【オリウマ・オリトレ】へっへっへっ…俺は闇のトレーナー   作:ゴールド@モーさん好き

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8話 鬼騎士と金棒の関係性

 休日、俺は剣人が出したもう1つの条件を思い出した。

 

『それで、もう1つの条件っていうのは?』

『ふっふっふ、それはだな? 定期的にナイトとお前の担当とでガチの併走をして欲しいんだ』

『お、オーガナイトとか? なんで?』

『お前は実感無いかもしれないけどな、ホープの嬢ちゃんが引退した事はお前が思ってる以上にナイトにとっては絶望だったんだよ。アイツにとって対等に自分と競えるのはお前らしか居ないんだよ、未だにな。だからアイツはずっとお前を待っていた、言い方はアレだが第2のユアホープを育成しうるお前の存在を』

『そんな、大袈裟な……俺はお前と同期の新人トレーナーなんだぞ!?』

『そうだとしても、お前とホープの嬢ちゃんがやった〝偉業〟は俺の担当をどうにかしちまう程の事だったんだよ』

『そうなのか、オーガナイトがそんな風に……』

『だから俺がお前とチームを組むのはダチの頼みを聞くのはぶっちゃけついでで、ナイトが心の底から楽しめるレースをさせたいのが第1なんだよ』

『剣人』

『だからお前も腹括って責任取ってくれ、俺達をこんな風にしてくれた責任を。じゃなきゃ不公平だ』

 

 そう笑ってアイツはチューハイをグイッと一気に流し込んだ。

 

「俺に、俺達に出来るんだろうか……」

 

 あの怪物、オーガナイトを満足させれるようなレースを。

 

「悩んだ所で無駄か、超絶つえーウマ娘とガチの併走して貰えるんだ……アイツらのメンタルが不安ではあるが上手い話であるのも確かだ」

 

 俺はそう結論付けて、外出の身支度をしていた。休日はなるべく外へ出て、リフレッシュしたりして心身共に閉じこもらないようにしていた。

 行きつけのカフェでモーニングを取り、そういえば今日は好きな恋愛漫画の発売日である事を思い出し本屋へと向かった

 本屋に着いた俺は【今日発売】の所にある新刊を手に取り、ついでとばかりに前々から気になってた漫画を探した。

 

「………………」

 

 ‪──‬俺は本屋の隅っこで、ライバルがその担当と口付けをしていた所を目撃した。

 

 俺は直ぐに本棚の影に隠れ、様子を伺った。

 

(え、えぇ? アイツらそういう関係だったの?! オーガナイト、結構天然クールでパッと見剣人にだけは凄い懐いてるなぁって印象だったけどそういう事? てか2冠ウマ娘がこんな所で盛ってんじゃないよ!? ゴシップだろうがこんなん!)

「んっあぅ……ないと、やめ‪──‬」

「ん゛ん゛!」

「うむっ、ぅん……ん」

 

 あー、これはー、うん…………

 

(ふっつーにオーガナイトに襲われてる感じか、いやまぁアイツの性格的に担当相手やら、こんな所やらでキスする訳ないしそうだとは思ってたけど……どうしたもんかな)

 

 

 巻き込まれたくないからさっさと退散したいけど、こんな所他の奴らに見られて炎上でもしようものなら後味が悪い。何よりチームが作れなくて色々しんどくなる。

 

「っぱぁすまない剣人、キミが可愛くてつい我慢できなくなってしまった」

「はぁ、はぁ……このバカっこんな所誰かに見つかったら問題になるだろ」

「大丈夫だ、安心して欲しい。今の所〝問題になるような相手には見つかってない〟」

「そうか……ん? なんか今の言い方おかしくなかったか? まるで問題にしない奴にはもう見られてるみたいな」

「その通りだが? なぁ、佐竹トレーナー」

「は?」

 

 名指しされてしまった為仕方なく姿を見せた

 

「は?」

「すまん剣人、覗き見するつもりはなかった。本当にたまたまなんだ」

「は? えっと……は?」

「彼は私達の逢瀬を見た所で言いふらす様な人間では無いからな、見られてるのにはすぐ気付いたが君を可愛がるのに何も支障ないのでそちらを優先した」

「な、な! な!?」

 

 うおすっげ、此奴がこんなに赤く涙目になって混乱してる顔とか初めて見た。苦労してんだなこいつも。

 

「まぁ何だ、無理だとは思うが色々あるし節度やらTPOやら気をつけるんだぞ2人共」

「はい、善処はします」

「俺それ何度も聞いてるけど善処してくれた事ないよね……もういいけどさぁ、はぁ〜」

 

 この感じ、実は割と前からこういうこと沢山してる感じなんかな? 

 

「そういえば聞きましたよ佐竹トレーナー、私達とチームを組みたいと」

「ん? おう」

「私としては貴方と近くでトレーニングできるのとても喜ばしい事なので大歓迎です。変な気遣い等はしなくてよろしいですよ」

「ありがとうって言えばいいのかな、ははは」

 

 とても優しく嬉しい言葉とは裏腹に、彼女の笑顔は前見せた好戦的な顔よりも一層血の気が強い笑顔だった。気配に爪が生え、俺の首に刺されてるのかと錯覚するくらいに。

 

 俺が気圧されてるといつの間にか横にいた剣人がこっそり話しかけてきた。

 

「だから言ったろ? コイツのお前らに対する気持ちはかなり重く熱く、けれど受け取るとゾッとする程鋭く冷たい」

「せいぜい首を討ち取られないようにするさ」

「ウマ娘の耳はヒトよりも良いの知ってますよね?」

「何言ってんだよ」

「当たり前だろ、俺達トレセントレーナーだぞ」

「そうですかそうですか分かった上でやってるんですかそうですか分かりましたえぇえぇ分かりましたよ舌出せ剣人コノヤロウ」

「助けて優斗! 外でコレは流石に嫌だ!」

「巻き込むなてめぇ!?」

 

 怒り狂うオーガナイトを2人がかりでどうにか宥め、剣人がカップル限定パフェを『全部』ア〜ンさせる事で事なきを得た

 

「得てないよ!?」

 

 うるせぇ、お前も男ならもう腹くくれ。そこまで惚れられて男冥利に尽きるって話じゃねぇか

 

「んで、なぁんで俺までお前らのイチャイチャに付き合ってカフェに居なきゃいねぇんだよ」

「そう言わないで下さい佐竹トレーナー、久しぶりに貴方と出会え楽しくお話出来て嬉しいんです。チームメンバーのご機嫌取りもサブトレーナーの役目ではないですか?」

「あ〜ん」

「はいあ〜ん」

「コイツらッ……はぁ、休日に食べる良いケーキおいし」

 

 オーガナイトに翻弄されつつも、〝久しぶりに感じる甘味〟に気持ちを潤わせて話を続ける。

 

「俺となんか話したい事でもあんのか」

「あ〜んっそれなりにはあったりしますよ? 色々と」

「あんま変な事聞いてやるなよ? マジで、本当に」

「剣人の事好きならもう少し手加減してやれよ?」

「ソレはこの人が見えない所でどれだけ私と触れ合ってくれるかによりますね」

「剣人……」

「だって、〝恋人〟とか出来たの初めてで勝手がわかんなくて」

「ふふ」

 

 オーガナイト、恋人って言われた瞬間耳パタパタ尻尾パタパタしてんな……本当に剣人の事好きなんだな

 

「それはそれとして、しっかり恋人ではあるんだなお前ら。なぁなぁにせず」

「うっ! 他の人には、言わないでくれ頼む」

「イイよ、こっちも似たようなもんだ。持ちつ持たれてで行こう」

「助かる」

「私は全然公言して、公然とイチャイチャしたいんですけどね」

「「こっちの立場も考えてお願い!」」

 

 こっちは教育者として仕事してるんだぞ!? 世間の目とか常に怖いんやぞ!?

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