そんなわけで黒歌と白音の顔通しも一通り済み、気が付けば領主と子供達による模擬戦が始まってた。なんでさ。
まぁ、今しがた終わったわけだが。
「くそっ、まだとどかないのか!」
「だが、それでこそだ……まだまだおれたちはつよくなれる!」
『そうだヴァーリ、その意気だ!』
曹操とヴァーリ、この二人は動かしたらやべーんで開幕と同時に狙って沈めてたんだが、終わる寸前に復帰したんでそのまま延長戦というかエキシビション的な感じで戦ったよね。見せ場なしは二人とついでに一匹としても文句言いたいだろうし。なお語られる事なく鎮圧された皆の衆。
しかし、なんだ。曹操の鳩ビームで強化されたヴァーリが以前参考までにと子供達に見せたレーティングゲームの皇帝並に速かったんだが。動きそのものも近かったし、見取り稽古として機能したんかね。これだから天才は。
幼竜状態の具現化アルビオンも某クィディッチのお邪魔飛行物体みたいな速度と軌道で飛び回って体当たりメインで仕掛けてきたけど、連携を意識すると速度抑えめになって対応可能な範囲になっちゃってるのが惜しい。ブレス吐くようになったらまた違うんだろうが。
いうてゲーム中の皇帝は試合に若干飽きてそうだったし、あれでも手加減してたりするんかね。それでも
これも単に現魔王派の政治基盤が弱いせいだが……むしろ悪魔陣営内の政治力って何の役に立つんだ。暴力で負けてるから魔王達の操作も半端だし、主にサーゼクスがグレモリーの悪癖で悪魔そのものを身内扱いして甘い対応だから潰されずに済んでるだけの癖にどうして偉そうにできるのか。
現魔王派も外敵相手に団結できん敵対勢力を同一陣営内に置くなと。とっとと切除せんと患部から徐々に壊死の範囲が拡大していくんだよ。どうせ和平結ぼうとしても旧魔王派が邪魔してくるし。
何より
その意味じゃ転生悪魔はどうなってんだ。悪魔化させられるかどうかが使う悪魔の実力次第な以上は、その貴族が持つ因子をぶち込んで侵食してるわけで、与えた相手を与える側と与えた相手の子供みたいな存在に改造しちまってるよな。つまり純血よりは少ねぇが、結局はリリスの因子を含む事になる。ダメじゃん。
まぁそれ言ったらアダムとリリスの交わりで悪霊が生まれたって話もあるから、他神話を貶めて零落させた以外の悪魔は全てリリスの子であるって結論になるわけだが。子供が生まれない理由には長寿以外にそういった要素があるのではないかと愚行する次第。なんかもう悪魔補完計画起こしちゃうのもアリに思えて来た。悪魔よ、リリスに還れ。リユニオン……あれ?
いや実際問題、悪魔全体を滅ぼして世紀末でたっぽいしちまう方が早くねぇか。対外的な評価も底辺で、何やらかしたって「やはり悪魔は愚か」で済むんだからさ。いやまぁゲリラ相手は御免被りたいがな。大人しく過激派を装って距離を置かせて、ひたすら領土を拡大ながら開拓して既成事実として墾田永年私財法していこう。でもちゃんと測量してなさそうだし少しずつ広くしてけば気付かれもしねーんでねーかな。
自浄作用の弱さを改善するなら第三者――悪魔の事情に配慮皆無な他神話による支配が一番効果的なんだよな。その後は実効支配されるわけだが、残すべき文化とかもないし……強いて言うならレーティングゲームか。
少なくとも他神話勢力にとっては数こそ多いが大半は吹けば飛ぶ程度の雑魚集団で、天使や堕天使からしても数は多いし攻撃も多彩だが弱点丸出しなギャラドスの集まりでしかない。でもやけに自信満々で上から目線。要は会話できないけど雑魚だからこっち来なきゃ放置でえぇかくらいの扱いされてるわけで、実行できる生存計画が立てれないんよ。吸血鬼も似たようなもんだったよな。
原作はオープンすぎるスケベ極振りな熱血主人公の英雄譚だから政治要素なんて英雄として持ち上げるための舞台装置で十分だが、おかげで原作開始前の象徴もない現在は酷い有様っていうね。前日譚に当たる作品もあるらしいが、原作に繋げるなら政治的には無能なまま。下手すりゃ作中で触れられもしねぇぞ。
つーか現体制の外交担当が
つーか初代魔王が気持ちを収めて帰って来る確率を
もうカテレア・レヴィアタンが和平会談に乗り込んだのってアレが家名を玩具にしたから死を覚悟の上で『
「まァ、正直地力の方はほとんど追い付かれちゃいるが、場数の違いがな。いつも言ってるが、覚えて考えろ、だ」
「「ぐぬぬ……」」
『言っておくが赤いのと喧嘩してる所を邪魔して来た過去の三大勢力よりも
うむ、相手の攻撃力とこちらの耐久を考えれば結構な綱渡りだったが、まだ直線的な動きが多くフェイントも見え見えで連携もタイミングを最適に合わせるだけで不協和音みたいな崩し方はしなかったんで、今回も問題なく鎮圧できた。やっぱり自分ごと討たせるようになってからが本番よな。
しかしそうなると、アルビオンの言葉を信じるなら過去の三大勢力はどんだけ残念だったのか。アタシの予想における末期で主戦力の神と魔王がやる気なしだった可能性も高いか。
「まァ、動き自体は悪くねェのよ。ただお行儀が良すぎるっつーか、正解だけを選ンでるせいで分かりやすい。後でスピードが急に変わる音楽の有名どころ詰め合わせ演奏してやるから、それに合わせて即興で歌ったり踊ったり合わしてみ? やりにくさがわかるだろうさ」
『あぁ、それは確かに厄介だな。実力が上方向へ離れた相手にそれをする度胸を持つ事は難しいだろうが、数がいるなら可能になるか』
「数がいる時点でスペック差から自然と起きはするが、そこから更に個々の変化幅があれば把握するのは時間がかかるだろうな」
「???」
「よくわからないな。だが、りょうしゅがいうならやってみよう。ただ、いまはクールダウンだ」
「そうだな。クールダウンはだいじだ」
アルビオンの教導も効果出てるんだよなぁ。ドラゴンって強者だから理屈は基本的に脳筋なんだが、対峙して来た相手の工夫をそこそこ細かく覚えてるんで知識が豊富だ。授ける対応策は正面から打ち破る一択なんで役に立たんが、例題を提示できる時点で十分に役立ってると言えるんで面目は保たれてる。考えて答えを出すのは
にしても、なんで黒歌と白音の歓迎会なのに主役そっちのけで模擬戦なんてしてるのか、コレガワカラナイ。
「やべー奴しかしないにゃん……でも白音の事はお姉ちゃんが守ってみせるからね!」
「わたしも、たたかう……!」
「白音……」
「ごほうび……すきなおやつ……がむばる」
「白音ェ……」
まー結果的に新人の意気込みを引き出せたから結果オーライってやつだぁな。
黒歌は仮にも成人済の家名持ちだろうナベリウス分家当主を殺して来たから実力に自信ネキだったろうが、比較対象が悪い。半ルシファー白龍皇と人間最強候補を筆頭にした宝物センサービンビンな原石達しかも磨かれ始めだからな。しかも実際の宝石と違ってモース硬度なんて無いんで勝手にぶつかり合って研磨されてくし、見てるだけでも楽しい。なお引っ張り出されて研磨剤をやらされる模様。ならば磨くよりも先にカットしてくれるわー!
ちなみに先祖返りレヴィアタンのイングヴィルドことイニーは、魔力制御が甘く力に振り回されてるため不参加。
ヴァーリの訓練ついでに半減してもらって出力を絞り暴走時のリスクを減らす訓練やらせてんだが、なんか
しかもそれがドラゴン特効の支配能力を持ってたから本格的な訓練も一時中止してる。
ヴァーリ自身は耐性を付けるためにもどんと来いって姿勢なんだが、イニーは洗脳じみた能力を嫌って使いたがらない形だ。なんか起動すると微妙にトランス状態になって制御不能っぽいし。どうしてこうランダムに撒く癖して不適合が目立つのかね
あるいは試練的な意図なんかもしれんが、鳩の罪は重い。なんでも原罪で誤魔化せると思ってんじゃねーぞ混血にまで被害が出とるるんじゃい(巻き舌)。
一応、
改善というか克服できた場合は出力から類推するに魔王級だろうし、領内でもトップクラスに躍り出ると思われるんで、是非とも頑張って欲しいところだ。海を操る能力は……
あと場合によってはミドガルズオルムに会う目的で
それと患ってた眠りの病は完治してるが、魔力量と制御能力の兼ね合いで流れが滞り体調不良とかがちょくちょく起きる。それをクラフトチートの応用で詰まりを解消するために排出してやる対処療法をしてるんだが……感覚的にお漏らししてるみたいで恥ずかしいらしい。知らんがなと言いたい。むしろ何故そんなやりにくくなる事を告げたのか。まさか露出が性癖なんかな。ここHSDDだもんなぁ。
あるいは孤独を嫌った事で弱みを握らせてそこに付け込んで猥褻な行為を強要するように仕向け既成事実から責任取らせる形で家族を得る高度な戦略なのかもしれん。いやまぁ流石にポンコツがすぎるし違「ぁちゅ!」「「「Bless You」」」「あぃやとごじゃましゅ」……ち、違うよな、うん。あと仮にも悪魔の治める領地でBless Youはどうなん領民。まぁ雑学披露してたらアーシアがどハマリしちゃったのが原因なんだが。
つまり例の如くアタシのせいと。頼むから外じゃ口にしちゃいかんぞ。
まーそんな体質的な問題も出てるんで魔力制御に関してクラフトチートで改善しようとしたんだが、イニーも
「白音はまず体を動かす事に慣れような。猫魈は単なる猫又と違って身軽なだけじゃなく術の適性が高い珍しいタイプだから、師匠枠をどうするかって問題はあるが」
「白音の面倒は姉である私が見るから平気よ」
原作の塔城小猫は仙術に忌避感ネキだったせいか魔術や妖術すらも使わんで戦車の駒効果に任せたインファイターやってたんでしょ。小さい子がデカい武器とか怪力って浪漫はわかるんだが、話が進んで設定が盛られていくに連れて才能を全く活かせてない主の資質が浮き彫りになっていくの草なんだ。甘さを優しさ扱いして飼い殺しにするのを正解と見るアットホームディストピアしてるのがグレモリーの特徴とはいえ。
その主ことリアスだって数々の事件で成長していくわけだが、要はそれまでの教育が失敗してた事の証明になってグレモリー家の評価も下がるし。それでいて現ルシファーの実家だから潰すに潰せないのすげー厄介だな。
そう考えると。ライザー婿入りは内側からの改革を狙ったまであるわ。ダブスタお姫様の我儘とシスコン魔王の専横で無事破談にされてたが。
この世界でアレが通ったらルキフグス家当主の名においてサーゼクスをルシファーと認めないって宣言出して引き籠もるぞ。まーそれ以前から事実上の独立をするだろうがな。現状が既に悪魔陣営との取引皆無で堕天使や各神話勢力を相手に輸出入してて半独立状態だし。
そろそろタンニーンと接触してドラゴンアップル栽培に挑みたいんだが。シードルも作ってみたい。バアル家の特産も林檎だったか。
まー長編シリーズはどうしても設定矛盾が出て来て情報をまとめると初期の部分に筆者の若さ故の過ちが詰まってて目立つんよな。勢いはあるんで場面場面を切り取れば感情が揺さぶられるんだが。例えば衣類を破壊したりおっぱいで
まぁ、仮に小猫がトラウマと向き合いたいって志願してたところで悪魔陣営の外交チャンネルなんて死んでるようなもんだし叶わんのよね。仙人の使う術なわけだし、基本的に使用者は道教に属してる中国勢。この世界だと仏教に流れてるのが大半だから須弥山で天部で、宗教のシェア率からしても聖書勢力を一番嫌ってるまである神話勢力だかんな。その意味じゃ主人公が殺されて悪魔になり物語が動き始めるまでは猫魈の才能を活かせる環境になかったのは確かか……いや、せめて妖術は使わせろや。
サーゼクス眷属の沖田総司が体内に妖怪飼ってる的な話を見た気がしたけど、仙術使える妖怪はいないとして、妖術くらいは何とかならんかったんかね。あー、でもそうか、黒歌への警戒から小猫も警戒されて力を付けさせない方針はあるか。
つまり捜査能力が終わってたり介入させてもらえない政治力不足な現魔王派の無能による被害者じゃん。かわいそ。
あと体内に妖怪ってここだと時空が混ざった都合で鬼灯様の成立過程と近かったりしないんだろうか。その場合は沖田自身が妖怪化してるわけで、肺病とか克服できちゃってもおかしくないんよね。すると
つーか理由があろうと人外を利用しようとか士道不覚悟で切腹だろ。仲間見捨てて悪魔化して生き恥まで晒してるのは信じられん。これ実は偽物か妖怪に乗っ取られ済なんじゃ……よし、機会があったら魂抜き取って浄化して日本地獄に送ろう。なんなら一人くらいは新選組隊士が獄卒やってそうだし、受刑中の隊士もいるだろうし、署名してもらえないか提案してみんべ。
しかし仙術を須弥山通さずに、か。鬼いさん時空で考えたら五道転輪王が生前は道士だな。とはいえ、流石に仙術の指導をお願いできるお方じゃないしなぁ。白澤を紹介するのは貞操的に……うん? 房中術を考えたらアリ、なのか? 黒歌は強い雄の胤を求める感じで貞操観念も緩めだし、瑞獣相手なら強さ的にも問題は無さそう。
いやでもあれは後ろ盾を持たない黒歌が生きるために力や縁を求めた結果な気がしなくもないな。種族柄で発情期はあるようだし、自然とそうなった部分もあるんかね。知らんけど。まぁ白澤は比較的最後側の手段だな。領民、幸福は義務です。
「その姉が独力じゃ伸び悩む事になンだろうが。近く須弥山からヨガの指導書的なサムシングが届くはずだし、瞑想とか一部は仙術にも応用できるとは思うが……まァ短所を補う側から鍛えていく方法もありだ。最終的に好みはあれど一通りこなせる万能型を目指してもらうし」
「須弥山って……どんな人脈してるのよ、アンタ」
「日本地獄にいる閻魔大王の第一補佐官をしてらっしゃるお方に返しきれない恩があって、そこからだな」
「本当にどんな人脈にゃ……」
まぁ、意味わからんわな。自分でもどうしてこうなった感は強いし。これもみんなこの世界を作り上げてる生ハム堕天使と愉快な
で、数日後にブッダから連絡が来たんでヨガの指導書を受け取りに立川へ赴いたわけだが。
「HA、梵天から話を聞いた時は半信半疑だったが、まさか本当にコウモリ風情が彷徨いてるとはな」
「恐縮デス」
来ちゃったよ帝釈天。テメー仮にも須弥山の主神だろうがよ何ポンポン出歩いてんだここ日本ぞ、立川ぞ。百歩譲って降臨するなら柴又だろ。音MADの素材にすんぞ。
つーかまさか電車乗り継いで来たとかじゃねーよな。相乗りしてた客が不憫すぎるんだが。天部にクレーム入れとくか? それとも日本神話に報告か?
そんなんだからメガテンじゃインドラとしてしか出してもらえねぇんだよ。四天王は東京の守護神の部下って印象が強いし。代わりにヴリトラとインドラジットにでも挟まれてろ。
あー唐突にチヤヴァナ仙がポップして懲らしめてくれねぇかなー。