虚弱先生の青春物語   作:不透明な水滴

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みなさん、3.5周年、やばいっす


アビドス対策委員会

『ねえ、ホシノちゃん』

 

太陽の日差しが熱く、教室もその熱さに照らされ、自然と暑くなっている時、ある人は、私に言った。

 

『私ね、ホシノちゃんと初めて出会った時、これは夢なんじゃないかって思って、何度も頬をつねったの』

 

「…先輩」

 

『ホシノちゃんみたいな、可愛くて強くて、頼れる後輩がそばにいるなんて夢みたいなことが、本当に嬉しくて……』

 

「………め先輩」

 

『うーん、上手く説明できてないかも……?』

 

「……ゆめ先輩」

 

『ただ、こうしてホシノちゃんと一緒にいられることが、私にとっての奇跡みたいなものなの』

 

「…ユメ先輩」

 

『ねえ、ホシノちゃん。いつかホシノちゃんにも可愛い後輩ができたら、その時は______』

 

「ユメ先輩」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ごめんなさい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もう、力が入らない。

 

もう、動かす気力もない。

 

もう、生きれない。

 

いつまで経っても、どこで間違ったのか何度も見直しても、分からなかった。見つからなかった。

 

あの日、あの時、あの瞬間に、私は、私自身は、あの人にとっての大切な____。

 

「………謝り、たかった」

 

最後の最後まで、何もしてあげられなくてごめんね。

あの日から、全てを間違ってごめんなさい。

 

私は正しい人間なんかじゃない。

 

「…ごめんなさい」

 

私には、謝ることしかできない。

 

私には、目を閉じて、ただ後悔することしか……。

 

「先輩はすぐそこにいるはずです___!」

 

遠くから、壁越しに聞き馴染みのある声が聞こえる。

 

「ん、壊れない……もう一度」

 

力強く扉を壊そうとする音が聞こえる。

 

「あ、アヤネちゃん!?どうしてここに!?」

 

「シャーレに貸してもらったヘリで!ホシノ先輩は!?」

 

「ここです!でもドアが開かなくて……!!」

 

「………っこんの!!」

 

次の瞬間、扉が大きな音と共に弾き飛び、私の周りを囲んでいるレーザーの光と、私を拘束している手錠が外れ、私はその場で倒れてしまった。

 

目を開けると、私の体は自由に動くことができた。

 

いつぶりに動けるだろうか、さっき聞こえた声……夢、なのかな。

夢……だったとしても。私は、最後に……謝りたい。

 

やっぱり、手紙でお別れだなんて、いやだ、いやだ。

 

「……いや……だ」

 

力の入らない手を足を使い、立ち上がる。

 

声の方へ、声の方へと重い足を動かしながら、歩き始める。

 

そして、出口の扉に手を掛け______。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「「ホシノ先輩!!!」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、あれ………」

 

扉の先には、みんながいた。

 

「……先生」

 

「ホシノ」

 

みんながボロボロの姿で来たこと、先生がどんな人よりも先に私の前に現れたこと。

 

もし、あの手紙を読んでも来た時、私自身の口から言おうと思ってたのに、いざ目の前にすると、自然と口角が上がっていく。

 

………もう、いいや。

 

「……ああ」

 

神様は、私を、大人を信じたんだね。

 

私に、信じてって、伝えたかったんだ。

 

「……お、おかえりっ!先輩!」

 

セリカちゃんが、耳まで赤くなった状態で真っ先に私に迎えの言葉を掛けてくれた。

 

「ああっ、セリカちゃんに先を越されてしまいました!恥ずかしいから言わないって言ってたのに、ずるいです!」

 

「う、うるさいうるさい!順番なんてどうでも良いでしょ!」

 

「………無事で良かった」

 

シロコちゃんが、誰よりも先に私のことを心配してくれる。

 

「ホシノ先輩、おかえりなさい!!」

 

「おかえりなさい、です!!」

 

アヤネちゃんもノノミちゃんも、私におかえりなさいと言葉をくれる。

 

「おかえり、ホシノ先輩」

 

対策委員会のみんなは、私のために命を懸けて、この場所に来た。

私は、みんなを危険に晒してしまった。

 

………だけど、今はそんなことを考えてる場合じゃないよね。

 

私は、対策委員会の一員なんだから。

 

「……なんだか、みんな、期待に満ちた表情だね」

「………求められてるのは、あの台詞?」

 

「ああもうっ!分かってるなら焦らさないでよ!」

 

「……うへ〜」

またもう一度、やり直せるのなら。

 

もし、あの過ちから、もう一度生まれ変われるのなら。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ただいま』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もう一度、やり直してみよう。

 

そう、教えてくれたのは………。




ホシノホシノホシノホシノホシノ幸せになってね。ホシノの為の回でした。次回エピローグです。
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