Muv-Luv 本土戦線異状なし、進撃せよ!   作:tonkacchi

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疲れた ヘケ!!!!!!!

今回は少し短めかも?


第11話 襲撃

 1999/7/16 13:03 5番演習場

 

 残りは4機だった。ちょうど先ほど倒した不知火から突撃砲を鹵獲する。下には誰もいなかった。

 

「さすが、アグレッサー(エースパイロット)か。動きが速い。もしかしたら、みちるから先に潰す気か?」

「トンカッチ、そっちはどうだ!」

「今は高台を占拠している。ただ、武器が長刀と突撃砲しかない。そっちは?もしかしたら敵はそっちに行ったかもしれないな。」

「了解した。こっちも、残弾が心もとない。合流する?」

「…そうだな、合流しよう。」

 

 そう言いながら、周辺警戒を開始した。レーダーに反応なし。音響センサーは風の音を拾っているままだった。そして、がら空きとなった背中を撃震が襲撃した。

 

「…背中ががら空きなんだよ!貰ったぁ!」

 

 さらに前方からも2機、不知火が襲撃してきた。周囲を完全に包囲された形となった。さらに、その銃口は既に向けられていた。

 

「…このままでは殺られるな!」

 

 そう覚悟した瞬間だった。何も操作をしていないのに、機体が急上昇をし、勝手にみちるの所まで飛んで行った。

 

「何故だ!完全な不意打ちだってのに!」

「全員で追えってんだよ!」

「了解!」

 

 

 同時刻 トンカッチから300m後方

 

 この時、みちるは撃震と1対1(タイマン)になっていた。

 

「撃震で、よくやる!」

「新型め、なかなか手ごわい!だが、場数が違うんだよ!」

 

 そう言うと撃震は一気に主機出力を上げて、時雨を押し込み始めた。しかし、跳躍ユニットからは煙とスパークが出ていた。どうやら、最後の一撃のようだ。

 

「貴様、機体が持たないぞ!」

「元よりそのつもりだ!」

 

 そしてパワーの劣っているはずの撃震が押し込みに勝った。時雨がよろけてしまう。もちろん、大きな隙となった。

 

「くっ!パワー負けした!?」

「これで最後だ!」

 

 撃震が長刀を振りかぶった。その時、遠くから突撃砲が連射される。その砲弾は全て撃震に命中した。

 

「大丈夫か、みちる!」

「トンカッチのおかげで生きてる!…後ろ!」

 

 トンカッチに追いつきそうになっていた不知火を、残った砲弾をすべて用いて撃墜した。これで村雨と時雨は共に長刀1本のみとなった。

 

「危なかったか。助かった、ありがとうな!」

「これでお互い様!行くぞ、トンカッチ!」

「おうよ!」

 

 残りは不知火と撃震の2機だった。彼らも覚悟を決めたようだ。両機とも突撃砲を捨て、長刀を持った。撃震に至っては二刀流だった。場所はかなり開けている場所になっていた。最後の勝負としてはこの上ない立地だった。相手がオープン回線で話しかけてくる。

 

 

 13:10 

 

「せっかくだ、相手を指名させてほしい。どうだ?」

「いいぜ。アンタらが選んでいいぜ。」

「感謝する、では(撃震)お前(村雨)とやらせてほしい。」

「了解した。みちる、構わないよな?」

「ええ、もちろんよ。私のほうが不知火ね。先に終わらせて待ってるわ!」

 

 空気が張り詰める。しばらく続いた沈黙を、撃震が破る。

 

「では、戦おうか。…………いざ尋常に。」

「勝負!」

 

 互いの指名した機体に全力噴射をし、鍔迫り合いの格好となった。

 

「旧式とはいえ、機体の動かし方がうまい!だが、パワーでは!」

「ふっ、甘いな若造!全制限解除(オールリミッター・キャンセル)全力噴射開始(フルブースト・スタート)!」

 

 みちるに仕掛けた撃震と同じような出力をたたき出していた。じりじりと押され始める。しかし、村雨は一撃離脱特化型だ。補助噴射ユニットがある。さらに、機体の重量がかなり軽くなっていた。タイミングを間違えたらそこまでの一発勝負を仕掛けることにした。

 

「…ここだ!補助噴射ユニット、全力噴射開始!自動姿勢制御解除(オートポストコントロール・キャンセル)自動目標追尾機能(オートトレーサー)をオフにしろ!…見せてみろ、村雨!」

 

 押されかけた村雨は、急激に出力を上げて、逆に押し返す。そして、撃震に蹴りを食らわせた。

 

「くそっ、だが。俺は二刀流なんだよ!」

 

 撃震が体勢を崩した。しかし、片方の長刀で姿勢を無理やり制御しながら、もう片方の長刀を正確に投げ飛ばした。それをトンカッチは、村雨に地面を強く蹴らせて回避した。その勢いそのまま、距離を詰める。

 

「やはり、当たらんか。だが、居合切りは富士のお家芸なんだよ!」

 

 撃震はある構えを取った。それは、富士教導団必殺の一撃、二段一文字・胴別れ。これは、限界まで敵を引き付けず、先発して一文字切りを行う。これはフェイクアタックになるので、長刀は振り過ぎないようにする。それに対応し速度を落とした敵に対し、再び戻すように一文字切りを行う。関節への負荷が激しいので、禁術ともされているが、この撃震は関節強度を高めていた。

 

 そして、撃震が構えを解き、抜刀した。1段目の一文字切りである。

 

「ふん、遅い!速度さえ緩めれば回避可能だ!」

 

 もちろん、これは先にも述べた撃震のフェイクだった。トンカッチは、まんまと引っかかったのだ。そして、返しの攻撃が来た。

 

「さっきのは、フェイクだったのか!?」

「そうさ、おとなしく堕ちろ!」

 

 返しの攻撃は当たるかのように見えた。いや、当たるはずだった。しかし、そこには村雨はいなかった。撃震は何もいなくなった空間を切り裂いた。

 

「なん…だと!?」

「形勢逆転いや、チェックメイトだ!」

 

 村雨は撃震の真後ろにいた。そして、長刀を撃震の管制ユニットに背中側から突き付けた。

 

「…………残念だが、俺の負けだ。あっちを見ろ。向こうも終わったらしい。」

 

 そこには、武装を失い、胴体を真っ二つにされそうな状態の不知火と、それを切り殺しそうな時雨がいた。

 

 

 13:30 5番演習場併設格納庫

 

 トンカッチや敵役の衛士たちは、戦闘終了後に合流し整備をしてもらっていた。その間に、会話をしていた。

 

「まったく、新米どもと組んだのが間違いだったか?」

「いや、俺たちの練度が足りなかった。だから、負けたんだ。最後の時だってそうだ。」

「けど、俺もあれは死んだと思った。ただ、勝手に機体が動きやがったんだ。」

「勝手に動いた、だと?そんなオカルトあるのかよ。」

 

 みちるでさえも否定したが、あれは何かしらの力が働いていたとしか思えなかった。1回目は高台で包囲された時。2回目は返しの攻撃を空中回避した時だった。あれは、人間の反応速度では明らかに不可能だった。

 

「ま、俺もよくわからないんだ。ただ、アイツ(村雨)には得体の知れない強大な力を感じた。」

「…………それ大丈夫なの?」

「…………分からん!」

 

 まだ、大事には至っていないが副指令には聞いておいたほうがいい予感はした。そう思った瞬間だった。腹部に激痛が走った。

 

「くっ!…何が、俺に起きたんだ!?」

 

 腹部に手を当てると、生暖かった。恐らく流血しているだろう。それを確認する前に、周りを見た。そこには、銃を持った衛士が立っていた。しかし、その恰好は先ほど戦った衛士ではなかった。

 

「…お前ら、何者だ?」

 

 もちろん答えるわけもなく、銃口をこちらに向けてきた。しかし、狙いはみちるだった。彼女はあまりに急だったので動けずにいた。

 

「くそっ、動けってんだよ!俺!」

 

 無理やり体を動かして撃ってきた衛士にタックルをかます。少し遅れて発砲されてしまったが、その弾丸はみちるの腕に当たっただけで済んだ。もう少し遅れていたら、心臓だった。痛みでみちるはようやく我に返った。

 

「ぐうっ!…腕をかすめたのか?…トンカッチ?トンカッチ!」

 

 みちるの眼前には、大量の血を流して倒れていたトンカッチがいた。

 




もう一回か二回くらいあとに機体解説は回させてください
ちょっと、この話では話せない設定がありますので
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