虚弱先生の青春物語   作:不透明な水滴

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アビドス編 幕間『お休み』

電車でしばらく移動した後、目的地の場所へと着き、電車のドアが開く。

 

「……よし、着いた」

 

アビドスの皆と来た場所は、ホシノが行きたかったとずっと言っていた水族館だった。

ちょうどやることも終わってみんな暇だったから来てみたけど、みんなはどんな感じかな。

 

「みんな、気分とかはどう………」

 

「水族館だー!!」

 

………やっぱりホシノが一番楽しそう。

 

「ホシノ先輩、入る前からこの調子じゃ帰りまで持つの?」

 

「もちろん!おじさんもまだまだ若いからねぇ〜」

 

「おじさんなのに若いって……調子狂うわね」

 

「まあここで話してても何ですし、そろそろ行きましょうか」

 

「うん、そうだね」

 

私たちは今から、遊びに行く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

︎✦︎︎✦︎︎✦︎

 

 

 

 

 

 

 

 

水中トンネルを通り、色んな角度からの魚を見ることができる場所に来た。

 

「色んな魚がいますね〜」

 

「そうだね、見たことない魚もいっぱいいて……」

 

…顔個性的だな。

 

「でも、流石の大きさだね。一日じゃまわりきれなさそう」

 

「えぇ?本当?」

 

アビドス自治区の中でも最大の大きさを誇るこの水族館は、二日間で余裕を持ってまわりきれるぐらいの大きさであり、日帰り想定だった今の状態じゃ、まわるのには限界がありそうだ。

 

 

 

 

 

また別の場所には、色んな形をした水槽の中に魚がいる所だった。

 

アヤネやセリカが魚を見つつも、色々な疑問を浮かべる2人に、突如現れたホシノが解説をする、そんな風景を見ることができた。

 

「……よく笑ってる」

 

ホシノ救出前まで、あんなに笑顔を見せたことはない、あそこまで笑顔にさせれる魚と、対策委員会には感謝しかない。

 

そのまましばらく魚の鑑賞とホシノの雑学を聞き、次の場所へと移動する。

 

 

 

 

 

イルカショーをやるらしく、一番高く見下ろすことができる席に座った。

 

「まもなく、ショーが始まります」

 

開演の放送がなり、イルカが出始める。

 

ショーが始まって数分、正直舐めてた。

 

イルカってこんなにも動けるんだって思い知らされたほどに自分の中で燃えていた。

 

「ショーって言っても凄いわね、先生はどう……」

 

「か……カッコよかった」

 

「あれ……?先生……?」

 

「イルカって…凄い」

 

「やばい、先生が取り返しのつかないことになった!?」

 

「先生も楽しそうで良かったですねセリカちゃん♪」

 

「ちょ、ノノミ先輩そんなこと言って場合じゃ……ホシノ先輩も何か……」

 

「……先生」

 

「どうしたの?ホシノ」

 

「……そうだよね!イルカショーって凄い燃えるよねぇ!」

 

「だよねホシノ!」

 

「…………」

 

私どころかホシノすらも取り込まれ、ノノミは2人を見て嬉しそうにしており、シロコとアヤネは巻き込まれないようにイルカをずっと見ていた。

 

「シロコ先輩……?アヤネちゃん……?たすけ……」

 

「…………」

 

「………」

 

「……ああもう!!」

 

「……ごめんねセリカちゃん…………」

 

「次行くわよ次!!」

 

 

 

 

 

次の場所は、一面全てがガラスでこの水族館で一番大きな水槽に来た。

 

そこにはみんな知ってる魚やマイナーな人しか知らないような魚、本物の魚マニアにしか分からないような魚すらもいた。

 

「……綺麗だな」

 

ふと横を見ると、ホシノとシロコが横並びで何か話をしていた。

少し話をしに行こうと行ってみたら、2人ともこっちの存在に気がついた。

 

そうして気づいた2人はこっちをじっと見てから、2人で見合った。

 

「ホシノ先輩、先生はどう?」

 

「先生は……まあシロコちゃんと一緒かな」

 

「うん、だよね」

 

「………何の話し?」

 

「さっきみんなを魚に例えると何かな〜って話をしてたの」

 

「ん、ホシノ先輩はクジラ」

 

「そうなんだ……ん?じゃあ私は?」

 

「「クラゲ」」

 

「おぅ……満場一致?」

 

「うん、先生、なんて言うか……儚いような……触れたら消えちゃいそうな感じがするから」

 

「うんうん」

 

「そ、そうなんだ……」

 

「だから、離れないでね先生」

 

「シロコ、流れに任せて自我を出さないの」

 

「ん、先生は私のモノだから当たり前」

 

「違います」

 

その時、ふとホシノの手に気がついた。

 

「あれ、ホシノ今日は指輪付けてないんだ」

 

「あ…先生ちょっと!?」

 

「……今なんて言った?」

 

「え?いや……あ」

 

もしかしてまだ言ってない感じ?

 

「あ、あのシロコちゃん?これは誤解で……」

 

「そ、そう…これはホシノのためであって……」

 

「は?」

 

あれ……?シロコからは絶対に聞かないであろうセリフが……。

 

「ちょ!?先生静かにして……」

 

「なんの話してるの〜?」

 

その時、絶望的な瞬間に3人が帰ってきた。

 

「あ、3人とも……」

 

「先生がホシノ先輩に指輪をあげた」

 

「ちょシロコ言い方……」

 

その後の空気感は正直言ってちゃんと最悪だった。

 

 

 

 

 

日も暮れ始めてる頃、帰る前に水族館のショップへと来た。

 

「色んな物があるね。水族館限定のアクキーとか」

 

何とかみんなの怒りを沈めた後、記念にショップで買おうと話になり、みんな選んでいる最中だ。

 

「シロコは、何にした?」

 

「じゃあ、これ」

 

そうしてシロコが選んだものは、銀のイルカの付いている飾れる大きめな置物で、回ることが出来る。

 

「それじゃあ、これにしようか」

 

みんなも着々と欲しいものを見つける。

 

「それじゃあ買ってくる」

 

「いいの?先生?」

 

「まあ……今回はちょっと私が変な誤解を与えたみたいだし……これぐらいわね?」

 

「ん……ありがとう」

「…でもまだ許してないよ」

 

「ぇ」

 

「たぶんみんなもまだ許してないと思う」

 

「………すいませんでした」

「また何かで恩返しさせてください……」

 

「………ん」

 

何かよからぬ事を考えているシロコだが、このお話は……また別の機会に。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

︎✦︎︎✦︎︎✦︎

 

 

 

 

 

 

 

 

 

帰りの電車、日もだいぶ暮れ、電車の中ではみんなが肩によりかかりながら寝てしまっていた。

 

「……………」

 

アビドスのみんなが本当に楽しそうでよかった。

ホシノも久々に笑えたようで、真ん中で一番良く寝ている。

 

「……楽しかった」

 

この日が終わると、また仕事……というか、例の条約の件が現れるだろう。

もし何かあった時には、対策委員会にも力を貸してもらおう。

 

「………でも、久しぶりに時間を忘れちゃったな」

 

つかの間の休息を終え、また来るのはお互いに忙しないことばかりだけど……。

 

「……いつか、こんな日々が当たり前になるような……世界になったら」

 

そんな世界を、作れるといいな。




今更だけど対策委員会三章の感想を勝手に語ります。

個人的に一番好きなストーリーだったし最終編の、次にめちゃ泣いたストーリーでした。
細かいところを気にするとまだまだ謎はありますが、「まあストーリーなんて謎残ってなんぼだし伏線だと思えれば楽しめる」の精神で見ていました。

ネットではホシノの事や対策委員会の事で色々も言われてますが正直言ってちゃんとストーリー読んでるのかなって思います。普通はそんな感想にならんやろみたいな。物語を客観的にしか見れない人とか話の中で出た謎をその話の中で完全に解決してほしい人とか伏線を伏線として捉えられない人とかって本当にストーリー物向いてないなって感じました。

自分は今ストーリー一番好きだしいい気持ちで最後まで見れました。ホシノがカッコよくて可愛そうで、でも過去を乗り越えた無敵の存在になれて自分じゃ到底なれないような強い子で本当に尊敬しかない。

公式の三章イラストも相まって本当に対策委員会がより好きになったしクロコやヒナもより好きになってしまいましたわ。

ホシノは救われる側から救う側、色々と乗り越えて前を向けるホシノを見れるのは本当に嬉しいし、助かる。

非有の真実は真実のなるかの答えは、信じる事。信じる事でそれはその人にとっての真実になる。そうゆう答えにする運営素晴らしい。そんな前を向ける様になった対策委員会に歓喜している作者のオタク感想でした。ここまで見てくれたかな?見てくれた人は好き好き大好きーです。
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