もう一人の勇者   作:Katarina T

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アビドス防衛戦(先生視点)

「くっコイツら性懲りもなく!」

 

「セリカちゃん前に出過ぎ無いで!」

 

「お仕置きの時間ですよ~」(ドガガガ)

 

「ん。本当にしつこい。」

 

「シロコちゃんも、セリカちゃんも、あんまり前に出ないでおじさんの後ろにいてね。……それにしても、数が多いねぇ、いい加減おじさん疲れてきちゃったよ。」

 

"本当に数が多いね……さて、どうするか…"

 

 

 

 

 

今私はアビドス校の子たちから、自分たちの学校がまたヘルメット団の襲撃を受けていると言う救援要請を聞き、先生として生徒たちの力に成る為、アビドス校にやって来ていた。

 

前とは違い、相変わらず暑く広いアビドス自治区を、何とか迷うことなくアビドス校に到着して早々、聞いていた通りヘルメット団の子達が襲撃をしかけてきた。

 

ただ、今回の襲撃は以前までと比べものにならない程に数が多く、武装もしっかりしていた。

 

シロコたちアビドス復興委員会の子達が、自分たちの学校を守ろうとヘルメット団に向かって行った。

 

当然私も彼女たちの先生として、自分たちの居場所を守りたいという気持ちに応えるため、指揮を取り彼女たちに協力した。

 

しかし、ヘルメット団の子達の数が多く、戦闘は長期化していた。

 

たった5人で、長い時間ヘルメット団の猛攻を凌いできたことで、皆顔には出てないけど、確実に疲労が溜まっている。

 

何とか対抗策を考えないと、このままだと不味いことになると考えていると……

 

 

「シロコちゃん!危ない!!」

 

 

「ッ!?」

 

シロコの下に大量の榴弾が襲いかかってきた。

 

 

(ドカーーーーーーン)

 

「「「「"シロコ(ちゃん)(先輩)!!!!"」」」」

 

私を含めた皆の絶叫が重なった。

 

 

 

「よっしゃあ!これで一人片付いたぞ!!」

 

「流石にあれだけ食らりゃただじゃ済まねえ」

 

「おし!この調子で攻め落としちまえ!」

 

 

 

「シロコちゃん…」

 

「そっそんな…」

 

「シロコ先輩……」

 

「………っ」

 

皆が動揺している何とかしないと、いや、それよりも先にシロコの無事を確認しないと……

 

先生である私も対策委員会の皆と同じように動揺してしまい、シロコがいた方を呆然と見ていると、煙が晴れ、其処には……

 

「ふっ、残念だが…誰も倒れておらんよ。」

 

盾を構えシロコを榴弾から守った、黄緑色のヘルメットを被ったオペラハウスで出会った少女が立っていた。

 

 

 

「シロコ先輩!無事ですか!?」

 

「ん。大丈夫…貴方は?」

 

ドローンから、アヤネがシロコの無事を確認している。

 

どうやら大事はないようで、危なげなく立ち上がった。

 

シロコは、自分を庇った少女のことを気にしているが、少女は目の前のヘルメット団の方から視線を外すことなく、盾を構えたまま敵に向かって行った。

 

「獣耳の少女よ、大事は無さそうだな。であれば下がっておけ。」

 

「なんだあいつ!どっから出てきやがった!」

 

「構うことない!まとめて制圧しろ!」

 

ヘルメット団が少女に向かって銃を乱射すると、少女は盾で全て受けきると、シロコを抱え次の瞬間には、安全な位置まで移動し、シロコをおろした。

 

なにが起きたのか分からないシロコは、困惑しているが、少女の戦闘は続いていく。

 

オペラハウスで見たように、まるで重力を受けてないかのように、縦横無尽に動き回り、相手の攻撃を躱していく。

 

そして混乱した相手から武器を取り上げて、反撃を行っていく。

 

以前と違うことがあるとすれば、あの時より動きが格段に良くなっており、時にフェイントを仕掛け、同士討ちを誘い、翻弄しながらトラップを仕掛け、其処に誘導し一網打尽にするなど以前とは別人のような技術を持っていた。

 

完全に戦場の流れを掴んだ少女は、次々とヘルメット団を無力化していった。

 

しかしヘルメット団も負けじと、応戦の構えをとっている。

 

「怯むんじゃねえ!所詮相手は独りだ!囲んでやっちまえ!」

 

少女の周囲を取り囲むような陣形をとり、少女の逃げ道を塞いでいく。

 

さすがに不味いと思い、対策委員会の皆に援護を頼もうとしたとき…

 

 

 

(ドーーーーーーン)

 

「「「うわーーーーーーーっ!?」」」

 

後方で大きな爆発が起こり、大勢のヘルメット団が吹きとばされた。

 

「こちらG3、敵の奇襲に成功。これより遊撃を開始する。」

 

爆煙の中から、少女と同じ色のヘルメットを被った、背の高い生徒が現れると、自身の身体能力をフルに使いヘルメット団の相手をしていく。

 

その戦い方は見事であり、自身の銃だけでなく、回りの地形を存分に生かした戦術、その場の状況に合わせ的確な選択をとる、冷静な判断力を生かし、こちらも次々ヘルメット団を無力化していく。

 

 

そしてそれとは反対側でも、蹂躙劇が起こっていた。

 

「……ん。G4、殲滅を開始する。」

 

同じく黄緑色のヘルメットを被った何処か大人びた生徒は、シロコと同じ武器を使い、ヘルメット団に向かっていく。

 

襲い掛かってくる銃弾は、何処から取り出したのかホシノと同じ盾で防ぎ、時にノノミと同じミニガンで敵を一掃し、セリカと同じオーラを纏って更に大勢の敵を相手に、一方的に殲滅している。

 

 

「な、なにあれ…」

 

「す、すごいです。」

 

「ん。圧倒的。」

 

「わ~本当に強いですね!」

 

「………。」

 

対策委員会の皆もその戦闘を見ながら、各々驚いている。

 

しかし、ホシノだけはじっと彼女達を……

 

正確には、ある一人の生徒を見つめていた。

 

 

「先生……あの子は…」

 

"気になるのは分かるけど、今はそれよりも…"

 

 

彼女たちが現れたことでヘルメット団は統率が取れておらず、パニック状態だ。

 

戦況は完全に傾いた。

 

ならば、攻めるべき、チャンスは今しかない!

 

 

“皆!彼女たちと協力して、制圧しよう。”

 

私の言葉に対策委員会の皆は、驚いている。

 

当然だろういきなり現れた敵か、味方かも分からない相手と協力するなど、抵抗があるに決まってる。

 

「……先生、あの子達は信用できるの?」

 

ホシノが私にそう問いかけてくる。

 

私は迷うことなく頷いた。

 

"勿論!彼女たちは味方だ!"

 

私の言葉にホシノは納得してくれたのか、小さく頷いて武器を構えた。

 

「そっかぁ、じゃあ行くよ皆。」

 

「はい。「ええ!「ん。「勿論です~」」」」

 

 

 

 

そこから対策委員会の皆も加わったことで、ヘルメット団の鎮圧する速度は格段に上がっていった。

 

すると、一番後方で指揮をしていたリーダーと思わしき生徒が、近くの生徒に指示を出した。

 

「くっそぉ~こうなったら…おい!あれだあの秘密兵器を持ってこい!!」

 

「はっはい!」

 

 

(ドシン…ドシン)

 

少しして、現れたのは、通常よりもふた回りほど大きく、強固な外装をしているロボット……ゴリアテだった。

 

 

「ハッハッハ!こいつは普通のゴリアテじゃあねえぞ!魔改造されて通常よりもずっと固い外装でおおわれてんだよ!てめえらのちんけな銃弾じゃぜってえやられねぇんだよ!」

 

 

リーダーの子が勝ちを確信したように大声を上げながら、ゴリアテを向かわせてくる。

 

「やれ!ゴリアテあいつら全員たたんじまえ!」

 

 

 

「なるほど、あれが話に有った、秘密兵器か。」

 

「ん。少し厄介そう。」

 

「案ずることはない、既に準備は済んでいる。」

 

黄緑色のヘルメット少女たちが、ゴリアテに向かっていく。

 

「ちょ、ちょっと待ちなさいよ!」

 

流石に危ないと考えたのか、セリカが止めようと声を出すが、止まることなく少女がこう告げた。

 

 

「安心してくれ、奴の相手は我々が請け負うぞ。」

 

 

(ズドーン、ズドーン)

 

(ドガガガドガガガ)

 

ゴリアテの攻撃を背の低い少女が危なげなく、躱していく。

 

その隙に他二人が攻撃をかさねていく。

 

「無駄だってことがわかんねえのか…………ってなに!?」

 

いつの間にかゴリアテの左足が破壊されており、まともに動くことが出来なくなっていた。

 

二人はどうやら、左足のみを集中的に攻撃していたようで、ダメージが蓄積されたようだった。

 

 

「G1。これを!」

 

「ん。既に準備している。」

 

「うむ。任せるがいい。」

 

いつの間にか上空にアヤネとシロコが使っているものと同じドローンが飛んでおり、少女は、爆発を行った生徒から大きなバックを受け取ると、盾を構えてゴリアテに突っ込んだ。

 

(ドガ――ン!)

 

少女は突っ込んだ勢いを生かし強烈なシールドバッシュをゴリアテに叩き込んだ。

 

一旦どれだけの威力があったのか攻撃を受けた場所が大きくへこみ、ゴリアテが地面に倒れ込んだ。

 

少女はそのまま飛んでいたドローンと同じ高さまで移動すると、バックの中から大量の爆弾を倒れているゴリアテ目掛けて振りまいた。

 

「これで…………チェックメイトよ。」

 

(ドッッッッカアアアアあああああぁぁぁん!!!!!!)

 

大量の爆弾と支援ドローンからのミサイルの攻撃をまともにくらったゴリアテは、爆散していった。

 

 

「そ、そんな…………あたいらの秘密兵器が…………」

 

ゴリアテを倒されて意気消沈したリーダーは、膝を突いて呆然としている。

 

そこに少女が空から舞い降りると、銃を突きつけながらこう言った。

 

 

「二度とここには、近づくでない。次は……もう容赦はせん。」

 

「ひっ………お、お前たちひきあげだ!」

 

 

「「「「「「うわぁぁぁぁん」」」」」」

 

 

あまりの光景に他のヘルメット団員も戦意を失い逃げるように去っていった。

 

残ったのは、私とアビドス復興委員会のメンバーそして、

 

 

 

「取り敢えずは、防衛成功であるな。」

 

 

 

何故か助けてくれた、黄緑色のヘルメット少女三人だけであった。

 

 

 

誰のメモロビが見たい

  • 少女ちゃん
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