すみれが妖魔使いとして目覚め、すみれは
「女の癖に何だってんだ! 俺に逆らうならここで死んでもらうぞ!」
「女の癖にか……ようやく私を女性として見てくれる人がいたと思ったけど、見下す方だったんだね。残念だけど、あなたの傲慢な態度を反省してもらい、元の場所へ戻ってもらうよ」
「ふざけるなっ!」
「はっ!」
罪魔の金棒にたたきつけられそうになった瞬間、すみれは杖を使って棒高跳びのように高く跳び、罪魔の頭上を越えていった。
罪魔はあまりのアクロバットな動きに魅了され、すみれは頭上から杖で叩きつける。
「上からなら金棒では攻撃できないよね! 一旦頭を冷やしてもらうよっ!」
「うがあっ……!」
「何あれ……!?」
「すみれが運動神経がいいのは知ってたけど、何であんなに動けるの……?」
「そういえば時代劇俳優の子だと聞いたことがあります。だからアクション映画のような動きもできるのでしょう」
「なるほど! じゃあ納得だね! それよりも……私たちはすみれのサポートに徹しよう!」
「はい!」
ひまわりの一声ではなともみじはサポートに回り、ひまわりははなともみじに指示を出す。
「はなは弓だけが武器だからここぞという時に矢を放って! もみじはスピードならすみれ以上だからかく乱を!」
「了解!」
「すみれ! 足手まといかもしれないけど助けに来たよ!」
「ひまわりくん、すまないね。私一人では戦える自信がなかったんだ」
「そうなんだ。すみれってもっと堂々としている印象だったけど、自信がない時もあるんだね」
「でも君たちヒーローの先輩が助けに来てくれた。本当に感謝するよ」
「感謝……? そういや俺って誰かに感謝されたか……!? うっ……! うがぁぁぁぁぁぁぁっ……!」
すみれはひまわりたちの加勢に感謝し、罪魔は感謝をする心に迷いが生じたのか頭を抱え始めた。
罪魔の悲鳴にはなは心を痛め、地獄界に封印せねばと必死になった。
ひまわりはその様子を見て瞬時に作戦を立てる。
「はな! 矢で円形の陣を作って!」
「わかった!」
「もみじは罪魔の視線をはなに向けないように誘導を!」
「心得ました!」
「さてと、私たちは特攻と行きますか!」
「そうだね。彼に感謝の心を思い出させよう。ひまわりさん」
「うん!」
「やめろ! やめろやめろやめろぉぉぉぉぉっ!」
「傲慢な心に対抗するには謙虚の心だよ! でも行き過ぎた謙虚は卑屈になってしまうんだ!」
「わかってるよ。だからこそ私は彼に感謝の心を思い出させるために、私の個人的にだけど……彼に伝えたいことがあるんだ」
「うぅぅぅぅぅぅぅっ……!」
ひまわりとすみれは罪魔に攻撃を続け、もみじは動き回ってはなに視線を向けないように誘導する。
はなは黙々と矢で円陣を作り、ついに最後の矢が円陣を作り上げた。
すると罪魔の動きが封じられ、浄化をするチャンスが訪れる。
「すみれ! フィニッシュはすみれが決めて!」
「わかった! あなたは見下した態度とはいえ、私を女性として見てくれた。 他のみんなは女性として見てくれなくてね、自分のキャラがコンプレックスだった。本当に感謝するよ」
「ああ……!」
「だからこそ……地獄界でしっかり反省し、傲慢な態度を改めてから生まれ変わってほしい! 電光雷切!」
「ぐわぁぁぁぁぁぁぁっ……!」
すみれが杖を頭上で回し、大きな稲妻が巻き起こった後に罪魔に突く。
罪魔は稲妻の中で地獄界に戻っていき、傲慢な態度はおそらく地獄界で反省するだろう。
すみれは逃げ遅れた人々を介抱し、病院まで4人で運ぶ。
「大丈夫ですか?」
「すまないね……君は一体……?」
「通りすがりの中学生です。それよりもお体は大丈夫ですか?」
「ああ、大丈夫だ。その制服は平安館女学校かい?」
「はい」
「じゃあ俺の後輩かあ……。さっきの悪魔はもしかして罪魔ってやつかい?」
「はい、神話の授業で習いました」
「やはりか……。俺は京都市議会をやっていてね、人妖神社の大火事以降、何度も神話のことを思い出していたんだ。君たちは神話の妖魔使いってわけか。神話がまさかまた繰り返されようとは……。あの罪魔に狙われたということは俺にもどこか傲慢な心がったのかな……?」
「人は誰だって力を得たり、努力して昇りつめたら自分はすごいんだって思うようになります。傲慢はそれが行き過ぎた結果です。だからたとえ力をつけて自分はすごいと思っていても、それは周りのサポートや影響もあったかたこそだと感謝と謙虚の心も持つことです。もちろん自分の力を信じて頑張ってきたことも忘れてはいけませんが」
「そうだな。俺も秘書や後輩議員、有権者たちにも感謝をしないといけないな。平安館女学校の妖魔使い、助けてくれて感謝するよ」
市議会員の男性は左腕を流血していて、すみれの介抱によって無事に病院へ運ばれる。
市議会員は平安館の卒業生で、罪魔と妖魔使いについて少し知っている様子だった。
京都市長も今回の騒動に驚き、警察と消防も人々の安全と避難のために出動を増やすよう議題が上がる。
そんな市議会の中継を見終わったすみれは、ひまわりたちと会話をする。
「すみれカッコよかったよ! 私たち3人でも勝てなかったのに!」
「ひまわりくんの指示がなかったら私は負けていたよ。本当にありがとう」
「あの時の罪魔、生前どんな人だったんだろうね……?」
「これは仮説なんだけど、罪魔ってもしかしたら、人間の七つの大罪と深い関係があるのかもしれない」
「七つの大罪って、あのヨーロッパで説かれてるあの七つの大罪ですか?」
「はなくんなら知ってるかもしれないね」
「お父さんから聞いたことがある。人間には生まれた時から罪を背負っているが、その心の罪が重くなるほど罪魔力に支配されやすいって。でも人間に感情をなくすのは無理だから、いかに感情をコントロールし、心の闇を支配していい事に使うかが重要って言ってた」
「なるほど、七つの大罪をなくすのではなく、いいことに利用するという事だね。さすが神社の子だよ」
「ちょっとー! 私も幼い頃からはなの家でそういう修行をしたことあるんだけどー!?」
「二人は幼なじみだったね。いいね、そういう関係。私にはファンクラブの子がいるけど、誰も対等になろうとしてくれなくて悩んでたんだ。でも君たちのおかげで対等な関係になれそうだ。ありがとう」
すみれの仮設で罪魔は七つの大罪と大きく関係していることがわかり、はなとひまわりは神社で特別な修行をしてきていることがすみれはわかった。
さらにすみれは今まで対等な友だちがいなく、ファンクラブというファンによって支えられてきた。
しかし友達として本音で語れるような関係を持つことがなく、心の中で寂しさを感じていたのだ。
そんな時に同じ月光花の一員として受け入れられ、対等な関係に出会えたことにすみれは強く感謝を示す。
すると花柳が月光花に重大発表をする。
「さて、そなたたちに重大発表だ。この夏に平安館大学系列の平安館小学校で盆踊りがある。その盆踊りのオリジナル曲でそなたたちはデビューすることになる。ご当地アイドルとして第一歩という事だ」
「では盆踊りでデビューし、縁日でお披露目会という事ですか?」
「その通りだ。上級生の常盤殿、紺野殿、冬野殿にはもう伝えてあるが、そなたたちは
「「「はい! 先生!」」」
夏の縁日曲でデビューが決まり、月光花も地元で活躍の場を与えられる。
花柳が月光花に期待をしている以上、その期待を簡単に裏切ってはならないと誓う。
妖魔使いとアイドル、この二足の
つづく!