【オリウマ・オリトレ】へっへっへっ…俺は闇のトレーナー   作:ゴールド@モーさん好き

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6話 小さき鬼の笑顔が為に

 次の日、俺はいつも通り教官として仕事を始めようとしていた。

 

「さっちゃ〜ん! こんちゃ〜す! 今日は何時もと違うスーツだけどイメチェン?」

「すぅ……はぁ、〝オニノヨイヅキ〟。何度も言ってるがさっちゃんはやめろ、せめてタケちゃんにしてくれ」

「いやなんで妥協案がタケちゃんなんだよさっちゃん」

 

 こいつはマジで本当に何故か訳も分からず懐いてきてるウマ娘筆頭、オニノヨイヅキだ。

 芦毛のポニーテールと刀と剣のヘアピンがチャームポイントだ、こいつの名前を言わないと自己紹介ついでに毎回言われた。

 

「なんでって、割と俺のあだ名筆頭なんだぞ? タケちゃんって。あとはサタケンとか」

「さっちゃんはあだ名で呼んで欲しいの? あざとマンなの?」

「んなわけねぇだろ、お前の性格を鑑みて呼ばれても俺が許せるのがタケちゃんなだけだ」

「ふ〜ん……それでささっちゃん」

「あーもう、うんいいよそれで……んで何だ?」

「いやさ、さっちゃんのスーツにトレーナーバッジ付けてるけどどしたん? トレーナー復帰するん?」

「……俺が教官じゃなくてトレーナーって言ってたか?」

「いや、聞いては無いけどまぁ知ってたし。お姉ちゃん言ってたよ、早くさっちゃんに戻ってきて欲しいって。責任を取ってもらいたいって」

「お前の姉貴と俺になんの関係があんだよ……知らねぇよお前の姉貴なんか」

「何言ってんのさっちゃん、私のお姉ちゃんオーガナイトだよ?」

「…………」

「さっちゃん」

「ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙! なんだ!? 昨日今日で連続でなんで知人の妹相手に仕事してたって事に気づかなきゃいかんのだ!?」

「まぁまぁそんなカリカリしなさんなよさっちゃん、ハゲるよ」

「うるへー! ったく、なんでこうめんどくさい奴が実はめんどくさい関係性でした〜って気づかにゃいかんのだ……」

「それで?」

「ん?」

「いや、あのさ? 私今2冠ウマ娘の妹カミングアウトしたんだよ? トレーナーとしてなにかないの?!」

「てめぇはさっさとトレーナー見つけてトゥインクル行け、本格前でもオープン勝てる程度にはもう力ついてるだろ」

「ちっっっっっがぁぁぁぁう!!!!!」

「うおこわ、急に叫ぶなよ」

「トレーナーならこんな有望株即スカウトでしょ! 見よこの肉体美! 私結構スカウトされてんだからね!」

「おう、良かったな。あとガキが無理してセクシーポーズすんな、顔真っ赤やぞ」

「無理してるって気づいてるなら男として甲斐性みせなよ!?」

「いや、ちょっとお前を担当すんのはアレがアレでコレがコレだからちょっと……」

「い、良いじゃん! 私の事担当してよ! 私ずっとさっちゃんがトレーナーに戻るのずっとまってたんだから!」

「いやいや、なんでこんな新人トレーナーにそんな希望に満ちた期待を寄せてんだよ……」

「アンタが私の憧れぶち壊したからだろぉ!?」

「はぁ〜!?」

「さっちゃんとホープ先輩がナイトお姉ちゃん達倒しちゃったから! 私の憧れはあの時から2人になっちゃったんだよ! 2冠ウマ娘の妹である私が! 姉ではなく貴方達を! いいから私を担当にしてよ!」
「いや、そのぉ……えぇっと」

(う、うーん……確かに有望株であるコイツの担当になるのはトレーナーとしてはある種正解なんだろうが、俺にはもうユアメモリーっていう担当予定が居るし、同時に2人のウマ娘の担当……というかチームを組むのは難しいし……)

 

 少し悩み、とある案を思いつく。

 

「オニノヨイヅキ」

「なに! 担当にしてくれるの!?」

「いや、今はまだ担当にするかどうかは決めてない。俺はお前以外のウマ娘で既に1人担当する予定がある、新人である俺が同時に2人の未来あるウマ娘を担当したんじゃホープの二の舞になりかねない」

「そ、それじゃあ……」

「だがやりようは無くもない」

「!」

「俺のコレが出来るかどうかはぶっちゃけ賭けだ、それも実現できない可能性がまぁまぁ高い賭けだ。それでも実現出来たら無条件で担当になってやる」

「ほ、本当!」

「あぁ」

「やったー! やったー! わーい!!!」

 

(あーは言ったものの、どうしたものか)

 

 だけど‪──‬

 

「コレでトゥインクルシリーズに出られるー! やったー!」

(やるだけやってみるか)

 

 無邪気にはしゃいで飛び跳ねるオニノヨイヅキを見て、俺は苦笑いしながらよ腹を括った。

 

 

 ♢

 

 仕事が終え夕暮れ時、俺は早速〝アイツ〟に電話をして賭けを始めた

 

「剣人か? 俺だ、優斗だ……うん、昨日話した呑みの件なんだけどさ今日この後って無理か? 店じゃなくて互いの部屋とかでも良いからさ、少しお前と相談したい事があって。実はな‪」

 

 ‪──‬お前と一緒にチームを立ち上げたいと思ってるんだ。

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