【完結】とある水神の半身の神話創造   作:ネシエル

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第十二話 叡智

スメールの何処にもある店。

 スメールシティの中でも古くから存在し、

 地元に愛された店の中に二人の少女がいた。

 

 一人は中世的かつ水色の髪を持つ少女。

 

 もう一人は緑色を基調にして自然と調和するデザインをした服装をしており、

 背が低く、百歳とは思えない若々しさと幼さを見せる。

 幼い幼女。

 

 これほどの美貌の持ち主にも拘わらず、

 今のところ、話題にならない。

 

ポセイドンが認識阻害の結界を貼っているからだ。

 

 

 

 ポセイドンは目の前の少女。

魔神ブエルもとい、ナヒーダを見て、

かつて、出会った若きマハールッカデヴァータのことを思い出す。

 

 

 

 

 最初、彼女に出会ったときは懐かしさと驚きを感じた。

 理由は多分前世の知人に顔が非常に似ており、

そこから、色々交流ができた。

 

 性格というと知人には似ても似つかない、

彼女よりも理性的な性格だ。

 

 世界線が違うだけで、

 ここまで、変わるのかと当時のポセイドンは驚いてしまった。

 

 

 

 多分と思うが。

 

 

 

 

「貴重な意見どうもありがとう、水神フリーナ。

 それにしても随分な言い方ね。」

 

 コーヒーを飲みながら、

 ポセイドンから言われたスメールの民度への評価に反論した。

 

「答えを求めたのはそっちだろう。

 私は事実を言っただけだ。

 それに、君は言い方には注意したが、否定はしていない。」

 

 この店を選んだ理由は簡単だ。

 今、スメールの観光雑誌で載っていたというのもあるが、

純粋にナヒーダがここに来たいと思ったからだ。

 

 ばれたら、最悪の場合。

教令院を潰せばいい。

 

 「そろそろ返事をもらおうか、ブエル。

 私の意見を聞き入れるか。それとも、ここで愚民どもを見守るか」

 

 この小さな少女はスメールはおろか、

 ティワットで一番賢い神。

 

 世界樹に繋がり、ありとあらゆる知識を保有している彼女を

 フォンテーヌに連れて行けば、

 フォンテーヌに莫大な利益を得られる。

 

 そして、ポセイドンの目的。

 フォカロルス救出。

 フリーナが泣くことを防ぐことができる。

 

「残念だけど、あなたが私の民に下した判断は的を射ているわ。

 しかし、私はまだ自分の民を見捨てるわけにはいかないから。」

 

 「愚民どもを?」

 

「例え、どれだけ罵られても母は子を愛しているように。

私はけして、スメールの民を見捨てたりはしないわ。

 私を出してくれたことには感謝するけど、

 でも、あなたの国には行けないわ。

 私がここから去るとスメールに残っている問題は誰か解決するの」

 

あの自称賢者(笑)に任せればいいじゃん。

と思ったポセイドン。

 

 「色々、言いたいことはあるがわかった。

 どうせ、言っても聞き入れないだろう。」

 

 神が人を愛することなど、前世では考えなかったことだ。

 フォカロルスといい、フリーナといい。

 まったく

 

 

「とはいえ、ここで貴様をほっておくのは性に合わん。

 私の部下、アルカイルをつけておこう。

 彼女ならそこらの凡夫よりもよほど役に立つだろう。」

 

 魔鱗病やスメール上層部の腐敗。

 そして、生命が死に絶える環境「死域」

まだまだ、多くの障害が残っている。

 

これらを、解決するには魔神の力を受けついだ特殊なヴィシャップ。

アルカイルの力だけで十分だろう。

 

彼女は優しすぎる。

 

 神としては未熟ながらもその責任感は本物で、

 幼い姿なれど聡明にして冷静沈着。

 

 だがそんな真摯さとは裏腹に、

 教令院の賢者たちは彼女を「先代の死の証明」「先代の加護が未だこの地にある証」としか思っておらず、今まで一度たりとも神として敬ったことはない。

にも拘わらず、決して、見捨てたりはしない。

 

 

そんな、彼女を見て

ポセイドンはいつも、思う。

 この世界はあまりにも綺麗だ。

 

 

 

 ▲■▲■▲■▲

 

 

「ありがとう。ところですこし聞いていいかしら。」

 

「なんだ。」

 

「私を解放したら、フォンテーヌとスメールの外交関係に悪影響が

出るのではないかしら。」

 

「出るのではない

 もう出ている。

 今、ヌヴィレットが対処している。」

 

 この身は分霊。

 本体は以前、フリーナと融合している。

 意識で遠隔操作をしている。

 

「便利ね。私も分霊を作りたいわ。」

 

「そうか、珍しいだけで神ならやり方を知れば誰にでもできる。

欠点は出力は本体と同じになるが、元素力は回復しない。

それに、分霊は本体から離れた時点で独立した存在になる。

意識も取る行動は本体に害することもあるし、

消滅したら記憶は引継ぎはするが、あんまり、実感がわかない。

正直に言って、そこまで、おすすめはしない」

 

コーヒーを飲み、本題に戻す。

 

「問題ない。

例え、犯人が私だとしても、状況証拠でしかない。」

 

 面談を断った。

 その数日後に神の消失が重なった。

 

 誰かどう見ても疑いの目はフォンテーヌにある。

 

 だか、それがどうした。

 

 

「例え、私がやったとしても

 スメールはフォンテーヌには報復できない。

 まず、スメールはフォンテーヌの科学製品を多く輸入している。

 スメールの概ねの学問は天文学や哲学、考古学などであるが、

 それらにはフォンテーヌの機械製品は必要不可欠。

 もし、フォンテーヌに制裁を起こしても、

 こちらも制裁をすればいい。

 そうすれば、スメールの学問に多大な影響を及ぼす。」

 

国際的な信用を落とすが、

それは、あくまで公表した場合。

 

それに、神が居ないスメールに

神の中で随一の強さを持つ。

フリーナに喧嘩を売るなど、愚者でも愚かな所業と理解できる。

 

 

「法の神とは思えないわね。

 こんなにも、堂々と国家間の法律を破るなんて。」

 

神とは抑止力だ。

他国を律するためのだが、今のスメールにはそれがない。

軍事的に他国に大きく後れを取っている。

 

「ばれなきゃ犯罪じゃないのよ。

 俺が守る法律は俺の法だ。

 そして、犯人は不明。

 でも、フォンテーヌが一番怪しい。

 だけど、わざわざ、喧嘩を売って精密機械を失い、

 私に喧嘩を売りたくない

 ならば、どうするか。

 黙るしかない。

 それに、スメールも自国の神に対する処遇を日の下にさらすことを避けたいだろう。

 事実、スメールは神の消失を公に明かしていない。

 さて、本題に行こう。」

 

 




分霊、簡単に言えば
Fateにおけるサーヴァントとイメージして頂いていけばいいです。



次回投稿6/5日

一週間後です。
すみません。中間考査が来てしまって、
やらないと単位がやばいです。
すみません。
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