IFすば   作:来世カズめぐ部屋の観葉植物になりたい者

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元々作ってた下書き的な何かから大分変ってしまった。
ていうかやっと四人全員集合じゃ。


第八話 この右手にお宝を!

「まぁ何にせよこれで一安心だよ」

 

冒険者登録を終え、他の冒険者にちやほやされているアクアを見ながら俺が呆けていると、クリスがアクアを見て呟いた。

そうして肩の力を抜くクリス。

アクアがこっちに来てからずっと世話していたらしいし、ちょっとこの娘は優しすぎる気がする。

 

「なあ、クリスはこれからどうするのだ?もし良ければクリスもパーティーに入って欲しいのだが……」

「俺は歓迎するぞ。盗賊職は貴重だし、入ってくれるならとてもありがたい」

 

そう言ってクリスを見るが、彼女は残念そうに首を横に振った。

 

「私は仕事があるからね。誘ってくれたのは本当に嬉しいけど、あんまり皆と一緒に冒険できないし、遠慮しておくよ」

「む…そうか。分かった、強要はしない……が、気が変わったらいつでも言ってくれ」

「ありがとうね。でもアタシを誘うってことはこのパーティーには盗賊スキル持ちはいない感じ?」

「ああいや、ウチのリーダーは万能でな。盗賊スキルも全て持っているぞ」

「へぇ……」

 

ダクネスのその言葉に、クリスは少し考える素振りを見せると。

 

「ねぇカズマくん、私と勝負しない?使用スキルはスティール。お互い何を盗っても文句はなし!どう?」

 

なんと俺に勝負を仕掛けてきた!

なんだこれ、凄く異世界っぽい!

確かに今までモンスターとの戦いは結構したが、人間との勝負だとか決闘だとかは一度もしていない。

折角来たんだからこう言うのは経験しておきたい。

そうしてテンションの上がった俺は、意気揚々と一言。

 

「よし、その勝負乗った!」

 

 

ーーーーーー

 

 

アクアの目付けをめぐみんに頼み、俺たちはギルドの路地裏に来ていた。

 

「さぁ、ルールは簡単。先攻と後攻に分けてスティールを一回づつ撃ち合う!異存は無い?」

「特にない!」

「それじゃあダクネスは見届け人を頼むね!カズマくんは駆け出しだからね。後攻は譲るよ」

「カズマ、クリスはとても運がいい。遅れは取るなよ?」

「ふっ、俺も幸運値は昔から高かったんだ。舐めてると痛い目見るぜ?」

 

ダクネスが少し心配そうな顔で見てくるが、俺には確かな勝算があるためニヒルに笑い安心するように言う。

そう、俺の幸運値は文字化け級。元々高かった幸運値が、才能開花のチートによって更に上がっているのだ。

如何にクリスの運が強いとしても、俺程じゃないに決まってる!

 

「ははっ、いいね、凄くいい!それじゃぁ、いってみよう!『スティール』ッ!」

 

クリスが手を前に突き出し叫ぶと同時、その手に小さな物が握られていた。

それは……。

 

「あっ! 俺のサイフ!」

「おっ!結構重いし、これは大当たりだねぇ」

 

そう言って財布で遊びだすクリス。

マジか!俺の幸運値は相当高いはず……。

使われた側の幸運値は関係ないのか……?

弱気になっていては行けない。クリスが俺の財布を盗ったとしても、、俺はそれ以上に価値のあるとのを盗り返せばいいだけのこと。

 

「次はこっちの番だ!何盗られても泣くんじゃねーぞ?」

 

言って右手を突き出す俺に、クリスが不敵に笑って見せた。

 

「いいねキミ! そういう、ノリのいい人って好きだよ!さあ、何が盗れるかな?今ならサイフが敢闘賞。当たりは、魔法が掛けられたこのダガーだよ!こいつは四十万エリスは下らない一品だからね!そして、残念賞はさっきダクネスにぶつけるために多めに拾っといたこの石だよ!」

「ああっ!きったねえ!! そんなのありかよっ!」

 

俺はクリスが取り出した石を見て、思わず抗議の声を上げた。  

自信満々だと思ったら、こういう事か!  

最近調子が良かったのもあって心の奥ではずっと調子に乗っていたのかもしれない。

やはり調子に乗ってはダメだな……。

確かにゴミアイテムを多く持っておけば、大事なアイテムが盗られる確率も減り、スティール対策になる。

 

「はははっ!君はまだスキルを使いこなせて無さそうだったからねぇ。これは授業料さ。どんなスキルも万能じゃない。こういった感じで、どんなスキルにだって対抗策はあるもんなんだよ。一つ勉強になったね! さあ、いってみよう!」

 

畜生、確かにいい勉強にはなった!  

それに心底楽しそうに笑うクリスを見ていると、騙された俺がマヌケな気分にすら思えてくる。

そう、ここは日本でも、ゲームの中でもない。

弱肉強食の異世界だ、騙される甘っちょろい奴が悪いのだ。

それに、勝負の分が悪くなったってだけで、まだ残念賞に当たるとは決まっていない。

「よし、やってやる! 俺の幸運値をなめんなよ?『スティール』ッッ!!」

 

叫ぶと同時、俺が突き出した右手には何かがしっかりと握られていた。

手のひらにくる感触からして、小石とかでは無い。

俺は自分が手に入れたソレを広げ、太陽にかざし、マジマジと見ると……。

 

「……なんだこれ?」

 

それは一枚の白い布切れだった。

その布一枚では太陽の光を阻害できず、薄い布地か

ら光が盛れ出している。

俺はその布の端を掴み、空むけて掲げ振り回し始めた!

 

「当たりも当たり!大当たりだぁぁぁぁ!!!」

「いやあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!ぱ、パンツ返してぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」

 

クリスが自分のショートパンツを抑えながら、涙目で絶叫した!

 

「な、なんという鬼畜の所業……!やはりカズマはとんでもない逸材だったー!」

 

そんな俺たちを見てダクネスが何やら喜んでいるが、俺はもう気にしないことにした。

 

 

ーーーーーー

 

 

俺がクリスとの勝負を終えてギルドに戻ると、そこは大変な騒ぎになっていた。

 

「アクア様もう一度!金なら払う!金なら払うからもう一度『花鳥風月』を!」

「バッカ野郎!アクアさんには金より食いもんだ!ですよねアクアさん?奢りますから是非もう一度『花鳥風月』を!」

 

迷惑そうなアクアの周りに、何故か大量の人集りが出来ていた。

 

「えっと?一体俺たちが外に行ってる間に何があったんだ……?」

「そのですね、冒険者カードを手にしたアクアが最初から大量にスキルポイントがあったらしく、アークプリーストが覚える全スキルを習得したのですよ」

 

え?なんだそれなんてチート?

初めっからスキルツリー全MAXとか滅茶苦茶過ぎないか?

 

「そこまでは良かったんですが、尚スキルポイントが余ってたらしくそのまま宴会芸スキルを覚え初めまして……」

「試しに使ってみたら大盛り上がりした、と」

「はい……」

 

俺がめぐみんにこの惨状について聞いていると、面倒くさそうに人集りを押しのけてアクアが戻ってきた。

 

「あ!やっと戻ってきたわねカズマ!……って、クリスってばどうしたの?」

 

どうやら俺の隣で涙目で落ち込んでいるクリスが気になったらしい。

俺が説明しようとすると、それよりも早くダクネスが口を開いた。

 

「うむ。クリスはカズマにパンツを剥がれた上、有り金毟られて落ち込んでいるだけだ」

「ちょ、おいダクネスなに口走ってんだ!」

「財布返すだけじゃダメだって……じゃあ幾らでも払うから、パンツ返してって頼んだら、自分のパンツの値段は自分で決めろって!」

「ま、待てよ!おい待ってくれ!間違ってないけど!本当に待ってくれ!」

 

俺はクリスが幾らでも払うからパンツ返してと頼んできたから、自分のパンツの値段は自分で決めろと言っただけだ。

そしてこの布切れの所有権は既に俺にあるので、その値段に満足いかなかったら当然売却するしないは俺が決めるとも。

つまるところ、自分の財布と俺の財布を差し出してきたから交換に応じたのであって、ダクネスの言い方だととても語弊がある。

 

「か、カズマ。あんた……」

 

おっと、アクアさんが俺を見る目が道端に落ちてる吐瀉物を見る目になってますね。

ふと、隣にいるのにさっきから何も喋らないめぐみんを見ると、呆れたように目を半開きにしてこちらを見ていた。

 

「このくらいの逆襲はさせてよね?それじゃあ、お金もなくなっちゃったしちょっくら稼いでくるね!カズマくん、アクアさんとダクネスをよろしく!」

 

言いながらクリスは冒険者仲間募集の掲示板へ向かっていった。

 

「はぁ。それで?カズマの名誉のために聞きますが、実際のとこ何があったんですか?」

「! め、めぐみんは俺の無罪を信じてくれるのか……!」

「いいのめぐみん?このニートに情状酌量の余地は無いと思うんですけど」

「何があったか聞くだけですよ!先程のくだり的に何があったか想像できます、判決を下すのはまだ早いでしょう。一応ないとは思いますが、嘘をつけばダクネスにバレるので正直に話してください」

 

はい。

俺が有利なことを言おうとしてると気づいたらしいめぐみんは先に俺を牽制し、席につかせた。

 

 

ーーーーー

 

 

「……という訳なんだ!」

 

俺がさっきの出来事を必死に説明すると、アクアとめぐみんは難しい顔をした。

 

「むぅ。それならまだ情状酌量の余地はあるような気がします」

「だ、だろう!?俺だって別に盗ろうと思って盗った訳じゃないんだしさ」

 

そう。あれは悲しい事故なのであって、決して故意でやったことじゃない。

なんなら俺は被害者だ。

が、そんな訴えが通じたのか、アクアがジト目でこちらを見つめて。

 

「ダメよめぐみん甘やかしちゃ。このニートは心の中で自分は被害者だとか言ってるに違いないわ!私の曇りなき眼でみたところ間違いないと思うの。やらかした時はまず制裁を加えるべきよ!」

 

私の聖なるグーが火を吹くわよー!とのたまるアクア。

コイツはさっきから調子乗りやがって……!

俺がアクアをもう一度泣かせてやろうかと計画していると、アクアの言葉を聞いためぐみんが口を開いた。

 

「ふむ、一理ありますね。……ではカズマ。私にスティールを使ってこの杖を盗ってみてください。本当にランダムなのか調べます」

「おいずるいぞ!そういう役目はこの私に……いや違う、騎士としてこんないたいけな幼子にそんなことをさせるのは見過ごせん!この私が代わりになる!」

「ちょ、いきなり前に出ないでください!ビックリするじゃないですか!ていうか今幼子と言いましたか!何度も言ってますが私はそろそろ14で大人ですよ!喧嘩を売ってるなら買ってやろう!」

 

めぐみんが提案するとダクネスがそこに割り込み、ダクネスの発言が気に入らなかっためぐみんがダクネスに掴みかかり……わちゃわちゃと喧嘩が始まった。

ああもう話が進まねぇ!

 

「もう面倒臭いからさっさと使うぞ!めぐみんなら杖、ダクネスなら剣な!『スティール』ッ!!」」

 

喧嘩の仲裁も込めて俺はもみくちゃになっている二人にスティールを発動した。

俺が二人に向かって突き出したその手には、何かがしっかりと掴まれている。

取り合えず成功したようだ。

だけど、武器にしては手に握る感覚的に小さいような……。

 

「……なんだこれ」

 

俺は手にある黒い布キレを広げると、そこにはほとんどの人間が身につけている男なら誰しもが欲しがるスペシャルアイテムがあった。

 

そう、パンツである。

 

「なんですか?カズマはいつの間にか冒険者から変態にジョブチェンジしたんですか?……スースーするのでパンツ返してください」

「あ、あれっ!?おかしいな、こんなはずじゃ……。ランダムでものを奪い取るスキルなはずなのに……」

 

俺は慌ててめぐみんにパンツを返す。

 

「……その慌てようを見ると、本当にランダムのようですね。分かりました、今回は事故ということで許します。でも!次はありませんからね!!」

 

未だ顔を赤くしながらも、めぐみんは冷静を装って俺を許してくれた。

 

「あ、ありがとうめぐみん!本当に感謝しますっ!」

「本当に次はありませんからねっ!もし、次同じことがあればその時は……」

「……その時は?」

「ふっ」

 

怖!

めぐみんはただ黒い笑みを浮かべるだけで何も答えてはくれなかった。

え?一体何されるの俺……?

もう二度とめぐみんに対してスティールは唱えないことにしよう、うん。

ま、まぁなんとか俺の名誉が傷つけられずに良かった!

上手いこと話がまとまり俺がほっとする中、ふと何かに気づいたアクアが呟いた。

 

「あら?でもスティールって幸運値に依存するスキルで使用者の本当に欲しいものを奪うから、カズマさんの幸運を考えるとパンツを手に入れたのって必然なんじゃ……」

 

馬鹿野郎!上手くまとまりそうだったのになんだってそんな余計なこと……ヒッ!

アクアが余計なことを口走ると、めぐみんがその瞳を真っ赤に輝かせ、パシパシと杖を手で叩き始めた。

身の危険を感じた俺は、必殺謝罪スキルDOGEZAを披露しようとしたその時ーーー。

 

『緊急クエスト!緊急クエスト!街の中にいる冒険者の各員は、至急正門へ集まってください!繰り返します。街の中にいる冒険者の各員は、至急正門に集まってください!』

 

街中に大音量のアナウンスが流れた。

な、なんだ!?また前みたいなモンスターの襲撃か!?

 

「おい緊急クエストってなんだ?モンスターの襲撃か!?」

 

ちょっと不安気な俺とは対照に、アクアとダクネス、めぐみんまでも少し嬉しそうな表情を浮かべ立ち上がった。

 

「……ん、多分キャベツの収穫だろう。もうそんな時期だしな」

 

……。

 

「は?キャベツ?キャベツってモンスターの名前か何かか?」

 

俺が呆然とそんな感想を告げると、めぐみんが可哀想な人を見る目で見てきた。

 

「キャベツとは緑色の丸いヤツです。食べられるものです」

「噛むとシャキシャキする歯ごたえの、美味しい野菜だ」

「そんなこと知っとるわ!じゃあなんでそれが緊急クエストになってんだよ!」

 

正門へと向かいながら、ここのギルドは冒険者に農家の手伝いをさせるのかと騒いでいると、いつの間にか隣に来ていたアクアが厳かに言った。

 

「この世界のキャベツは飛ぶわ!収穫の時期に近づくとキャベツたちは、簡単に食われてたまるかと言わんばかりに、町や草原を疾走する彼らは、大陸を渡り、海を越え、最後には人知れない秘境の奥で誰にも食べられず、ひっそりと息を引き取ると言われているわ。それならば、私たちは彼らをひと玉でも多く捕まえて、美味しく食べてあげようってわけよ!」

「……」

 

アクアの説明に俺が絶句していると、ギルドの職員が正門へと集まる冒険者たちへ大声で説明を始めた。

 

「皆さん、突然のお呼び出しすいません!もうすでに気づいている方もいるとは思いますが、キャベツです!今年もキャベツの収穫時期がやってまいりました!今年のキャベツは出来が良く、一玉につき一万エリスです!既に街の住民には屋内へ避難して頂いています。では皆さん、できるだけ多くのキャベツを捕らえ、ここにおさめてください!くれぐれもキャベツの反撃で怪我をなさらないよう注意してくださいね!なお、人数が人数、額が額なので、報酬の支払いは後日まとめてとなります!」

 

その時、アクセルの正門で歓声が起こった。

何事かと人込みに混ざり様子を見に行く俺の目に、悠々とこちらへ向かってくる大量の緑色の物体が映り込んだ。

 

「何じゃこりゃーーー!!」

 

 

 

――――――

 

 

目の前の机に、大量のキャベツ炒が用意されている。

とりあえず俺は、差し出されたキャベツ炒めを一口食べて。

 

「この世界のキャベツはなんだってこんなに美味いんだ…?」

 

無事キャベツ狩りが終わった街中では、収穫されたキャベツを使った料理がふるまわれていたのだ。

結構な金になるので俺も参加したのだが、意外とキャベツ共の経験値はデカく参加してよかったと心から思った。

キャベツの余りの美味さに舌つづみを打っていると、

「それにしても本当に見事なものでしたよアクア!パーティーメンバーの怪我の治療だけでなく他の冒険者達への回復も全て行ってしまうとは!」

「ああ、アクアの回復力は凄まじかったな。それにギルド職員の手伝いで花鳥風月を使い捕まえたキャベツたちの鮮度を冷水で保っていたのも驚いた」

「何よ急に褒めだしちゃって。まぁ、それほどでもありますけどね」

 

手放しの賞賛を贈られこそばゆくなったのか、アクアが少し照れている。

 

「確かに回復力は凄かったな。それに支援魔法の精度には驚いた。俺の支援魔法よりも効果が高かったし、プリースト系の役割は基本アクアに任せたいな」

「な、なによ本当に皆して。何にもでないんだからねー!」

 

そう言ってアクアは恥ずかしさを誤魔化すようにキャベツ炒めを平らげると

 

「でも、皆も凄かったわ。ダクネスは鉄壁の守りだったし、めぐみんの爆裂魔法は凄まじいの一言だったもの」

 

そんなアクアの言葉に、ダクネスは照れたのか少し顔を赤くし、めぐみんは当然と言わんばかりに無い胸を張っていた。

次は俺の番かなーなんて期待していると、アクアが屈託ない笑顔で…

 

「それと、カズマさんも凄かったわ!それはもうそこはかとなくって感じで!」

 

おい。

 

「なんでそんな雑なんだよ!あるだろこう、色々とさ!」

 

あんまりなアクアの物言いに俺が抗議すると、めぐみんがやれやれと言った様子で、

 

「カズマもかっこよかったですよ。魔力を使い果たした私を素早く回収してくれましたし、潜伏に狙撃、魔法に剣戟と相変わらずの万能さだったじゃないですか。流石は我等がパーティーリーダーです」

「……ん、私がキャベツに囲まれて袋叩きに在っている時も颯爽と現れ助太刀してくれたしな。いつも助かっている。ありがとう」

「お、おう」

 

ガチの誉め言葉を頂いた。

照れて返事が上ずってしまった。

アクアじゃないが、こう、手放しで賞賛されると確かにむず痒いな…。

 

「まあそうね。キャベツに泣かされそうになった私を助けてくれたことは感謝してるわ。ありがとね。…色んなスキルを使いこなして、楽しそうに過ごしてて、送ってあげた甲斐があったってもんよ!」

 

な、なんだよこいつ。ちょっと良い事言いやがって。

俺もコイツをここに堕とした原因だし、コイツのためにも本気で魔王討伐を目指すのも在りかもしれない。

そんなふうに考えていると、優雅に口元を拭ったアクアが、

 

「それとカズマ…私の名において、貴方に【華麗なるキャベツハンター】の称号を授けてあげるわ!」

「いらんわ!なんで最後にそんな台無しにできるんだよ!ったく」

 

そうして俺達は四人で笑い合う。

 

「それじゃあ改めて、私はアクア。職業はアークプリーストよ!皆を癒す力は唯一無二!何かあったら遠慮なくたよってちょうだいな!ってことで、これからよろしくね!」

 

なんやかんやあったが、こうして仲間が一人増えました。

 

 

 

 

 




辻褄合わせコーナー
なんでクリスはカズマに勝負をしかけたの?
→クリスがカズマに勝負を仕掛けたのは、カズマの幸運度を確認するためです。アクアは不幸を呼び寄せることが分かっているクリスは、生半可な幸運値ではアクアを制御できないと考えて、カズマを試すために勝負をしかけました(半分は趣味だが)。もし自分が設けた基準値を超えていなければどうにかしてアクアを別の冒険者に任せようと考えていたとか。結果は御覧の通りですが。

なんでこんなめぐみんが寛大なの?
→カズマへの好意が強いっていうのと、普段のカズマが理想的な人(勤勉、頼りになる、常に上を目指す、爆裂魔法を認めれくれる)だったため、流石にそんなゲスじゃないでしょと思ったから。こっからメッキが剝がれていくかもだが。


裏設定

ちなみに今作のスティールの奪う対象は、使用者が最も欲しがっている物、またはそれに準ずるものとなっています。使用者が頭ではこれが欲しいと考えていても、心の底でこれゲットしてぇなぁと考えていたらそっちが優先される感じです。
ただ使用対象の幸運値が自分よりも高いと、その欲しいもののスティールは阻止され、別のものを盗ることになります。この別の物を盗る際も、対象の幸運値によっては阻止され、更に優先順位の低いものを奪うの繰り返しという効果となっています。
対象者の幸運値が使用者の幸運値より低いと問答無用で使用者が最も望んでいる物を奪う…という感じになっており、一見ぶっ壊れもいいとこなスキルになっていますが、そもそも幸運値が高い人が少なく基本欲しいものなんて取れないのでつり合いは取れていると思います。
盗賊は魔物との戦いで単体だと余り有利に戦えない職業です。幸運値が高い人間がいたとしても生存競争が激しくできるだけ強くなろうとするこの世界の住民に盗賊という職業は合わなため基本盗賊にはなりません。
そのためかこのスティールの有用性は広くしられていません。


そもそも原作のカズマさんは三人娘に手を焼いていたからストレスがたまりあんなゲスっぽい感じになったのであって、実際はもっと優しい人だと思うんですよ。なので今作ではカズマさんはチートを持っておりストレスフリーなため、偶に抑え込んでいた欲望が出てくるくらいで、基本優しいヤサマさんです。善人にも悪人にもなれない中途半端なひとなのでこれからどうなるかはわかりませんがね…。

仲間募集の掲示板に張ったカズマさんの仲間募集の紙は、ダクネスが持ってきて以降もう元の場所にもどしてはいません。めぐみんは気にしていましたが、カズマさん的には役割的にも満足していましたし、もうこれ以上はいらないかなと考えていました。アクアは別。

既に修復されたアクセルの街正門ですが、やはり修復するにはお金がかかります。そのお金の出どころは原作勢なら知っているあの方です。既に彼女の滅びへのカウントダウンは始まっているのであった…。




二次創作を書くのが初めてということもあり、ちょいちょい矛盾やら変な日本語やらが乱立しています。ここ変だな、誤字ってるなとかあればどしどし報告いただければ幸いです。またベルディア編が終了次第これまでの話を改稿し、pixivの方で載せようかと考えています。興味があればぜひご確認ください。

次回からは遂にベルディア編に突入します。ベルディア戦は結構先になりますが、お楽しみに。
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