【オリウマ・オリトレ】へっへっへっ…俺は闇のトレーナー   作:ゴールド@モーさん好き

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13話 結成!チーム『酔いどれ知らず』!

 少し広いトレーナー室、ホワイトボードに〝皆〟の名前を書き終えた剣人は振り返り担当らの顔を見る。

 

「それでは第一回、チーム〝酔いどれ知らず〟の定例会議を始めます。第一回はまず顔合わせと自己紹介からします。俺はチーフトレーナーの宵月剣人、直接の担当はオーガナイトのみですが、他の方々のサポートも当然やっていこうと思っているので、相談等ありましたら遠慮せずに来て欲しいです」

「俺は佐竹優斗、チームのサブトレーナーを務めています。トレーナー業自体は訳あって一時お休みを頂いていましたが、その間教官をしていたので仕事の方は訛っていないと自負しています。オーガナイト以外の3名を担当させて頂きます、皆さんを怪我なく勝たせる事を目指し死力を尽くすつもりです。期限付きのチームではありますが、よろしくお願いします」

 

「それではウマ娘側は私からいかせて貰おうかな? 知っての通り私の名前はオーガナイト、現在は菊花賞に向けての体力作りをメインにトレーニングしている。君たちは同じチームだが、私の事は是非〝超えるべき壁〟として思って接してくれるととても嬉しいです」

「じゃあ次私、私はユアメモリーと言います。具体的にどのレースを走りたい、勝ちたいという物は今の所ありませんが、凄く個人的な目標があります。ソレを達成できるのであれば、誰であろうと勝つつもりで挑んでいきます」

「私の名前はオニノヨイヅキ、皆からはおにちゃんと呼ばれてます。ナイト姉さんの妹ですが、姉さんには未だ遠く及ばないので皆さんと一緒に強くなれたらなと思っています!」

「オレの名前はキクノツルギ! ツルギって呼んでくれ! 俺の目標は天皇賞・秋! ジャパンカップ! 有馬記念! この秋シニア三冠レースで結果を出すことだ! 皆よろしく頼む!」

「宵月トレーナー早速ですが質問です」

「なんだツルギ」

「なんでウチのチーム名は酔いどれ知らずとかいう未成年所属チームとは思えないチーム名なんですか?」

「そんなのウチのエースたるオーガナイトが酔いしれるほど満足したレースが未だに1つしかない事をネタに他を揶揄する為だ」

「宵月トレーナー!? それですと私達も巻き添え食らうと思うんですが!?」

「良い着眼点だユアメモリー……周りに揉まれてさっさと強くなろうな」

「さっちゃん今からでも遅くないからチーム名変えよう!? 私たち熟す前に生存レースに勝ち残れなくさせられる!」

「いや、理由はぶっちゃけあいつの後付けよ? ほれ、あっち見てみ?」

「ん?」

 

 オニノヨイヅキに見るよう促した先には、圧倒的自信のオーラとドヤ顔に満ち溢れていたオーガナイトが居た。

 

「とりあえず適当にカッコイイ名前付けてって剣人の野郎がオーガナイトに頼んだら、ドヤ顔でコレ出してきてさ。この名前を気に入ってるようなんだ、だからこの名前は確定。ついでにお前らのケツ叩く為にあんな事言ってるだけだから」

「ふぅ、よかったぁ……あの感じだと会見とかで理由聞かれた時も言いそうでヒヤヒヤしたんだよ」

「いや、言う予定だったらしいから実力行使で辞めさせた」

「どへ〜けんちゃんを実力行使で止めさせるとかさっちゃんも中々やるねぇ……どうやって止めたの?」

「剣道と空手とスマブラの3本勝負、剣道は捨てて残り2つでギリギリ勝ちをもぎ取った」

「…………一応けんちゃん、次男とはいえ〝宵月家〟の英才教育受けてるガチガチの文武両道だった気がすんだけど」

「だからテレビゲーム混ぜてんだろ」

「いや前半2つ!?」

 

 剣人の実家である宵月家、古くより日ノ本の地と血に根付く名家である。

 

 〝人バ一体〟

 

 という言葉も、元を辿ると宵月家が得意としていたウマ娘に荷台を引かせ、その荷台に兵士を乗せる戦車を用いた戦術/戦略が得意だった故に生まれたという説もされる。

 その戦車によるノウハウは戦場以外の商いにも用いられ、都や大市は勿論の事、山奥や悪路を通らなければ行けない地域への販売に戦車を改造した荷車を用いて、勢力図を拡大。

 そうして戦乱を勝ち取り、戦乱後も勝ち取った宵月家は今でも国内支持率を高く誇る地位を獲得していた。

 オーガナイト、そしてオニノヨイヅキも剣人同様宵月家の生まれであり、親戚として幼き頃より面識があったとの事。以前チーム結成を打診した際、そこら辺の事を聞いた。

 

『オーガナイトのやつは昔っから〝将来は剣人さんにふさわしい奥さんになってみせます! 〟なんて言うし、当時俺もまだまだ小童も小童で女の扱いなんててんでダメだったからさ、長い時間かけたら諦めるだろうと〝大人になっても好きで居てくれたら結婚しよう〟なんて言っちゃったんだよ』

『その結果?』

『初担当になって最強伝説&三冠達成しそうな勢いプラス各方面への根回しによって俺は着々とオーガナイトの旦那の地位を固めていってる』

『あははははは!!!』

『てめぇ!? 笑い事じゃねぇぞ!?』

『くくく、ソレ言われたのっていつ頃だよ?』

『俺が高2の頃だから、あいつがまだ小2か少3の頃辺りだよ』

『それで? 8年もたった今も想われてるんだろ? 腹括ったらどうだよ、親戚の剣人お兄ちゃん?』

『うるせぇ……決めるもんはもう決めてるさ』

『お?』

『俺も男だ、責任の取り方の心得くらい実家で嫌という程勉強させられてる。俺だってナイトの事を愛してる、取れるんなら今すぐにだって取りたい、独占したい、俺だけのナイトだって叫びたい……けれどやっぱり、アイツの青春を奪った俺が許せねぇんだ。本来だったら同年代の子達と恋を育んだであろうアイツの生き様を、成就するかも分からねぇ〝約束〟で縛っちまったのが』

 

 1回酒をぐいっと仰ぐと、ケラケラとした顔で言い聞かせるように口を開いた。

 

『まぁ、今すぐ責任取るっていうのも、自分で決めた大人になってもっつー約束でできねぇんだけどな』

『いや、ソレはぶっちゃけ年齢どうのこうのでの言葉の綾だったし、本人達やご両親がOKサインだしたら成人前に行けるんじゃ』

『だまれ』

『アッハイ』

『とにかく、俺は俺なりに覚悟も想いも決めてあるんだよ……そういうお前こそどうなんだよ』

『え?』

『お前、ホープの嬢ちゃんが居るくせに女引っ掻き回して。節操なしか?』

『人聞きの悪い事を言うんじゃねぇ、俺がいつそんなことしたって言うんだよ』

『お前、生徒達から結構好評なんだぞ。若くて優しくて教官なのに一人一人に対して懇切丁寧に指導してくれるって』

『それの何がいけねーんだよ』

『いや、いけねーって訳じゃねぇけど距離感間違えると色々とヤバいかもしんないから気をつけろって言ってんだよ。ただでさえお前押しに弱い所あるからな、気がついたら元生徒もとい〝奥さん達〟に囲まれて幸せ生活になりかねんと思ってな』

『お前なぁ、コレでも男として気をつけてんだぞ?』

『どうだか、支えたがりの甘ちゃんだからなぁ〜』

『そういうお前はどうなんだよ』

『俺はナイトが第2夫人とか許すわけねぇから、絶っっったいにないね、うん。でもホープの嬢ちゃんはなんかこう……色々あったから許しそうな所あるし』

『…………否定はしない』

『だろ?』

『でも、今俺が愛してるのはホープだ。未来がどうなるかなんて分からねぇが、ホープを愛し続ける事だけは揺らがねぇ』

『ふっ……お互い、未成年に手出すなんてアホのクズだな』

『お互いご両親に許可取ってるからよしって思おうぜ? それ言い出したら胃が本当に痛くなる』

『そうだな、今はとにかく忘れて』

『『かんぱい!!!!!』』

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