幼少期の話はサクサク進めたい。
呪術廻戦の禪院家に生まれた可能性が高いという最悪の結論に至ったが、折れてはいけない。私には転生という圧倒的なアドバンテージがあるのだから。
確実に力をつけていこう。とりあえず呪力(仮定)操作の修行に力を注ごう。
◇
修行を初めてからしばらく経ち、ようやく情報が揃ってきた。
というわけで私の今の状況を説明していこう。
まず、私の名前は
ここ呪術廻戦の世界で確定しましたー。やったー呪術が使える嬉しいなー。………そうだろうとは思っていたけれどこの世界であってほしくなかった。
次に私の立場なのだけど、めちゃくちゃ迫害対象だった。いやまあ、考えてみれば簡単に分かることだった。女ということだけでも見下されるというのに、私の場合は目も見えないというのだから。どうも生まれたときから目が見えない様子だったため欠陥者として虐げられているそうだ。あと、食事の際の様子から味覚がないこともバレているようで、これが拍車をかけた。
具体的にどんなものかと言うと呪力が0の天与呪縛のフィジカルギフテッドである伏黒(現在は禪院)甚爾と同等のものである。あの『呪術師に非ずんば人にあらず』などと言っている禪院家での非術師との扱いと同じなのである。如何にひどい扱いであるかはおわかりいただけるだろう。
しかし、五感のうち二つがないからといってそこまでにはならない。ではなぜそうなっているのか。それは私の両腕に生まれたときからある赤いあざと、先天性色素欠乏症、通称アルビノであったことが関係している。
私の腕には生まれたときから両腕にあざがあったらしい。その時点で女としての価値は激減する。更にその赤いあざは不吉なものとして捉えられたそうだ。
私の肌は自分では見ることはできないが、とてつもなく白いらしい。これまた不吉な見た目である。そしてアルビノは肌が紫外線に弱いという欠点がある。そんな私は術師としても母体としても期待できない。つまり実質ただの穀潰しである。
視覚、味覚が無く、不吉な赤いあざ、アルビノの白い体に弱い体。これら全てが不吉なものとして嫌悪されている。私も自分でその内容を全部聞いて我ながら不気味だなと思った。しかもその上前世の記憶持ちときた。これはそうなるなという納得しかなかった。
本来なら生まれた時点で殺すべきという案が上がったらしいのだが、不吉の象徴たる私を殺せばどんな呪いが降りかかるか分からない。と上のジジイどもが判断したらしく、私は一人離れに隔離されたらしい。その上で私に関わるものは最小限にするように通達がされた。よって私の命はとりあえず保証された。
基本的に君たちはろくなことをしないだろうがこのことに関してだけは感謝してあげようじゃないか。
さて、そんな私、禪院絳禰こと通称呪いの子だが、今のところはとても快適に過ごしている。しかし安心してはいけない。ここはドブカスの巣窟である禪院家なのだ。どうせ何時かジジイどもの判断に逆らって私を処分しにくる人間がいるに決まっている。それを防ぐためには力がいる。だけど変に力を見せてしまえば早急に始末されることになるかもしれない。なのでこれからはバレないように気をつけ………いや、見つかったら死ぬという気持ちで修行しなくてはいけない。
やらなければ死ぬ。できなければ死ぬ。気づかれたら死ぬ。味方はいない。私はここから動けない。
だから何だというのか。私はすでに一度死んだ身だ。せっかくの二度目の生なんだ。死ぬ気で生きろ。甘えるな。必ず私は生き延びてみせる。
…………それにしても呪いの子は流石にないでしょ。普通に悲しい。