自ら異世界に赴く者 作:Mr 不器用
次に目を開けると目の前には木々が生い茂っていた。
「ひとまずは異世界に来れたってことでいいのか?」
さっきまでいた薄暗い研究室とは打って変わり目の前には自然が広がっている。
「周りにどんなものがあるかひとまず見てみるか」
ひとまず異世界に来たということを想定してまずは近くの状況確認を行う。近くにこの辺に人が住む集落はあるのか、そもそも人がいるのかをひとまず知る必要がある。ただ、直接行くのは危険が伴うためドローンを使って空中から確認する。
その肝心のドローンはどこにあるのかというと、もちろんアイテムボックスの中に入れてある。
とりあえず、ドローンを飛ばした結果から言うと、ここはThe・森って感じのところだった。人が住んでいるような場所もなかったし近くに村らしきものも確認できなかった。
ただ、一つだけ気になる点があった。この森の中になんとも意味深に立っている神殿が確認できた。しかしドローンは神殿を撮影した瞬間、撃墜された。ちなみに故障ではない。なぜなら故障とかめんどくさいので高性能のドローン(50万円)のやつを買ったからである。何によって撃墜されたかはわからなかったが、とりあえず“50万”のドローンが壊された。その事実は変わらない。
「それにしても森の中かー当初の予定とだいぶ違うな」
本当は人のいる近くの街に転移してなんやかんやでやっていくつもりだったのだが予定が狂ってしまった。
「ま、ぐちぐち言っても仕方ないし、ひとまず状況確認はできた次は当面の目標を立てるか」
目標を立てることはこれからの行動のモチベーションにつながるのでしっかりと立てる。そこからしばらく考えてできた当面の目標は
目標1 拠点の確保
この辺には人が住む集落がなかった。つまりこの先サバイバル生活が待っているため衣食はすでにアイテムボックスにあるため残りの住を至急確保する必要がある。
目標2 魔法を使う
異世界に来れたら是非ともやってみたいから。ただそれだけ。
目標3 ヒロインを見つけたい
異世界には可愛い子がいる常識だ!
目標4 あわよくばハーレム作りたい
言うまでもない男の夢だ!
そして最後、最重要目標
目標5 生き延びる
上の4つの目標を達成するにはこれが前提だ。
ひとまずここしばらくは目標1達成のため行動していく。ドローンで確認したときに洞窟らしきものを確認したためひとまずはそこに向かうことにする。
それからその場所に向かって歩くこと数時間、洞窟があると思われる場所にたどり着いた。
「ひとまずは着いたがまずは先客がいないかどうか確認する必要があるな」
ここは異世界だ。俺の知らない生物やもしかしたら魔物がいるかもしれない。生き延びるためには慎重すぎるくらいがいい。
アイテムボックスからロボットを取り出しカメラ機能をオンにして洞窟の探索に行かせる。カメラはライブモードにしておりその様子をパソコンで見る。
一通り見たがとりあえず、人間や動物が生活している痕跡はなし。大きさはトンネルほどで、長さは一キロくらい。一本道で出入口は一つか。
この洞窟のメリットは作りがシンプルであることだ。そしてメリットにもデメリットになるものが出入り口が一つであることだ。出入口が一つであることは、相手が侵入したときに対処しやすいがもし自分が対処できない相手なら逃げ道がなくなってしまうことだ。
「まぁ、ひとまずここを拠点にしよう。出入り口にはホログラムで洞窟がないように見せればいいか。あと、嗅覚が鋭い動物がいると困るから匂いけしも置いておく必要があるな」
自分が持てる技術をフル活用して生存率を少しでも上げる必要がある。アイテムボックスから道具を取り出し早速設置する。
「拠点が決まったから次は、家作るか」
家を作るにしてもよくある普通の一軒家を作るわけではない。それだと時間がかかりすぎてしまう。
だから作るのは、いわゆる木で作るログハウスだ。
いくらアイテムボックスでも入る大きさには限りがあるから家の材料ともなると現地調達しかできない。だからこそのログハウスである。材料である木は周りに腐るほどあるからそれを切って使うことにする。作業要員も建築技術をあらかじめプログラムしてあるロボットがいるためそれを使うため作業員不足の問題もない。
森に飛ばされることを想定して、アイテムボックスに図面は入れていた。素人が作ったやつで大丈夫かと思う人がいるかもしれないが一応、一級建築士の資格を取っているので問題ない。目標一か月で作り上げるのを目標でいいか。それ以上かけると現代日本の快適生活に慣れた俺では精神的にまずい気がするからな。長期のサバイバルは経験しているが異世界だとどんな精神負荷がかかるか分からないし。
♢♢♢♢
そこから1か月、寝る間も惜しんでロボットと一緒に建築を頑張った結果何とか無事に家を完成させることができた。
今日のところはさすがにしばらくまともに寝てないで肉体労働をしていたため疲労がピークに達しているため寝ることにする。
だが、寝る前に軽く家の構造について話しておく。二階建てで下にリビング、キッチン、お風呂場、トイレがある。電気は洞窟の外は木を切り倒したため日当たりが良くなったためソーラーパネルを設置して電気を供給するようにしている。
水に関しては近くに川がなかったため、自分で持ってきてある水を使うことになっている。だから、お風呂はペットボトルの水を浴槽に入れて使うし、トイレに至っては簡易用トイレである。火は、料理の際はガスコンロを使うがお風呂の時は薪を燃やして温める。昭和時代にあるようなお風呂を想像してもらえればそれでいい。
上には部屋を三つほど作った。三つもいらないかと思われるかもしれないが、一個だけだと寂しいし、それにアニメでは森は美少女とエンカウントする場所だからだ。もしかしたら使うかもしれないだろ。
そして今日の終わりに一言を言うとしたら、やっぱり1か月ぶりのベッドはやはり気持ちよかった。