だが、ある日まほろは太っていた!
他のみんなに知られたくないため、マネージャーに頼るも…。
「今日もこれをアップしてっと…。」
いつも通り、食べ物をアップするだけのアカウントに今日のお昼ご飯の写真をあげた。
このとき、まほろはまだ気づいてなかった。いつも通りのはずなのに、まほろの体は変化していたことを…。
夜、ふと気になったことがある。
「そういえば、体重測ってなかったな…。久々に測ろ。」
どうせ変わってないと思いつつ、もし変わっていたらという不安と好奇心に駆られる中、体重計にゆっくり足を乗せた。
「…っ!」
「う、うそ…。増えてる…!それに、こんなにも!!」
まほろの体質は、太りずらい体質のはずなのに…!
驚きのあまり、体重計から足を勢いよく離した。
まるで兎の如く、飛び跳ねるように。
直後、コンコンと部屋の扉が叩かれた。
「まほろ?なにかあった?すごいことしたけど…」
「絢!?ちょ、あんた今入ってこないで!」
「そ、そう…。わかった…。」
部屋から離れる足音が廊下から聞こえた。
ほっと、安心するもすぐに現実に戻る。
「ど、どうしよう…。いつもキープ出来てたのに…!」
気づけばベッドの上にあるスマホからマネージャーに連絡をしていた。マネージャーにも知られたくないが、他の皆に知られて変な風に思われる方が嫌だ。
「だから、私をここに呼んだの?」
翌日、まほろは自室にマネージャーを呼んだ。
他のみんなには知られたくないし、忙しいし。頼れるのはマネージャーしかいなかった。
「恥ずかしいけど…そう。で、でも絶対に他のみんなに言わないでよ!言ったら、許さないから…!」
「わ、わかったよ…。」
「それで、どうすればいいと思う?」
「うーん、単純に考えれば運動とか筋トレとか…。それこそ、ほのかに聞けば!」
「だからダメだって!」
話を聞いてないのか、マネージャーに顔を近づけ、強めに言う。
自分から近づけたのに、マネージャーの顔がすごく近くてつい恥ずかしくなってしまった。
ばかなマネージャー…。
「…あ、マネージャー。いい事思いついた。」
翌日の朝。
日差しが眩しい。体を誰かに揺さぶられている。
「もぉ…うっとしいなぁ…。」
遠くから声が聞こえる気がする。誰がまほろを呼んでいる。
めんどくさく思いながらも、瞼を開く。
目の前にはマネージャーがいた。
「ま、マネージャー…?」
「いつまで寝てるの。まほろから昨日言ったじゃん。」
「…あ。」
「せっかく早起きしてきたのに。まほろから一緒に朝起きて走ろうって言ったのに。」
そういえば、そんなことを昨日言った気がする。まほろから言ったのになにしてるんだろ…。
マネージャーにいきなり布団を剥がされる。
「ほら、早く着替えなさい!早く行くよ。」
「わ、わかったわよ…。」
渋々トレーニングウェアに着替えて、マネージャーと共に外に出る。
「はい、まほろ。行くよ?」
マネージャーから手を差し伸べられる。マネージャーの背からの日差しが眩しい。まるで輝いているかのように。
「わかったわよ。」
マネージャーの手を取り、共に歩み出した。
早朝の冷たさと、日差しの温かさ。いや、マネージャーのかな…。
同時に感じると、ちょっとおかしく思う。
胸の奥から不思議な感じがする。
「ねぇ、マネージャー。今更だけど、なんで引き受けたの?」
「うーん、自分の大事な人が困ってるから…かな?」
「…何言ってるの、あんた!」
恥ずかしいと思いつつ、すごく嬉しいと思うまほろもいる。
マネージャーの言葉に拍車がかかり、マネージャーの手を握り走り出す。
「ほら、行くよ!マネージャー!」
「ねぇ、マネージャー。」
「なに?」
「このあとラーメン食べない?」
「太るよ。」
「うるさい!」