見切り発車、曇らせ、百合短編集   作:yuuyyuyuyuyuyu

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久しぶりに小説書き始めたからか、色々設定ばっかり思いついて
形にならない今日この頃
ギリギリ三部作に収まったので楽しんでって下せえ!

今回もゆっくりみていってね!


黄昏の距離

さっきまでの熱はどこへやら

急激に体温が下がり、体が重くなる

 

目の前でゆうちゃんが何か話しているけど、頭に入ってこない

今は目の前を取り繕うことで精いっぱいで、早くこの場から離れたくて

 

苦しい、辛い

こんなことならいっそ振ってくれた方が良かった。

私の思いは、そもそもゆうちゃんに届いてすらいなかった。

何よりそれが辛い、肺から酸素が上手く身体に送れない、倦怠感が体中を渦巻いて

呼吸が浅くなる

 

「それじゃあまた明日ね!」

「うん、また・・あした…」

 

ゆうちゃんはそう言って後ろを向いて歩いていく。

 

まってよ

いかないでよ

このまま私の想いが伝わらないならいっそ――――

 

今なら、後ろからならほとんど抵抗されないんじゃないかしら

 

ハッとなって私は首を横に振る。

それだけはやっちゃだめだ、自分の想いが伝わらなかったからって襲おうなんて

でもこのままゆうちゃんが帰ってしまったら、私は明日からゆうちゃんに昨日までと同じように接することが出来るの?

無理だ、もう私は伝えちゃった、たとえゆうちゃんに伝わっていなかったとしても

私は間違いなく想いを伝えてしまったんだ。明日からまたいつものように接するなんて出来ない

明日は休もう、体中が寒くて苦しい

明日は休んでそれから考えよう、今日は何を考えてもマイナス方向にしか考えられる気がしない

 

 

ふと前を見ると丁度ゆうちゃんが教室の扉を開けたところだった。

それから何を思ったのか乱雑に扉を閉めると素早くこちらに振り返ると早足で寄ってくる

 

ど、どうしたのかしら

 

その異様な行動にさっきまで沈んでいた気持ちが若干薄れていく

そのままゆうちゃんは私の前までやってくるとずいっと顔を近づける

その顔はゆでだこのように真っ赤で目はぐるぐると渦を巻いている

その様子はまるでさっきまでの私のようで少し戸惑ってしまう

あ、でもゆうちゃんのぐるぐるおめめちょっと可愛い

 

「ちーちゃん、ううん、千歳ちゃん!」

「は、はい!」

 

あまりの剣幕に思わず背が伸びる

 

「さ、さっきの話って・・・あの、そのもし、もしかして!

こ、告白は!ほ、ほん、ほんきにして、いいんでしょうか!!」

 

ゆうちゃんがすごくテンパってるのが少し珍しくて、言葉の意味を理解するのに時間がかかる。

それより…テンパってるゆうちゃん可愛すぎるでしょ、写真撮りたい!永久保存しときたい!!

 

「えっ・・・ふぇ!?」

 

ようやく脳の理解が追い付いた私は驚きのあまりなんかすごい声が出た、出てた

 

「えっとだから!さっきの告白、えっと告白してくれたんだよね?私の聞き間違いとか夢とかじゃなくて、ほんとにこ、ここここくはくしてくたんだよね?」

 

耳まで真っ赤にしながらわたわたとたずねてくる姿もまた可愛い

というかこれって、もしかして!

ほのかな不安とそれ以上の期待と希望がさっきまで冷め切っていた身体を熱くしながら昂りだし、

 

「う、うん。こくはく、したよ。本気のほんとうのキモチ、つたえたよ」

「っ!うぅー!あー!」

 

ちょっと歪な答え方になったけどゆうちゃんには伝わったみたいで、両手で顔を隠しながら唸りだす。しばらくもんどりうっていたゆうちゃんがようやく姿勢を正しこちらに向き直る。

その顔はさっきまでの真剣な表情よりもさらに―――覚悟が決まったというのが正しいのか

しっかりと私の目を見据えているゆうちゃんに、少し緊張しながら言葉を待つ。

 

「千歳ちゃん

 

わたし、私も千歳ちゃんのことが誰よりも大好きです

 

わ、私でよければ、お付き合いしてくださ――ってうぇえええ!!」

「あぁあああああ、うわああああああ」

 

最後まで言葉を聞こうと思ってはいた、でも実際に言葉を聞いていたらもう駄目だった、全部聞く前に私はゆうちゃんに抱き付いていた。頬には幾筋もの線がつたって、苦しさと嬉しさとほっとした気持ちがないまぜになって身体を震わせながら泣き叫ぶ。

 

「あっ、ごめん、ごめんねぇ!さっき、わたしちーちゃんに、ちーちゃんのキモチちゃんと受け取ってあげられなくて・・・!ごめんね、ごめんね」

 

ゆうちゃんの手が後ろに回されて、背中を撫でられるのが心地よくて、掛けられた謝罪の言葉に何か返さないきゃって思うのに、決壊した瞳から涙がとめどなく溢れてきて、言葉が全然出てこなくて、言葉の代わりになるように私はゆうちゃんの身体を強く、強く抱きしめる。

それからしばらく私達は二人だけの教室で気分が落ち着くまで抱き合い続けた。

 

それから私達の関係は今までよりもまた一つ深い繋がりが出来た

 

「ちーちゃん、おはよ!」

「おはようゆうちゃん」

「えへへーえい!」

「わっとと・・・もう、いきなり抱き付いたりしたら危ないでしょ?」

 

口ではそう言ったものの、朝の挨拶を終えた途端嬉しそうな顔をして抱き付いてくるゆうちゃんに私の頬も緩む

 

「えへへへ、ごめんなさーい!」

 

ちっとも反省してなさそうな声色で身体にぐりぐりと頭を擦り付けてくるゆうちゃん

・・・しょうがないんだから

 

 

 

 

 

 

 

もう離さないから、覚悟してね?

 

 

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