「え、は、何で!?あ、あんたどうやって牢屋から出てきたの!?ちゃんと鍵閉めたのに!?」
校内で水着を着ている少女が、もう1人の少女とヒフミ、私の目の前に現れた。
「いえ、開いていましたよ?私のことで話しているようだったので、こちらに来てみたのですが、何かご用でしたか?」
すると彼女は私の存在に気づいたようで、私の方へと近づいてくる。
アビドスの生徒やヒフミとは違い、なぜか近づき私の手を握ったり指先で首元に触れてきたりしてくる。
「な、なに……?」
「大人の方……先生でしょうか、改めまして、こんにちは……もしかして、先生は補習授業部の……?」
「ま、待って!!その格好で出歩かないで!?ちょっとぉ!」
「私は、浦和ハナコ……と申します……よろしくお願いしますね、先生……?」
「人の話を聞けぇ!!」
名簿には、確かに「浦和ハナコ」と書かれた生徒がいた。
説明を見てみると、水着姿で学校を徘徊し、その現場を正義実現委員会に捕らえられたようで……現在、正義実現委員会の牢屋に収監されていたはずだった。
「確かに、名簿に記載されてる……」
「っ〜!」
「何か問題でもありましたか、下江さん?」
「あるに決まってるでしょ!?何で学校の中を水着で徘徊するのよ!?」
「ですが……」
突然ハナコとコハルが言い合いを始めてしまい、私とヒフミは蚊帳の外の状態になってしまった。
だが、そんな中一つだけ気になることがある。
「あの……ハナコ……さん?」
「あら、呼び捨てで構いませんよ。どうかなさいましたか?」
「いや……何でずっと手を握ってるのかなって……」
ハナコが私の手を見ると、確かに私の手を優しく握っている。
「あら……これは」
直ぐに手を離し牢屋の方へと脚を向ける。
「すいません、色々と混乱しているようなので、また後ほどお会いしましょう」
急に素直になり直ぐに牢屋の方へと自分から向かって歩いていった。
「……一体何だったのでしょうか……」
「さあ……?」
「この場合、ハナコさんはこの後どうなるんですか?」
「そんなの当然死刑よ!エッチなのはダメ!死刑!」
「随分重い……」
現場が混乱してる様だし、直ぐに集めることも難しいそうだ。
「ヒフミ、今全員集めるのは難しいそうだけど……どうする?」
「そ、そうですね……一応、次のメンバーに会いに行きましょうか……」
「えっと……もう1人は、白州アズサさん」
そうヒフミが名前を呼び上げると同時に、ドアが開いた。
「ただいま戻りました」
「任務完了です!現行犯て白州アズサさんを確保しました!」
入ってきたのは、ハスミとマシロだった。
「ん?今なんて?」
「お疲れハスミ先輩、マシロ」
「お疲れ様です……あれ?」
「先生、いらっしゃったんですね」
「うん……そうなんだけど……今なんて?」
すると、奥からもう1人出てきた。
奥から出てきた人は、手首を拘束され、ガスマスクを装着した言わばやばいひ………。
その人は、シューッ、シューッ、と音を立てながら部屋に入ってきた。
「……惜しかった、弾丸さえ足りていれば、もう少し道連れにできたのに」
「……彼女が……もしかして……?」
「はい……白州アズサさん……です」
名簿に書かれた「白州アズサ」という人物は、校内での暴力行為の疑いで正義実現委員会に追われており、教材用催眠弾の弾薬倉庫を占領し、3時間の抵抗の末逮捕された。
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ハスミにここまでの経由を話し、ハスミは理解を得るが、その手伝いをすることはできないと言われてしまった。
とにかく、今は補習授業部の2人を見つけたことだし、ヒフミの言った通りにどうやってこの危機を打開するかを考えなければいけない。
「ということだから、あの2人連れて行ってもいいかな」
すると、直ぐにコハルが反応した。
「はぁ!ダメに決まってるでしょ!?絶対ダメ!」
「そう言われても……」
「コハル、先生はシャーレの方であり、ティーパーティーからの依頼を受けていらっしゃったのです」
「規定上は何の問題もありません。先生は補習授業部の担当先生になるのですから」
「えぇ……?まあ、先輩がそう言うなら……」
「ふ、ふん!まあでも良いザマよ!こっちはこんな凶悪犯たちと一緒にいなくて済むし、そもそも補習授業部だなんて!恥ずかしい!」
コハルはバカにするかのように煽りを挟んでくる。
「あははつ!良いじゃない、悪党と変態の組み合わせ!そこに「バカ」の称号だなんて、私なら一緒にいるだけで羞恥心で死んじゃいそう!」
すると、後ろにいるハスミはコハルを止めようとするが、コハルは止まらずに煽り続ける。
「あと残りって……」
「あぅ……その、非常に言い難いのですが……」
ヒフミは私の後ろに隠れると、少し顔を出して最後の一人を伝えた。
「最後の一人は……下江コハルさん……です……」
「………え?」
その時、コハルはその場で死んだ(?)
私がこの子達の親です(?)