ヒフミから少女の話を聞いて、少女を見つけようと情報を集めているが、未だに手掛かり一つ掴めておらず、アリスに似た少女の捜索は難航していた。
そんな私は今日、連邦生徒会に頼まれたBDの作成に使えるものがあるかと思い、オペラハウスにやって来ていた。
本当なら、今まさに苦しんでいる生徒を一刻も早く見つけ出して、話を聞いて上げたいが、私は先生であり、やらなければならないことも多いため、そう言う訳にもいかず、できるだけ早く用事を済ませようとオペラハウス内を歩いていた。
そんな時依頼で来ていた、便利屋の皆と出会った。
彼女たちと一緒に行動することになった私は、彼女たちと同じく、ドン・アランチーノを捕獲しようとしていた連中を探して捕まえたり、全員捕まえたと思ったら会場内の子たち全員が、アランチーノを捕まえようとしていた連中だと知り面食らったり、その中の一人がアルのことをバカにして、ハルカが暴走したりしたが、なんとか、アランチーノを追い詰めることができたと思ったら、
「ん?そこにいるのは、まさか先生か?」
元アリウススクワットリーダー…サオリとの思わぬ再会を果たした。
……そんな私たちは今、ドン・アランチーノとどうやら彼の護衛をしているサオリを追いかけていた。
「……こっち。」
カヨコの示してくれる道の通りに私たちは、廊下を走っていた。
「おかしい、さっきよりも速度が早くなってる。あの依頼人を連れて、こんなに速く移動できるなんて……何か手を打ったようね。まあ、他でもない錠前サオリなんだし……」
カヨコは、冷静に今の状況を分析する。
そうするとサオリは、今依頼人を連れて地下の駐車場に向かっていることに気が付いた様子だった。
「社長……アランチーノが部下と合流して脱出される前に追い付かないと。」
カヨコがアルに急かすようにそう告げる。
対するアルは廊下に倒れている人がやたら多いことに疑問を持ったのか疑問を口にする。
「やたらと倒れている人が多いけど…仲間割れでもしたの?」
「いや…多分錠前サオリにやられたんだと思う。」
「なるほど、流石だわ。…………え?一人で?これだけの人数を?」
"まあ、サオリだからね……こういう場所で戦うのはなれてるかな。"
私とカヨコはサオリがゲリラ戦のエキスパートであることを知っており、例え多対一でもそんじょそこらの生徒では相手にならないと思い若干諦めを含んだ声でそう言った。
「だからって一人でここまで、できるなんて……」
「……確かに、いくら錠前サオリと言えど依頼人を連れた状態の上、こんな短時間でここまでの状況を作り出すことが可能なの?」
カヨコがほんの少し引っかかることがあるのか、少し考え込むと……
「…っ!?皆避けて!!!」
カヨコの声に合わせて便利屋とカヨコに抱えられた私は、廊下の左右に別れ飛んで来た物体を紙一重で躱した。
(ドカーーーン)
その直後、躱した物体、グレネードランチャーの弾が後方に着弾し、爆発した。
「いったいなんなのー!」
「先生!社長!大丈夫!?」
"うんカヨコのおかげで皆怪我もしてないよ"
「それなら良かった……皆…構えて。」
カヨコは、廊下の先を油断なく見ながら、銃を構えた。
アルを含めた便利屋メンバーも自身の得物を構え、警戒を強めた。
私は、皆の様子を確認した後、先ほどグレランが飛んできた方に目を向けた。
「ほう。今のを避けるか……どうやらこれまでの奴らとは、比較にならない存在のようだ。」
「ひぃん…まだいるのぉ、流石に多すぎるよ…」
そこに居たのは、綺麗なドレスを身に付け、同じ黄緑色のヘルメットを頭にかぶっている、盾を持った背の高い少女とロケランを此方に構えている小さめの少女が立っていた。
"君たちは一体?"
「下がって先生……私たちを襲ってきたってことは…あいつらは」
「ふむ…大人しくヤられないのであれば、せいぜい抗ってみせよ。」
「気をつけて少女ちゃん。」
「……!?皆…来るわよ!!」
便利屋と謎の少女たちの戦闘が開始した……
……押されている。
謎のヘルメット少女たちとの戦闘を開始して早々、アルが少女たちに向けて狙撃を仕掛けた。
狙撃は背の高い少女が、自身の持つ盾を使い防いだ。
しかし、それは想定内であり、すぐにハルカが、突っこんでいく。
「アル様のために死んでくださいいいいいい。」
ハルカの後ろから、ムツキが何時でも援護するため、爆弾を投擲できるように準備している。
カヨコとアルも油断なく、二人を視界に収め、何がおきようと即座に対応出来るように、準備していた。
一見するとどこにも隙がなく完璧な連携と布陣で相手に立ち向かう便利屋のメンバーに相手はなすすべなく鎮圧されると思っていると…………
(ガッシャ―ン)
突っ込んでいたハルカが投げ飛ばされてきた。
「愚直に突っ込んでくるとは………それは悪手よ……」
気が付くと先ほどまでハルカが立っていた場所には、グレランを担いでいた少女が立っていた。
(“まさかあの一瞬のうちにハルカとの距離を詰めて投げ飛ばしたのか”)
突然のことで驚きがあったが、それで固まる便利屋ではない…………少女が遮蔽物のない場所に立っていることを認識したムツキは、即座に爆弾を少女目掛けて投げつけた。
「へぇーやってくれたね…………それじゃあお礼にこれ、あげるよー!」
アルとカヨコもムツキの爆弾から逃がさない為、少女に向けて銃弾を放つ。
しかし、少女は今度は飛んでいる爆弾の下に一瞬で移動すると、爆弾が起動する前につかみ取り、アルとカヨコの方へと投げつけた。
(ド――ン!)
「っく!?」
「きゃっ!?」
余りに予想外の行動にアルとカヨコは爆発の衝撃をもろに喰らってしまう。
「アルちゃん!?やったなー!…………え!?くふっ………」
残ったムツキもアルの方に気をとられている間に距離を詰められ、回し蹴りをお腹に喰らい、吹き飛ばされる。
僅かの間に便利屋メンバーを見事に翻弄して見せた少女は、盾の少女の方に戻り、油断なくこちらの動きを見ている。
「あの子…………相当強いね……」
「ええ、どういう訳か一瞬で移動されるから攻撃が当てづらいわね。」
いち早く復帰したアルとカヨコが、少女の分析を進めていく。
“アル、私が指揮を取るよ”
「え、でも先生は今回の件に関係ないし………大切な仕事もあるのに巻き込むわけには………」
“これも私にとって大切な仕事だよ。それに私は、アルたちの経営顧問なんでしょ?”
今言ったことは本心だけど個人的にあの二人の…特に小さい少女のことが気になった私は、直のことここで引き下がるわけにはいかない。
「…………先生。ふふ…………そこまで言ってくれるのなら遠慮なく頼らせて貰うわ!この恩はいつか必ず……便利屋の名にかけて返させて貰うわ!」
“うん!行こうアル!”
それから、更に戦闘は激化していった。
最初こそ、あの少女の動きに翻弄されてしまったが、徐々に慣れてきて対処することが出来るようになってきた。
しかし、相手もそれが分かっているのか、深追いせず、こちらの攻撃をしのいだり、牽制することがメインの戦い方に切り替えて来た。
そうなってくると、もう一人盾を構えた少女の防御が厄介になってくる、少女の邪魔にならない絶妙のタイミングで防御にまわり、時に手に持っている拳銃でこちらの行動を阻害してくる。
少女は少女で、最初に使っていたグレランから、アサルトライフル、マシンガン、時にスナイパーライフルと、そこいらに落ちている、少女たちが撃退したであろう工作員の子たちの武器を、次々と切り替えて反撃してくる。
これまでにない戦闘で私も指揮がしづらく、戦いはほぼ平行線。何なら、アランチーノが逃げ切るという時間制限がある私たちの方が若干押されている状況であった。
そんな中唐突に少女が持っているトランシーバーより通信が入る。
『こちらサオリだ。目的の場所に到着した。お前たちも合流してくれ。』
「っ逃がすか!?」
通信相手は、どうやらサオリだったようで、少女たちは通信を聞くと移動しようとしていた。
咄嗟にカヨコが止めようとするがそれよりも早く、少女たちがこちらに何かを投げつけてきた。
(パ―――――ン)
強い光と音を発するスタングレネードに私を含めた便利屋のみんなはひるんでしまう。
………光が収まりようやく目を開けられるようになったころ、少女二人の姿はどこにも無かった。
少女ちゃんの強い所三選!
1,UFGで三次元な高速移動をすることが出来る(しかも光のワイヤーは視認不可)
2.どんな武器でも瞬時に使いこなすことのできる柔軟性
3,無名女王由来の圧倒的フィジカル
オプションとしてアビドス仕込みのユメの防御が付いてくる。
…………あれ?結構なチートでは………(先生の指揮あり便利屋と互角の少女たち)
…………え?これでメンバーまだ増やすんですか…………