もう一人の勇者   作:Katarina T

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少女、大はしゃぎ

少女たちは予想外の出会いに一時混乱したが、相手が先生やアヤネ、この世界のシロコという見知っている人物なのもあり、直ぐに落ち着きを取り戻し、自分たちがこのリゾートに来るまでの経緯を先生たちに説明した。

 

先生たちの方も相手が少女たちであるため特に警戒することもなく、自分たちがこのリゾート地にいる理由を少女たちに伝えた。

 

「つまり、少女ちゃんたちもこのリゾート地の所有権を持っているため、ここに遊びにやって来たと……そういう事で合っていますか?」

 

「ああ……その認識で問題ない。……まさかそちらも同じくこのリゾート地の所有権を持っているとは……いよいよこのチケットが怪しくなってきたな。」

 

サオリは自身の手に握られているチケットを凝視しながら呟いており、アヤネも何やら難しい顔をしている。

 

すると、傍で聞いていた少女が唐突に口を開いてきた。

 

「難しいことはよくわかりませんが……さっきアヤネ達の言うことが本当なら、ここは今私たちとアヤネ達のリゾート地ってことですよね。」

 

「えっ!まあ、所有権を互いが持っているのですから……その通りだと思うけど…」

 

アヤネの言葉に少女の顔が先ほどよりも、明るくなっていく。

 

「それじゃあ、ここのリゾート地でアヤネやそっちのシロコ達と冒険できるってことですよね。私、皆で一緒にこのイベントを過ごしたいです✨」

 

「…ん。そうだね、皆一緒の方がずっと楽しい。」

 

「フフッ少女ちゃんの言う通りだよ!折角のバカンスなんだもん、難しいことは後にして、今は皆で楽しい思い出を作ることの方が大切だよ!」

 

少女の言葉にこの世界のシロコとユメが同意して、サオリ達に話しかける。

 

サオリもそんな三人の姿に口元を緩ませ、「それもそうだな…」と肩に入っていた力を抜いた。

 

アヤネはまだ少し引っかかっているものがある様子だったが、

 

「ん。アヤネ、今は少女ちゃんの言う通りバカンスを楽しむべき。」

 

“まあ、考えるのは後からでもできるし、まずは皆と合流しようか。”

 

と先生とシロコに説得され「…そうですね。分かりました。先ずはホシノ先輩たちと合流しましょう。」と取り敢えず納得することにした。

 

 

「わーーい。ホシノたちと会えるの、私楽しみです。」

 

「ホシノ先輩もきっと喜びますよ。今日のバカンスも、皆さんのこと誘えないかなって、言ってましたから。」

 

「うん?そうだったのか?」

 

「ん。アヤネの言う通り。先生と一緒に皆のことも誘おうと思ったけど、突然決まったことだったし、皆も予定が空いてるか分からなかったから、今回は諦めることにした。」

 

“あー……。確か、セリカが当選したことがきっかけだったからね。急になるのも無理ないよ。”

 

「そうだったんだ……でもでも、こうして皆と合流できてリゾート地で過ごせるなんて、本当に奇跡みたいな偶然だね。」

 

「ん。本当に少女ちゃんの言う通り来てよかった。少女ちゃんナイス判断!」(グッ!)

 

「えへへ~。そう言ってもらえると嬉しいです。」

 

少女たちがその様に話していると、今は既に使われていないであろう宿泊施設にたどり着いた。

 

少女は「あそこが今回のイベントの拠点ですか。」とアヤネと先生に問いかけており、サオリたちは、

 

「この島にこんな建物があったのか………。」

 

「空からは見たときは気付かなかったけど?多分、木に隠れて見えなかったんだね。」

 

「ん。でも使われて無かったにしては………壊れてる所も少なくて、ずいぶんきれい。」

 

と、各々感想を言い合っている。

 

シロコの疑問に、先生がこの島にきて直ぐにアビドスの皆で施設の修理や掃除を行ったことを伝えていると、アヤネの話し声が聞こえ、戻って来たことに気が付いたのか、ホシノ、ノノミ、セリカの三人が、宿泊施設から出てきた。

 

「あっ三人ともお帰りなさい。ずいぶん早かったんじゃない。」

 

「シロコちゃん、アヤネちゃん、先生、お疲れ様です☆大物は釣れましたか?」

 

「うへ~~。三人ともお帰り~~こっちは、まだまだ片付けが終わってないよ~~。」

 

「あっ。ホシノたち発見です。」(ダッ!)

 

少女は出てきたホシノたちを視界に入れると、一目散に彼女たちの方へ駆け出して行き、ホシノに抱きついた。

 

「うへっ!?ムギュ!えっ!?少女ちゃん!何でここにいるの!」

 

「あっホシノちゃーん!ヤッホーー会えて嬉しいよーー!」(ガバッ!)

 

「ムギュ!ユ、ユメ先輩まで!一体どういうことですか!?」

 

ユメも少女と同じようにホシノに抱きつきに行き、二人に抱きつかれたホシノは、突然のことに動揺し、瞳を丸くして、慌てている。

 

そんなホシノの横では、セリカとノノミがなにがおこっているのか分からず、頭に?を浮かべながら、固まってしまっている。

 

「わぁ~✨ホシノの水着とっても可愛いです。」

 

「ホントっホントっ!とっても似合ってるよホシノちゃん!花丸あげちゃうよ!」

 

「ちょっと二人とも!!抱きつかないで一旦離れて下さい!せっ先生、一体浜辺で何があったんですか!?」

 

"アハハ…………。取り敢えず中で話そうか"

 

先生たちは騒いでいる三人と固まってる二人を連れて、宿泊施設に入り、先程合ったことや少女たちが此処にいる理由を説明した。

 

「なるほど~。お話は分かりました☆そういう事でしたら、是非っ皆さんで一緒にバカンスを楽しみましょう♪」

 

「そうね。折角会えたのに別行動ってのも何だし、私も賛成よ。」

 

「…本当にいいのか?此処まで来ておいて何だが、皆で楽しんでいたのに………突然来てしまい迷惑ではないのか?」

 

「気にしなくていいですよサオリさん。私たちも、皆さんと過ごせて嬉しいですし。」

 

「ん。アヤネの言う通り、気にしなくていい。……それに、あれを見ても今更別行動しようなんて言える?」

 

「………ん?あれって、なに……………あっ。」

 

 

シロコの視線の先には、ここに来てから、ずっとホシノにべったり引っ付いている少女とユメの姿と、迷惑そうにしながらも何処か嬉しそうなホシノの姿があった。

 

「ホシノ聞いて下さい。此処の海とっても青くて、すっごく綺麗なんですよ。一緒に入りに行きましょう。」

 

「ホシノちゃん!さっき海岸沿いを見渡してたら、何やら怪しい洞窟があったんだよ!あそこ絶対何か在るよ!皆で見に行こうよ!!」

 

「ああっもう!!二人とも少し落ち着いて静かにして下さい!二人が耳元で騒ぐので、先生たちの話が全く頭に入ってきません!!」

 

(ぎゃあーー!ぎゃあーーー!わい!わい!わい!!)

 

 

「ん。少女ちゃんもユメもホシノ先輩も楽しそう。あれを引き剥がすのは、無理。」

 

「……その様だな。先生、アビドス校の皆、すまないが世話になる。」

 

サオリの言葉にアビドス校の皆や先生は笑顔で、

 

「「「「"勿論!!"」」」」

 

 

と声を揃えて応えてくれた。

 

 

「ホシノ。ホシノ。」

 

「ホシノちゃーん♪」

 

「もう!少女ちゃんも!ユメ先輩も!!ちゃんと聞きますから、いい加減落ち着いてください!!……全く

 

 

……………ウヘヘ♪」

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