですね。では自分はミューラーを叩き起こしてきますね!」
デクスターはコエット達を蹴散らすイャンガルルガの近くを走って地面に転がっているミューラーを拾う。それに続けてノアーも黒狼鳥に近付いて双剣を抜き、足元目掛けて剣を振るった。
やはり強固な甲殻に守られていて刃の通りが悪い。コエット達の槍も全く刺さらず、弾き返されて体勢を崩した隙にクチバシによって吹っ飛んでいく者や火炎ブレスで背中が燃え、慌てふためく者等がいた。
「ミューラー!ブチかましてください!」
デクスターがイャンガルルガの翼に操虫棍から印弾を発射し、そこへミューラーが突撃していくと、白いモヤのような粉塵が現れた。続けて頭に打ち込み、今度は赤い粉塵が、更に脚、胴体、再び翼へと粉塵を付着させ、棍棒をクルリと回した。
すると空中を漂っていた粉塵はミューラーが羽の動かしてた発生した気流に乗って一箇所に集まっていった。
デクスターは指パッチンをして一言呟いた。
「どーん」
するとイャンガルルガの首元に溜まっていた粉塵の塊が爆発し、それを受けた黒狼鳥は大きく怯んだ。
「ま、私にかかればこんなもんで──」
怯んだ直後にカウンターとして放った突進でデクスターの体は空中を舞い、ダッシュの風圧にコエット達も巻き込まれていた。
威嚇する黒狼鳥を後ろから攻撃し、柔らかい尻尾を斬りつける。毒を分泌する厄介な尻尾は切断して短くしておいたほうが身のためだろう。
続けざまにシーラが弾丸を頭部の傷口目掛けて数発打ち込む。それが効いたのかイャンガルルガは苛立った様子で三、四回跳びはね、甲高い叫び声を轟かせた。
直後に耳を塞いでいるノアーとをクチバシで突き飛ばし、シーラ目掛けて火球を吐いた。
回復薬を服用して突撃し、黒狼鳥は尻尾の刺で突き刺してきたがそれを避けて再び尾部を回転しながら切り裂き、傷を付ける。
弾を込め直したシーラが尻尾目掛けて撃ち込み、弾丸は着弾した瞬間に細かな刃を飛び散らせて傷口を更に大きくした。
更にデクスターが空中からイャンガルルガの背中を攻撃し、続けて背中を踏み台にして再び高く跳び上がった。それに対抗するようにイャンガルルガも空を飛び、サマーソルトでデクスターを叩き落とそうとするが、彼は棍棒から噴出する空気で横方向に飛び退いてそれを回避する。
そして翼目掛けて反撃を与え、更に飛び上がる事で次に吐いてきた火球を避け、頭部目掛けて落下しながら突き刺す急襲突きを食らわせてイャンガルルガを地面に叩き落とした。
起き上がろうと藻掻く黒狼鳥に追い打ちを与えようと頭部目掛けて双剣を振り下ろすが、気付けばノアーの体は宙を舞っていた。
何が起きた……?
相手の方を見ると、イャンガルルガは体を大きく回転させて周囲を尻尾で薙ぎ払いながら飛び上がっていた。デクスターも自分と同じく吹き飛ばされており、攻撃を加えようとしていた赤塗り含むのコエット達も反撃を喰らっていた。
黒狼鳥はサマーソルトでデクスターにとどめを刺そうとしたが、シーラの射撃が顔面に直撃したことで空中でよろめいた。
その一撃によってクチバシの傷口はさらに抉れ、上顎の左側から口の中が丸見えになった。しかしイャンガルルガは戦闘を止める意思を見せず、シーラ目掛けて火球を放った。
「アイツ、倒れた隙を利用してカウンターを取るとは、中々狡猾な奴だね。」
火球を回避しながらシーラはそう言い、穴から口の中に目掛けて斬裂弾を発射した。
イャンガルルガは顔をひねって斬裂弾を躱し、今度はノアーを狙って火球を吐く。
バック宙でそれを避け、飛び掛かって胴体に乗り込み、背中を何度も斬りつけたが、硬い甲殻に阻まれて大きなダメージは与えられなかった。
更にイャンガルルガはノアーを背中に乗せたまま暴れ回り、そのまま彼を振り落としてしまった。
「クソ…効いてる気がしねぇ…」
アシッドスティレットから滲み出る酸でもあの刺々しい紫の甲殻を溶かすのは容易でないようだ。
イャンガルルガは地上に向かって急降下してノアーを串刺しにしようとしたが、間一髪でそれを回避する。
地面から頭を引き抜き、ゆっくりとこちらを向いたイャンガルルガのクチバシの中に粉塵の塊が入っていくと、口内でそれが爆発した。左側を見ると、デクスターが右手に操虫棍を持ち、左手手に赤塗りのコエットを抱えていた。
「このコエット、イャンガルルガの毒にやられてます!すぐ退避しましょう!前の縄張りがあったという場所まで案内してもらいます!キロバケヌ、カキシロトウレ、トテチウ、ミオハウオ、サウテ、ニカセ!」
デクスターの言葉を聞いたコエットの一匹がそれを理解したのか、川の下流の方に向かって走り始め、他の個体もそれに続いた。デクスターとノアーもそれを追いかけ、シーラは閃光玉でイャンガルルガを足止めしてから後を追った。
コエット達に着いて行って辿り着いたのは、先程までクォチュエンシの痕跡を探していた川よりも少し下流の、川が石や枝でせき止められた先にある、大きな溜まりに浮いている遺跡ほどの大きさをした泥と木のドームだった。
コエット達が溜まりの中に潜り、ドームをくぐるようにしてその中に入っていく。
水中を泳げなければ中に入れないという構造になっているのだろう。たまりの前で川がせき止められていたのは、流れが強くなった時に住処が壊れないようにするために彼らが建設したものなのだろうか。
コエット達と同じように3人も水中からドームの中へと入った。
内部を見ると、石をブロック状に削ったものを積み上げて構成されていた。どうやらコエット達は、石造りの遺跡を巣として利用しているようだった。外壁を泥や枝で覆ったのは森へのカモフラージュだろうか。窓に当たる穴のある場所は外装の隙間が広く、日光や風が通るようになっていた。
デクスターは赤塗りを葉っぱで出来たベッドのような場所に寝かせた。すると入口から槍を持った一匹のコエットが慌てて入ってきて何かを叫んだ。
「ホブ!イウテ!ヤバテトクチ!」
「なんですって!?」
「何事だね?」
「クォチュエンシが戻って来たと言っています。」
「情報探る手間が省けたな。仕留めに行くぞ。」
「私は彼の手当てを行います。お二人共、お気を付けて。」
「了解した。では…行くとしようか?親愛なる狩友よ。」
「はぁ…合点承知。」
特に意味もなく手袋をはめるようなポーズをして巣の入口から水に飛び込んだ。
「さては君、狩りの時はいつもよりノリが良くなっちゃう感じかい?」
シーラはそう言うとノアーに続いて水に入った。
溜まりの外に出てすぐにクォチュエンシの姿が目に入った。話に聞いた通り、全身は緑の鱗を持った蛇竜と海竜のような姿だ。しかし下半身はそれらと大きく異なり、先端に目玉模様の付いた金色の派手な鳥の尾羽根のような尻尾と、それに似た形状の指が変化したような器官が左右に2つずつ、計5つの巨大な尻尾のようになっていた。これが泡飾羽というものだろう。また、顔もヘビと鳥の中間とでも言うような様相をしていて、鱗に覆われた顔面とギョロリと開かれた鋭い目つきはヘビそのものだが、口は鳥のクチバシのように先端が尖っていた。更に頭頂部にはトサカのような器官もある。這いずった後は地面がぬらぬらと光っており、恐らくこれが泡の原液だろう。
「じゃ、やるか。」
双剣を引き抜き、後方から不意打ちを与える。
不覚を取ったクォチュエンシはすぐさま滑るようにしてノアーから離れ、鳥のような甲高い声で吠えた。
その直後に泡飾羽を振って泡の塊を飛ばしてきたが、突撃しながら避けて腹部を斬り裂く。
相手は飛び跳ねて再び距離を置き、今度は泡の塊やシャボン玉を大量に撒き散らしたが、シーラがボウガンでいくつか撃ってそれを破壊し、続けてクォチュエンシ本体を狙撃した。
沫雉竜はシーラに狙いを変え、爪で引っ掻こうと飛び掛かったがシーラはボウガンのシールドでこれを防ぎ、至近距離から顔面を撃った。
ノアーは泡飾羽を後ろから攻撃しつつそれを踏み台に飛び跳ね、回転しながら頭部まで伝うように斬り裂いていく。
何度もしつこく攻撃されて苛立ったのか、クォチュエンシは耳をつんざくような雄叫びを出し、周囲に大量の泡をバラ撒いた。
「邪魔な泡は頼んだぞ!」
「ああ任せたまえ!」
姿勢を低くしてクォチュエンシに向かって走り始める。前や横から来る泡はシーラによって次々と割られていき、クォチュエンシはノアーをクチバシで突こうと頭を振り下ろしたが、横に回避して首筋を攻撃した。
更に怯んだ所に容赦なく弾が数発ほど撃ち込まれる。樹竜は唸り声を上げて泡飾羽を叩きつけるが、身を捩らせて二本の泡飾羽同士の間に挟まるように回避する。
「そこを離れろ!」
シーラが真横の朽ちた木の根元を撃ち、木を倒壊させてそれにクォチュエンシを巻き込む。ノアーは倒木に巻き込まれないように動き、ダウンした沫雉竜の頭部に追撃の乱舞を食らわせた。
樹竜は起き上がる際に尻尾で倒木を掴んで振り回し、周囲を薙ぎ払った。ノアーは刀身で身を守った事で直撃を免れたが、数メートル先の木の幹まで打ち飛ばされてしまった。追撃を受けそうになるが、シーラが機関竜弾を乱れ撃ちしてクォチュエンシに狙われる事で攻撃を受けることは避けられた。
シーラが相手をしている間に武器を研ぎ、回復薬を飲んで体勢を立て直す。
一方のシーラは泡で滑りながら殴り飛ばされているように見えるが、多分大丈夫だろう。
泡飾羽を後ろから切りつけ、酸で筋肉を溶かし、尻尾を切断した。沫雉竜は大きく前に仰け反り、こちらを振り返って切断された尻尾を見てから先端の無くなった中央の泡飾羽を見ると、怒り狂ったように吠え出した。
「おっと……スマンな…」
クォチュエンシが地面を滑りながら周囲に前脚やクチバシを何度も叩きつけて暴れ回り、ノアーは飛び退きながらそれを避けていく。泡飾羽振り回しを飛んで避け、カウンターで上空から回転攻撃を行い、右前脚の爪を破壊した。酸で前脚の表面の鱗が溶解し、煙が立ち込める。
更にシーラが頭部目掛けて斬裂弾を発射し、飛び散った刃によってクチバシとトサカはボロボロになった。
「ノアー、悪い知らせと悪い知らせがある。」
「そうかじゃあ悪い知らせから教えてくれ。」
「弾切れだ。後はよろしく頼むよ〜。」
「モンスターの近くまで行ってそのデカい銃身で殴るのは安全な遠距離からチマチマ撃つのと違って怖くて危ないから無理か?」
動き回ってクォチュエンシを斬りつけながらシーラに聞く。
「刀身が巨大な大剣を使っているスタンと狩りをする時は弾切れ起こす前に仕留められるんだけどねぇ?君は何が原因だと思う?」
シーラはクォチュエンシの出した泡を石ころで割りながら聞き返してきた。石ころ拾って投げる暇があるなら弾丸の調合素材でも集めて来て欲しいものだが。
そうしてクォチュエンシから少し目を逸らしてしまった隙に地面に撒かれていた泡を踏んでしまい、足が滑って動き辛くなる。
「クソッ…」
クォチュエンシがチャンスだと言わんばかりに体当たりをしてきたが、間一髪で飛び込むように緊急回避する。しかし立ち上がろうにも体が滑って上手くいかない。無理矢理体を起こすも足を滑らせて派手に後ろに転んで頭を打つ。
「もう一つの悪い知らせだ。ノアーがピンチだぞぉ?」
沫雉竜はノアー目掛けて泡飾羽を叩きつけてきたが、シーラにすんでの所で救出され、事なきを得た。だが、ノアーとシーラは共に木の根元にまで追い詰められてしまった。
「早く消散剤を出してくれ!」
「どこにあるんだい!」
「ポーチだ!」
クォチュエンシは泡飾羽を高く上げて体制を戻すとこちらの方を向き直した。
「どのポーチ!?腕?腰?足?」
「腰に付けてるポーチだ!」
「腰の奴にポケット付けすぎじゃないかね!?9個もいらないだろう!?」
クォチュエンシが滑りながらにじり寄ってくる。
「8個だ!そんな多くない!消散剤は右から2つ目!!違う!そっちはお前から見たら左だろ!お前から見て右の方だよ!!」
シーラがポーチから消散剤を取り出し、ビンを開けようとしたが、沫雉竜は容赦なく飛び掛かって前脚を叩きつけてきた。2人とも別々の方向に吹き飛び、ノアーは飛ばされた先でまた泡の上を転がって泡まみれになってしまった。
ノアーの元までシーラが走って来たものの、クォチュエンシは再び泡飾羽を叩きつけようと突っ込んできた。
しかしその時、クォチュエンシ目掛けて大量の槍が降り注いだ。樹竜は大きく怯み、その隙にシーラがノアーに消散剤を振り掛ける。まとわりついていた泡がみるみる内に溶けて落ちていった。
「一体何事だ!?」
巣のある方角からコエット達が軍勢を成して突撃してきた。丘の上には操虫棍を突いて立っているデクスターがいた。
「キヘヘヘ!ユワエバヤウケダ!」
彼はそう叫ぶとミューラーを腕から飛ばし、ハルバードのような武器を2つ装備した赤塗りがその足に掴まって雄叫びをあげながらクォチュエンシに突撃する。そして首に跨り、ハルバードで首元をメッタ刺しにした。更にデクスターが後に続き、ミューラーと共に空中から沫雉竜の頭を貫くように攻撃した。クォチュエンシが振り払おうとかぶりを振るうも、後方に跳躍して回避し、粉塵を撒き散らしながら再び突進して頭部を攻撃した。その間もコエットの軍勢は胴体や泡飾羽を槍で攻撃し続けていた。
ノアーも戦線に戻り、死角から左端の泡飾羽を斬り裂く。
ハンター達とコエット達の猛攻を受けたクォチュエンシは体を引きずるように這って逃走を企てようとしたが、デクスターがバラまいた粉塵を集約させて爆発させ、逃亡を阻止する。
「貴方がたに見せてあげましょう、私の、私による、私のための美しき惨殺というものを!!」
そう言ってデクスターは大きく棍棒を振り回してミューラーを射出させ、再びクォチュエンシの周囲に粉塵を放出させた。
ミューラーが羽を動かして粉塵を樹竜の頭部付近にまとめると同時にデクスターは空高く飛び上がってクォチュエンシ目掛けて突進し、上空から落下しながら刃を顔面目掛けて振り下ろし、急襲突きで頭部を両断すると同時に粉塵を爆発させた。
赤、白、オレンジの粉が花火のように炸裂し、クォチュエンシの顔を包み込む。
クォチュエンシはか細く最期の悲鳴を上げると、長い首と泡飾羽をだらりと垂らせてそのまま事切れた。
「……終幕。」
「お疲れさん〜。」
「まあ、助かった。」
3人は武器を納め、クォチュエンシの素材を剥ぎ取り始めた。
ノアーは状態の良い飾羽を1枚と鱗の付いた皮を2枚剥ぎ取った。他の2人も剥ぎ取りを終えた事を確認した。
「それじゃあ帰るか。」
「ちょ〜っとお待ちを〜」
「どうかしたのか?」
「はい。彼等から私達に話があると。」
デクスターはコエットの群れを顎で指す。赤塗りのコエットがさっきまでの凶暴な顔とは打って変わって小動物のような円らな瞳でこちらを見ながら何かを言ってきた。
「カミオリテウト、クト」
「巣まで来て欲しいとのことです。」
再びコエットの巣に戻り、赤塗りに着いてくるよう促されながらその後ろを追い掛けた。
遺跡の最奥にある大きな玉座のようなものに、派手な飾りを大量に付けた族長のようなコエットが座っていた。玉座の左右には片手剣のハンターナイフと思われる武器を装備した護衛と思われる、頭に黒い布を巻いたコエットが1匹ずつ立っている。
「サユテリ、ホブナルチカスチ、カロチセコトケロチ」
「ルキウヒニスンセレ」
赤塗りは玉座から離れていき、族長は3人の顔を見ると、驚くことに人間の言葉で話し始めた。
「やあ、オロカモノ共。私はカシです。」
「ほう?」
「それがコエット流の恩返しか?面白い。」
「待ってください!私達の言語に詳しくないので!彼等は尊敬の念を込めてくれてるかもしれませんよ!?」
「モンスター退治、本当にありがとうございます。それと、ロテバの怪我を治してくれたのもありがとうございます。心から感謝しております。今後、我々は貴様らに力を貸します。」
「たしかに悪意は無いみたいだね…」
「一体誰なんだコイツにこんな人語を教えたバカは。」
「え〜っと、我々こそコエットの皆様の力になれて嬉しいです。」
デクスターの言葉を聞いた瞬間に護衛の2匹が少し険しい顔になったのを、ノアーは見逃さなかった。
「そこのオロカモノの御方、コエットって呼び方、やめてください。そうされると嬉しいです」
「え、それはどうしてですか?」
「コエット、昔のオロカモノの輩が、私達を太った汚い者という意味で付けた名前。すごく侮辱、です。」
「そうなのか?」
「わ、私も初めて知りました。そんな酷い意味だったとは…では皆様の本当の名前を教えていただいても?」
「私達、マーヤ。オロカモノ達にはそう呼んでほしい。」
「俺達のことを愚か者とか言うのもやめてくれねぇかな…」
カシはノアーの言葉を無視して話を続けた。
「これで私達の家、安全なりました。助けて欲しい時は此処に来て。全力でオロカモノの皆様に力をお貸しします。」
「おっおう…」
「ててーん、マーヤが仲間になった〜。」
「今夜、私達、宴します。オロカモノ共、是非ご参加ください!寝る場所も、歓迎します!!ユワエバヤ!オアキウ〜〜!!!!」
カシの声に反応して他のマーヤ達が盛り上がり始めた。
「今夜は彼等に甘えるとするかね。」
「そうですね。治療で頭使ったし動き回ったしで疲れましたよォ!」
マーヤ達の宴では彼らが狩ってきたであろう小型モンスターの肉や何かしらの虫、彼らの取ってきた野草を焼いて食べた。人間の舌には合わないというのが正直な感想だったが、彼らの気持ちに応えてありがたくいただいた。
深夜の暗い森の中、1頭のイャンガルルガが欠けたクチバシの痛みを抑えようと地面や木に何度も頭を擦り付けていた。しかし痛みは全く治まらず、剥き出しの肉を目当てに寄ってくる虫や小さい鳥も目障り極まりない。
そうした苦しみが募っていき、ついに激昂したイャンガルルガは森一帯に甲高い雄叫びを響かせた。熱を帯びた息が噴き出し、上嘴の穴から顔を覆うように黒い煙が上がる。黒狼鳥はこの苛立ちをどうにかしようと周囲を見渡した。
目に付いたのはアプトノスの死骸を貪るランポスの群れとドスランポスだった。
イャンガルルガはすぐさま群れの方へと飛び跳ね、手始めにドスランポスを上から踏みつけて至近距離から火炎ブレスで焼き、その体に何度もクチバシを振るって殺害した。続けて横から攻撃してきた複数匹のランポスを尻尾で薙ぎ払い、1匹は口に咥えた状態でブレスを吐き出して火炙りにした。
あっという間にランポスの群れは壊滅し、イャンガルルガは周りに死体しか無くなっていた事に気付くと、再び怒り狂ってランポス達の遺体をクチバシや爪で次々と引き裂いてその肉を丸呑みにしていった。
こうしてユデグエンド島の調査記録に残される程の凶暴性と残虐性を持つイャンガルルガが誕生した。大きく穴の開いたクチバシから、その個体は“スカービーク”という名前が付けられたのだった。
第5話:End
今回のエピソードに登場した樹竜種は、ヌカ力。(Twitter:@resume88gx)様のオリジナル種族です。
この場を借りて、樹竜種の使用許可をくださった事に深く感謝いたします。