ダンジョンでモンスターを調理するのは間違っているだろうか 作:サンバガラス
そんなこんなでアイズと出会ったベル。
「・・・ああ、すみません。なんか変な事を言って・・・それより貴方は?」
「私はアイズ・ヴァレンシュタイン・・・ところで何をやってるの?」
アイズは自己紹介した後にベルに質問していた。
「アイズさんですね。僕はベル・クラネル。今からミノタウロスの解体をするところなんですよ」
そう言って慣れた手つきでミノタウロスの皮を包丁で剥がしていた。
「おお、綺麗な赤身!!美味しそう!!」
(・・・あれ?何でこのモンスター、灰になってない!?)
灰にならずに残っているミノタウロスに疑問を浮かべていると
「おい、アイズ何してるんだ?」
アイズに声を掛ける者が近づいていた。近づいたのは彼女の仲間であるベート・ローガであった。
「ミノタウロスはどうしtって、何だこれ?」
ベートはミノタウロスの解体をしているベルに目に入った。
「おいお前、何やってんだ?」
「何ってモンスターの解体ですけど、よかったら食べますか?」
「ハァ?」
ベートはベルの言った言葉が分からなかった。するとベルは解体を中断して火を作り、フライパンをおき、まな板と調味料を取り出した。
「まず、2cmぐらいの厚みに切ったミノタウロスの肉に、軽く塩、胡椒を表と裏面に振り、フライパンにミノタウロスから取った脂を入れ、そこにスライスしたニンニクを入れ、加熱する。フライパンが熱くなったら、そこに肉を入れる」
ジュワァァァァ
「「!!」」
ミノタウロスの肉を焼ける音と、匂いにアイズとベートはつい反応してしまった。
「裏面に薄い焼き色が付いたら、ひっくり返す。表面も同じ様に薄い焼き付ける。そしたら肉を取り出し、1分休ませる」
その間にベルはバックから使いかけの玉ねぎと調味料を取り出した。
「休ませている間に、使い掛けの玉ねぎをすりおろし、そこに砂糖、みりん、酢、酒、醤油を入れて混ぜる。休ませた肉を再び焼き、両面をしっかりと焼き色を付ける。そしたら蓋をして蒸し焼きにする」
この間にベルは皿などを用意している。
「肉をフライパンから取り出し、先ほど使っていたソースを入れ煮詰める。煮詰めている間に肉を切り、皿に盛り付ける。そこに煮詰めたソースを掛ければ出来上がり!!」
『ミノタウロスのステーキ』
「見た目は普通のステーキ。さて味はどうだろう」
ベルはフォークで肉を刺し、口に運んだ。
「美味ぁぁぁ!!」
ミノタウロスのステーキの美味しさに思わず、声が上がる。
「脂身が少ないから、若干パサつくかなと思っだけど、全然無い。普通の牛肉よりもガッツンと肉を感じるなこれ!!ミノタウロスの肉は相当なポテンシャルを持っていたのか!!!」
「「・・・」」
ベルの言葉にミノタウロスの味が気になり始める2人。そんな2人を見たベルは声を掛ける。
「・・・食べますか?」
「え、遠慮します」
「・・・はぁ?誰が食うか、そんな物!!大体、今会ったばっか奴が俺に指図すんじゃあねぇ!!」
とアイズが断り、ベートがベルに当たり強く言うのだが、
グゥゥゥゥゥゥ
「「!?」」
2人からお腹の音が聞こえた。
「・・・お腹空いてますよね?変な意地張らずにまずは一口どうですか?」
そう言ってベルは2人にフォークを差し出した。確かに2人はお腹は空いているが、モンスターの肉に酷く抵抗感を感じる。だが、ステーキのいい匂いにつられている2人は
「「・・・ハッ!!」」
無意識のうちにフォークを手に取っていたのだ。やはり人間、食欲には勝てないのだ。
「(ど、どうしよう!?無意識にフォーク取っちゃった。ここで返すとこの子に失礼だけど・・・)・・・い、いただきます」
「(ヤベェ!?思わず、取っちまった!?ここで
2人は覚悟を決めてミノタウロスの肉に齧り付いた。そして
「「!!」」
衝撃が走った。
「お、美味しい!!」
「美味っ!!」
想像した味より普通に美味かったのだ。
「・・・ミノタウロスって美味しいんだ・・・」
「牛肉よりこっちの方が俺は好きだな」
それぞれ、感想を言っている。間にベルは解体を再開して肉や素材を分け、バックに入れ込んだ。
「さてと一旦帰ろうかな。さよなら」
「うん、さよなら」
「おう」
そう言ってベルは5階層から出ていったのだ。ベルが出てから数分後
「・・・あれ?」
「・・・って、普通に返事してしまったぞ!?おいちょっと待てお前!!」
ベルに聞きたい事が会って声を掛けた事を忘れていた2人であった。