Ragnarok Onlineアイテム物語   作:アイテム鑑定士

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2018年のサマーパッケージ発売記念


浮遊する太極玉(陽)

カレン・E・アインツベルンは、夫が任務で異世界アッシュバキュームに派遣されたため、少しでも力になれるものがあればと義妹に頼んで、ファフニールの宝物庫の開拓を行っていた。

 

義妹がジェネティックになり、当の宝物庫も比較的高階層にある区画は大幅に整理され、交易品が立ち並ぶ区画になっていた。

 

最近カレンが義妹より依頼を受ける探索範囲は、【深層】と呼ばれる門外不出の品々が

安置されている区画への探査であった。

 

罠や妨害工作が激しくなり、多少の荒事はこなせるものの、製造と商才特化型の義妹には荷が重いということで、いざとなったら単独で突破が可能なカレンへと依頼が来ている。

 

場合によっては、もう一人の義妹であるメルティや最近メイド長を引退したばかりのミユキを動員した大捜索になることもあるほどだ。

 

最近にいたっては、深層から物騒なものばかり発見されるため、報告するたびに義妹は「私のご先祖さまは何と戦おうとしてたのかしら?」とぼやいている。

 

 

今回のお話はカレンがファフニールの宝物庫で発見したとある遺物との出会いの話である。

 

******************************************************************

 

 

カレンは今日も探索の為、ミリアのいる執務室から秘密の入り口を通り

ファフニールの宝物庫に入る。

 

そろそろこの探索も10回を超え、深層までの道のりもなれたころ

いつもは素通りしている深層手前の交易品が並ぶ区画が妙に気になり、視線をそちらに

向けるといくつか<鬼火>のようなものが浮いていた。

 

「道中の障害や罠の除外も依頼内容の内ですし、処理しておきますか」

 

ついに魔物まで出始めたかとカレンは浄化のためにその区画へ向かった。

 

<鬼火>がいたということで、ホロンあたりでもわいたかと思いきや何やら異国風の

護符と術符で封がされていたと思われる箱が空いていた。

 

カレンはいよいよもって自分<聖職者>向きの案件であるとあたりを付け

サンクチュアリを張ってあたりを警戒する。

 

「そこな娘・・いや生娘ではないな・・だれぞの寵姫よ。」

 

幼いながらも威厳のある声があたりに響く。

カレンは自らに対してすべての支援効果のある法術をかけて相手の出方を見る。

 

「そう警戒するでない・・・ただ少し話がしたいだけじゃから・・・その危なそうな光を

 ひっこめてはくれぬか?」

 

「話がしたい・・・ねぇ・・・ならいい加減姿を現したらどうなのかしら?」

 

「ふむ・・久方ぶりじゃから己が姿なぞわすれてしまったが・・・・・ちょうど良い。

 彼の者の姿を借りよう。」

 

そのような声が響くと鬼火が9つあらわれて一つに収束した。

 

 

そして展開される魔方陣のようなもの・・・あれは世の理を表すという異国の紋様

【太極図】といったものだっただろうか

 

太極図が光を放ちながら回転すると、やがてシルエットが浮かび上がる。

 

光が収まると、白銀に輝く髪をたなびかせ、妖しい笑みを浮かべる美女の姿があった。

その姿は最近大人びてきた義妹によく似ている。

 

しかしながら、ただ人と異なる部分があった。

両脇に先ほどの太極図が浮かび上がる鬼火を纏い、頭に黒い狐耳をはやしているのである。

 

狐憑・・・妖怪の類か?と思い、カレンは目前の存在の気配を探るもなぜか悪意は感じられなかった。不思議に思いつつも、狐は天津では神とも呼ばれているのを思い出していた。

 

「ふむ・・・何やら難しい顔をしておるの?おぬし・・ちゃんと我の姿は視えておるか?」

 

カレンが反応を見せないため、目の前の神とも魔とも取れる存在から声がかかる。

 

「ええ・・何かどこかで見たことあるような姿ね?」

 

義妹に似た姿をとる存在に向かっていぶかしげに答えると

 

「なんじゃ・・ちゃんとみえておったのか。姿を見せたんじゃからよいじゃろう?

 まあこの姿は仮物じゃがの。」

 

「仮物ですって?」

 

「まあのぅ。長いことここにおったせいで自分の姿なぞ忘れてしまった。」

 

「長いことって・・・」

 

「ざっと600年くらいじゃなぁ。この姿もそのころのココの主のものよ。」

 

そういって地面を指さしながら当たり前のことのように語る。

 

カレンは、長い年月を経た神格を持つ遺物にあたってしまったことに気が付いた。

いよいよもって焦りを感じ、身構える。

 

「・・・じゃからそう警戒するなといったじゃろうに・・・心配せずとも

 とって喰ったりはせん。」

 

「でもあなたからはただならぬ力を感じるわよ?」

 

「カカカ!われの力にも気づくか・・・(此度は当たりかもしれぬの・・)」

 

うれしそうに笑う狐耳の美女。小声で何かつぶやいたようだが、目の前の存在を見極めるためにカレンは話をしようと決めた。

 

「そういえばさっき、話を聞いてほしいと言っていたけど何かしら?」

 

「おお!ようやく話を聞いてくれる気になったか!・・・・・・・・・・・

 ところでおぬし・・・・・・・・力はほしくないかの?」

 

「・・・・やはり悪霊だったようね」

 

といってマグヌスエクソシズムの詠唱に入ろうとする

 

「まてというに!いくら何でも性急すぎるじゃろ!?ちゃんと説明するから!」

 

慌てて弁明する悪霊(仮)

 

「わかったわ。話して御覧なさい。」

 

「少々長くなるが良いかの?」

 

カレンは黙したまま目の前の存在を見つめうなづく。

 

「・・・かつてわしはとあるお社の神使じゃった。」

 

「シンシ・・・?」

 

カレンは耳なれしない単語に思わず聞き返していた。

 

「ム・・神使とは社の神に使える者のことよ」

 

「代行者や聖職者のことかしら?」

 

「いいや違う、そちらは宮司や巫女と呼ばれる者たちじゃ。そなたらの信仰に近いものというと

 戦乙女・・・ヴァルキリーといったか?あれが一番が近いかのぅ?」

 

「ヴァルキリー!?」

 戦乙女<ヴァルキリー>という単語に驚きながらも話の続きを待つ。

 

「まああの連中ほど物騒なことはしないがの?とにかく600年ほど前まで

 お社の神に使える神使狐として天津で暮らしておったのじゃ。」

 

カレンは天津という単語に、ヒドラと河童が棲んでいる水辺に建つ異国の神殿を思い浮かべた。

確かに立派な神殿ではあったが、聖なるものの気配は大分薄くなっていたように思えた。

「もしかして、その社って水辺に建ってたり?」

 

「おお!よくわかったな水上に建つそれはきれいな社じゃ!今も残っておるかの?」

 

「神殿は辛うじて・・・でも外側はヒドラと河童が湧いて出るようになっているわよ?」

 

「やはりか・・・しかしお社さまは何をしておるのかのぅ」

 

「天津は今の領主が・・・」

 

「む・・石田のやつがなにかやらかしたのか?」

 

「何かの実験をしたらしく城の地下が妖怪ひしめく魔境になってるわ。」

 

「なんと・・・ついにしでかしおったか・・」

 

「そういえば昔、今の領主の母親が狐憑きになってたのを追い出すなんてことを

 したことがあるわね。」

 

思い出したようにカレンが答えると、急に目の前の存在があわてたように

 

「おお・・・これはもう手遅れかもしれん。・・・・のぅ、おぬし。わしの願いを聞いてくれぬか?もしもかなえてくれるならば、わしができることならばいかようにも手を貸す。」

 

「なにかしら?こととしだいによっては聞いてもいいわよ?」

 

神に近い存在がそこまでの見返りを用意するということは、よほどの事態が起きていると察したが、普段通りの様子で答える。

 

 

「警戒していたわりには意外と話が分かるやつじゃな?」

 

「まあ・・ここではよくあることだから?」

 

「カカカ!確かにそうか・・では遠慮なく。我を城の魔境とやらに連れて行ってくれ。」

 

「ふむ・・・まあそんなに難しいことはないけれど・・・入室には許可証がいるわよ?」

 

「ああ・・そこは大丈夫じゃ我は汝に”憑いていく”でな?」

 

「乗っ取られたりしないわよね?」

 

「大丈夫じゃよ?今の我に汝を強制的に御する力なぞ残っておらぬ。

 せいぜいおぬしの魔力を上げるくらいじゃ。どうじゃ?道中の役に立つじゃろ?」

 

目の前の神使狐の弁は、なにやら含みがあるところがあるが頼みを聞いてやることにした。

 

 

カレンは義妹に事情を説明し、アルベルタの港から天津へと向かった。

 

 

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天津国

 

交易が開始されて数十年、ミッドガッツ王国とは文化の異なる地

 

しかしながら、季節毎のイベントはこの地で開催されることが多い。

自らの家族が特殊な家柄ということもあるが、不思議とこの国で行われる行事は嫌いではなかった。

 

開放感のある街並みに水辺に建つ神社という異国の神殿

 

魔物も妖怪と呼ばれており、なぜか愛嬌のある顔しているものが多い。

 

夫の初恋の人の出身地ということもあり、一時期やたらとこの国について調べていたことを思い出し、ちょっとした恥ずかしさと懐かしさを感じながら天津の街を歩く。

 

’郷愁に浸っているところ悪いのじゃが・・・’

 

頭に声が響く

 

’何かしら狐さん?’

 

’狐さんじゃと!?神使を何だと…’

 

’でも狐さんなんでしょ?’

 

’そうではあるがもっと敬意をじゃな・・’

 

’まあいいじゃないの。それでどうかしたのかしら?’

 

’すまぬが、まずは水辺に建つお社に向かってはくれぬか?’

 

’魔境が先でなくていいの?’

 

’今の状況を確かめたいのじゃよ。それによって対応も変わるからの’

 

’そう・・・じゃあ向かいましょうか’

 

天津の街を出てしばらく森の中を歩くと現れる水辺に建つ立派な社

 

以前来た時とは変わり、ヒドラの姿はあれど河童と呼ばれる妖怪は見かけなくなった。

 

ずいぶんと行き来が楽になったものだと思いながら、入り口をふさぐヒドラを

正面突破で軽くいなして社の入り口に立つ。

あまりの豪胆ぶりに憑依している神使から声がかかる。

 

’おとなしい巫女の娘かと思いきや・・・ひょっとしておぬしは鬼か羅刹の血でもが混じっておったりせんか?’

 

’鬼(オーガ)ですって?・羅刹が何のことわからないけど・・修羅の血ならダブルで入ってるけど?’

 

’修羅!そうか・・おぬし巫女ではなくそっちのが良かったのではないか?’

 

そういう狐にカレンは小さく笑って

 

’まあこれもいい出会いのおかげかしら?’

 

’なんじゃあそりゃ?まったくわからん。’

 

’ふふふ・・・’

 

そんなやり取りをしつつ、社の中に入ろうとすると狐から声がかかる。

 

’済まぬが少しの間体を借りるぞ’

 

太極図紋様の魔法陣が展開され、カレンと狐の意識が入れ替わる。

 

’ちょっと!!乗っ取りはしないって’

 

’安心せい。何か悪事を働こうというわけではない。この社では我を表にしておいた方が何かと都合がよいのじゃ’

 

目の前の結界を潜ると以前来た社の中とは別の場所に出た。

 

たくさんの書物と霊符と呼ばれる忍術で使用する術符が並んでいる。

 

「五郎!・・五郎はおるかの?」

 

カレンは自分の声で放たれる聞き覚えがある名前から、やたらと変わった女性ばかりに

好かれる男を思い出していた。でも彼は確か今・・・

 

「うるせーにゃ~いま俺は日向ぼっこで忙しいのにゃあ」

 

部屋の奥から最近見た三毛猫が姿を現した。

 

「うお!カレンじゃねえか?なんでこんなところに…いや待てよ・・この感じは…お師匠!?」

 

「気が付いたか五郎よ。まあしかし・・・おもての様子もどうかと思ったが・・・なんじゃその姿は?」

 

「え!?・・ああ・・これは・・そのぅ・・・」

 

普段の飄々としている彼の様子からは想像できないが、ずいぶんと答えに窮している。

しかも今は猫の姿をしているものだから、可愛らしくもあり少々かわいそうにも思える。

カレンは見かねて狐に猫王国であった出来事について説明する。

’狐さん実はね・・・・’

 

狐は一通りの事情を聴いてため息をつきながら、五郎に向かって狐が言い放つ。

 

「全く呆れたやつじゃ、そんなしょうもない呪にかかりおって・・・

 ん?まてよ・・五郎お主サボるためにわざと呪をうけおったのか?」

 

「そんなわけな「嘘じゃろ?」・・はいわざと呪を受けましたすみません。」

 

「おおかた猫になれば日向ぼっこでもしておれば仕事をやらずに済むと思ったのじゃろうが・・・」

 

「よくわ・・そんなことあるわけないじゃないですかお師匠様!」

 

「全くお主は昔からそうじゃなあ」

 

「ああ~!!そんなことよりお師匠!他人に取りついてまで俺に会いに来るなんて何か用があるんでしょ?

 お師匠が取りついてるそいつは、いろいろ恩のあるやつだからひどいことには巻き込まねえでほしいなあ」

 

「ふむ・・・・まあ安心せいこやつならばなんとかなる。」

 

「そんなこと言って無茶させる気でしょ?」

 

呪具が並び立つ書庫で猫と会話をする自分(狐)

はたから見ると異様な光景だがしばらくやり取りを黙って聞いていると

 

「まあよい!五郎・・書庫から筆と墨と白紙の呪符の束を用意せよ」

 

「!!師匠・・・そいつの負担考えて加減してくださいよ?ほんとに」

 

「わかっておるわ!」

 

’カレンよ少し咒力をもらうがお主ならすぐ回復する程度じゃから安心せい’

’ちょっと・・体をのっとった上に負担がかかるようなことを・・’

’済まぬ・・・しかしな。これも魔境対策に必要になるゆえ・・・・協力してくれんかの?’

’わかったわ・・そういう事なら協力してあげる’

 

しばらくすると五郎が一時的に人間の姿に戻り

狐に言われた通り、墨と筆と紙をもってきた。

どれも相当な力を感じるものである。

 

狐が祝詞のようなものを唱えると空間に文字が浮かび上がり

白紙の紙が取り囲むように宙を舞う。

 

しばらくすると空中に文字が浮かび上がり、宙を舞う紙に記録されていく。

 

やがて紙が五芒星を描きながら宙を舞い始め最後にはきれいに整えられた状態となる。

その紙を五郎が金属を自在に変化させ、狐が書いた紙束を製本した。

 

「お師匠、できましたよ。」

 

そういって五郎が今できたばかりの本を渡してくる。

受け取った瞬間己の魔力が高まるとともにただならぬ力を感じた。

 

’狐さんこんなもの使わなければいけないほどまずいところなの?’

’そうじゃなあ・・用心のために最上級にしたからのぅ’

 

「そうじゃ五郎!お主もついてこい。恩人が心配じゃろ?」

 

「お師匠その言い方はきたねぇですよ…断れるわけないじゃないですか」

 

 

 

 

*******************************************************

 

 

「最近の冒険者は猫なんか連れて結界を潜るんだな?きをつけろよ?

 それに狐耳なんぞはやして・・異国の者の感性はわからぬな…」

 

天津の城で魔境の入り口に立つ兵士に言われた言葉である。

カレンは慣れた様子で畳とふすまが並んだ部屋を抜けていく。

 

’ずいぶんと手馴れておるな?ある意味ここが一番時間を食うと思っておったのに’

’ここは昔よく通っていたからね道順は完全に把握しているわ’

 

そうこうしているうちに水辺が広がる場所に出た

今は神社周辺で見かけなくなった。河童の住処となっているようだ。

難なくこのフロアも走破し、目的の魔境にたどり着いた。

 

はじめの階層のように畳の部屋が立ち並ぶが幻惑等はなく、普通に部屋となっていた

しかしながら、酒天狗やカブキ忍者といった妖怪がひしめく正に魔境であった。

 

 

’カレンよ済まぬが我と変わってくれ’

’わかりました’

 

「さて、五郎よそろそろペットのふりはよいから仕事をせい。」

隣に座る猫に向かってカレンが命令する。

「りょーかいさてと・・・・ん~・・・・そこか。」

 

そういって五郎が一際大きな雛壇にむかうすると

刀を持った少年の姿があった。

 

 

しかし様子が何かおかしい、本来なら襲ってくるはずの妖怪たちが少年を襲わず

付き従っているように見える。

 

「ソウジ・・・こんなところに閉じ込められておったのか・・石田の奴め・・・」

 

狐がつぶやく、すると一時的に人間に戻った五郎から声がかかる

 

「お師匠!きます!」

 

「わかっておる!五郎!支援は任せた!カレンよあの哀れな怨霊を鎮めるが我の願いじゃ!

 力を貸してくれ!」

 

 ’・・・・・わかったわ’

 

カレンが了承の言葉を心で述べるとカレンの周りに太極印を刻んだ鬼火が現れた。

 

’カレンよ有象無象は五郎に任せよ。後顧の憂いはない!さっき渡した本をもって殴りかかるだけでよい。’

 

いつのまにか表層意識が狐からカレンに変わり狐から指示が飛ぶ。

カレンは自分のもてる限り支援をかけて刀を持った少年に挑みかかった。

 

 

 

激闘に発展するかと思われたが、しかして戦いはあっけなく終わった。

 

カレン特有のスキルと狐が作製した書物の力そして・・・五郎のサポートにより

あっという間に討ち倒すことに成功した。

 

しかしながら、空間に広がる呪いは解けた様子がない。

 

「ダメです。お師匠・・これはもう手遅れです。一時的散らすことはできても…」

 

「わかっておるわ・・・たわけめ・・・」

 

カレンは自分の目から涙が出ているのに気が付いた

しかしこれは自分の泪ではない。狐が泣いているのだ。

 

’カレンよ手間をとらせてすまなかった。もう十分じゃ・・・・いったんお社に戻ろう’

 

 

 

*******************************************************

 

 

お社に戻ると鬼火が集まり、狐耳をはやした義妹とよく似た姿に変わる。

 

「カレンよ・・・此度は手間をとらせてすまなんだ。」

 

「別にかまわないわ、ほとんど見ているだけのようなものだし。でも彼はなんだったのかしら?」

 

「あれは・・怨霊じゃよ・・・石田が自分の子をいけにえに生み出した・・な」

 

「え!?あの城主が?とてもそんなことができる能力があるとは・・・・」

 

「おそらく・・・裏で手を引いているものがおるのだろう。おぬし何か心当たりはないか?」

 

 

カレンはその言葉を聞き、暗躍する闇の戦乙女の存在を思い出した。

 

「闇のヴァルキリー・・・・」

 

「む・・あやつらか・・・600年前と同じくまた・・あれが出張ってくるか・・・」

 

「基本的に・・・ヴァルキリーはエグイことするものですからね」

 

「お主・・自分のところ主神の眷属をそんな悪し様にいってよいのか?」

 

「実際のところ闇のヴァルキリーたちの手口は好きじゃないので・・」

 

「それもそうか・・・」

 

狐も思うところがあるのか感慨深げにうなずく。

 

「お話し中すいません。お師匠・・・その姿は?」

 

「現身じゃ、本体はカレンが持っているその陰陽玉じゃ」

 

「ええ!?!しばらく姿を見せないと思ったら封印されてたんですか?!」

 

「あ~これはいろいろと事情があって、自らとどまっただけのことよ。もう未練はない。

 我が離れても問題ないじゃろう。」

 

「え~と狐さん?一応、義妹のところの保管物だから、勝手にどこか行ってしまうのは

 困るのだけど・・」

 

「ふむ・・・困ったのぅ・・・そうじゃ!ここに我が入っていた陰陽玉と対になる陰陽玉がある。それにはかなりの霊力がこもっておるゆえ、それを進呈することでなんとかならんか?」

 

「なるほど・・・そういうことであれば・・・なんとかあの娘<義妹>を説得してみるわ。」

 

「そうか。では我はそろそろ社に戻るかのぅ。もしもおぬしがかなえたい願いがあれば

 お社に来い。出来うる限りのことをしよう。ではさらじゃ!!

 ・・・・・・・・・・・・む?・・・・・・・・・あれ・・・・・・?」

 

「どうしましたお師匠?」

 

「あ~すまん・・・カレンよ・・・お主から出られんくなった・・・」

 

「はぁ!?」

 

 

*******************************************************

 

 

 

<目録>

 

浮遊する大極玉

 

管理者:カレン・E・アインツベルン

 

異国の神使が眠る高い霊力を持った魔導具

装備者の特性により莫大な魔力を発揮する・・らしい。

 

 

 

<当主ミリアの注釈>

カレン義姉さまがファフニールの宝物庫で発見した魔導具なんだけど…

義姉さまが天津から帰ってきてから妙に艶々してて・・

お兄ちゃんに聞いたら「ボウチュウジュツが~」とかいってて凄く元気になってたんだけど・・

ボウチュウジュツってなにかしら?

 




陰陽玉なので「浮遊する太極玉(陰)」として18金のほうに話をいつか登録します。


今回の装備

浮遊する太極玉

浮遊する不思議な陰陽玉。
陰陽二つの相反する
森羅万象の力を宿している。
―――――――――――――
Matk + 35
―――――――――――――
魔法攻撃時、
ボスモンスターに
与えるダメージ + 2%
―――――――――――――
純粋なDexが90以上の時、
追加で
Matk + 70
魔法攻撃時、
ボスモンスターに
与えるダメージ + 3%
―――――――――――――
純粋なDexが125以上の時、
追加で
Matk + 140
魔法攻撃時、
ボスモンスターに
与えるダメージ + 5%
―――――――――――――
系列 : 兜
位置 : 中段
属性 : - スロット : 0
Def : 0 Mdef : 0
精錬 : 不可 破損 : しない
重量 : 20
要求レベル : 100
装備 : 全ての職業
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