便利屋たちと共闘することになった少女たちは、無事にオペラハウス内より抜け出し、路地裏まで移動した。
「取り敢えず、ここまで来れば、ひとまず安心かな?」
ユメが辺りを見渡しながら、一息つく。
「いや、遠くで銃声や足音がなっている。見つかるのも時間の問題だ。」
「そうですか。なら速くこのマップから移動しましょう。」
サオリの推測を聞き少女が皆を急かすように提案する。
「そうだね…あまりのんびりもしてられないし…」
「あ、あれ、ここって……」
ハルカが何か気になったのか辺りを見回した。
「ハルカ、どうかした?」
「い、いえ!何でもありません!!」
ハルカの様子が気になったアルが、問いかけたが、ハルカは慌ててごまかした。
「とは言え……一先ずは落ち着けるな。…………本当に先生には、頭が上がらないな…………便利屋にも」
「本当に助かったよ~ありがとう便利屋のみんな!」
「はい。共闘感謝です。」
「お前たちがいなかったら…………どうなっていたか…………代わりと言ってなんだが……これを」
サオリは、袋に入ったアランチーノをアルの方に渡した。
「お礼だ。既に私たちの任務は失敗したようなものだ…………遠慮なく受け取ってくれ…………」
「はい。お世話になったなら、それ相応の対価を支払うのは当然のことです。受け取ってください。」
「そうだよね。私たちのこと助けてくれたんだし、お礼はちゃんとしないとだね。」
アルは、サオリ達の言葉を聞き戸惑いながらも厚意を受け取った。
「…………っ。そうね……そこまで言うなら、ありがたく受け取らせてもらうわ。」
「わーお!アルちゃん良かったね~ターゲットも確保したことだし~これで任務完了だよね?」
「…………まあ、そうなるね。」
「本当に任務完了ですか…………!?さ、さすがアル様です!最初からこれを狙っていたんですね……!?」
「…………っえ?」
ハルカが、そう言うと少女たちは関心したようにアルを見る。
「…………!これが真のアウトロー………!まさかそんな理由で手を貸していたとは…………素晴らしい、感心したぞ!」
「うわー………すっごくカッコイイね!!」
「知略を巡らせ、目的を確実に果たす。アルは凄い戦略家ですね。」
“うーん何だかんだ丸く収まったし…………結果オーライってことで”
先生も突っこんでいいのか分からなかったのか、一先ず無事に事が済みそうなことに安堵した。
アルも誤解はあれど、否定する必要もないと思ったのか、取り敢えずスルーした。
「そ、そうね…………それと一つ聞いていいかしら、あなたさっきまでと口調違わない?」
「はい。先ほどまでの私は裏モードであり、こっちが本来の私です。」
「……う、裏モードって………一体?」
「なるほど…………そのように正体を隠すすべもあるのか……私もまだまだだな………」
その様に少女たちが談笑していると、路地の入り口から騒ぎ声が聞こえて来た。
「あ!いたぞ!!あそこだ!!」
「こいつら!よくも逃げやがったな!!」
「おい!集まれ!今度こそボスを取り返すぞ!!」
どうやらギャング少女たちが、追い付いてきたらしく続々と裏路地内に押し寄せてくる。
「…………っ、思ったより早かったか。逃げ道は用意してるけど、どうにかして時間を稼がないと………」
「それなら私に任せてください。防衛クエスト再開です。」
「少女ちゃん私も行くよ。タンクは任せておいて!」
「私も協力しよう…………何か使えそうな物は…………」
少女、ユメ、サオリが逃げるルートを確保するまでの時間稼ぎをすることになり、サオリは使えそうなものがないか辺りを見まわした。
…………するとちょうどいいことに大きい鉄製のゴミ箱が置いてあり、これなら身を隠しながら戦うことが出来ると踏んで、サオリは道の真ん中にゴミ箱を設置した。
「…………?あれ……………………………あっ。…………………!?!?」
それを見て突如ハルカの顔色が悪くなり、動揺しだした。
“どうしたの、ハルカ。”
ハルカの動揺ぶりに先生が問いかけると、慌てた様子で答える。
「い、いえ!そのあれは……!あの…………ごみ箱は…………!」
(ドガガガドガガガガガガ)
そんな中、どうあってもボスを取り返したいギャング少女たちの攻撃が激化していく。
「くっ好き勝手させるか!」
「応戦します。」
「結構な数だね。二人とも気を付けて………」
(ドガガガ……ド――――ン)
少女たちも負けじと、反撃をしていく。
「いよいよ奴ら本気になってきたみたい…………」
「さ、さあ早く逃げるわよ!」
「で、ですからあのごみ箱は…………!」
「ハルカどうしたの…………ごみ箱って…………?」
「その……さ、さっき…………回収した爆弾を…………全部あの中に…………入れました…………なのであの中身は全部…………爆弾のはずです…………」
「爆弾って会場内に仕掛けられていたあの爆弾のこと?回収した後は、全部ごみ箱に捨てたって言ってたよね?」
「……………………なるほど、思い出したわ!」
「待って。じゃあ今、その危険物を盾にしてるってこと」
カヨコがことの重大さとこの後の展開が予想できたのか、顔を青くする………………
そして…………そんなカヨコの予想が的中するように………………ある意味お約束のように…………………
少女たちの方に……………榴弾が飛んできた。
(ヒュー―――ン)
「ん?………………何だ?」
「あ、榴弾が…………」
「「「“…………あ?”」」」
「っ!?!?」
少女だけは、うっすらとだが先生と便利屋の会話が聞こえていたようで、飛んできた榴弾を確認すると、咄嗟に隠れていたごみ箱(爆弾入り)を思いっ切り自分達と反対方向にぶん投げる。
「ユメ!捕まってください。」
「っ!分かったよ。」
「っうぉ!?」
少女はサオリを抱きかかえ、ユメは少女に捕まりながら、盾で自分たちを守るように構える。
そして、UFGを使い急いで先生たちの方まで退避したのと同時に、…………………
(ドッッッッカアアアアアアアアアァァァン!!)
………………ごみ箱の中身が爆発し大きな爆発音と衝撃が少女たちと、追ってきていたギャング少女たちを飲み込んだ。
「うわーーん。爆発オチなんてサイテーです。」