【完結】とある水神の半身の神話創造   作:ネシエル

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新 第二十一話 報

複数のクレーターができた跡地。

 

岩盤が割れ、嵐によって樹木が吹き飛ばされている。

 

紫色の靄と共に、機械竜は霧となり、旅人の腰元に飾られた神の目の中に吸収された。

 

「終わったのか……?」

 

「そうみたいだ」

 

黒き銃身を地面に下ろし、ナヴィアは腰を下ろした。

 

「よかった……。もう、最悪。服もボロボロ……特注品なのに」

 

「また作り直せばいいだろう」

 

「無理よ、これ高いのよ……」

 

涙目で顔を向け、手で涙を拭った。

 

「そういえば、クロリンデ、どうしてここに来たの?いつもパレ・メルモニアに籠っているじゃない」

 

「今日は特に用事がなかったんだ。それにフリーナ様との特訓もなかったから、遊びに来た」

 

「そう……。相棒、大丈夫?」

 

ナヴィアは近づいてくる旅人にそっと寄った。

 

「大丈夫。ほら、傷も治ったみたいだ」

 

「だめ、傷口が治っても病気になるし、疲労も溜まる。神の目は治癒ができても、病気や疲労は治せないから」

 

ナヴィアはクロリンデの方へ顔を向けた。

 

「クロリンデ、相棒を連れてポアソン町で休んで。担当の人が案内すると思うわ」

 

「私はいいけど、ナヴィアはどうするの?」

 

「私はフォンテーヌ邸に行くわ。ヌヴィレット様に会わなきゃいけないし、状況も状況だし。後回しにはできないわ」

 

「でも……」

 

「大丈夫。私は次期会長だし、こんな傷なんて平気平気。それに、一番傷が少ないのは私じゃない?」

 

「わかった。無理しないでね」

 

無数のモニターの中。

 

薄い水色の布に包まれた少女、ポセイドンは機械竜と旅人、クロリンデ、ナヴィアの戦闘録画を見直していた。

 

「崩壊エネルギーHW、500オーバー……まあまあだな」

 

ポテチを口に運びながら、竜と人間の戦い、そして最後に英雄が竜に剣を刺し封印した瞬間を見続けた。

 

「初めてにしては、なかなかの数値だ。崩壊因子を投入せず、ここまでの数値を叩き出せるとは……末恐ろしい」

 

ポテチの袋を掲げ、口を開けて残りを食べる。

 

「第五降臨者の力か……補助触媒も使ったとはいえ、あらゆる元素に適応し、この世界には存在しない元素まで適応するとは。律者までの道はそう遠くないな」

 

袋を捨て、右側のディスクの隣に置いてあった装飾写真を手に取った。ガラスを手で拭い、三人の女性を見つめる。双子の少女と、その後ろに立つ水髪の女性を見つめていた。

 

「大丈夫……自分を信じろ。きっと、全て上手くいくはずだ」

 

ヌヴィレットの執務室。

 

額縁には数多くの裁判資料が収められている。

 

机も綺麗に整理され、不必要なものは全て仕舞われていた。

 

ヌヴィレットは整理された机でペンを動かし、話したことを紙にメモしていた。

 

「これで全てか?」

 

「はい、ヌヴィレット様。これが今日起きた全てです」

 

ヌヴィレットは紙を持ち、自身が書いた情報を読み返した。

 

「とても信じがたいな……フリーナの結界を破り、さらに機能停止された機械竜を動かしたのか」

 

「はい。相棒たちも私と同じものを見ました。そして、クロリンデと共に機械竜を討伐することに成功しました。ポアソン町の危機も去り、避難した住民も戻ってくるでしょう」

 

「わかった。そのための支援物資もこちらで用意する。疲れただろう。今日はゆっくり休むといい。ちょうど、近くに新しいホテルが建てられたようだ。そこで休憩するといい」

 

「あの、ヌヴィレット様……あれはいったい何でしょうか」

 

「白い鎧を着た謎の人物のことか」

 

「はい……あれは人なのか、それとも人型の崩壊獣なのか……。少なくとも、フリーナの結界を破るような者は、このフォンテーヌには存在しません」

 

「彼女を過大評価しすぎたか……とはいえ、結界が破られるなんて、おそらく管理が不十分だったのだろう。以前にも結界の監視人数を増やすよう言ったが、彼女は聞き入れなかった」

 

「フリーナ様はどちらに?」

 

「さあ、私にもわからない。この時間帯、彼女はいつも部屋で休んでいる。起こさないほうがいい」

 

「わかりました。神の怒りを買うほど愚かなことはありませんので……では、失礼いたします」

 

お辞儀をして部屋を去る。ナヴィアが去った後、ヌヴィレットは紙を再度読み直した。

 

「いや、まさか……」




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