男のウマ娘とトレーナーシンボリルドルフ   作:段ボールの中の玉ねぎ

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全てのウマ娘の幸福のために

イオ「誰だあんた?いきなりなんのようだ」

自分にイライラしているのもあり、いけないのはわかっているが喧嘩腰に話してしまう。

 

ルドルフ「失礼 もうし遅れてしまったようだ。私の名前はシンボリルドルフというものだ。今年からトレセン学園でトレーナーとして勤務することになってね。そして模擬レースを見て、こうして君に話しかけているわけだよ」

 

シンボリルドルフ 俺でも流石に名前を聞いたことぐらいはある。現役時代にはクラシック三冠を達成し、最終的にG17勝という結果を残した人だ。

 

イオ「でその新人トレーナーさんが俺になんのようだ。あんたも俺に嫌味でも言いにきたか?」

 

ルドルフ「そんなつもりは一切ないよ。私は君をスカ、」イオ「だったら帰ってくれ‼︎」

 

怒りのままに話の流れをぶった斬ってしまった。しかし今は自分自身正常な判断ができていなかった。

 

ルドルフ「今は聞く耳を持たないか、、ではこれを君に渡しておこう。」

 

そう言って俺に2枚の紙を渡してきた。そこにはハロンごとのタイムが書かれていた。

 

ルドルフ「その紙には、今回の模擬レースのタイム、そしてもう1枚の方には君が夜に走っていた時のタイムが載っている。君には悪いが、走っているのを見させてもらったよ」

 

イオ「なんでこんなことをするんだ」

 

本当に謎だった。俺はここにくる前の目立った成績があるわけでもないし、模擬レースに至ってはぶっちぎれで最下位だった。俺に話しかけて、こんなことをする理由が俺には本当に見つからなかった。

 

ルドルフ「私はただ君の走りに魅了されただけだよ。」

 

そう言ってシンボリルドルフは戻って行った。しかし途中で振り返り

 

ルドルフ「でも私はなぜ君が走ることを苦としているように走っているのかを一番知りたい」

 

そう言い残し、ターフからさっていった。

 

あのトレーナーがさってから、今更ながら冷静になりあの話をぶった斬ってしまったことを深く後悔する。そんなことを思いながら、さっき渡された2枚の紙を見る。もちろんだが、明らかにも模擬レースの方がタイムは遅い。自分でも遅いというのはわかっていたが、しっかりと数値として現れるところを見るとそれをいつも以上に解らされる。そして、一応おそらく調整の時に走っていた時のタイムが書かれた紙を見てみる。

 

イオ「ん?なんだこれ」

 

そこには模擬レースの紙には書かれていなかった。要所要所でのなおすべきポイントがびっしりと書かれていた。俺はしばらくの間、その紙を眺めていた。

 

〜ルドルフside〜

模擬レース当日

 

あれから私は、こっそり彼の走りを見に夜な夜なターフまで足を運んだ。昨日はついにストップウォッチを持って、タイムまでしっかり測ってみた。

我流なのかコーナーでのテクニックやその他諸々の技術がほとんどなっていないのは事実。

 

ルドルフ「しかしこのタイムは、、、私の同じ時期と比べても遜色ないな」

 

私は幼い頃から、そのような技術は叩き込まれていたから私のこの時期は自分で言うのもなんだが完璧に近かった。ならばなぜ彼のタイムは私のタイムとあまり変わらないのか?

それはその圧倒的なスピードによるものだった。

それにしても今年は粒揃いだな。第1レースを走ったナイスネイチャ、第6レースで走ったメジロマックイーン他にも素晴らしい生徒が揃っていた。

 

ルドルフ「そろそろイオレグルスの出番じゃないかな」

 

つい先程までテイオーが走り、周りのトレーナーに強烈なインパクトを与えた。

 

ルドルフ「テイオーは流石だな。凄まじい走りだったな」

 

そしてふとターフに目をやると、ちょうどイオレグルスが入るところだった。さあどんな走りをするのかとみているとそこにいたのは、俯いてひどく震えていたあの子だった。一瞬でそれが緊張などの類でないことはわかった。スタッフの人に声をかけられてスタート位置に移動するが、その時に見えた顔はひどく怯えているように見えた。

 

ガゴン‼︎

 

レースが始まってからはもうみていられなかった。走っている途中の彼は苦しんでいるようだった。彼の夜の走りでのスピードは完全にみられなく、その面影もなかった。そして結果は前に大きく差をつけられての最下位だった。彼は、今にも死にそうな顔でターフからさろうとしていた。そんな時、

「なんだ男のウマ娘って聞いてたから見にきたけどこんなもんか。時間無駄にしたわ」

「なんであれでトレセン学園入れたの。私あんなに苦労して入ったのになんなのあいつ」

 

私の近くにいたトレーナーがわざわざ聞こえるような声量でそんことを言った。

さらに周りの生徒の一部からも心無い言葉がぎりぎり聞こえないような声量で言っていた。私は今にも言った奴らの胸ぐらを掴んで、何か言ってやりたかったが私は何も言えなかった。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

模擬レースが終わった後、私はいつもの時間にターフに向けて出発した。目的はもちろん彼だった。走りも素晴らしいものを持っているが、何より私は彼が幸せそうに走っている姿が見たい。

 

          ” 私は彼のトレーナーになる ”

私のトレーナーになってから初めての目標ができた。

そして学生時代の夢だった「全てのウマ娘が幸福に過ごせるように」今度はトレーナーとしてこの夢を叶えていこうじゃないか。




今回は少し少なめです‼︎
たくさんのお気に入り登録ありがとうございます‼︎面白い作品を描けるように頑張っていきます。
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