【完結】とある水神の半身の神話創造 作:ネシエル
ウェスト・オトンヌキ。
フォンテーヌ、ブロー地区に位置し、
ブロー地区とモルテ地区にまたがるフォンテーヌの山、モン・オトンヌキが特に
太陽が隠れる寸前。
夕方が差し掛かる頃、空がオレンジ色になるころ。
旅人とパイモン。
そして、次期会長ナヴィアが抜き出しになった岩盤に足を付けた。
「巡水船に乗ってきたときも。
そうだが、ここだけ、やけに風景が違うよな。」
旅人とパイモンは周りを見渡す。
岩盤の外は植物が多く生息し、多種多様な生物がいた。
そう、ここだけ。
真ん中だけが岩盤が不自然にむき出しになっている。
旅人とパイモンが乗ってきたアクアロードも、
ここを避けて海の真ん中に建てられている。
「今、あたしたちが立っている、
ここには元々、巨大な山があったのよ。
それが、あれのせいで跡形もなく消し飛ばされたの。」
ナヴィアが指し示したのは巨大な像だった。
竜に鎧を付けたその姿。
赤い目、銀色の翼。
一歩も動かず、中央でじっと立っている。
その周りに青白く輝く紋章が浮かんでいた。
旅人が紋章に手を伸ばすと蒼い火花が走った。
「これは、結界」
手を擦り、実感を味わう。
旅人にナヴィアは近づく。
「機械竜。一年前。
フォンテーヌを襲った崩壊獣の中でも
ウェスト・オトンヌキの山を嵐で吹き飛ばした竜の如き災害と
機械の姿をした故に名前がつけられたそうよ。」
「迫力が凄いな。こいつ、10メートルもあるぞ。」
パイモンは周りを飛び回り観察した。
高さだけで言えば、家の三階分は軽く超え、全長、翼も含めると二十メートルは超えている。
「どう、相棒。おじけついた。」
「いや、全然。」
「あはは、さすが、あたしの相棒。
さあ、今日はここまでにしよう。
もうすぐ、暗くなるしポアソン町で宿をとってあるから行こう。
きゃあああ!?」
地面が突然揺れた。
「なんだこれ。」
「おい、旅人。あれを見ろ。あれだよ。あれ」
パイモンは指を空に指し、旅人それを見つめる。
空には白い何かがあった。
目でじっくりと見つめると。
「あれは、人?」
その時、空に星が現れた。
旅人はそれを、見つめて。
ナヴィアに駆け寄る。
「ナヴィア。今すぐ逃げろ。」
「え、ちょっと待って。」
無理やり、手を引っ張り。
そこから離れる。
すると、光の柱は紋様に包まれていた竜に直撃する。
やがて、光が消え、旅人とパイモン、ナヴィアは結界を見る。
「うそでしょう。だって、フリーナさまが直々に」
「旅人、あれ。」
「ああ。」
結界が割れ、崩れ落ちる破片が完全に地面に落ちた。
そのとき、竜の目に光が帯びた。
「GOOOOOOOOO」
天空は乱れ、嵐が空を遮り、
完全な夜がやってきた。
「GOOOOOO」
「こ、こっちにくる。」
機械竜はこちらに向け突進し、
地面を鳴らし、猛スピードで旅人に向かってきた。
「はああああ」
雷元素で加速し、片手剣で竜の頭に切りかかった。
神の目で通常以上に元素力を発揮できた。
旅人は音の壁を越えた。
「か、固い。」
だが、それにも関わらず、
竜には効かなかった。
純粋の固さならあの機神をも上回る。
反動で空中に飛び、隙を見せた旅人に、
竜は軽く回転し長い首を後ろに回して。
ブレス攻撃をした。
「風刃」
向かってくる風のブレスを同じ風の防護壁で防ぐ。
攻撃に使う風を防御に使用する。
まさに、攻撃こそが最大の防御。
旅人にブレス攻撃した
竜の頭に岩元素の弾丸が直撃した。
予想外の攻撃に竜は攻撃を中断する。
「誰に向かって攻撃したのか。
思い知らせてあげる。」
「ナヴィア!!」
ナヴィアは愛武器である両手斧の裁断を使って切断する。
「やはり、普通の武器では効かないわ。」
旅人と同じく頭を狙うも傷一つ付けられず、
弾き飛ばされ、竜は回転し遠心力を利用した。
尻尾攻撃をナヴィアに仕掛け、
ナヴィアは武器を使って防いだ。
だが、さらに、空高く飛ばされた。
ナヴィアは身動きを取れなくなり、
竜が攻撃しようとすると、口元が大爆発した。
その答えは上を見れば、わかった。
「どう、驚いたでしょう。
パパに頼んだかいがあったわ。行け、相棒」
煙を上げた斧を持ち上げ、
ナヴィアは相棒に呼びかける。
「はああああ。」
旅人は覚醒し、風のブーストで加速した。
神の目で全属性を使用可能になった旅人だが、
同時使用だと出力が落ちてしまう。
だからこそ、使う属性は1つに絞った。
これによって出力で悩まされる問題はなくなる。
使う属性は一番初めに手に入れ、
もっと使い慣れた能力。
目指すイメージは全ての攻撃が一撃必殺の神。
あの神を越える。
「はあああああああ。
風と共に去れ。」
「GOOOOOOOOOOOOO」
加速した旅人はマッハ2の速度に到達し、
竜の心臓部に直撃した。
その余波は空の雲を消し飛ばした。
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