もう一人の勇者   作:Katarina T

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【番外編】少女、夏休み その3です!!

少女たちはアリスに道案内されるままD.U地区を歩いて行く。

ヒナは元々アリスに連れられてD.U地区に来ている為、今日はアリスに行き先を任せている。

ホシノの服を買おうと思っていた少女とホシノもD.U地区に来ることが少ないため、地区内にある店や施設などについて詳しくない為、二人もアリスの後を付い

て行っている。

その様にアリスを先頭にして4人が他愛のない話をしながら歩いていくと、駅から少し離れたところで、アリスが前方を指差しながら声を上げてきた。

「あっ見えてきました!あそこです!」

少女たちがアリスの指差す方をみると、そこには大きめのショッピングモールが立っていた。周りには多くの学生や子連れの獣人やロボットたちが続々とその建物へ

と入って行く様子が見受けられており、傍から見ても人気のスポットであることが分かる。

アリスがワクワクした様子でショッピングモール内に入って行き、少女も初めて見る施設に瞳をキラ付かせながらアリスに続いて行く。ホシノとヒナは、普段ではなじ

みのない建物と人の多さに若干啞然としたが、アリスと少女が先に行ってしまった事に気づくと、見失わないように急ぎ足で二人の後を追ってショッピングモールに入っ

て行った。

ショッピングモール内は既に多くのお店が開店されており、あちこちでリズミカルな音楽が施設内を楽しげな雰囲気にしていた。また、まだ時間も早いがお客さんが大

勢来ているらしく、そこかしこで人々のにぎわう声が聞こえてきており、よりその場の空気に活気を満たしていた。

「うわ~~凄く広いです。ここが今回のイベントステージなんですね。」

「パンパカパーン。アリス、無事に目的地に到着しました!」

少女はその場の空気に当てられたのか、または目の前に広がる光景が珍しく興奮してるのか、まるで遊園地に初めて来た幼い子供のような表情で、ショッピングモー

ル内を見回している。

そんな今すぐに駆け出してしまいそうな少女の手をしっかりと握りながら、アリスはお決まりの口癖を言っている。

「いや~少女ちゃんとアリスちゃん…二人とも元気だねぇ……私には、この賑わいはちょっと堪えるよ。」

「確かにゲヘナでも中々ないくらい賑わっているわね。………オープン仕立てみたいだからこれは当然なのかしら?」

後から来たホシノとヒナもあまりの人の多さと賑わいに少なからず驚いているようで、普段ではなじみのない空気間を新鮮に思っている。

すると、アリスが少女の手を引きながら、三人に向かって急かす様に声をかけてきた。

「あっこうしてはいられません!早く目的地に行かないと!」

「??ここが目的地じゃなかったんですかアリスお姉ちゃん。」

「正確にはこのマップの4階にあるゲームセンターが目的地なんですよ。どうやら凄く多くのゲーム機が設置してあるらしくて、アリス楽しみにしてたんです!」

「なるほど………では早速行きましょう。」

「ゴーゴーです。」

((タッタッタッタ))

「あっちょっと………はぁ、全く忙しいんだから……」

「うへ~しょうがないなぁ………私たちもいこっか♪」

~少女たち移動中~

少女たちがゲームセンターにやってくると、アリスの言っていたように格ゲーのような対戦ゲームや音ゲーなどのリズムゲーム、定番のクレーンゲームなどの多くのバ

リエーションのゲーム台が並べられており、様々な音や光が発せられているそこは、ゲーム好きでなくても何だかワクワクするような光景が広がっていた。

その光景にアリス以外の三人がゲームセンターの前で立ちすくんでいると、アリスが「これは期待以上です!」と瞳を輝かせながら、三人の背を押してゲームセンター

の中に入って行く。

中に入るとアリスは自身の好きな対戦ゲームを発見すると、さっそくと言った具合に皆でやろうと言ってきた。

「うへ~私こんなゲームやった事がないから、自信ないなぁ………」

「大丈夫です!このゲームは出てきた敵をその銃で倒すだけですから、初心者でも簡単にプレイできるはずです!」

「うぅん…何時もの銃と感覚が違う………」

「ヒナもホシノも頑張って下さい。ファイトです。」

アリスが勧めてたゲームはどうやらシューティングゲームのようで、よくある出てきたモンスターを銃で倒し、スコアを競うタイプのものだ。

そして何故か初戦はホシノとヒナがすることになり、二人共今までゲームを余りやってこなかった為、少し緊張をしながら始まるのを待った。

 

『GAME START』

 

その文字がゲーム開始の合図になり、敵がポップし始め襲い掛かって来る。

 

「うへっ!ちょっもう弾尽きたの!リロードっどうやるの!?」

「小鳥遊ホシノ落ち着いて………私が抑えるからその隙に………っていつの間にこんなに近づかれてたの!?……っく、ダメージが大きいっ。」

「風紀委員長ちゃん無理して突っ込まないで………ああ、また弾切れた!」

「……さっきから、全然当たらないのだけど…………このゲーム壊れてるの?」

「それは、風紀委員長ちゃんが広範囲に弾ばらまいてるかでしょー……マシンガンじゃないんだよ。」

「私は普段こうしてるもの………そう言う貴方はさっきから突っ込み過ぎだと思うのだけど、体力見えてる?」

「うへっ?…………あっ。」

 

(ドカッ…………ピチューン………)

『GAME……OVER』

 

ホシノがそう声に出したのとの同時に接近していた敵の攻撃が命中し、そのまま体力ゲージが尽きてゲームオーバーになってしまった。

そんな二人のプレイを傍で見ていたアリスと少女は、声を揃えて一言……

 

「「下手ですね。」」

 

「「うっ………」」

 

そうホシノとヒナのプレイは、お世辞にもうまいと言えるようなものではなく…………はっきり言って下手くそであった。

まあ、二人ともゲーム自体あまり触れることがなく、ゲームセンターに来たことも今回が初めてというのであれば、当然のことと言える。

 

アリスと少女の遠慮のない言葉にホシノは「いや~……あはは……」と頬を搔きながらごまかしており、ヒナは「はぁ……」と一言息を漏らしただけで気にしてない風にしてるが、翼が若干しなびている。

 

そんな二人の様子を見たアリスは、片手を挙げながら元気よく声を上げた。

 

「2vs2ーーーー!」

 

「「……っ!?」」((ビクッ))

「……?」(コテン)

突然声を上げたアリスにホシノとヒナは驚いてアリスの方を向き、少女はアリスの言ったことが分からず首をかしげている。

 

「い、いきなりどうしたのアリスちゃん。突然大声あげるから、私おどいたよ。」

「はい。二人が予想以上にスキル不足でしたので、アリス考えました。今度はアリスとヒナさん、少女ちゃんとホシノさんでチームを組んでやりましょう。」

「なるほど……私たちが教えながら、ゲームをプレイするんですね。」

「その通りです。これなら全員で遊べます!」

「はい。とっても面白そうです。」

 

そう言いながらゲームプレイの準備を進める二人。ホシノとヒナも今度こそは、と先ほどのプレイの反省点を思い出していた。(どうやら意外と負けず嫌いらしい)

 

「ホシノっ負けられませんね。二人で頑張りましょう。」

「うへへっ今度は私も本気出しちゃうよ~」

 

「ヒナさん!絶対に勝ちましょうね!」

「……分かった。出来る限り頑張るわ。」

 

『GAME START』

 

直ぐにゲームプレイの用意は完了し、再びゲームが始まった。

 

「ホシノ援護は私に任せて突っ込んでください!」

「うん!少女ちゃん頼んだよ~!」

 

「クリア。アリス、行けるわ。」

「はい!流石です!」

 

ホシノとヒナはアリスと少女のアドバイスや先ほどのプレイで何と無くゲームのコツをつかんだのか、別人のようにプレイが上手くなっており、バトルは白熱化していく。

 

…………そして、

 

「やりました!!アリスとヒナさんの勝利です!」

「……ふう。」

 

「ありゃりゃ……負けちゃったね~。」

「うう……惜しかったです……」

 

僅差でアリスとヒナのペアが勝利を収める形になり、アリスはヒナの手を握りながら嬉しそうにはしゃぎ、ヒナも表情こそいつも通りだが、まんざらでもない風なのか羽が揺れている。

対する少女は、一見悔しそうに言葉をこぼしているが、ホシノ達とゲームの出来た嬉しさの方が強いらしく笑顔で笑っており、ホシノも

そんな三人の姿を微笑ましそうに眺めながら笑みをこぼす。

 

 

 

 

 

「それじゃ次はあっちの方に行って見ましょう。」(グイグイ)

 

「しょ、少女ちゃんそんなに慌てなくてもっあ~れ~……」

 

「ヒナさん!アリスたちも遅れてられませんよ!行きましょう!!」

 

「あっ……もう………ふふっ」

 

少々たちは、次なるゲームに向かって歩き出していく。

少女の夏休みは、まだ始まったばかりだ。

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