ダンジョンに霞龍がいるのは間違いだろうか?   作:デキンハンザー

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第一話 転生初日のやらかし

 ……うーん………どこだここは? オレは部屋で寝てたはずなのに……

 どうして森のど真ん中にいるの……?

 しかもなんか視点が高い気がするし……

 あれ?なんか立ち上がれないな?どういうこと?

 ……なんかオレの手紫なんだけど?ていうか見慣れた手の形してないんだけど?爬虫類みたいな鱗生えてんだけど?

 ……ゑ?……まじで……水溜まり!水溜まりはどこだ!オレの姿どうなってんの!?あっ!あったわ!水溜まり!どうなって!?……

 そこで見たオレの姿は、とんがった鼻にカメレオンみたいなギョロギョロした目、先がクルンとした変わった尻尾、背中に一対の翼が生えた体色が濃い紫色の龍だった。

 

 

 

「キシャャャャャヤャャャャヤャャャャャ!!」 

 (オレ!オオナズチになってんじゃねぇか!!)

 

 

 

 待て!クールになれ!冷静になれ!落ち着いて考えろ!まず、基本なことだ。オレの名前は!……あれ?オレの名前は………思い出せない!なんで!日本の埼玉県に生まれたのは覚えてる!けど名前を思い出せない!どうして!?

 待て…落ち着いて……逆に考えろ……最後の記憶だ!最後の記憶を思い出せ!

 オレの最後の記憶は、部屋で寝ていたことだ。その前は……ゲームだ!モンスターハンターだ!モンハンライズサンブレイクで……最後に傀異克服オオナズチを狩ったんだ……

 

 ……マジか!モンハンでオオナズチを狩っただけで転生!?神様とかにあってないよオレ!普通神様とかに会うじゃん!転生って!しかもモンハン世界でしょ!ここ!危険じゃん!オオナズチになっても危険じゃん!化け物ハンターいるんでしょ!他の古龍もいるんでしょ!嫌だぁぁぁぁぁぁぁ!! 

 

 ……どうしよ……まじで……なったもんはしょうがない。

 しかし不幸中の幸いとは、このことだな。オオナズチは大きな能力を3つ持っている。1つ目は、透明化に限りなく近い擬態能力。2つ目は、広範囲を濃霧に包み込み濃霧を操る能力。3つ目は、体力減少、スタミナ減損、五感を鈍らせるなどの様々な毒を生成する能力の3つだ。

 これらの能力を活かせばオオナズチより強い化け物古龍やそれらを狩る化け物ハンターから逃げることができる!

 とりあえず…だ。ステルス能力を使えるか確かめないと……どうするんだ?

 ……とりあえず全身に力を入れてみるか

 ふん!……どうだ?……おぉ!透明だ!足があるはずのところが何もないように見えるぞ!成功だ!しかも力を抜いてもそのまま透明のままだ!

 

 よし!次は毒ブレスだ!……うん?なんか音がするな?ブーンていう虫の羽音みたいな音だ。それが……10以上はする。

 ちょうどいい!毒ブレスの実験に付き合ってもらおう!よし行くぞ! 

 

 

ステルスは解かずにね。

 

 

 

 お!いたいた!羽音を追ったらいたよ!……なんだ、あのでかい黒い蜂は?あんなのモンハンにいたか?モンハンの虫といえばランゴスタとかブナハブラとかなんだけどなぁ……。

 まあいい!とりあえず毒ブレスだ!まずあの蜂の数は……23匹か……思ったより多かった……しかし今の位置は、直線上に全ての蜂がいる。この位置でブレスを撃てば全ての蜂に当たるだろう。

 よし、やるぞ。出すのは毒霧ブレスだ。喉の奥に力を入れてと……おぉ!喉の奥からなんか来た!よし!力いっぱい吐き出すぞ!おら!

 よし!吐けた!……ゲル状の毒玉を……

 

 し……しまったーー!毒霧にするのを忘れてた!というかどうすれば毒霧にできるの!?しかも動揺してステルス解いちゃったよ!

一匹には直撃して周りの五匹は着弾して発生した毒ガスを食らって死んだけども!

 

 あっ!他の蜂がこっちに気付いた!?まずい!どうしようどうしよう!?とりあえずステルスにって一匹飛んできたぁ!顔面来るなぁ!パンチ! 

 うへぇ……緑の体液が……汚い……左パンチ一撃で右側に吹っ飛んだいったけども……ってほかも来たぁ!ステルス状態になるのもまだ時間がかかるしブレスで一掃するしかない!行くぞ!力を喉の奥に!喰らえ! 

 

 良し!毒霧ブレスを打てたってええエエエぇェェェェェェェ!!なんか威力が桁違い何だけど!!旋風みたいなの出てたよ!なにコレ!残ってた蜂が周り巻き込んで全て粉々に吹き飛んだよ!えらい範囲広いし!

 ……いや……待てよ……今の見たことあるな。本家のブレスの色はスタミナ減損の黄色いブレスだけども………あれだ!モンハンフロンティアのG級特異個体のオオナズチのブレスだ!

 よっしぁァァァ!!いいぞ!いい個体に転生したよ!これで少なくともフロンティア産化け物モンスターとフロンティア産ハンター以外にはボコボコにされずにすむぞ!やったあぁぁぁぁ!大型モンスターとハンターには近づかないようにするけどな!

 

 しかし、なんだろう?あの蜂は?少なくともモンハンにはあんな甲虫種はいなかったはずだ。一匹左パンチで吹っ飛ばしたし調べて見るか。 

 

 確かこの辺に………いた!……おぉう……緑の体液撒き散らして頭と胴体が別れてるよ……う~~ん……人間の子供サイズのクソでかい黒い蜂だな……大顎がデカいからかなり攻撃力が高そうだ。それに、尻の先の針。どう見ても毒針だ。ヌルヌルテカテカ紫色に光ってるし。

 見てわかるのはこれくらいか?ちょっと触ってみるか?……あっ力加減ミスった!胴体潰れた!……ゑ……蜂が灰になってキレイサッパリいなくなったんだけど!どういうこと!何この現象!!

 

 

 

 

 

 

ドカーーーーン!!!!!!!

 

 

 

 

 ナニゴト!!何!?今の爆発!?すごい地響きなんですけど!!どうする!!反対側に逃げるか!?

 

 ……いや……待てよ……今は圧倒的に情報が足りない。ここは、細心の注意を払って様子を見るべきでは?

      音から察するにここからは爆発した場所からそう遠くではないはず……勇気を出せ!オレ!ステルス状態ならいける!こういうのはオオナズチは得意中の得意でしょうが!!

 よし!!覚悟完了!!オオナズチ!!爆発発生地に行きまーーす!!

 

 

 

 とりあえずステルス状態で爆発発生地の近くに来たが………崩落してるな……これは……ん?……あれは……人!!ハンターか!?迅速かつ丁寧に森に隠れなければ!!

 よし!!森に入れた!!ステルスの乱れ!無し!!よし!!

 

 しかし……人間の数が多いな……数は……えっと……14人か?崩落に巻き込まれて脱出したのか全員ボロボロだな。しかし、おかしい。ハンターが14人もいれば人間大のデカい大剣やらスラッシュアックスやらランスやら持っている奴がいてもおかしくないのだが……とりあえず目立っているやつを観察するか。

 

 

 まずは水色の髪のメガネの女性だ。知的に見えるな。年は二十代前半か?今はボロボロでちょっとヤツレているな。

 次に白い服装に黒髪ロングの少女だ。耳が尖っている。竜人族か?……いや違う。手の指が四本ではなく五本だ。……つまり……エルフか……エルフ!?エルフいるの!?なんで!?……いや今はいい。今考えてもしょうがない……

 次に山吹色の髪をポニーテールにしている少女。コチラも耳が尖っている。手には……操虫棍か……?あれは……?いやあれは違うな。反対の手にパートナーの猟虫がいない。……ならばあれは杖か?……エルフの魔道士ということか?

 次に銀髪に顔に紫色の獣の牙みたいなタトゥー入れている男。ずいぶんと軽装だ。足の部分しか装備してないぞ。それに頭の犬のケモミミはネタ装備か?……うん?あのケモミミ動いたように見えたけど……動いたネ……彼は犬の獣人ということか!?まじで!?獣人もいるので!?……しかし、これも今考えてもしょうがない……。

 最後に金髪ロングの無表情の少女。腰にはレイピアみたいな細い剣を装備している。あの少女、オオナズチに転生したオレから見ても美少女だ。オレが人間だったらぜひお近づきになりたかったくらいに美しい。しかし、金髪ロングの無表情美少女、どっかで見た気がするな。どこでだろう?

 

 しかし、休憩しているのか?なかなか動かないな。見るかぎり会話をしているようだがさすがに会話は聞こえないな。……もう少し近づいて会話を聞いてみるか。よし!行くぞ!森に沿って抜き足、差し脚、忍び足っと。

 

 おっ聞こえてきたな。今の位置はパーティとの距離約三百メートルと言ったところだな。さすがオオナズチイヤー、この距離でも話し声なら聞こえるんだな!どれどれ会話の内容はっと

 

「……それでは、これからここ、24階層から地上に帰還します。ロキ・ファミリアの皆さん、そして【白巫女】、よろしいですか?」 

 

 「うん、いいよ」

 

 「ああ、問題ねェ」

 

 「大丈夫です!」

 

 「問題ない」

 

 ……うむ。聞くところによるとここは地下みたいだな。地上に帰還するとか言ってたし……ここ地下なの!?森じゃないの!?あんなに上高いよ!いよいよモンハン世界じゃないよ!こんなフィールドモンハンになかったよ!しかも、24階層つったよ!?上にあと23階層もあるの!?ダンジョンかよ!?

 

 …………ん?ダンジョン?……ロキ………ファミリア……銀髪の……犬の獣人……?金髪……ロング……美少女……剣士……ゑ……ま……まさか……ここ…………ダンまちの世界なのかあぁあぁあぁあぁあぁあぁ!!!   

 

 バキッ

 

あっ……  

 

 「では、出発します」

 

 「………待って」

 

 「どうしたんですか?アイズさん?」

 

 「……向こうになにかいる……!」

 

 「えぇ!?」

 

 「……本当ですか?【剣姫】?」

 

 「……ハイ……森の方で物音が……」

 

 「……本当だ……デッドリー・ホーネットの体液の匂いがするぜ……!」

 

 ………しまったーー!!またやっちまった!!また動揺して盛大に物音立てちまったよ!?どうするよ!!?

 

 

 

 

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