ダンジョンでモンスターを調理するのは間違っているだろうか   作:サンバガラス

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一品目 ゴブリンの肉団子スープ

 

ここは迷宮都市オラリオの地下にあるダンジョン。ここでは日々様々な冒険者達が探索している。冒険者がダンジョンに入るのは好奇心や強くなる為、またお金を稼ぐ為などと色々な理由がある。遥か昔、神々は人間達が住む下界に憧れを持っていた。そして神々は神の力を封じて人間達とともに暮らしていこうと決めたのだ。不自由さと不便さに囲まれて楽しく生きようとした。神々は人間達に恩恵と言う名のモンスターと戦う力を与えた。与えられた人間はその神の眷属(ファミリア)となる。そんなダンジョンに1人違った目的で入る者がいた。その者の名はベル・クラネル。後にオラリオにて最強の冒険者で『全てを食らう者(オールイーター)』と呼ばれる少年である。そんな彼は

 

「うん。コボルトやゴブリンと言った人型のモンスターの弱点は人間と余り変わらない。効率よく倒すなら脇腹、喉、心臓などを突き刺して殺した方がいいかも・・・出血による死亡も後で試してみよう」

 

そう言いながら倒したゴブリンを解体しながら喋っているのである。この世界のモンスターは死ぬと灰となって消えてしまうのだが、ベルはあるスキルのお陰でモンスターは灰とならずそのまま残るのだ。

 

「内臓はあるけど、やっぱり心臓が無い・・・その代わりに魔石がある。これが心臓の代わりになっている。・・・ハツは食べられそうにないな。結構好きなんだけどな〜〜」

 

そんなこんなでベルはゴブリンを解体し、肉や内臓を氷の入った袋に入れその他の物はバックに入れた。しばらく歩き、人目の付かない場所に移動したベルは早速解体したゴブリンの調理を始めた。

 

「まずは解体したゴブリン肉を細かく包丁で刻み、ミンチ状にする。そして玉ねぎと長ねぎを微塵切りにする。そしたら、ミンチ状のゴブリンに肉に、微塵切りにした玉ねぎと長ねぎ、酒、卵、塩、胡椒、柚子の皮と片栗粉を加えてよく混ぜる。少しゆるいと感じたら追加で片栗粉を加える」

 

その作業をしながらベルは鍋に水とゴブリンの骨を入れて日に掛けていた。

 

「ゴブリンの骨を使って出汁をとって灰汁を取る。そして出汁が沸いたら先程のミンチ状のゴブリン肉をスプーンを使って団子状に成型して出汁に入れていく。そして蓋をして暫く待つ」

 

その間にベルは調理器具を片付け、終わるごろには肉に火が入った。

 

「少して味見をして・・・うん!!完成!!」

 

『ゴブリンの肉団子スープ』

 

ベルは器に入れて食べ始めた。

 

「いただきます・・・美味しいっ!!鶏肉に近い味だこれ。また、柚子の香りとゴブリンから取った出汁が効いてて凄くいい。あのゴブリンからは予想が付かない優しい味だ。癖になるな」

 

完食したベルは器と鍋を片付けて、ダンジョンから出て行った。様々な目的を持って探索する冒険者の中でベルはモンスターを食べためにダンジョンに入っているのである。ダンジョン飯。それは食うか食われるか。そこに上も下もなくただひたすらに食は生の特権であった。ああダンジョン飯。ああダンジョン飯。

 

 

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