ちっちゃいTS魔女ちゃんによる、異世界ダンジョン探索配信   作:龍翠

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とっても楽しいスカイダイビング(猛吹雪)

 でも、まあ……。どうせ今回もボクが倒す必要はないんだろうけど。

 ちらりと振り返る。クレハちゃんやバーバラさんもアスティへと振り返る。そしてアスティは言った。

 

「それじゃあ、ドラゴン見学は終わりです。次にいきましょー」

 

 フロストドラゴンバージョンツーさんは無事にアスティの剣の錆びになりました。錆びにすらなってないかもしれない。例のごとく一瞬で倒してしまったから。

 

「知ってた」

 

『まあさすがに今更リオンに戦えとか言わないわな』

『でもリオン分かってるか? この後に待ってるのは遊びだ』

『つまり頂上からのスキー!』

 

「普通に死ねるからやめてほしいところだけど……」

 

 さすがに二回目はないよね……?

 アスティへと振り返る。にっこりと笑顔になった。

 

「もちろん、本当にスキーを二回やるわけないじゃないですか」

「あはは。そうだよね」

「やるのはもちろん! スカイダイビングです!」

「何言ってんだこいつ」

 

 いや本当に。何言ってんだこいつ。

 

『スカイダイビング?』

『なんか雪山とはかすりもしてないものが来たな』

『どこかららやるつもりだ、と思ったけど、もしかして』

 

 ボクもなんだかすごく嫌な予感がしてきたよ。

 

「えっと……。リオンちゃん。わたしは次の階段で待ってるね!」

「見捨てないでクレハちゃん!」

「アスティさんがいたら安全だと思うから……!」

 

 確かにそれはそうかもしれないけど! このエリアに来た時みたいな感じになるだろうけど! それはそれとして、やっぱり怖いものは怖いんだよ!

 

『少女にすがりつく少女(中身は青年)』

『いやあ、てえてえだな!』

『ちゃんと見ろ、これがてえてえか?』

『クレハちゃんに泣きついててかわいそうかわいい』

『鬼かお前はw』

 

 ボクだって情けないとは思うけど……! でもやっぱり怖いものは怖いんだ!

 そんなボクの情けない姿に同情してくれたのか、クレハちゃんと、そしてバーバラさんも同行してくれることになった。最後の、仕方ないなあ、というクレハちゃんの表情で、ちょっとだけ冷静になって恥ずかしかったよ……。

 ともかく、スカイダイビングです。

 

「ねえ、アスティ」

「はい」

「ここどこ?」

「頂上ですね」

「頂上……?」

 

 雪山の頂上には、何故か橋があった。真横に延びる不思議な橋だ。なお支えはない。不思議パワーできっと支えられてる。

 そんな橋の端っこに、ボクたちはいました。下は何も見えません。

 

「あ、あの、アスティ……。スカイダイビングって、スリルと一緒に景色を楽しむものだとボクは思うわけですよ……」

「はあ」

「正直ここは向いてないと思うのです。なので……」

「つべこべ言わずにいってらっしゃーい!」

「うおおおお!?」

「リオンちゃん!?」

 

 あのバカ! クソ女神! 大邪神! ボクを蹴り落としやがった! 心の準備とかせめてその時間を……あかんこわいこわいこわい速いよお怖いよお!

 

「リオンちゃん!」

 

 ボクがあわあわしていたらクレハちゃんが追いついてくれました。クレハちゃんも怖いだろうに、ボクを引き寄せてぎゅっと手を握ってくれる。とっても安心。

 

「ていうかさあ! せめてパラシュートぐらいつけてくれるもんじゃないの!?」

 

『まあまあ。よく考えろ。スカイダイビングは猛吹雪の中やるもんじゃないから』

『パラシュートが風に流されてやばいことになるからな!』

『幼女の泣き顔は最高でした』

 

「お前らマジでふざけんな!」

 

 完全に他人事だからなこいつら! ボクはまだ落ちてる最中だっていうのに!

 ボクがまた悪態の一つをつこうとしたところで、落ちるスピードが緩やかになった。アスティが何かしてくれたらしい。そのままゆっくりと落ちていく。

 とりあえず、一安心。本来ならここから景色を眺めたりするものなんだろうけど……。吹雪なので何も見えません。何が楽しいんだこれ。

 そうして、ゆっくりと落ちていって。洞窟の入口もすぎて、山の麓に着陸した。真横はすぐに壁になっていて、このエリアの端っこだというのが分かる。だからなんだよ、という話だけど。

 バーバラさんもすぐに同じように着陸。顔は真っ青だった。

 そして、アスティ。

 

「いやあ、最高でしたね! リオンさんの泣き顔! いっぱい保存しちゃいました!」

「全力のマイナファイア!」

「うわっちゃあ!?」

 

 ちっ! やはりダメージがない! もっと火力が欲しい……!

 

「いきなり何をするんですか!」

「あ?」

「あ、いえなんでもありません。マジギレですねごめんなさい」

 

 深く頭を下げてきたので、とりあえず許してやることにした。なんて優しいんだボクは。

 アスティはまだスカイダイビングをやるつもりでいたみたいだけど、当然ながら全力で拒否。せめて景色をどうにかしろと言いたい。

 残りの時間は、とりあえずかまくらを作ってみた。かまくらの中で焼いたおもちは美味しかったです。

 

『一発目と違って平和になったなあ』

『かまくらいいよね。中がほんのり温かいのもいい』

『おもち美味しそう』

『ところでついでとばかりにドラゴンステーキが焼かれていませんか……?』

 

 気のせいだと思いたいけど、焼かれてるね……。

 まあ、うん。かまくらの中で食べるドラゴンステーキも美味しかったです。正直、自分でも何をやってるんだと思えてくるけど。

 九層が今から不安だよ……。

 




壁|w・)遭難=絶対にしぬのでバーバラさんはリオンを見失わないようにするのに必死でした。
リオンを守るとかじゃなくて、リオンの側にいたらクソ女神がどうにかするからね……!
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