ようこそ一之瀬と過ごす夢のような日々へ   作:ざったなっつ

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序章:中学編
1話「前世で一番好きだったキャラクター」


 

 

 転生した俺がこの体に秘められた才能に気付き始めたのは5歳の時だった。

 なんと、前世を含めて初めて行ったフラッシュ暗算で、3桁、15個、2.5秒という高難易度の設定を易々とクリアしてしまったのだ。

 

「転生してから妙に頭の回転が速くなったとは思ってたけど、まさかこれほどとは……」

 

 転生時に真っ白な空間で神様からチート能力をもらった記憶なんてないのだが、俺が覚えていないだけで『頭の回転速度強化』みたいなチートスキルを授かっていたのかもしれない。

 前世の記憶を保持しているだけでも充分なチートなのに、こんなにも頭が良い体に転生させてもらえるとは……神様が本当に存在するかはわからないけど感謝しかない。ありがたやありがたや。

 

 

 

 

 月日は流れて小学4年生。

 何か部活動を始めようと思い体験入部を繰り返していた時、またもやこの体に秘められた才能に気が付いてしまった。

 

「この体、運動神経も凄い……」

 

 野球でもサッカーでもバスケでもテニスでも、どんなスポーツもやり方さえ教われば上級生を倒せるレベルまですぐに到達できてしまう。時には先生に勝つこともあった。

 体育の時間も相当活躍できていたため、運動神経が良いほうだとは思っていたけど……予想以上だ。

 

 そこからは、好奇心に身を任せてあらゆる分野を極めた。

 物凄い権力者で親バカでもある両親に頼み込み、様々な分野のプロを家に呼んで多くの技能を学ばせてもらった。

 チェスや将棋といったボードゲームから、空手や合気道といった格闘技まで、気になることは全てやらせてもらった。

 もちろん、将来のために勉強も頑張った。

 前世の知識もあった上に親が優秀な家庭教師を付けてくれたお陰で、小学生のうちに高校で習う範囲も終わらせた。

 

 前世が平々凡々な一般人だったこともあり、あらゆる才能が詰まったこの体での生活は本当に楽しい。

 たまに親バカが過ぎることはあるが、この体に産んでくれて素晴らしい環境も用意してくれる両親には感謝しかない。

 

 

 

 

 さらに月日は流れて、中学3年の夏。

 親の都合で別の中学校へ転校することになった。

 

 新しい環境への不安と期待を胸に抱きながら、転入手続きのためにこれから通う中学校の応接室へ訪れると——

 

水瀬早手(みなせ はやて)くんだよね。はじめまして、生徒会長の一之瀬帆波(いちのせ ほなみ)です。よろしくね」

 

——そこには、前世で一番好きだったキャラクターがいらっしゃった。

 

「カヒュッ……」

「み、水瀬くん!?」

 

 本物の一之瀬に会えた喜びと感動でぶっ倒れた俺は、焦った表情で駆け寄ってくる一之瀬の姿を目にしながら満面の笑みで意識を手放した。

 

 






 メインヒロインは一之瀬オンリーです。
 暇つぶし程度に読んでいただけると嬉しいです!
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