Ragnarok Onlineアイテム物語   作:アイテム鑑定士

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アイテム物語で書いた独自設定をSS化
実はこんなバックボーンを考えながら書いていました。

ダークハンドの続きだったりします。



アイテム物語外伝 ヴァナヘイムの戦乙女

戦乙女の祝福

 

いつのころからか我が家系の女性のみに稀にみられるようになった特殊症状。

その症状にかかったものは幼いころから年齢に見合わぬ態度や行動をみせることがしばしばあるが、かわりに類まれな才能をもつ優秀な人物になることが多い。

ただし、その祝福を受けた者を調査すると決まって返ってくる言葉がある。

 

曰く・・・「自分の中に姉妹がいる」

 

さらに、2重人格のように自分の体を共有でき、それを意識的に切り替えることができるというのだ。

 

過去の文献によれば、驚くべきことにその姉妹とは戦乙女だという。

なんでも、主神オーディンが治めるアースガルドではなく、ヴァン神族が治めるヴァナヘイムの戦乙女が、人の心を理解するため才能ある女性と意識と身体を共有しているという。なぜそんなことをするのか?と問えば、これは来るべき最終戦争(ラグナロク)に対する備えだというのだ。

このほうが無理なく優秀な勇士(エインヘリェル)を迎えられるからとのことだった。

 

すなわち、自分の選んだ結婚相手や自らの子供たちはほぼ間違いなく優秀なエインヘリェルになる。さらに死後も愛したものとともにいられるということもあり、進んでエインヘリェルになるという。

また、エインヘリェルに強制はしないらしい。

ただし、その子や孫がほぼ確実に戦乙女の祝福を受けて生まれるだけとのことだった。

 

たしかにアースガルドのやり方に比べれば、よほど幸せで効率よいやり方だ。

優秀な勇士を大量虐殺により見出すのではなく、自ら産んで育てるというのだから。

昔から勇士と戦乙女の恋物語は数あれど、実態はこういうことだったのかもしれない。

 

本来戦乙女(ヴァルキリー)は半神であるため、なかなか人間と子をなすことは難しいとされる。しかしこの方法ならば、無理もない。

 

ただ、戦乙女の祝福を受けた者の思考をゆがめてしまう可能性もあるという。

神の傲慢さはいつの時代も変わりないが、ひどい話もあったものである。

 

幼いころから刷り込みのように思考を調整していくのだから。

本家のものたちは、祝福と言っているがある種の呪いである。

 

願わくば・・・将来生まれるかもしれない我が娘たちはこの呪いから免れますよう。

 

~レイナード・E・ゼファーシルトの手記より抜粋~

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 

ベットの上でだらだらと惰眠をむさぼる少女とも大人ともつかない娘。

体はしなやかで美しく、見方によっては煽情的ともとれるが、

寝相があまりよくないのか布団から足が出てしまっている。

寝顔には幼さが残るあたり、彼女に恋する男が見たら愛らしいと思うのか、百年の恋も

冷めるかはそのものの度量次第である。

 

しばらくすると、朝のさわやかな日差しと朝食のいい香りに意識が目覚めたのか

娘は小動物のようなかわいらしい鳴き声をあげて身じろいだ。

すると心に直接語りかける声が響いてきた。

 

”レナ!もう目が覚めてるんでしょ?早く起きなさい!そろそろ起きないとアカデミーに行く時間が過ぎるわよ?”

 

「え~?シアお姉ちゃんもうそんな時間?眠いのにぃ・・・」

 

”何言ってるのもう!今日から冒険者になるってあんなに楽しみしていたじゃないの”

 

「でもふかふかおふとんの魅力にはかないませぬな~Zzzz」

 

”あ!こら!ねるなー!・・・・仕方ないわね・・・レナごめんね”

 

「Zzzz....Zzzzz....."

 

「ふぅ・・・」

 

先ほどまで2度寝とばかり布団にもぐりこんだ娘は、ため息交じりに体を起こしてベットの外に出た。鏡台に向かい、手慣れた様子で櫛を取りぼさぼさになってしまった髪を梳いていく。するとぼさぼさになってくすんだ白髪のようになってしまっていた髪が、つややかなプラチナブロンドに変わった。淑女の最低限の身だしなみとして薄く化粧を施して、ほんの15分程度で完璧に身支度を済ませる。

 

「全くレナったら、わが妹ながらいつまでもお子様で困るわ・・・もうじき15歳になる というのに私がいなかったらどうするつもりなのかしら・・・・」

 

と愚痴をこぼしながらもやってあげてしまうあたり、シアも自分の甘さを反省しながら部屋を出た。

 

 

食堂に行くとすでに姉妹の父が席についており、朝食をとっていた。

 

「おはよう、シア・・・レナはやっぱり起きられなかったんだな?」

 

きっちりと身支度を整えたレナの姿を見てレナではなくシアと認識した父が聞いてくる。

 

「おはよう、父さん。ええ・・・お布団の魅力がどうのと言って今も寝ているわ・・」

 

「なるほどな、昨日はあんなに楽しみにしていたからな、なかなか寝付けなかったんだろ?」

 

「しょうがないから、私が寝付けるようにいろいろ頑張りました…」

 

「シアにはいつも苦労を掛けるな」

 

「苦労だなんてそんな気にしないでよ、父さん。それにこの生活もなかなか

 気にいってるのよ?念願の妹のお世話ができているのだから。」

 

苦笑交じりで、にこやかに父に向かいそう答えながら、シアはそもそもこんなことになった経緯を思い出していた。

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

私の名前はアリシア・E・M・シルフェニア

旧姓 アリシア・E・アインツベルン

 

冒険者を生業とするウォーロックで現在は新米戦乙女である。

もともとは人間であり、魔王モロクが復活したころこの世に生を受けた。

冒険者の両親に連れられて、幼いころからアールブヘイムのモーラを拠点として、

エクラ-ジュやビフロストで少女時代を過ごした。

 

お使いと称していろいろ住人たちの依頼をこなしていくうちに弱冠14歳でSランクの冒険者となり、魔神モロクとの最終決戦にも参戦した。

三国の連合軍の力によりモロクは見事撃ち滅ぼされ、ミッドガッツ王国首都プロンテラで祝勝会が行われることとなった。

魔神モロク討伐の功労者として名前の挙がった私もその席に招待されたが、それは表向きの理由であり、公式には行方不明扱いとなっている国王トリスタン三世の最後を知るものとして、次期国王選定の儀の立会人としての任を与えられたのだった。

 

だが、件の王位継承の儀で問題が発生する。

玉璽にも等しい王冠テラグローリアを強奪しようと襲撃者が現れたのだ。

ハイネン家の後継者候補の勇気により、隙が生じた襲撃者を処断することはできた。

しかし更なる問題が発覚する。

 

王冠テラグローリアには本物のユミルの心臓の欠片がおさめられているとされたが、

あろうことかおさめられていた宝石は偽物であった。

 

私はミッドガッツ王国七王家の依頼を受け、失われたテラグローリア(本物のユミルの心臓の欠片)を探索することとなった。

その過程で時空魔導士の力で過去のプロンテラへ行き、闇のヴァルキリービジョウと対峙することになった。

ビジョウ自体は打倒したが、呪いを受けてしまい時空魔法で元の時代に戻れなくなってしまった。

 

冒険者として戦いを続けるのだから、命を落とすことも覚悟していた。

私は拾えた命を生かすため、過去の世界で生きることを決めた。

幸いにして少し前に行った依頼でその時代の世界に伝手があったため、その時代でも冒険者となることにした。

その後、夫となる人物と出会い第二の人生を謳歌したのだった。

 

夫は優秀な魔導士で、最初は私を元の時代に還すために奮闘してくれていた。

でもその頃の私にはもう未練がなかったので、時空魔法の基礎理論と次元転送装置の技術を伝えて未来に備えてくれるようお願いした。

おかげで、魔法こそかかっているがただの巨大な倉庫だったそこは、後にファフニールの宝物庫と呼ばれ魔境のようになってしまったけれど。

 

年老いて夫を見送り自分の死期を悟ったころ、私にとって懐かしい姿の戦乙女が現れ、

「戦乙女にならないか?」と勧誘してきた。

元の時代に戻る方法もあると。そして自分にレナという妹がいることを教えられた。

その妹にあってみたくはないかと。

ふと、宝物庫に置いた次元転送装置の実験で未来からやってきた母に、「自分は幸せだからはやく弟か妹作りなさい」と口走ったことがあったのを思い出した。

 

もう十分生きた私は元の時代にはあまり興味がなかったが、新しく生まれた妹には

存分に興味がわいてきた。

ついでに若返りもしてくれるということで、了承の返事をした。

 

戦乙女が転生の儀式のときのような詠唱をすると・・・・

次元転送装置を通るような感覚とともに、妹と思われる赤ん坊の体に私の魂が宿された。

儀式を施した戦乙女から妹がある程度成長するまでは特に何もせず、魂の状態で眠るよういわれたため、時が来るのを待った。

そうして妹が物心がついたころ・・・・封印が開放され、私は妹の心に語り掛けた。

 

”レナ・・・レナ・・・”

 

「なあに?・・おねえちゃんはだあれ?どこにいるの?」

 

どこから声が聞こえたのかわからず、キョロキョロとあたりを見回しながら、

舌足らずな声を出して返事をする妹(レナ)。

かわいらしい姿にほっこりとしながらも、さらに魂の力を開放し光が収束して現身が形をとる。

そうして、レナの前に私は姿を現した。

 

「・・・シアおねえちゃん?」

 

私の姿を見たレナが開口一番核心を突く一言を投げかける。

 

「あら?」

 

おどろいて間抜けな声をあげてしまったが、不思議に思いレナに聞いてみる。

 

「だってママにみせてもらったシアおねえちゃんとおなじだもん!」

 

そう返答を受け、魔力を使い姿見を作る。

写しだされていたのはこの世界で冒険者をやっていた頃の姿。

ウォーロックの魔導士服は着ていないものの、きれいなローブを身に着け

プラチナブロンドの髪をサイドテールにまとめ上げ、戦乙女の象徴である羽飾りをつけていた。

なにより、紅い瞳と青い瞳のオッドアイという母譲りの特殊な遺伝的特徴も再現されていた。

冒険者時代は無用な混乱を避けるため特殊な装飾品で赤い瞳の色に変えていたが、それ以外はまさしく14歳のころの懐かしい姿がそこにあった。

 

母の性格を考えると妹に私の話をしていても不思議はない。

これではすぐに正体もばれてしまうだろう。

最初はサプライズでいろいろしてあげようと考えていたのに、一発で正体を看破されてしまった。

ファーストサプライズには失敗してしまったが、レナに自己紹介をするとしよう。

 

「ふっふっふ~よくわかったわね?レナ!シアお姉ちゃんよ?」

 

私が作り出した魔力の姿見に興味津々のレナに向かいそう声をかける。

 

「これすごい!どうやってるの?」

 

と全く聞いちゃいない・・・姿見に存在感を奪われる姉(私)。

本来であれば自分しかいない部屋に突然戦乙女(ヴァルキリー)が現れるという人によっては

トラウマものの光景なのだが、幼さゆえなのか本人の性格なのかこの子のことが心配になってくる態度である。

 

「あ~レナ?いつでもやってあげるから今はお姉ちゃんのお話を聞きなさいね?」

 

「は~い、シアおねえちゃん!」

 

と元気に返事が返ってくるあたり、話は聞いていたらしい。

 

レナに改めて自己紹介をする。

 

「じゃあレナ改めて自己紹介するわね?さっきも言った通り私はあなたのお姉ちゃんです。

 名前はアリシアというの。でもまあレナは今まで通りシアお姉ちゃんと呼んでくれて大丈夫よ。」

 

「うん。わかった!・・・でも・・・・ママがおねえちゃんはもうもどってこれないところにいっちゃったってゆってたのにかえってこれてよかったね!」

 

わが妹は見た目の幼さや態度に反して、意外と鋭いということがわかった。

さてどう説明しようかと思案を巡らせていると、突然部屋の扉が開いた。

 

「無事か!レナ!」

 

その言葉とともに私に向かって鋭い斬撃が迫り、とっさにセイフティウォールを張る

何とか攻撃を防ぐことができた私は襲撃者を見て納得がいった。

自分が知っている顔から幾分か年を経ているが、父の姿がそこにあったからだ。

 

「パパ!」「父さん・・・」

 

「レナ!今父さんと聞こえた気がしたが。・・・シア!?その姿はいったい・・・まさか変身魔法か!」

 

レナを自分に引き寄せながら私の姿を確認し、再び武器をかまえる父。

するとその後ろから、久しく聞いていなかった凛と張りのある母の声が響く。

 

「レイ待ちなさい!その娘は間違いなく私たちの子よ。」

 

「カレン・・だが、シアは闇のヴァルキリーのせいで・・」

 

「だからあの子は向こうで幸せになったといったでしょう?そうよねシア?」

 

母が私に向かって聞いてくる。

 

「もちろん!幸せに過ごしましたとも。何よりこの時代にファフニールの宝物庫が存在しているならそれが物証。」

 

「なに?ファフニールの宝物庫が物証?・・・・どういうことだ?」

 

自信たっぷりに私がそう答えると、父からもっともな疑問があがる。

どう説明しようか思案していると、混乱している父を落ち着かせるため母が父に向かって説明を始めた。

 

「レイ、落ち着いて聞いてちょうだい。レナが生まれた日の晩に、フィーネ様が私のところに来たのよ。」

 

「フィー母さんが!?」

 

「そう、戦乙女のフィーネ様。そのとき私に教えてくれたのよ、レナに戦乙女の祝福を授けると。そして、レナの中には戦乙女になったアリシアの魂が宿ると」

 

「なんだって?!どうして教えてくれなかったんだ!?」

 

「だってレイってば、戦乙女の祝福を呪いだって毛嫌いしているじゃないの」

 

「む・・・それはそうだが・・・」

 

「でしょう?せっかく私たちの娘が戻ってくるのに、レイが余計な事しちゃうんじゃないかと思って・・・」

 

「むう・・・いうことはわかるが俺だってアリシアが戻ってくるんだったら邪魔はしないさ。」

 

「ほんとに?」

 

「当然!」

 

「そう・・・よかったわねシアちゃん、パパの許可が出たわよ?」

 

「え?」「ハッ」

 

しばらく母と父のやり取りを見ながら、久しく聞いていない呼称で名前を呼ばれて気の抜けた

返事をしてしまった私の声とやり込められた父の声が重なる。

さらに、両親のやり取りをぽかんと見つめていたレナに向かい、母が続ける。

 

「レナちゃん、あなたのお姉ちゃんは親不孝にも冒険で自分の体がなくなって、

 自分だけじゃ何もできないかわいそうな状態なの」

 

「おねえちゃん、おやふこう?・・・かわいそうなの?」

 

「母さんそれは・・・「シアちゃんは黙って」えぇ・・」

 

ある意味自業自得とはいえ、あんまりな理由で妹に説明しようとする母に抗議の声をあげようとするが、一蹴されてしまった。

 

「だからね・・お姉ちゃんをたすけてあげてくれないかな?」

 

母が妹に向かいそう言うと

 

「うーん・・・おねえちゃんこまってるの?」

 

レナが私を見上げながらそう聞いてきた。

 

「困ってる・・・かな?」

 

苦笑いを浮かべながら私が答えると

 

「じゃあ、れながたすけてあげる!」

 

「ありがとう、レナちゃん。ほらシアちゃんもお礼言いなさい?」

 

「えぇ・・・あ・・ありがとう?」

 

「さてみんなの許可出たところで、今日は時間切れみたいね?」

 

そう母に言われて、現身が半透明になってきていることに気が付いた。

 

「ああ・・いつの間に・・・いろいろ説明しようと思っていたのになぁ」

 

「まあこれからいくらでもできるわよ。シアちゃんそれよりも・・・おかえりなさい。」

 

「・・・・・は!、シア、おかえり」

 

意識を飛ばしていた父も復活して私に告げる

 

「おねえちゃん!おかえり!」

 

レナも両親につられ私にそういってきた。

 

私はもう耐えられなかった。

もう興味がない、未練はないと嘯いてきたけれど、とうとう涙がこみあげてきて

鼻声になりながら、家族に何十年ぶりかの挨拶を返した。

 

「ただいま!」

 

それと同時に現身が消え、レナの中に私は戻っていった。

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

10年くらい前のことだというのに昨日のことのように思い出せてしまう。

でもよく考えたら、あの時は懐かしさと現身に精神が引っ張られすぎていたとは思う。

なにせ、精神としては80歳のおばあちゃんで夫も子供も孫だっていたのだ。

もう少しうまいやり方だってあったはずだ。と思考を巡らせていると

 

”お姉ちゃんゴメン!!完全に寝ぼけてたぁ!”

 

きちんと意識を覚醒させたレナから返事が来た。

 

"全くこんな日にお寝坊さんなんて、しょうがない子ね"

 

私はそういってレナに体を返す。

 

”お姉ちゃんありがと~うわっ!パパ!」

 

意識を覚醒させてすぐ目の前に父がいることに驚いてレナが声をあげる。

 

「・・・おはよう。レナ」

 

「おはよう~パパ!」

 

何事もなかったかのように挨拶を返すレナに、父がさみしそうな表情で尋ねる。

 

「それにしてもレナ・・うわっ!って・・・父さん泣いていい?」

 

「え?・・え~とねパパそうじゃなくてね・・?」

 

困ったように顔を赤くしながら、レナがどもる。

 

父はもう40も半ばになるというのに、整った顔立ちと

冒険者として鍛え抜かれた体を持っている。

さらにいえば数年前に母が手に入れた力により、肉体年齢が全盛期で固定されている。

そう、いわゆるシュッとしたイケメンというやつだ。

 

なんで娘が?と思うかもしれないが戦乙女の祝福の弊害がここにも出ているということだろう。

つまり父は勇士(エインヘリェル)として申し分なさすぎるのだ。

その結果として年頃になったレナは勇士(父)に反応してしまうようになった。

 

「はいは~い!そこまで!朝ごはん冷めるわよ?。レイも年頃の娘を困らせないの」

 

母がサラダボウルを持ちながら食堂に入ってくると、危なくなりそうな父娘のやり取りをとめつつそういった。

 

「でも最近・・・「レイ?」・・はい」

 

家の最上位に君臨する母には誰もかなわない。この十年見慣れたやり取りである。

この母がいる限りは、この祝福(呪い)も問題にはならないだろう。

 

それに今日からレナは冒険者アカデミーに入学する。

理想はそこでレナだけの勇士を見つけてくれれば、と戦乙女のお姉ちゃんは思うのだ。

 




今回は一切アイテムが出てこないけど。
独自設定満載のファンフィクションだけど
書いてみたかったんです。
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