もう一人の勇者   作:Katarina T

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少女、遭遇する

少女は撃退したロボット兵の武器を物色し、アサルトライフルとグレネードランチャー、そして大型の盾を拾い上げた。

 

「ぱんぱかぱーん……あらたなぶきをてにいれた……そうびをへんこうします……」

 

入手した装備品を背中に背負うとかなりの重量があるはずだが、まるで重さを感じていないように先程までと変わらない足取りで少女は廃墟の街を探索する。

 

 

 

…………しばらくの間、廃墟区内の探索を続けたが特に目ぼしい物を見つけることは出来なかった。

少女は何も見つけられなかったことにガッカリしているのか肩を少し落としながら廃墟内を歩いていると、遠くの方でこちらに接近するロボット兵の姿を見つけた。

幸いにもロボット兵はまだこちらに気付いていない様子であり、少女もいい加減ロボット兵にうんざりしていたので隠れてやり過ごそうと思い、隠れられそうな場所がないか辺りを見回した。

すると廃墟内の建物の多くは既に倒壊しており、中に入ることは出来なかったが、運が良いことにまだ入れそうな建物を見つけ少女は建物内に入り身を隠すことにした。

 

少女は扉の近くでロボット兵が行ったことを確認すると入った建物内を見回した。

どうやら見つけた建物は元はコンビニであったらしく入り口近くに長めのカウンターが置かれて、部屋の中には数多くの棚が倒れていた。

 

少女はせっかくならと建物内をぐるっと軽く見て回り、最後にカウンターの奥に従業員の着替えなどを行うロッカーが幾つか置いてある部屋に入ると昔使っていた人が忘れたものなのかコンビニ店員の制服がロッカーに残っていた。

少女が身に着けていたシーツのマントは先ほどの戦闘や廃墟を歩き回ったことで既にボロボロの状態であり見つけた制服は汚れていたが虫食いや破れてもいないようであったため、少女は制服に袖を通した。

制服は少女にはサイズが大きいようで、かなりぶかぶかであったがそれを気にした様子もなくズボンがずり落ち

ないようにベルトで固定しボロボロなシーツマントは捨てずに制服の上から身に着けた。

ロッカーには制服の他に、目の焦点が合っておらず、口から舌を出したハッキリいうと不気味な白い鳥?の形をした肩掛け鞄を見つけた。

こちらも汚れてはいるが穴などが開いていないようなので、少女は、拾った弾や肩に掛けていた布を鞄に詰めると、もう使えそうなものがないことを確認し建物を後にした。

 

 

少女がようやくまともな格好?になり廃墟区内を歩いて行くと、今までのロボット兵から発せられるものとは違い明確に言語であることがわかる話し声が聞こえてきた。

 

声の聞こえた方向に歩みを進めていくと洋服を着ているロボットや二足歩行している犬や猫、鳥など様々な種族の獣人たちが街中を歩いていた。

どうやら少女は廃墟区内を抜けることに成功したらしく静まり返っていた廃墟と違い、街は人々(人間ではない)が忙しなく動き回り活気付いていた。

 

少女もその活気に当てられたのか楽しそうに(相変わらず表情は変わらないが)街中に歩み初めようと動き出した。

 

 

そこで突然少女は声をかけられた。

 

 

「あれ?アリスこんなところで何してるの?」

 

 

少女が声の方に振り向くと、そこには背丈は自分と同じくらいで金色の短髪に猫耳型のヘッドフォンを身に付け、頭に桃色の輪っかを浮かべた少女が少し困惑した様子で、それでも明確な親しみを込めて話しかけてきた。

 

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