柴関ラーメンを食べられれば、それでよかったのに 作:鯛焼きの餡
ここ、アビドスは砂漠化が進んでいる。もはや聞き飽きたことだが、これが本当に深刻である。住民は年々減り、整備されるべきインフラも一部だけ、アビドス高等学校・・・あの大人が言うにはまだ存在してるらしい。昔はあんな賑わってたのに、やはり自然には抗えないのかな...いや、あの借金は...あー!あー!返済!返済!とにかく返済!
静かな街をブツブツ文句言いながら歩く、しばらくしてアビドス南駅に着く。やはり、駅がある所は賑わっていた。
「・・・・さっさと行こ」
改札を通り、トリニティ行きの列車に乗る。向こうに着くのは午後7時頃になりそう
<ブルブル♪ブルブル♪
**集合地点を送ります。こちらに向かってください。
*わかりました。直ちに向かいます。
駅から降りて、移動する。アビドスと違って家が並びインフラもしっかりしていて、夜でも道がわかりやすい。しばらくすると、大きな建物が見えた。「黒売物流トリニティセンター」・・・まんますぎじゃない?
建物内に入ると、すぐ案内のロボが迎えてくれた。
「広いエントランスだn『いらっしゃいませ、本日はどのようなご用件でしょうか?』
「・・・護衛の依頼を頼まれたので、ここにきました。」
『もしや、美留目アリナ様でしょうか?』
「はい、その通りです」
『そろそろ出発の時刻ですので、9番口へ向かっていただけますか?』
「その前に、弾を補充したいのですけど、売店はどこですか?」
『右手にありますよ。ちなみに、9番口は反対側を真っ直ぐ歩けば見つかりますのでお願いします。』
「はい、わかりました」
少しぐらいよそ見させてくれてもいいじょん。時間なさそうだし、ちゃちゃっと、装備補充して向かおっと。右手の購買で手榴弾、銃弾、飲み物を購入ぅ。そんなに買ってお金は大丈夫かって?お金無いなったよ!!
縦長の超広い建物を進む。作業している業者さんがいっぱい居てさまざまなモノを運んだり詰め込んだりしていた。数日後に新発売のペロログッズ・もう表市場に出回らなくなった物品の数々・重火器が詰め込まれた箱・超高級な品々・・・etc...
ときおり、ミスってしまったのか
<ガッシャーン!!
<ドカーン!!
<おい!なにやってんだ!!
<すいませーん!
など、現場ならではの感じも味わえる。
そんなこんなで1番口、2番口・・と進んでいくうち、ついに
「9番口・・・」
他の口はいろんなモノでごった返してたけど、ここだけ何もなく荷台が広い車1台だけであった。私がその車に近づくと運転席の窓が開き
『あれ..?アリナ..さん..?アリナさんもこの依頼に?』
「ん?君はー」
『今朝..一緒に居たあの...』
「あ!モブHちゃんじゃん!逃げ切れたんだー!おめでとう!他の子達はどうだった?」
『.............』
「あっ・・・」
『わ..私を..に..逃がす..代わりにっ..先輩は..つ..捕まっちゃって』
「大丈夫、落ち着いて」
『...うぐっ..えうっ..くっ...』
「先輩も君を助けれて満足なはずだよ、今度助けに行こう。私も一緒に復讐してあげるからさ。何があったか教えてもらえる?」
『はいっ...ぐすっ..ありがとう、ございます..アリナさん...あれは、先輩と一緒だったんですけど・・』
―――――――――――――――――――――――――――
<ドカーン!
『ぐっ!!やっぱ簡単には脱走できないよねー!!こんだけ囲まれちゃってさっ!!』
<ダン!ダン!ダン!
<ズダダダダダダ!
『さてここからどう切り抜けられるかだけど』
<ドカーン!!
<ぎゃあああああああ!
<いやだああああああ!
遠くで悲鳴が聞こえる。せっかく自由になれると思ったのに、捕まっちゃうのかな。また、あの苦しい生活に戻るのかな・・・それは嫌だ..!
『・・・クソッ、アイツら捕まっちゃったか』
『せ、先輩..』
『大丈夫だって!必ず脱出できるから!』
うん!先輩と一緒に絶対脱出するんだ!
<...コロコロコロ
『・・・!危ない!』
『え?せんpドカーン!
私を庇って、先輩が爆弾に当たってしまった。
『大丈夫ですか先輩!!なんで私なんか庇って..!!』
<ヒバクヲカクニン ホカクシマス
『うっぁ..お前と..一緒に..シャバへ出るためだよっ!いっつー...おい!早くあっち行くぞ!!』
『は、はい!』
<逃走し始めたか確認、やれ
<イエッサー
<キュイーン!ガチャン!ガチャン!
『せん..ぱい..』
『ああ、私も思った。これは、非常にまずいかもしれない、いや、まずい。脱出...出来ないかもな』
『そ、そんな!』
『・・・・おいモブH!』
この雰囲気は絶対に嫌、まるで別れを告げられるかのようなこの雰囲気は嫌、先輩はきっと、そんなことを言わないはず、だって・・・・
『...はい』
『お前は先に行け。ここから真っ直ぐ後ろへ走れ、美留目アリナとか言う奴が切り開いた脱出通路がある。』
・・・みんなに諦めない事を教えてくれた。誰よりも今回の作戦に本気だった先輩だったのに..
『え?..先輩は..どうするんですか..』
『私は・・どうやらここまでみたいだ☆』
『そ、そんな!先輩も出ましょうよ!一緒に外へ行きましょうよ!!先輩が誰よりも本気で..!!』
だから、1番に考えていた先輩がでないと!こんな、何も出来ない私なんかよりも!!先輩が!!出なきゃ!!ダメ!!なのに…
『いやー、最初はそう思ったけどー、やっぱ大人には敵わんな!!今回一矢報いた時点で満足だったかも!!!』
『だめですっ。囮は私が行きます。何も出来ない、誰にも必要とされない、無能な私よりも先輩の方がきっと、必要とされています!!だから私が変わr『おい!言葉を慎めよ!!!』
???今何された?頬が熱い?先輩??お?怒ってる?
『お前こそが!脱出すべき人間だろっ!!ふざけたことを言うんじゃねぇ!!』
『ヒッ!』
『アンタがここへ流れ着いた時からそうだった!アンタは、決して逆らうことをせず!大人しく言うこと聞き!どんなことをされようと耐えていた!!しかも、こんな地獄みたいな所でもあたしたちにも優しく親切にしてくれた!!!アンタ、そういえば闇企業に騙されて全て失ったんだろ、元々は成績優秀で優しい“お嬢様”だったって聞いたぜ。』
大人に騙され、ここへ流れ着いた当時を思い出す。
『・・・忘れてください』
『んなこったぁ出来ねぇ。何故か教えてやろうか?』
『...』
『アタシらはなぁ、“チンピラ”だからだよ!ブラックマーケットに手を染めてこんなどうしようもない、落ちこぼれのクズよりもアンタの方が十分見立てがある!だから、お前に未来を託す!』
今思えば輝かしい日々だった。友達とご飯食べて・勉強して・部活して、青春を過ごしていた懐かしい思い出。だけど、悪い“大人”に騙され・脅され・嵌められ、全て失い嫌になった私。人生のどん底を体験し、深い水底へ意識を沈めてしまった私。
そんな、私でもいいの?
あの水面を出て大空を羽ばたいてもいいの?
『先輩!私!羽ばたいても良いのでしょうか!!』
『あたりまえだ!!!敗北しても!お前は!!もう一度やり直せる!アタシらが証明してやる!さぁ!羽ばたけ!!』
『先輩!!行ってきます!!!!』
『おう!!!じゃぁな、ハネノ!!!!!』
私は一直線に駆けた。何もかもを振り払って。途中、撃たれたりしたが、全然気にすることなく一目散に走った。
敷地内から脱出して、振り返ると
<おらあああああああああああああ!
<ドカーン!
―――――――――――――――――――――――――――――
車を移動させながら、今朝起きた壮大なドラマをモブHちゃんから聞いた。
『今度は私が、絶対に先輩を救ってみせます!』
「これからは、どうするの?」
『また、トリニティに復学しようと思います。』
「そう、頑張りなさいね。あの会社への報復計画が立ったら教えて頂戴。全力で遂行してみせるわ。」
『ありがとう。』
話ながっ!!!どんだけ尺持ってくの!!まぁ、簡単に言えば、仲間が脱出できなかったって訳ね。仲間かぁ...私にも...って、危ない危ない!依頼を忘れる所だったワ
「ところでー今回の詳細内容ってなに?」
『今回の輸送ルートはトリニティ~D.U.~ゲヘナです。その間に、ヴァルキューレやゲヘナのヘルメット団から輸送車を守ります。』
「具体的には?」
『後ろのガンラックを見てください』
「ん?うおっ..」
この大きさの銃はもしや・・・
『そうです。対戦車用ライフルです。これで、近寄ってくる不審な車を撃ってください』
「私が?」
『はい。見ての通り私は運転してますので』
「りょーかーい」
こうして、夜の業務が始まるのだった。
「リロードして、構え..重っ!」