Ragnarok Onlineアイテム物語   作:アイテム鑑定士

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今回のお話は紫の刀身をもつ巨大な両手剣
バイオレットフィアーにまつわるお話。


バイオレットフィアー

ミッドガッツ王国 首都

プロンテラ

 

”大戦”の英雄 「建国王」ゲオルグ・トリスタンとその仲間たちによって

建造された要塞をもとに都市計画・区画整備を行い、千年の時を経て華やかな王城と

国の経済を支える城下町。

人々の信仰の中心となる主神オーディンを奉るプロンテラ大聖堂を擁し、

首都の警備と王城の守備を固める騎士たちが詰めるプロンテラ騎士団本部をもつ

ミッドガッツ王国最大の都市である。

 

南門から王城まで続くメインストリートにはさまざまな露店が立ち並び

人の往来が絶えず、毎日にぎわっている。

 

近年は大きな魔物の襲来もなく、平和が続いており

もっぱら冒険者の仕事と言えば遺跡調査や

新たに発見された国・地域への調査・開拓がメインとなっている。

 

しかしながら、太平の世が続いたとしても常に鍛錬を怠らない者たちがいる。

 

首都の北西部に本部を構える、

プロンテラ騎士団の騎士たちである。

 

「抜刀!!」「構え!」「素振り1000本 始め!!」

 

「1・2・3・4・5・6・7・8・9」

 

それぞれカウントに合わせて剣のふりを変えて九つの斬撃の型を体にしみこませる。

 

プロンテラに住む住人からは見慣れた訓練風景である。

 

そんな騎士たちの前面に立ち、訓練を注視するプラチナブロンドの美しい

女性騎士がいた。

 

彼女の名前はフェリス・E・ゼファーシルト

ルーンナイトとして数多前線に立ち、魔物から人々を守り通してきた騎士として

名を知られている女性である。

 

また、娘が生まれたのを機に前線を退いて、後進のため”教導騎士”として

若き騎士たちを導く存在である。

 

他の騎士たちとは意匠の異なる機能性に優れた騎士甲冑を身に着けているのは

彼女の実力の違いを示している。

そして何より目を引くのは背中に背負われた長大な両手剣である。

 

逢魔時の夜空を模したような紫色の長大な刀身は、見るものに好奇心と

ある種恐怖に似た感情を掻き立てさせる妖しい魅力を放つ。

 

彼女の持つ大剣は<バイオレットフィアー>と呼ばれている。

 

今回の主役はこの大剣<バイオレットフィアー>とその使い手の物語である。

 

 

 

 

 

プロンテラ騎士団 訓練場

 

 

「素振りやめ!20分休憩しろ!

 次は組手だ!手元が狂うことがないようにしっかりと体力を回復させろ!いいな!」

 

「「「「「「イエス!サー!!!」」」」」」

 

威勢のいい返答を受けてフェリスはフッと短い笑いをもらす。

 

「返事だけはいいのだがなぁ。うちの若い連中は・・・・」

 

と訓練場から離れた木の上、見ると騎士甲冑を着たまま寝ている男を見つけた。

 

「!!(あいつ・・どおりで姿を見かけないと思ったら!!)」

 

 

彼女は持っていた大剣を構えると寝ている騎士に向かって

剣圧<ソニックウェーブ>を飛ばしながら叫んだ。

「レオン!!またサボりか!!この万年昼寝魔人が!」

 

ソニックウェーブが当たる直前男はパッと目をさまして木から飛び降りる。

 

「うわあおお!!あぶな!・・だれだ!?」

 

と男はフェリスの姿を確認して納得し、フェリスに向かってこう叫んだ

 

「酷いっすよ!フェリスさん!もうちょっとで細切れになるとこだったじゃないですか!」

 

「うるさい!寝ている貴様が悪いのだ。大体お前はロードナイトだろう?

 後進の手本となるべきお前が率先して訓練をサボるな!」

 

「いや~こう天気が良くてついつい・・木が俺を呼んでいたんですよ

 お昼寝においで~ってね?」

 

レオンの返答にフェリスは怒りを通り越してあきれ返ってしまった。

 

「はぁ・・・貴様というやつは・・・どうしてこうなってしまったのか・・・

 決めたぞ! 次の組手は私としろ!レオンハルト・ゲオルギウス・バンデンシュタイン!!」

 

「げ!! もちろん手加減ありですよね?」

 

「なにをいっている?おいひよっこども!私の座右の銘を言ってみろ!!」

 

「”どんなときも全力全壊!!”であります!サー!」

 

「そういうことだ。死ぬなよ?」

 

「ウギャー!! おれはにげるぞ!!っておい!はなせ離せお前ら―!?」

 

逃げようとしたレオンを後輩の騎士たちが全員で取り押さえる。

 

「レオンさん・・・俺たちのために犠牲になってくださいね?」

 

「アルフレッドてめぇ!この野郎!同期を売るのか?」

 

「本当に勘弁してくださいよ・・フェリス教官の相手できるのレオンさんだけですから・・

 ここでレオンさんが逃げると俺たちの訓練がいつもの3倍に・・後生ですから・・」

 

「くそぅひどい現実を見た・・・横暴だ~!!!」

 

午後の空に哀れな男の叫びは消えていった。

 

 

 

 

 

プロンテラ騎士団 組手専用訓練場

 

 

紫色の剣閃と銀色の斬撃が何度も交錯する。

 

爆音と剣戟の鋭い音が訓練場に絶えず響いている。

 

フェリスの全力の一撃を何合もうけられるのは、ミッドガッツ王国を探しても

ほとんどいない。

しかしながら、目の前の若い騎士はプレッシャーを受けつつも冷静に受け流し

時には反撃に転じる余裕さえある。さらに隙を見せれば容赦なく付く鋭さを持ちながら、

フェイントを交えた技巧駆使した動きもできる。

 

フェリスは打ち合うたびに何度も惜しいと感じる。

これほどの使い手なのにという思いと現役の騎士としてこの男と共に戦場を

駆けたかったという思いが交じり合う。

 

レオンハルト・ゲオルギウス・ヴァンデンシュタイン

現在年齢24歳 

ミッドガッツ王国に代々騎士侯として仕える家系出身で、18歳という異例のスピードでロードナイトに叙勲された優駿である。

事情を知らないものは「親の七光り」や「金で地位を買った」と揶揄するものもいる。

 

だが実際のところは全く違う。

今いる若い騎士たちに彼にかなうものはなく、フェリスでさえも油断して相手をすれば足元をすくわれるほどだ。

 

本人は近頃訓練にはあまり真剣ではなく、サボることが多くなってしまったようだった。

本当に惜しい。

何がいけなかったのか・・・この太平の世だろうか?

 

フェリスは少々お灸をすえるために限界の一歩手前まで力を使うことにした。

 

「<ウインドカッタ―><イグニッション>」

 

レオンが爆音とともに大きく吹き飛ばされる。

 

どうやら訓練場の端で気絶しているようだった。

 

「本日の訓練はここまで!次の訓練は明後日の午後からとする!

 各自しっかりと休みをとるように!」

 

 

「「「「「「「「ありがとうございました!!!」」」」」」」」」

 

騎士たちは各自宿舎に戻っていく。

訓練場にフェリスと遠くで気絶しているレオンだけが残された。

 

 

「さてと・・・そろそろ起きろレオン。気絶したふりはもういいぞ。」

 

「あら?ばれてました?」

 

「手ごたえが軽かったからな。一応教官なんぞをやっているんだ、そのくらいはわかる。」

 

「やっぱりわかっちゃいますよねー」

 

「なあレオン・・何が不満だ?」

 

「不満なんてありませんよ~?教官殿」

 

「・・・そうか。じゃあそんなお前に特別任務をくれてやろう。」

 

「!! なんですか?」

 

 

「グラストヘイムは知っているか?」

 

 

「ゲフェンの西方にある古に放棄された城跡ですか?」

 

「そうだ。最近そこで遺跡調査に出かけた冒険者が、行方不明になる事件が多発している。」

 

「自分の実力を見誤った冒険者が奥深くまで進んだ結果・・・・ということではなくてですか?」

 

「私も最初はそうだと思ったのだが、情報を確認したところカタコンベ手前の修道院内で発生するようだ。」

 

「修道院ですか・・・あそこは低級のアンデットと、しいて言うなあらばイビルドロイド

 くらいしか障害となる魔物はいないはず。アンデットの動きが遅いため容易に脱出する

 ことは可能なはずです。」

 

「そのような状況での行方不明者多発だ。不確定要素が強いため、私に原因調査の依頼が来ている。」

 

「その調査を私に行え・・・ということですか?」

 

「いや、本当に危険な場合もあるため、お前ひとりに行かせるわけにはいかない。

 よって私に同行してもらう。」

 

「おおーフェリスさんと任務ですか!うれしいですね。」

 

「・・・・・少し心配だがまあいい。明朝に出発する。準備と休息を怠るな。」

 

「イエス!サー!」

 

 

 

翌日 昼過ぎ

 

魔法都市ゲフェン 西方 

グラスヘイム古城遺跡 外観

 

2騎の騎士が並走して古の城跡を進んでいく、太陽が天頂に達しているというのに

城跡内は薄暗く、薄く瘴気のようなものが淀んでいる気配がする。

本来、城跡の外観はたしか遺跡として調査されており、特に魔物もいないはずの場所だ。

 

しかしながら今は、騎乗動物としては使われていない馬の鳴き声が聞こえてくる。

そして、ひづめの音に混じり金属がこすれる音が薄暗く静かな城跡に響き渡る。

 

「レオン・・聞こえるか?」

 

「フェリスさんも聞こえているようですね。」

 

「馬の鳴き声と金属の擦れる音・・・古代の騎士の亡霊でもいるんですかね?」

 

「・・・・・レオン・・正解だ。」

 

「は?」

 

 

目の前に黒馬に跨り長大な両手剣を構えた黒騎士と骸骨剣士の従者が現れた。

深淵の騎士とその従者カーリッツバーグである。

 

「深淵の騎士様のご登場だ。騎士は私がやる。従者は任せたぞレオン!!」

 

「は・・はい!」

 

と返事を返した瞬間フェリスの姿は見えなくなり、深淵の騎士の懐に入り込んでいた。

 

紫色の刀身と黒い刀身のつば競り合いののちフェリスの斬撃が騎士の急所をとらえていた。

 

フェリスの斬撃はすべて吸い込まれていくように黒騎士を破壊していく。

 

そんな光景に見とれていると地中からとげのようなものが襲ってきた。

カーリッツバーグからの攻撃である。

 

「レオン!ボーっとするな!死にたいか!」

 

フェリスから檄が飛ぶ。

 

「すいません!・・・・・じゃあ俺もやりますか!」

 

<スパイラルピアーズ>!!

 

重い刀身と全体重を乗せた嵐のような斬撃がカーリッツバーグを襲い、

一撃で粉砕した。

 

振り返りフェリスのほうを見ると、もう片が付いたようで

深淵の騎士の破壊された馬の手綱を拾っているところだった。

 

「レオン」

 

と拾い上げた馬の手綱を見せながらフェリスが続ける。

 

「行方不明の何割かはこいつが原因だろう。並みの冒険者ではあの斬撃で

 全滅は免れない。それにこいつは騎士団と呼ばれる古城内部のみにいた魔物の

 はずだ。」

 

「今まで城跡の外観には魔物の気配がなく、ガイドがいれば観光すらできる場所

 だったはずです。」

 

「この瘴気といい、何かあったのは間違いなさそうだな。修道院の調査は手早く

 済ませて帰還するとしよう。」

 

「そうですね・・確かに嫌な予感がします。」

 

 

 

グラストヘイム古城遺跡 中央部

修道院内部

 

修道院というだけあって入り口から入ると大聖堂のように椅子が並び

中央に祭壇があるのが確認できる。

さすがに装飾品の類は経た年月の影響かはたまた魔物の破壊活動の影響か、

大きく破壊されておりかつての栄光は見る影もない。

 

「フェリスさん・・つきましたが、さして変わった様子はなさそうですね?」

 

「ああ、たしかに・・もうすこし見て回るか。」

 

「じゃあフェリスさん。効率よく調査するため二手に分かれましょう!ちょうど道も

 分かれていますしね?」

 

といってレオンは駆けていってしまった。

 

「おい!待て!・・・危ないと思ったらすぐひきかえせ!いいな!!

 「は~い!」・・しかたない奴だ。」

 

少々の不安もあるが、レオンの実力はフェリスも認めるところである。

もしも何かあっても逃げ延びるだけの実力はあろう。

魔王クラスの魔物でもいない限りは・・・・・

 

フェリスが調査を開始してしばらくすると突然修道院内に閃光と爆音が巻き起こる。

 

レオンが向かったほうからだった。

 

 

 

 

修道院内 分かれ道

 

 

レオンはフェリスと別れた後適度に魔物をいなしながら、奥に進んでいた。

やはり脅威となる魔物の姿はなく、古城遺跡の内部を見て回る余裕すら感じられた。

 

レオンは先ほど見たフェリスと深淵の騎士の戦いを思い返していた。

鋭い斬撃と残像すら残るほどの俊敏さ。

 

「遠いな・・・。」

 

そんなことをいいながらついレオンは昔のことを思い出していた。

レオンが初めて父に連れられて騎士団を訪れたとき、

目にしたのは現役時代のフェリスであった。

 

父に無理を言って鍛錬を見させてもらい、彼女の美しさと高潔さ

そしてなにより強さに惚れた。

 

彼女に一日でも早く近づきたくて、認めてほしくて不屈の心で鍛錬をしていたら、

いつの間にか最年少でロードナイトの称号を手にしていた。

ただその時に彼女にはもう子供と旦那がいたけれど。

 

「あ~そういえばあれ・・初恋だったんだよなー俺の。

 でもまあ今の師匠と弟子って感じも好きだからいいか。」

 

 

緊張をごまかすためであったのか、レオンはそんなことを考えながら回廊をしばらく進むと、瘴気がひときわ濃くなっている場所を見つけた。

 

「ここだけ妙に瘴気が濃いな・・!!・なんだあの魔法陣は!」

 

魔方陣に近づくと天から声が降ってきた。

 

<<何もわからず、何も知らず、地上の支配者を気取るおろかなる人の子よ

  この地に何用だ?>>

 

「!! 天から声が・・・何者だ!!姿を見せろ!!」

 

<<・・やはり貴様も今までの者たちと同じか。その傲慢なる鷲の紋章・・・癪にさわる>>

 

「誰だか知らねえが・・・癪にさわるって言ってもねー?この紋章を決めたのは

 俺じゃねーから勘弁してくれよ、文句があるなら紋章決めたやつ言ってくれや?

 それと・・・てめえが行方不明者事件の犯人か?」

 

<<・・・面白いことを言う。貴様が探しておるのは”それ”か?>>

 

瘴気が一部はれると・・大量の屍が存在していた。

 

「! どうやら間違いないみたいだな? いい加減姿を現しやがれ!」

 

 

瘴気が魔方陣の上に集まり形を成していく、天井まで届くほど巨大な

鎧を纏った骸骨が姿を現した。

古い資料で読んだことがある。あれはダークロード!!大戦時の魔王クラスの魔物である。

大戦で倒されていずこかに封印されたと聞いたが・・・グラストヘイムの修道院が

封印の地であったのか。

 

「望み通り姿を見せてやったぞ人の子よ?どうする?我を倒すか?」

 

そんな伝説の魔物を前にして足がすくむどころか、勝利することしか

思い浮かばない自分に若干違和感を感じつつ

 

「もちろん!軽くひねってやるから覚悟しろ!」

 

「愚かなり。貴様もわが復活の供物としてくれよう。」

 

とダークロードが言葉を発した瞬間そらからメテオストームが

落ちてきた。

 

レオンは範囲外に避けて再びダークロードに肉薄する。

 

<スパイラルピアーズ>を放ちメテオストームを避ける

 

ヒットアンドアウェイを繰り返す。

 

だがしかし、一撃必殺の<スパイラルピアーズ>もダークロードにはあまり効いていない

精神力がそろそろ切れそうだがなんとか逃げ延びるくらいはしてみせる。

 

 

「レオン!無事か?!」

 

フェリスの呼ぶ声がきこえた。

 

「正直ちょっとまずいかもしれません。」

 

「弱音を吐くな、ひよっこ!お前にルーンナイトの真髄を見せてやる。30秒時間を稼げ!」

 

「了解しました。師匠!」

 

 

するとフェリスはルーンを唱え始めた

 

4つのルーンが発動し、フェリスとレオンを包み込む。

失った体力と精神力が戻るとともに目の前に光の盾が現れてダークロードの攻撃を防ぐ

 

「レオン!一気にたたみかけるぞ!」

 

紫色の剣閃と銀色の斬撃がダークロードを切り裂く。

先ほどまでのレオンの攻撃ではほとんどダメージを与えられていなかったのに、いまは次々とダークロードに傷が入っていく。

 

「貴様・・・その魔術は!!・・・オーディンの犬!また我の邪魔をするか!」

 

「それとメテオが貴様の専売特許と思わないほうがいい」

 

と同時にメテオストームがダークロードに降り注ぐ。

 

「貴様程度の力では全く効かぬわ!オーディンの犬!」

 

「ああ・・確かにな・・・だが貴様に隙を作ることはできる。消えろ!幻影!!」

 

4つ目のルーンの効果で紫の刀身が光をあげダークロードを切り裂き

 

「ガァァァァ!!!オーーーォディインノイヌメェェェl!!!」

 

そのまま消滅させた。

 

 

 

 

しばらくしてあたりの瘴気が晴れると

メテオストームの影響で屍たちは火葬されてしまっていた。

 

先ほどまでの邪悪な気配も去り、一息ついていると

 

フェリスの持っていた大剣にヒビがはいった。

「やはり壊れたか・・・・レオン!生きてるか?」

 

「なんとか生きてますよー?師匠」

 

「よし、今回の調査は原因がわかった。詳しいことは後程、団長に報告する。

 蝶の羽で帰還するぞレオン。」

 

「了解です!また後程!」

 

 

 

 

プロンテラ騎士団本部 騎士団長執務室

 

騎士団長の執務室

その机の前にフェリスとレオンは立っていた。

 

「団長、先日グラストヘイムの事件について報告する。」

 

「ああ頼む。」

 

「結論から言う。ダークロードの封印が解けかかっている。」

 

「なに!」

 

「何らかの原因によりダークロードの封印が緩み、修道院内に

 幻影<ダークイリュージョン>の発現を許してしまった。その結果、グラストヘイム

 全体に瘴気が漂い安全であった外観にさえ魔物が出現するようになってしまった。

 史跡外観で深淵の騎士と戦ったよ・・・。」

とグラストヘイムで手に入れた馬の手綱を見せる。

 

「それは・・まさしく深淵の騎士のものだ・・・。して幻影のほうはどうした?」

 

「私とレオンで倒した。だが幻影だ・・しばらくすればまた復活してしまう。

 まずは、グラストヘイムは立ち入り禁止にして、ウチと聖堂騎士と神官合同で対策を 考える必要があるだろう。・・・・まあ、難しいことは団長が考えてくれ。」

 

「わかった・・・この件は私が預かろう。調査ご苦労だった!」

 

 

 

 

プロンテラ騎士団本部 訓練場

 

騎士団長への報告後、レオンとフェリスは訓練場に立っていた。

 

「レオン。よく生き延びたな。今回は正直私も胆が冷えた。」

 

「師匠!俺をなめてもらっちゃ困りますよ。生き延びるのだけは得意ですから。」

 

「そうか・・・そのほうがお前らしい。ところでさっきから気になっていたのだが・・

 お前はなぜ私を師匠と呼んでいる?」

 

「えーと・・・グラストヘイムで師匠の戦いを見ていたらつい・・ダメですか?」

 

「別にかまわん。もともとこの任務が終わったら、お前に私のすべてを叩き込むつもりでいた。」

 

「!!・・・じゃあ正式に弟子ということですかね?」

 

「そうなるな・・・明日から忙しくなるから覚悟しておけバカ弟子」

 

「イエス!マスター!!」

 

 

 

十年後 

 

アルベルタ

 

商館”アクアリウム” ミリアの執務室

 

今日も今日とて先祖の倉庫の整理を続ける

当主 ミリア・エリス・ゼファーシルト・シルフェニア

 

今日は紫色の刀身の両手剣を見つけた。

しかし、刀身にはひびが入り剣として使用できそうにない。

 

しかしながら、すでに目録が作成されていた。

よく見ると母の字で書かれているようだった。

 

 

<目録>

 

・バイオレットフィアー<破損>

 

 

装備可能者

転生ソードマン系上位二次職 3次職

装備可能レベル 80

 

・紫色の美しい刀身をもち、物理攻撃時に自動的に

 メテオストームレベル3およびフロストノヴァレベル3が発生する。

 また一般モンスターの防御を無視する効果が発生する。

 

管理者:フェリス・E・ゼファーシルト ⇒ バカ弟子

    

<注釈>

・これは私が現役時代使っていた剣だ。もともとうちの蔵に入っていたものだが、

 私くらいしか使えなかったのでもらうことにした。

 私のバカ弟子が免許皆伝に至ったらくれてやろうと思う。

 ミリアよスマン。

 

<感想>

・久しぶりに母の字を見た。昔この剣にどんな物語があったのか今度きいてみようと思う。

 

 

 




文章を書くのは難しい。


2018/5/29 微修正
2019/05/26 修正
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