コミュ障クソ陰キャなので転生してもラノベの主人公みたいにはいかない 作:虚$
あれから、メイドに連れられて俺達は御屋敷と言うに相応しい洋風の豪邸に連れられた。そしてお嬢様は着替えるから外で待っていて欲しいとメイドに言われて俺は屋敷の外に出された。
それから数分後、俺は理解した。どうやら今日で俺は死ぬらしい。だってほら見ろよ。この素晴らしい殺意を。
『shine』
「●ね」
これほどまでに初対面相手に、酷い挨拶なんか浴びたことが無い。今まで前世も込みで人に怯え、面倒臭がり。挨拶をしなかったツケがこれか?
イヤ、でも一つ言わせて欲しい。決して嫌がらせとかでは無く、コミュ障だから返せないだけだ。返そうとしたらタイミングを逃す。今、言う?ってタイミングになってしまい諦める。……挨拶しなかっただけで殺されるのか俺。
「俺がやろうか?
『いや、僕がやるよ
……お父さんとお母さんに挨拶しなかったからか。いや、でも結婚するわけでも無いんだし。
「うちの子を渡すぐらいなら殺してやるわぁ!!ヒャッハァ!」
『僕もだよママ。殺ろうか』
そして、先ほどの挨拶に繋がる。眩しい光と暗く吸い込まれそうな闇に包まれながら、俺は意識を失った。
『……さん!……ん……丈夫?』
失う前に誰かがそう呼びかける声が聞こえた気もする、女神か?
……何処だ、此処。
目を開ければ、天国では無かったものの。フカフカでシワ一つないシーつの上に俺は寝ていた。いつもボロ布の布団に寝ていたから、極楽気分だと言う事は分かったが。この場所についての事は何も分からない。とにかく起きるか。
「申し訳無かった!」
『スマンッ』
起きたのお同時に、大人達の綺麗な土下座を見せられた。今日は色々突っ込みたい事はあるけれど。取り敢えず、二度寝しちゃ駄目かな。もう全てを忘れて……。
『おじさーん、起きた?』
「……起きてねえ」
忘れさせてくれない諸悪の根源が、姿を現した。元はと言えば、コイツのせいだ。屑みたいな発言だが、あながち間違って無い気がする。と言うか衝撃の事実が多すぎて、俺はついていけてない。えーっと、まず。
「ライ?」
事実確認をする為に、目の前のワンピースを着た少女を指差した。すると、複雑な顔をしながら頷いた。
まぁ、それは分かっていた。軽いジャブみたいな物で本題では無い。次に床に目線を移し、未だに土下座をしている二人に手を向ける。
「どちら様?」
『私のパパとママ。パパは元勇者で、ママは元魔王様』
……。
元とは言え、世界を守った勇者と世界を危険に晒した魔王が。しがない冒険者でたまに聖職者の唯のおっさんに土下座してるって事?
どう言う状況だ?いやおかしいよ。って言うかその娘のお前は何なんだよ、主人公か?
「この度は大変申し訳ありません」
土下座には土下座で返し、狭い部屋の中。大の大人が三人、向かいあって土下座をしている構図が数分続いた。