虚弱先生の青春物語   作:不透明な水滴

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評価されると変嬉しく思い狂喜乱舞します。いっぱいくださいお願いします


果てない現状、終わらない戦闘

 

「て、撤退だ!逃げろー!」

 

 一人がそう叫ぶと、連鎖し周りのヘルメット団に伝わっていく。数分前の威勢は何処に行ったのか、撤退の声と共にヘルメット団は嵐の様に去ってしまった。

 ドローンの音声でアヤネの声が響く。

 

『カタカタヘルメット団残党、校外エリアに撤退中』

 

「わあ☆私たち、勝ちました!」

 

 レーダーに映る赤い点が散らばっていき、追いかけられる事を前提に手分けして逃げている様だ。

 そんな事気にせず、アビドスの皆んなは勝利出来た喜びに一番の笑顔を見せる。

 

「あははっ!どうよ!思い知ったか、ヘルメット団め!」

 

『皆さん、お疲れ様でした。学校に帰還しましょう』

 

 疲れた〜と声を上げるホシノ。そんな彼女もまた数分前数人のヘルメット団相手に息一つ切らしていないと云う事実。全員が十分な強さを持ちながらも各自身体を伸ばし、ゆっくりと学校へ戻って来た。

 

︎ ✦︎︎

 

 対策委員会の部室にて、直ぐに勝利による賞賛と驚きの声が上がる。

 

「いやぁ〜まさか勝っちゃうなんてね。ヘルメット団もかなりの覚悟で仕掛けてきたみたいだったけど」

 

「まさか勝っちゃうなんて、じゃありませんよホシノ先輩………勝たないと学校が不良のアジトになっちゃうじゃないですか」

 

 笑いながら云うホシノに後輩であろう子が冷静にツッコミを入れる。それを見ている私はたった今戦闘が起きたとは思えない立ち振る舞いに目の前で見ていたはずが頭の中で混乱を引き起こしていた。

 別の意味で頭を悩ませていると、シロコが私に賞賛を送った。

 

「先生の指揮が良かったね。私たちだけの時とは全然違った」

 

「これが大人の力………すごい量の資源と装備、それに戦闘の指揮まで。大人って凄いわね」

 

 大人と云う言葉で片付けていいのかという所は疑問ではあるが、疲弊していたアビドスの皆んなの助けになっていると思えば、必然と嬉しい気持ちにもなる。

 褒めるシロコ達に、ホシノが定位置かの様に頭をクッションに乗せ、二人に声を掛けた。

 

「今まで寂しかったんだね、シロコちゃん。セリカちゃん。パパが帰ってきてくれたおかげで、ママはぐっすり眠れまちゅ〜」

 

「いやいや、変な冗談はやめて、先生困っちゃうじゃん!それにホシノ先輩はその辺でしょっちゅう寝てるでしょ!」

 

 セリカと云われる黒髪の子は余り喋らないシロコとは違い、強い威勢で言葉を返した。

 

「そうそう、可哀そうですよ」

 

「仲がいいんだね」

 

 仲が良いと云う言葉にセリカはまた強い言葉を返すが、それすらも仲が良いものだと思ってしまう。どんな時でも仲が良い事は素晴らしいことだ。少なくともキヴォトスここに来るまでの記憶が無い私にはそんな経験もしてみたかったなとも思う。

 そんな談笑を終え、改めて全員が席に座り直す。そしてやっとも想いで『アビドス廃校対策委員会』としての説明が始まった。

 

「――――少し遅れちゃいましたけど、改めてご挨拶します、先生」

 

「私達は、アビドス廃校を阻止する委員会『アビドス廃校対策委員会』です。私は、委員会で書記とオペレーターを担当している一年の奥空おくそらアヤネ――」

 

 そうアヤネの自己紹介が始まり、続けて一人づつの紹介も始まった。

 

「こちらは同じく一年の黒見セリカさん」

 

「……どうも」

 

 アビドスで出会った子達の中でも特に威勢の良かった誰から見てもツッコミ担当。そして直前の戦闘では白と黒ををベースに赤い線とマークの付いたアサルトライフルを使っていた。名は黒見セリカ。

 

「二年の十六夜ノノミ先輩と砂狼シロコ先輩」

 

「よろしくお願いします、先生〜」

 

「さっき、教室で膝枕してたのが、私。………あ、別にマウントを取ってるわけじゃない」

 

 物腰が柔らかく、初対面の私にも笑顔を向けてくれた優しい人。だが、それを反面に戦闘ではミニガンを反動無しで撃ち続け、的確に命中させていた。名は十六夜ノノミ。

 そしてシロコは膝枕をしていた。と云い、不思議とシロコの周辺にキラキラとしているものが浮いていた様な気がする。シロコの言葉に周りは静寂を作り出す程見つめ、私が耐えきれず声を掛けた。

 

「うん、それは分かるからさっきの言葉取り消してもらっても……?」

 

「でも、事実」

 

「……そうです」

 

 やって貰った事は事実。だからこそ私は取り消す力は持っていない。私も言葉が詰まり、何も言えずにいると、流石に空気に気まずさを感じた。

 

「……あの、続き、良いですか?先生」

 

「は、はい。どうぞ」

 

 アヤネが何とか場を持ち直し、最後の生徒紹介となった。最後は、私も何処かで知っている様な子。戦闘時の異次元さ、私抜きでも戦場の指示を行える指揮力。そして、私の眼には、その子の後ろに底抜けない闇が見えていた。

 

「……はい。こちらは対策委員会委員長、三年の小鳥遊ホシノ先輩です」

 

「……いやぁ〜よろしく、先生〜」

 

「うん……宜しくね。ホシノ」

 

「……………」

 

 そうして全員の紹介を終えると、アヤネは直ぐに現在の状況の報告。そして感謝をしてくれた。

 

「ご覧になった通り、我が校は現在危機に晒されています。そのため『シャーレ』に支援を要請し、先生がいらしてくれた事で、その危機を乗り越えることが出来ました。先生がいなかったら、さっきの人たちに学校を乗っ取られてしまったかもしれませんし、感謝してもしきれません……」

 

 アヤネは対策委員会の代表と云い、感謝の意を込め頭を下げた。

 

「私は私のやる事をやっただけだから、気にしないで。それより、対策委員会って云うのは……どういう所なの?」

 

「そうですよね、ご説明いたします。対策委員会とは………このアビドスを蘇らせるために有志が集まった部活です」

 

「うんうん!全校生徒で構成される、校内唯一の部活なのです!

全校生徒といっても、私たち五人だけなんですけどね」

 

 アヤネとノノミがそう説明する。

 全校生徒五人で構成される、この砂漠化で人が少なくなってしまったアビドス高等学校を復活させる為、アビドスを甦らせる為に集まった人達。それが、『アビドス廃校対策委員会』

 

「他の生徒は転校したり、学校を退学したりして街を出ていった。学校がこの有様だから、学園都市の住民も殆ど居なくなって……カタカタヘルメット団みたいな三流のチンピラに学校を襲われてる始末なの」

 

「現状、私達だけじゃ学校を守り切るのが難しい。在校生としては恥ずかしい限りだけど………」

 

 全校生徒が五人なのは、やはり砂漠化が原因だった。私もアビドスに着くまでの間に幾つか調べた情報がある。

 元々はゲヘナ、トリニティにも負けず劣らずの生徒数。全体の戦力も高く、アビドスの名は相当に轟いていた。だが、ある日を境にそれは大きく変わる。

 原因不明の砂漠化、まさに突然変異と云えるバグ。砂漠化が原因で数週間後には、アビドス全体の人口は百を切っていた。残る数十人も月日に連れて居なくなっていき、余りの悲惨さに連邦からの支援すらも受けられなくなってしまった。やがて、アビドスはその地から名を消し―――――

 

 そんな境地に立たされても、この五人だけは諦める目をしていなかった。

 

「もしシャーレからの支援が無かったら………今度こそ、万事休すって所でしたね」

 

「だね〜。補給品も底をついてたし、流石に覚悟したね。なかなかいいタイミングに現れてくれたよ、先生〜」

 

「うんうん!もうヘルメット団なんてへっちゃらですね。大人の力ってすごいです☆」

 

 これが大人の凄さなのかは分からないが、感謝される様な事をやれているのなら、それ以上に嬉しい事は無い。

 戦闘した相手は『カタカタヘルメット団』と呼ばれる組織であり、他にもジャブジャブヘルメット団の様なまた別の組織もあるらしい。何はともあれ、ノノミの云う通りシャーレの力を借り続ければ少なくとも乗っ取られる事は無いだろう。

 

「かといって、攻撃を止めるような奴らじゃないけど」

 

「あ〜確かに。執拗いもんね、あいつら」

 

「こんな消耗戦をいつまで続けなきゃいけないのでしょうか………ヘルメット団以外にも沢山の問題を抱えているのに」

 

 アヤネの云う通り、アビドスの問題は一つや二つ程度では無い。その上、シャーレの力自体も持続的に貸す事は難しい。私の独断で使ってしまえば、連邦生徒会代表様の目が光ってしまう。それは私にとっても避けておきたい。怖いし。

 これからも諦めず乗っ取ろうとするヘルメット団。それ以外の目に余る問題に頭を悩ませているそんな時、ホシノが一つ作戦を作ったと皆に告げた。

 

「えっ!?ホシノ先輩が!?」

 

「うそっ………!?」

 

 ホシノから聞く『作戦』は相当珍しいらしく、身を乗り出してまで驚く皆んなにホシノは流石に傷つくと云いつつ、おじさんもたまにはちゃんとやると云い席を立つ。

 結局その一人称おじさんは何なのかよく分からない。

 

「………で、どんな作戦?」

 

 驚いた事も束の間。セリカは怪しい目を向けつつも、ホシノの作った作戦を素直に聞く。

 次にホシノの口から出た作戦内容は今までのふわふわとした口調とは違い、何倍をも真面目になり、ホワイトボードの前に立った。そして、赤いマーカーペンを手に取る。

 

「ヘルメット団は、数日―――後二日もすればまた攻撃してくるはず。ここん所ずっとそういうサイクルが続いてるからね〜。だから、このタイミングでこっちから仕掛けて、奴らの前哨基地みたいな所を襲撃しちゃおうかなって。今こそ奴らが一番消耗してるだろうからさ〜」

 

 ヘルメット団の襲撃感覚。そしてそこからどう攻めるのかをマーカーで表した。ホシノが考えた作戦は、今までの行動を分析し、その上でタイミングを見計らい作った計画。今さっき思いついたや、たった数日程度で作れたとは思えないしっかりとした計画だった。

 確かに、作戦内容は正しく、納得のいくもの。だがその作戦には有効な効果と同時に、今の私達にとっては少しリスクの高い計画。何よりも、その多少の無茶を想定して作られた作戦に皆んなは少しの驚きを見せた。

 

「い、今ですか?」

 

「そう。今なら先生もいるし、補給とか面倒なことも解決出来る。少しリスクは高いけど……まあ、私達ならやれるよ」

 

 皆がそのリスクについて考えている中、その作戦を聞いたシロコは乗り気の様で。直ぐに反応を返した。

 

「なるほど。ヘルメット団の前哨基地はここから三十kmくらいだし、今から出発しよう」

 

「……ん?待って待って」

 

 まず最初に三十kmを直ぐに出発しようと云われ誰一人同じ反応をしなかった事にも驚いているが、幾ら大人と昇華しても私は心も身体も小学生並みに脆く弱い。一kmでも死にかけるのに三十km何かを移動した日には目に見えて死んでいるだろうと安易に想像出来る。

 

「良いと思います。あちらも、まさか今から反撃されるなんて、夢にも思ってないでしょうし」

 

「ノノミさん?」

 

 ノノミも冗談を云っているかと思ったが、その目を見たら本気マジ

で云っている事が分かる。それにノノミの云っている事はその通りだとも共感出来る。逃げ場は無い。

 

「そ、それはそうですが……先生はいかがですか?」

 

「う、うーん」

 

 この皆んなの反応を見る限り、少なくとも徒歩で行こうとはしていない気がする。恐らく、きっと。だが、皆んなを助けると約束したからには、背に腹はかえられぬ。

 ここで命散っても、誰も責めない筈だ。

 

「……それで行こう。実際、凄い刺さりそうだし……うん」

 

「よっしゃ〜、先生のお墨付きも貰った事だし、この勢いでいっちょやっちゃいますか〜!」

 

「善は急げ、ってことだね」

 

「はい〜そればは、しゅっぱーつ!」

 

 ヘルメット団との戦闘を行い、紹介とホシノの作戦会議を終え、そうして突然三十kmと云う途方も無い長い道を進み、ホシノの計画した作戦を実行しに私達はアビドスを出た。

 

︎ ✦︎︎

 

『カタカタヘルメット団のアジトがあるとされるエリアに入りました』

 

 市街地で別れ、五kmと云う距離からホログラムで支援するアヤネが多少荒れる音声の中そう報告し、直後何かに気付いたアヤネが声を上げ報告をする。

 

『半径十五km圏内に敵のシグナルを多数検知。恐らく敵もこちらが来た事に気付いているでしょう。仕方無いのでここからは実力行使です!』

 

「分かった。それじゃ、行こう!皆んなっ!」

 

 アヤネの報告を受け武器を取り出す。奥からは十人を超えるヘルメット団達が車か何かで向かって来ていた。私は近くの物陰に隠れ、タブレットを起動する。最初の戦いで全員の戦い方や武器は大体理解出来ている。恐らくさっきの戦闘よりも早く終わる筈だ。

 

「相手に撃たれる前に先制攻撃だっ!」

 

 ヘルメット団のアジトは街中にあり、近くに市民も暮らしている可能性が高い。出来るだけ危害が加えない様に意識して戦わなければいけない。

 

「ホシノ、シールド展開で攻撃しながらヘルメット団近くに行って」

 

「了解〜、良い感じにするよ〜!」

 

 そう伝えるとホシノはシールドを出し、大型の車が目の前に来るにも関わらず逃げる背を見せなかった。ヘルメット団が車により勢いを付け当たる数m、ホシノは膝を曲げ地面に着ける。瞬間強い衝撃波と共に辺りの障害物が吹き飛んでいく。時速は百を超えており、常人であれば避ける事すら儘ならない―――筈だった。

 

「―――いやぁ〜、危ないなぁ〜」

 

「……っ!?」

 

 余りの衝撃で砂埃が舞う。数秒私達の視界を塞いだ砂埃は段々と晴れていき、私達の目の前に見えた光景は言葉すらも発せないものだった。

 それは大型の車を前に、吹き飛ぶ所かその場から数mmも下がっていないホシノの姿。薄い展開される青のシールドはヒビは愚か傷一つ付いておらず、ホシノは空いた右手で既に衝撃で凹んでいる車に指をめり込ませ、そのまま片腕で直立に持ち上げた。

 

 周りが唖然としている事を知らず、ホシノは踏み込み徒歩で向かうヘルメット団に向け大きく振り上げ、投げる。動作の大きさに何が起こるか分かったヘルメット団は回避行動に移るが、その投げられた車は直前迫り来た車の速度とそう変わらず、寧ろそれを超える速度で移動し群れるヘルメット団を四方八方へと吹き飛ばした。

 

「……あれ、やり過ぎちゃった?」

 

 ホシノがそう呟く。

 幾ら何でもやり過ぎだとセリカが怒りの表情顕に云おうとするが、セリカが一歩踏み出した瞬間奥から無数の銃弾が降り注ぐ。ホシノは私達を守る様に目の前に立つと同じくシールドを展開し銃弾から身を守った。その一連の動作に驚く事すら許されない。絶えない攻撃を受けつつもホシノも反撃をする。

 

「ホシノ先輩が結構倒したとは云え、まだ数が多いわねっ!」

 

『前方から二十を超えるシグナルを探知!気を付けて下さい!』

 

 アヤネから云われこの銃弾の正体が分かった。

 引き撃つ事を知らないヘルメット団は直前の光景を見ても構わず攻め込み、それを利用する事を考えた私はタブレットから指示を作り出す。

 ホシノのシールドが破られる事は無い。それを理解し、ノノミから動きを開始させる。

 

「ノノミ。弾幕で砂埃を出して視界を塞いで、ホシノに当たらないようね」

 

「了解しました!」

 

 シールドの中から飛び出し、気付いた数人が銃口をノノミに向けた。ノノミはミニガンを構え一文字に銃弾を放つ。ホシノに当たらない様ギリギリを攻め、周辺は再び砂埃を巻き起こす。

 タブレットには敵の位置が既に記されている。この視界が見えない砂埃の中、優位に立っているのは私達だ。

 

「シロコ、天井にミサイル!」

 

「分かった」

 

 今回の敵は行動に多少の理性があった。砂埃が舞った事で動けないと理解したヘルメット団は一点に集まるのでは無く、逆にバラバラな方向へと走り出した。シロコのミサイルは改造されており、マークされた対象に自動で付いていく自動追尾を乗せてあると伝えられていた。バラバラになった所でミサイルは数人を吹き飛ばし、寧ろ孤立した事により戦闘が楽になる。

 砂埃が晴れる。多少訓練されたヘルメット団はそれでも焦らず銃を構えた。それでも反応してから引き金を引くまでの数秒、それだけあれば位置を知っている私達なら長すぎる程だ。

 

「セリカ、今だ!」

 

「分かってる!」

 

 セリカにここまで指揮を出さなかったのには理由がある。

 セリカには完全にとは云えないが、限り無く気配を殺す事を練習して身に付けているとホシノから聞いた。私達の姿を見たヘルメット団はホシノが倒し、後から来たヘルメット団はホシノのシールドで隠れ全員の姿を認識出来ていない。私が一人ずつ指揮を送れば、それを『別の生徒の攻撃』だと判断する。

 この砂埃の中、ホシノやノノミ、シロコは幾らでも動かせられた。だがそれをしない。それは敢えてだ。セリカの存在を気付かせない事で、派手な手段を使わずとも撃ち倒す事が出来る。完全なる不意撃ち、それでも全員を倒せる訳では無い。だからこそ、セリカだけを孤立させた意味がある。

 

 セリカが背後に移動させた事により、正面のホシノ達から挟み撃ちとなる。そして最後の銃声が、街中に響いた。

 

「お疲れ様」

 

「先生もお疲れ〜、流石の指揮力だねぇ」

 

 余りの速度で戦闘を終わらせた為、ヘルメット団達はまだ私達が手こずっていると勘違いしたのかこれ以上の増援は来なかった。

 ホシノが私の指揮に賞賛を送るが、それ以上に私はこの戦いを甘く見ていたと感じる。その理由は、一度の戦闘で頭を使い過ぎたのか頭痛が止まらない為。それも地味に痛いやつだからだ。

 

「先生、大丈夫ですか?」

 

「あぁ……うん、大丈夫。ちょっと頭が痛いだけだよ」

 

 顔色が悪いのか、ノノミが心配をしてくれた。それは勿論嬉しい事だ。だが、今はヘルメット団のアジトを制圧しなければいけない。今ここで弱音を吐いて止まらせる訳にはいかなかった。

 多少無理をしてでも、今制圧できればこの先十分。それだけを理由に、私はその脚で地に立っていた。

 

「それじゃあ、行こうか」





 ホシノに突っ込んで来た車には勿論運転していた生徒が居ましたが、その生徒は衝突した衝撃で気絶してそのまま投げられた拍子に何処かへ吹き飛んでいきました。勿論車はぺしゃんこですネ。
 ちなみに、ホシノは当然かの様に無傷ですね。車を持ち上げた時も先生達からは背で見えてませんが、ヘルメット団達曰く凄い怖いと云うか感情が無いのかってぐらい真顔で持ち上げていたらしいです。これが所謂ギャップ萌えってヤツ!?多分違うな。
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