ダイの大冒険-天道-冥竜王ヴェルザー編   作:越路遼介

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第四話 ポップとメルル

旧アルキード王国領に作られた町、ポップはここにいた。世界地図上では、ギルドメイン大陸の南端に位置する町。ここはかつてアルキードと言う王国があった場所である。この新たに町を作った者たちはドラゴンの騎士バランの逆鱗に触れ、一瞬で滅んだ国の名前を嫌い、時の王女ソアラの名を取り、町名は『ソアラ』と呼ばれていた。

『バランによって滅ばされたアルキード』というより、勇者ダイの父であるバランを謀殺しようとした狭量な国王と大臣を後の人々は嫌ったのだろう。彼に力を使わせるまで追い詰めた者たちを。

 

ソアラの町は大魔王バーン侵攻の世のとき、すでに誕生していた。バーンが居城のバーン・パレスから放ったピラァ・オブ・バーン。この攻撃により住処を無くした人々は誰のでも、どの国の領地でもない、実質は空白地と言ってもいい旧アルキード王国領に申し合わせたように流れてきた。

一時は焼け野原となっており、バランフルパワーのドルオーラの直撃を受けたアルキード領は二度と草木も生えないと危惧されていたが、この地を滅ぼしたバランが愛妻ソアラと共に天国で奇跡を呼んだのか、バランが死んだ翌年には草木は生えた。

人々はもう自分たちの行く場所はここしかないと腹を決めたのか懸命に開墾した。やがて水も湧き、パプニカとカールの援助もあってか、やがて緑豊かな大地へと変貌していった。

 

名も無く、自治領主もおらず、無論のこと国王もいない。集落と呼ぶには大所帯になりすぎてしまったこの地において、歴史上初の住民投票による町長が選ばれた。初代町長の名前はデビット。若き日はカール王国にてフローラの父に仕えていた文官であった。

デビットは町長になると同時に町の名前を正式に『ソアラ』と名付けた。

 

ポップがこの町に妻と共に訪れたのはそんな頃だった。名も無い人々の手によって作られた『ソアラの町』。バーンと戦った勇士の顔を知る者なんてほとんどいない。それが彼らにとって好都合だった。

ポップの妻、名はメルルと云った。ダイ捜索の旅をポップとマァムと共に続けてきて、一年後に、その三人はダイの剣の前で別れた。旅の終わりを告げたのはポップだった。

しかし、メルルもマァムも分かっていた。ポップは一人でダイを探そうと思っていることを。この一年は町や村のある、人の手の入った土地ばかりでダイを探していた。

だがポップはこれから秘境とも思える未開の土地まで足を伸ばそうと考えたのだ。どんな長い旅になるか分からない。時には焼けつく砂漠を越えて危険な荒波にも船を出さなければならない旅かもしれない。

そんな旅に女性二人を連れて行くことは無謀だと彼は考えた。資金も乏しければ目的地すら無いのだ。たとえマァム、メルルに武の心得があろうと無謀と考えるのは誤りではない。

だからポップはダイの剣の前で三人の解散を告げた。この時にポップは言った。

「ダイの剣の宝珠は光っている。あいつは生きている。だから俺たちも自分の道を生きよう」

 

自分はダイの捜索を続けるくせに…マァムとメルルも心の中で思っていたが、ポップの胸中を思うと何も言えなかった。ポップの顔はテランにおいてバランと戦う直前、心にもないことを言って戦線の離脱をレオナに告げた時の顔とよく似ていた。ポップはまだあきらめてはいなかった。

 

ダイの剣の前、ポップは東、マァムは西に歩き出し別れた。だがメルルはずっとダイの剣の前で立ち尽くし、ポップの背中を見ていた。メルルがダイ捜索の旅に加わっていた理由。それはダイの安否だけではない。ポップといたかったからなのだ。

しかし、今までポップが戦士の体を有していない自分に気遣い、気候の良い場所ばかりを選びダイ捜索の旅をしていたことをメルルは知っていた。

自分がついていっても足手まといになるだけ…。メルルはポップの姿が見えなくなるまでダイの剣の前にいた。そして目にうっすらと涙を浮かべてメルルは北に歩き出した。

 

メルルは故郷テランに帰り、国王フォルケンに仕えた。高齢で病気がちなフォルケンの身の回りの世話をすることが仕事だった。控えめで素朴な美しさを持つメルルに求婚するものは多かった。

しかし、メルルはそれをいつも丁重に断った。そしてこの頃、彼女の祖母ナバラも老衰でこの世を去った。いま彼女は一人であった。

 

だがポップ、マァムと別れて半年ほど経ったある日の朝であった。登城したメルルは城の中が騒がしいことに気づいた。

なんとポップがテランの竜の騎士神殿がある湖のほとりで倒れていたとのことであった。城の兵士たちが急ぎ担架でポップを城に運んできた。

「どいてどいて!」

担架を持つ兵士が医務室まで駆ける。思わずメルルは担架で横になるポップにすがった。

「ポップさん!」

反応がない。ポップには意識が無かった。体中傷だらけであった。

「ああ…ひどい傷…」

 

メルルはその日のうちにフォルケンにポップの看護をすることを願い出た。その日から彼女はつきっきりでポップを看病した。全身には火傷や凍傷もあり、食事もあまりしていなかったのか、やせ細っていた。

おそらくは最後の力を振り絞ってテランにルーラをしたのだろう。自分に会いに来たのではないことはメルルも知っている。竜の騎士神殿のあるテラン、ポップはもしかしたらここにダイがいるかもと思い飛んできたのだろう。

モンスターに斬られたのか、肩から腹部にかけて袈裟懸けで斬られた傷もあり、それはひどく化膿もしていた。激しい高熱、そして悪寒と激しい下痢の中でポップは生死をさまよっていた。

「…ダイ…」

もう何度メルルはこの言葉を聞いただろう。友を探し求めて果たせなかった悔しさがポップの体からにじみ出ていた。

 

そしてポップがテラン城の医務室に担ぎ込まれて数日が過ぎた頃、ようやくポップは目を覚ました。

「…こ、ここは…」

かたわらに看病疲れで眠るメルルがいた。髪はほつれ、やつれきった様子でポップの眠るベッドにもたれかかっていた。

「メルル…そうか。俺、テランにルーラを…」

体がまだ自由に動かない。関節が軋み、ひどく痛む。そして思い出した。竜の騎士神殿にダイはいなかったことを。またいたとしても、ポップには入れない。かつてバーンの強大さに苦悩するダイがいた湖のほとり。そこを目指してポップは飛んできた。だがダイはいなかった。

「くそ…」

ポップの目に涙が浮かんできた。

「どこにいるんだよ…ダイ…」

 

「気がついたかね」

「国王様…」

テラン王フォルケンが部屋に入ってきた。

「少し痩せたのではないか、ポップくん」

間近でポップとフォルケンが会話をしているのに、メルルは目覚めない。よほど疲れていたのだろう。フォルケンの従者が気を利かせてメルルに毛布をかけた。メルルの横にある椅子にフォルケンは座り、メルルの頭を優しく撫でた。

「あの…俺は何日眠っていました?」

「五日ほどだ」

「そうですか…」

「ずいぶんひどい傷だったが、どうしたのかね?」

「秘境や砂漠などでダイを探し続けていたのです。モンスターは無論のこと獣にもたくさん襲われて、いつの間にか食料も水も…資金も魔法力も尽き…」

「そして最後の力を振り絞って竜の神殿のあるテランにルーラを?」

ポップは小さく頷いた。

「治ったら、また行く気かね?ダイ殿を探しに」

ベッドの上に座り、うな垂れるポップ。フォルケンの問いかけに答えられなかった。

フォルケンはメルルの肩に手を置いた。

「君はもう十分に戦い、そして友を探した。もう良いであろう。ダイ殿の剣にある宝珠の輝きは今なお光っていると聞く。少なくとも彼は生きているのだ。たとえ、この地上でなくても」

「国王様…」

「それに友とて、一生を共に歩めるわけではない。現に今、君はヒュンケル殿やマァム殿と一緒にいないではないか。たとえ再会を果たしたとしても別れはいつか必ずやってくる。困難を立ち向かう友と平穏を過ごしうる友は、おのずと違ってくるものなのだよ」

「……」

「一生を共に歩んでくれる者…君にとってはこの子だけかもしれんぞ」

愛しそうにメルルの肩を撫でるフォルケン。孫ほど歳の違う臣下を自分の世話で終わらせたくなかった。

ポップとフォルケンの間に沈黙が入る。そしてポップの耳にはメルルの寝息が聞こえる。これほど疲れきるまで自分を看護してくれたメルル。着ているパジャマは清潔だった。彼女はポップの下の世話までして彼を看護したのである。改めて自分の生還が彼女の看護によるものと実感しているポップ。ダイの剣の前で嘘を言って別れた自分が急に恥ずかしくなってきた。

 

「ごめん…メルル…」

「君はこの子の愛に応える義務がある。また嘘を言ってメルルから去ったら儂は君を軽蔑する」

そういうとフォルケンは席を立ち、医務室から出て行った。フォルケンが閉めたばかりの扉を見つめ、彼は小さくつぶやいた。

「…応えます」

 

やがてポップは回復した。看病疲れでメルルも数日高熱を発したが今度はポップが彼女を看護した。そして二人は完全に元気になると竜の神殿のある湖まで歩いていった。湖面の中心にある竜の彫像をポップは触れた。

「なあ…メルル」

「はい」

「俺、ダイを探すのは、もうやめるよ…」

「ポップさん…」

「あいつは生きている。この地上でなくてもどこかで生きている。それだけでいい」

彫像からポップは手を離し、メルルに振り向いた。

「そして俺はこれからの時間を君と過ごしたい…」

「えっ…」

ポップはポケットから小さい袋を出した。

「あんな怪我を負ってまでダイを探し続けたけど、結局手に入れたのはこれだけだった」

小さい袋から出したのは指輪だった。

「いのりのゆびわ…」

「ああ、受け取って欲しい…」

「ポップさん…」

ポップはメルルの手をとり、美しい指にいのりのゆびわをはめた。メルルは嬉しそうにそれを両手で握った。瞳にはひとしずくの涙が浮かんでいた。

 

それから数日後、テランの城でささやかだが二人の結婚式が行われた。式は簡素に行われたのでアバンやフローラ、レオナらにも知らされなかった。知らせると大国の元首が二人も来ることになりテランとしては対面上盛大に催す必要がある。そんな費用はテランにはなく、無論ポップやメルルも持っていない。

後日に自分たちからかつての仲間たちのところを訪ねて結婚したのを報告するつもりであった。

 

結婚式の翌日、彼らは結婚したことをまずランカークス村にいるポップの両親に知らせようと、旅装を整えテラン城の中庭に出た。ルーラで一気に飛び立つためだ。フォルケンをはじめ、城の者が見送りに来ていた。

「ポップくん気をつけてな。ルーラの途中にメルルを離したら落ちてしまうからな」

フォルケンはポップをからかうように言った。

「大丈夫です。離しません、絶対に!」

頬を染めて恥ずかしそうに笑うメルルをフォルケンは見つめる。なんて幸せそうな顔をしているのだろうと思う。自分もポップとメルルから幸せを分けてもらっているようだった。

 

「よし、しっかりつかまっていろよ、メルル!」

「はい…あなた…」

そうメルルは答え、ポップはその言葉を聞き言葉にできない歓喜の叫びを心の中で叫んでいた。ポップはメルルの肩を抱き、呪文を唱えた。

「ルーラ!」

ポップとメルルは空中へと飛んでいった。テランの人々は二人の旅を祝福するように歓声を上げて見送った。

 

ポップの両親は、やっと旅から帰ってきた息子が美人なお嫁さんを連れてきて驚いた。ポップの父ジャンク、母スティーヌもメルルとは面識があったが、こんな美人の、かつ清楚で理知的な娘がまさか自分の息子の嫁に来てくれるとは夢にも思わず、ポップそっちのけでメルルを歓迎した。

ジャンクは元々子供に女の子が欲しかったのか、とにかく嬉しくて、その日はついつい飲み過ぎてしまった。テーブルにもたれかけるようにして笑顔うかべたまま、大きないびきをかいていた。そのジャンクにポップは毛布をかけた。

「こんなに飲んだ親父は初めて見たな」

「嬉しかったのよ」

「え?」

スティーヌはポップのかけた毛布を少し整え息子に答えた。

「この人、女の子も欲しがったのだけど、私はあまり丈夫じゃないからね。メルルさんみたいな、かわいい娘さんがポップのお嫁さんになってくれて嬉しかったのよ」

「そうか…」

「それで、今日は泊まっていくの?」

「ああ、そうする。そんで明日はカールに行くよ」

そんな会話の中、メルルはいそいそとテーブルの上を片付けていた。

「ああ、いいのよメルルさん、そんなに気を使わなくても」

「いえ、やらせて下さい。…お義母様…」

「え…」

スティーヌの目にもうっすら涙が浮かんだ。ジャンクだけではない。母スティーヌも心の底から嬉しかったのだ。メルルが息子の花嫁になってくれたことが。ポップの家族、水入らずの夜はこうして更けていった。

 

そして翌朝、ジャンクの武器屋の前で若夫婦は父と母の見送りを受けていた。

「気をつけてなポップ、お前はともかく、メルルさん、いやメルルを危ない目に遭わせたら、また投げ飛ばしてやるからな!」

「分かったよ親父」

メルルはジャンクとスティーヌにペコリと頭を下げた。

「お義父様、お義母様、すべての方に結婚を報告したらまた戻ってきます」

「ああ、気をつけて行くんだよ」

「息子をお願いしますね。メルルさん」

「はい」

ポップはメルルの肩を抱いた。

「ルーラ!」

ルーラの軌跡をジャンクはしばらく見ていた。そしてふと笑った。

「お義父様、だってよ…あはは」

 

ここはカール王国、ポップの師である大勇者アバンが統治する国である。アバンは即位してからわずか数年で超竜軍団に破壊しつくされたカール王国を復興させたうえに国民を主とする善政をしき、王の中の王『賢王』と称され人望を集めている。

しかし、この当時は復興の途中であり、アバンも城下町を駆け回り、その復興作業の指揮と中々忙しい。

だが、そんな中でもアバンは面会を求める客を断りはしなかった。仕官を求める者、他国の使者、そして城下の産業の責任者と、当然ながら面会を求める人は多い。

それではさすがのアバンも疲れ、面会者への対応も粗雑になる。よって一日十人を規定としていた。そしてある日、最後の十人目の夫婦が長い順番待ちのすえ、アバンの前に辿り着き国王アバンに跪いた。

 

「ポップ!」

「久しぶりです、先生」

「それにそこにいるのは…確かメルルさんでは?」

「はい、お久しぶりにございます、アバン様」

「僕たち、結婚したんです。先生」

「な、なんですと?」

思わずアバンは玉座から立ち上がった。そして近くにいた家臣に慌てて言った。

「君、フローラを、妃をここに!」

知らせを聞いて、フローラは急ぎ国王の間へとやってきた。

「なんと…ポップとメルルが夫婦に…」

王妃の席に座り、フローラは二人を見つめた。ポップとメルルはまだアバンとフローラに跪いている。

「かまいませんよ、二人とも。それでは顔がよく見えません。私たちと貴方たちの仲で、そんな他人行儀は必要ありません」

「あ、はあ…」

ポップとメルルは少し照れ笑いをして立ち上がった。アバンとフローラはこの若夫婦を微笑んで見つめた。

「それにしてもポップ、わざわざ面会の順番を待つことなどなかったのですよ。私の弟子、いや同志と名乗れば優先したのに。どれだけ城下の宿で待ったのです?」

「え、いや一日だけです」

「嘘をついちゃだめです。もう何日も待ったのでしょう。すまないことをしました」

「いえ先生も今やカール国王。先生の弟子と云う特権を使っては他の面会を待つ人たちに申し訳ないし、先生が面会する者に対して公平ではないとも思われてしまうので…」

 

実はポップはアバンの言うとおり『国王アバンの弟子ポップです』と名乗り面会の順次を飛ばそうとしたが、それはメルルに止められた。理由は今ポップが言ったとおりである。アバンも嫁の知恵だなと薄々分かったのだろう。メルルを見て微笑んだ。

「ならば、次はこの国王の間ではなく私とフローラの私室に客として来るといいです。それには面会の順番は関係ないですからね」

「陛下、さっそく今夜、二人を招いて夕食としましょう」

「いい考えです、フローラ!かまわないかな、二人とも」

「あ、はい!」

ポップの良い返事と共に、彼の腹の虫がグウと鳴った。

「相変わらずですね、ポップ」

国王の間に四人の笑い声があがった。

 

アバンは若い二人の門出を祝うように、たくさんの祝いの品を贈った。ポップは城下で買い求めた大きな袋にそれを入れ、翌朝アバンとフローラに見送られながらパプニカに向かった。

 

パプニカの女王レオナは二人を歓迎した。ちなみに三賢者の一人、エイミはすでにパプニカを離れており、事実上三賢者と云う称号は無くなっていた。マリンは女王補佐官として、アポロは将軍として、レオナの両腕として仕えていた。そのマリンとアポロは結婚しており、すでに子供にも恵まれていた。

マリンは出産して間もなく、ポップとメルルが訪れたときは城にいなかった。二人はマリンの家も訪ねた。

「そうですか、お二人が夫婦に」

二人に祝いの言葉を言うマリンの腕にはアポロとの子供が抱かれ、母の胸の中でスヤスヤと眠っていた。

「で、姫様、いえ女王陛下はなんと?」

「いや、なんだか冷やかされただけで終わっちゃいました。『ポップくんにメルルはもったいない』とか、もう散々で。あはは」

「女王らしいわね」

笑うマリンの胸に抱かれる赤子をメルルはまぶしそうに見つめた。

「かわいいですね」

「今にメルルにも授かるわ。ポップくんに似ない子が生まれることを祈っているわね」

「ひどいなあ。マリンさんまで」

「当然でしょ、女の子のスカートをずり下ろすような男の子が生まれたら大変ですもの」

「ああ、あの時は何かもう必死で…。あはは」

三人の笑い声がマリンの部屋を包んだ。

 

二人はその日、パプニカ城で一室貸し与えられ、過ごした。レオナもまた、ポップとメルルに祝いの品をたくさん贈った。カール城下で買った大きい袋もすでにパンパンであり、少し重い。

「こんなに祝いの品をいただいて、後日何かの形でお返ししないといけませんね」

「うん、何がいいかなあ」

メルルは膨れ上がった袋の中身を整理していると、袋から巻かれた反物が転げ落ちた。

「ん、これは…」

「それはレオナ様からいただいたパプニカの反物です」

「パプニカの反物…布地…」

レオナから贈られたパプニカの布地をジッと見つめるポップ。

「そ、そうだッ!!」

ポップは反物を両手で握り立ち上がった。

「ど、どうしたのです?」

「メルル、見つけたぞ。俺たちのこれからの仕事を!」

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