妖魔使い・月光花 リメイク   作:赤月暁人

70 / 77
第68話 アイドルオリンピック

 新暦2020年を迎え、世界は平和な時間を過ごしている。

 

 月光花は京都の危機を救った英雄として、武士道を重んじるアイドルとして全国どころか世界でも人気のローカルアイドルとなっている。

 

 しかし花柳の妻であるお千代の妊娠で花柳は徐々に仕事を減らし、プロデューサー見習いから本格的にプロデューサーになったひめぎくがプロデュースを開始する。

 

「みんなお疲れ様。お仕事は順調そうだね」

 

「うん! ひめぎくちゃんの頑張りのおかげだよ!」

 

「これから高校生なのにプロデューサーも兼任だなんてさすがね」

 

「わたくしたちにはとても真似できないのでございます」

 

「これも焔間の努力の賜物だ。私たちもしっかり応えなくては」

 

「そうだね。しっかり応えて月光花をもっと人気にさせよう」

 

 月光花は世界規模、とくに欧米で人気があり、アイドルワールドカップで優勝を成し遂げたという実績もある。

 

 それでも満足せずに成長し続けることを信じ、努力を怠ったことはない。

 

 そんな時にひめぎくが持ってるチラシをひまわりは気付く。

 

「ひめぎく、何を持ってるの?」

 

「これは平安館の再建の際に大和組関係者からもらったんだ。でも私もまだ詳しくは読んでないんだ」

 

「私が読んでみてもいいですか?」

 

「ううん、私が先に読むよ。えっと――アイドルオリンピックの開催と出場アイドルの募集…!?」

 

「アイドルオリンピック?」

 

 チラシの内容はアイドルオリンピックという大会が今年から開催され、出場者を募集しているものだった。

 

 ひめぎくは目を疑ったがはなたちにも読んでもらうことにする。

 

「アイドルオリンピックってなんだろう?」

 

「わかりかねますが、少々怪しいですね……」

 

「花柳先生には相談したのかい?」

 

「実は相談済みで、師匠は知ってる様子だった。師匠が知ってるということは詐欺ではないことがわかる」

 

「審査員は……先生だけでなく、黒田純子と秋山拓也!?」

 

「なるほど、先生を筆頭にどれも名プロデューサーばかりではないか」

 

「そんな大きな大会がどうして今になって開催されるのかしら?」

 

「わからないけど、きっと今は世界アイドル戦国時代と言われてるからそのブームに乗っかってるのかも」

 

「確かにアフリカや中東でさえもアイドル結成がなされたと聞いたことがあるのでございます」

 

「となればゆかりさんも知っているのでしょうね」

 

「おそらくはね。でもここまで大がかりなら出てみようよ!」

 

「確かに出る価値はあるな。もし詐欺だとわかったら警察に相談する方がいい」

 

「そうね、警察も大和組も信頼できるしやってみましょう」

 

「やった! アイドルとしてトップを目指すぞ!」

 

 月光花はアイドルオリンピックに出場を表明し、早速運営委員会にエントリー用紙を送る。

 

 エントリー用紙だけでなくPR書や音源CD、ダンスビデオなども同時に送り、書類審査の結果を待つ。

 

 結果は余裕の合格で、二次審査である予選会に出場が決まった。

 

 グループ部門の会場――

 

 Aブロック アメリカ・ニューヨーク

 

 Bブロック イギリス・ロンドン

 

 Cブロック オーストラリア・シドニー

 

 Dブロック アメリカ・ロサンゼルス

 

 Eブロック 中国・上海シャンハイ

 

 Fブロック インド・ムンバイ

 

 Gブロック ブラジル・リオデジャネイロ

 

 Hブロック 韓国・ソウル

 

 決勝ブロック 日本・東京

 

 となり、月光花はCブロックのオーストラリア・シドニーに決まった。

 

「Cブロックの組み合わせ表も届いたよ。えっと……えっ!?」

 

「どうしたんだい? これって……!?」

 

 ひめぎくが組み合わせ表を見て驚き、すみれも気になって覗くとそこには月ノ姫の名前が載っていた。

 

「月ノ姫ってもしかして……!?」

 

「あら、皆さまもアイドルオリンピックに出場なさるのですわね」

 

「美月先輩! どうしてそれを?」

 

「皆さまのご活躍を拝見して、わたくしも何かできないものかと考えた末、月ノ姫を再結成するべく元メンバーにお声掛けしました。わたくしたち月ノ姫は――月光花に挑戦します! 真の京都発の和物アイドルとして!」

 

 輝夜は月ノ姫の再結成をするために元メンバーに声をかけ、月光花に挑戦状を渡す。

 

 はなたちはあまりの出来事にビックリしながらも、レジェンドアイドルグループに認められたと自覚をする。

 

 同時に偉大な先輩に挑めるほどにまで成長したと証明され、はなたちは緊張しながらも輝夜にポジティブな答えを送る。

 

「望むところです! 私たちも月ノ姫さんと真っ向から勝負してみたくなりました! 私たち月光花はアイドルワールドカップを確かに制しましたが、それはもう過去の話です! 驕らずさらに上を目指し、月ノ姫に挑戦状をお渡しします!」

 

「さすが月光花のリーダーですわ、とても頼もしいこと。それでこそわたくしの後輩であり、ライバルですわ。かつての輝きを今となっては失っていますが、再結成されたと聞くとファンの皆さまは月ノ姫に染まることでしょう。あなた方に勝つために、アイドルオリンピックで金メダルを獲得するためにこの時をお待ちしておりましたわ。皆さま、武士道精神を持って正々堂々と勝負いたしましょう」

 

 輝夜とわかばは先輩後輩でありながらも火花を散らし、緊張で消極的になりやすいはなでさえも偉大な先輩に認められライバルとなった自覚を持つようになり、逃げずに輝夜に挑むことを決意する。

 

 ひまわりははなの成長に感動しつつも、応援していた月ノ姫がライバルとなって燃えていた。

 

 そしてアイドルオリンピックが開催され、花柳は審査員のためにいないのでひめぎく本格的にプロデューサーとして始動し、新生月光花としてスタートを切った。

 

 つづく!

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。