Muv-Luv 本土戦線異状なし、進撃せよ! 作:tonkacchi
ちなみに、パワーバランス表みたいなのを後書きくらいに書いておこうかな
また正直に申し上げますと、この回は終わり方が雑になってしまっている節があります。理由としては、落としどころがどうにもうまくまとまらなかったといったことがありました。この書いている当時の最善案にはなりますが、恐らくひどい仕上がりとして評価されることでしょう。お許しください。
私には無理でした\(^o^)/オワタ
2000/5/15 3:40 第3滑走路
沙霧は、その刃を駒木に振り下ろした。間一髪、跳躍ユニットの噴射で避けるも、右主脚が切断された。跳躍ユニットもボロボロで、後1回の使用が限界だろう。さらに、沙霧は攻撃を続けた。その攻撃は苛烈を極めていた。そして、沙霧が敵の甲型をとらえた。横一文字に斬ろうとする。
「殺される!?」
しかし、その刃は管制ユニットを狙っていなかった。肩と頭部を切り刻み、戦闘能力を奪ったのだ。戦闘能力を奪われた甲型に、沙霧は興味を抱かなかった。その一瞬だけ棒立ちになった沙霧を、遠距離からの狙撃が襲った。弾丸は、沙霧機の右腕部を破壊した。
「やはり、米国人は他にもいたか…………」
狙撃を敢行したのは、ホーネット隊だった。彼らは、間に合ったのだ。
「こちらは米海軍第3艦隊所属のホーネット隊だ。クーデター部隊、速やかに戦闘行為を中止せよ。これは、同戦闘区域にいるYF-22X並びにA-01部隊も同様である」
そう言うと、彼らはYF-22XとA-01に威嚇発砲をした。どうやら、
「私を止めるな!愚劣なる米国人ども!」
クーデター部隊は再び、YF-22Xの群れに吶喊していった。特に沙霧の甲型は、攻撃力を半減させていたが、必死に食らいついていた。しかし、万全でない機体の状況かつ、そもそもの機体の性能差があった。それは覆しようのないものだった。YF-22Xは無慈悲にも射撃を開始した。それを、沙霧は必死に回避しながら接近していった。もちろんYF-22Xは、接近され過ぎないように距離を取った。正確な射撃弾幕がクーデター部隊を襲う。たどり着く前に、そのほとんどが撃墜されていった。沙霧も耐え切れず、一度距離を離すことしかできなかった。
そのような最中に、ホーネット隊は突然、YF-22Xに対して攻撃を始めた。
「…………こちらはホーネット1。クーデター部隊の投降を邪魔したのが、我が米国軍であることが現在発覚した。よって、交戦規定に基づき、攻撃目標をYF-22Xに設定する!全機、攻撃!」
『了解!』
ホーネット隊は、最初はクーデター部隊の牽制の任に当たっていたが、米国大統領より別命が下された。『YF-22Xを殲滅し、証拠隠滅を図れ』との内容だったのだ。そのため、F-18XはYF-22Xに攻撃を開始しつつ、沙霧たちクーデター部隊や、A-01部隊を何機かが防衛した。
F-18XもYF-22Xも、F-22を超えるべくして開発された機体だった。そのため、戦闘は今までの戦いとは一線を画していた。F-18にF-22の要素を取り込んで発展させ、さらなる高みを目指したF-18X。F-22の純粋なる発展強化機体のYF-22X
。最初はお互いにハッキングなどの電子線をしながらの射撃牽制だった。しばらくして、お互いに電子線が不毛と判断し、近接戦闘に切り替わった。機体の反応速度でYF-22XはF-18Xを上回り、機体出力でF-18XはYF-22Xを上回っていた。まるで、じゃんけんのようだった。さらに、3次元的戦闘に移り変わっていた。上下左右の立体的に動く戦闘は、その場にいた誰もがあまり目にしていない光景だった。
A-01も、クーデター部隊も、沙霧も黙ってみていることしかできなかった。この戦闘に介入すれば、死ぬ可能性があったからだ。それから5分が経った。
3:45
ホーネット隊は護衛含め、残すところ4機、YF-22Xも3機しか残っていなかった。残弾も少なくなっており、残すは短刀のみだった。そのとき、ようやくA-01が動き出した。この時しかなかったとも言えるくらい、戦闘が激しいものだったのだ。仕方のないことだった。彼らは2部隊の間に割って入った。もちろん、突撃砲を構えた状態だった。
「こちらは、国連軍所属A-01部隊隊長の伊隅大尉だ。もう、これ以上の戦闘は無意味だ!戦闘を中止せよ!」
あまりにも出来の良すぎた話だった。さっきまで何もできていなかったくせに、弱り始めたところでノコノコと出てくる。しかし、以外にも双方、武器を納めた。そして、YF-22Xから通信が入った。
「こちらは、YF-22Xの部隊だ。故あって部隊名は名乗れない。だが、今から貴官らと少しだけ距離を離す。絶対に離れていろ、いいな!?」
その場にいた全員が、何を言っているか理解ができなかった。しかし、
「恐らくだが、奴らはCIAの専属部隊かもしれない。だから機密保持のために自爆したんだろう。特殊部隊ならよくある話だ」
トンカッチも、昔そのように教え込まれた。トンカッチはそれを思い出していた。
4:00 横浜基地
事態が鎮静化してきたころ、国連軍と帝国軍の鎮圧部隊が各所でクーデター部隊を拘束した。もちろん、沙霧たちの部隊も拘束された。まだ抵抗している部隊も多く、それを鎮圧するべく、鎮圧部隊は武力行使にも出ていた。沙霧が戦闘停止命令を発令していたものの、それすら無視し始めていた。そのため、何人かの犠牲が余分に出てしまった。
5:00
ほとんどのクーデター部隊が投降をした。ただ、未だに抵抗している部隊もいた。主力鎮圧部隊出動から1時間の間で、100人近くの死傷者が出てしまっていた。だが、事件は解決へと徐々に向かっていた。ある一点を除いては。
問題が一つだけ残っていた。それは、殿下の行方だった。これに関しては、沙霧も知らないと話していた。トンカッチは、無線をとりあえず聞いてみた。しかし、そのどれもが要領を得ないものだった。ただ一つだけ分かったのは、米国が先行して帝都城に入城していたということだった。
「みちる、殿下の行方はまだわからなそうか?」
「ええ、やっぱり消息不明だって。斯衛でもわからないらしいわ」
その場にいるはずの斯衛でさえも分からないと来れば、もう誰もわからなかった。しかし、事態は一気に急変した。急にすべての通信機器がジャックされたのだ。そして、放送が始まった。その画面には、煌武院悠陽が映っていた。
「私は、煌武院悠陽であります。皆様、此度の騒乱は私の不徳の致すところにありました。それにより、このような事件を引き起こしてしまったのです。元凶はこの私にあります。本当に、申し訳ございませんでした。」
彼女は深々と頭を下げた。
「しかし、クーデター部隊を擁護するわけでもありません。彼らもまた、私のために戦ったものでもありますが、同時に国民を恐怖に陥れたともとれます。彼らの行いは、決して正しいものであるとは評価できません。ですが、この現状を憂いて行動に移してくれたことは、ありがたく存じます。ですから、これ以上の戦闘行為は中止してください。これは、煌武院悠陽としての命令です。速やかに、武装を解除し、投降してください。繰り返します。速やかに投降してください!」
この宣言は、塔ヶ島離宮と呼ばれる場所から行われていた。殿下はクーデター勃発後すぐに帝都城を脱出。その後、地下鉄や車などを使用して塔ヶ島離宮まで来たのだった。この道中において、米国の手出しは一切なかった。
悠陽の宣言は、全部隊にいきわたり、抵抗していた部隊は次々に投降し始めた。殿下が戦闘中止命令を下したのだった。それに反逆するということは、殿下に対し刃を向けるということになる。それは、許されざる行為だった。
宣言から5分と経たないうちに、全クーデター部隊は投降した。
この後、沙霧以下クーデター部隊の処罰が決定された。そこには、沙霧とみちるの交渉の結果も反映されていた。そのため、クーデター部隊に参加した兵士は、原隊への復帰を絶対条件とし、無罪放免となった。リーダー格の沙霧は、求刑は死刑だった。しかし、国民の世論や交渉の結果、懲役20年または最前線懲罰部隊への転属という処分となった。これは、どちらかを選ぶことができ、沙霧は後者を選んだ。異例の対応により、斯衛軍をはじめとした軍は抗議をしたものの、これが殿下の意思であることが分かった直後に、鎮静化した。
また、米軍への処罰もあった。まず、駐留艦隊。これには無期限での威圧的駐留の禁止。次に、帝国領海内においては、最優先命令が帝国軍に依存すること。最後に、全戦力を対人類ではなく対BETAのみに使用すること。これらを一つでも破棄した場合には、駐留艦隊への無制限攻撃が始まるといったものだった。もちろん、核は安全な処理を経て廃棄された。
さらに、途中で介入してきたYF-22X部隊。これは、全員死んでしまったのでどうしようもなかった。だが、配備させていた場所はCIAで、それがばれてしまい、その責任から、独自の戦術機部隊の公表が米国政府より義務付けられた。
米国への処罰はこれだけに止まらなかった。沙霧の入手した情報が全て正確なものだったことが判明した。そのため、米国の帝国に対する圧力関係が解消され、対等な立場になることになった。結果としては、クーデター部隊の目論見通りといったところだった。
かくして、5・15事件は幕を閉じた。
どうやら、私の技術力ではこれが限界とみた!
許せ!
これにて5.15事件編は終わりです!
次は、どんなことになることやら…
(次の章は試行錯誤しまくる章です。文体とかいろいろ実験的に試してみますので、変な文章になるかもしれませんがお許しください)
機体解説
F-18X ミラージュホーネット
武装:AMWS-21 戦闘システム
CIWS-1B 近接戦闘短刀
AMWS-1 ミサイルユニット
本機は、F-18の性能をより高性能化するべく設計された機体。その要求値は、F-22を超えるものだった。そのため、新設計パーツの他、F-22のパーツも流用していた。実際に完成した時のフォルムは、とてもF-18とは似ていなかった。性能としては、ステルス性能が格段に上昇し、対人類戦闘において最強の一角を担うほどだった。だが、コストが爆増してしまったため、生産数はたったの50機だった。それは、米国の生産力を鑑みればあまりにも少ないものだった。また、この機体には専用兵装のAMWS-1が搭載されていた。これは、ミサイル発射機ではあったが、基本的には小型核弾頭を搭載しているミサイルを所持している。この核は、半径1㎞の物体を消し炭にするといったものだった。5・15事件でも使用し、国内外から批判された。そのため、この事件の後に、全機からAMWS-1は外されることになった。