東方巡遊録   作:九櫻

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第三話 驚きの連続

あの刀が神器!?しかも布津御魂剣って…。確か日本神話に出てくる神代三剣の一振りじゃないか!そんなもん渡してきたのかあの爺さん!?

 

「この刀はかの武神 建御雷神が使ったとされる神器だ。その名の由来はものを断ち切る様を表しているという。この刀の前で切れぬものはないだろうね」

 

「そんなに凄い刀を俺なんかが持っててもいいんですかね…」

 

「それはそうだろう。その刀は君の役に立つものとして渡されたんだろう?ならばいつかそれを使う機会がくるということだ」

 

そうは言ってもなあ、俺剣術とかさっぱりなんだけど。

 

「もし剣の扱いを学びたいのなら都の警備隊に入隊するのはどうだろう?この先ここで過ごすなら何かしらの職に就いたほうがいいし剣術も学べる。私としても君のような人間なら安心して都の警備を任せられるよ」

 

確かに、月夜見さんの言う通りかもしれない。今後ここで暮らすことを考えると働き口があって損はないだろうし自衛の手段も身につく。それに警備隊ということは妖怪と戦うこともあるのだろう。危険だがそれに見合うだけの価値はある。

 

「分かりました。俺、警備隊に入ろうと思います!」

 

「うん、それがいいだろう。入隊試験の手続きなどはこちらで済ませておくよ。詳しいことは後で永琳にでも聞くといい」

 

そんなわけで俺の仕事が早々に見つかったのだった。

 

「そうだ、もう一つ」

 

「なんですか?」

 

「実は君からその服に宿る神力以外にももう一つ別の神力が感じられるんだ。もしよければ君の体を調べさせてもらえないか?調べるといっても神力を感じ取るだけだからすぐに済む」

 

「そうなんですか?じゃあ、お願いします」

 

そういうと月夜見さんは俺の目をじっと見つめてきた。

き、気まずい…。てか少し前にもこんなことがあった気が…。

 

「ふむ、これはまた興味深い結果だね」

 

「え?何かあったんですか?」

 

「ああ、もう一つの神力がその服ではなく君自身から感じられたから君の体をよく調べてみたんだ。その結果かなり興味深いことが分かったんだ。どうやら君は人間ではない。今の君は現人神のようだね」

 

…もはや言葉がでなかった。ここ最近色々と起こりすぎだろ、死亡、転生ときて今度は人間やめてましたって…。

 

「おや、思ったより冷静だね」

 

「はは…、これは呆れて声もでないだけですよ…」

 

死んで生き返った時点で普通の人間とはかけ離れているとは分かっていたが…遂に人間からもかけ離れてしまったのか…、てか現人神ってなんだ?

 

「あの、現人神って何なんですか?普通の神様とはまた違った存在なんですかね?」

 

「ああ、現人神とは人の身でありながら神の力を宿し人と神の挟間に位置する存在のことだよ」

 

まじか、どうやら俺は人でありながら神の側面ももっているらしい。月夜見さんも知識として知っていただけで実際に見るのは始めてのようだ。月夜見さんの考えではこちらの世界に転生する際に人間の魂だと世界を超えることに耐えられないかもしれないためあの爺さんが俺を現人神にしたのだろうとのことだ。そういうことは事前に説明しておいてほしい。そういえばあの爺さん俺が説明しろと言ってもほとんど言ってくれなかったな。

 

「まあだからといってなにか不都合があるわけでもない。今は特に気にすることはないよ。それより引き留めて悪かったね。私から言いたいことはもうないよ。他に何か聞きたいことなどはないかい?」

 

「いえ、大丈夫です。色々と教えてくれてありがとうございました」

 

俺は月夜見さんに礼を言って屋敷をあとにした。

 

 

屋敷を出ると門番らしき人に地図を渡され印をしてある家に行くように言われた。

 

 

印があった家はかなりの大きさだった。最初は俺が住む家だと思ったのだがこの大きさからして違うだろう。となると誰の家なのだろうか…。

 

などと考えていると家の扉が開きそこからなんと永琳がでてきた。

 

「なに突っ立てるのよ、早く入りなさい。部屋はもう準備してあるから」

 

「え、俺この家に住むの?デカすぎない?」

 

「いいのよ、どうせ部屋は余ってたし。私も男手がいたほうが色々助かるし」

 

「え?」

 

「え?」

 

なにやら話が食い違うというか、まさかこの家…

 

「一応聞きたいんだけどここって永琳の家?」

 

「そうだけど…聞いてないの?」

 

初耳ですけども。

 

「最初はあなたの家を用意する予定だったのよ。でもあなたには都のこととか色々教えないといけないし、最初のほうは何かと不便もあるだろうし…今都であなたのことを知ってるのは月夜見様を除けば私だけだからいっそのこと私の家に住まわせればいいってことになったのよ。さっきも言ったけど部屋は余ってし男手がいたほうが助かるっていうのもあるけど」

 

いやいやいや、だからって…ええ?

 

「そんな簡単に…永琳はいいのかよ?さっき会ったばかりの男とこれから一緒に暮らすなんて…」

 

「いいわよ。あなたのことは信頼してるし。それともあれかしら?私に何かするつもりなの?」

 

「するわけないだろ…」

 

「なら大丈夫よね。じゃあこれからよろしく」

 

そういって永琳は俺を部屋に案内していった。マジで同居するのか…。

 

 




現人神の説明については東方巡遊録での設定であり実際の現人神の意味合いとは異なる場合があります<(_ _)>
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