UNDERDATA   作:∞infinity∞

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UNDERDATA。

 

それは『最も平和な世界』。

 

発見当初、旅人たちから疑いの嵐を受けた。

 

『罠』、『詐欺』、『嘘』、『虚偽』、『作り話』、……

 

様々な悪い噂が流れ、殆どの旅人はUNDERDATAに近づく事はなかった。

 

しかし何処もかしこも安らげる場所なぞないこの世に、1つの希望が現れたのは確かだった。

 

1人、また1人と、旅人は恐れながらもUNDERDATAを訪れた。

 

 

 

やがて、訪れた旅人達による良い噂が広がり始めた。

 

その噂は瞬く間に大勢に広まり、興味本位で訪れる旅人たちが増えるようになった。

 

怪訝な目をした旅人も、どうせ嘘だと考えた旅人も、帰る頃には全員笑顔。

 

旅人たちは満面の笑みで、口を揃えてこう言う。

 

「1番平和な世界」、と。

 

犯罪もなく、何かを恐れることもなく、ヴィランからの襲撃も一切ない。

 

世界全体が守られているため、いつでも安全で平和なのだという。

 

何度も大規模な襲撃をされたが、それらを全て呆気なく追い返したという伝説もある。

 

今では数多の旅人が訪れ、平和で安らげる世界として知られるようになった。

 

 

 

そんなUNDERDATAだが、ただ1体のスケルトンがその平和を保っている。

 

世界全体を守る防御壁のようなものも、彼が作り上げたのだ。

 

平和のままでいたい───────そんな一心を胸に掲げて。

 

 

 

そのスケルトンの名前を、「Aurora」といった。

 

Auroraの見た目は、最も有名な元の世界のスケルトンと色が反転した服装となっている。

 

彼に限らず、他のUNDERDATAの住民も、同じように反転した色の服装である。

 

バグを起こして服の色が反転したが、住民は気に入っているようで直していないのだそうだ。

 

それ以上理由を問うと、Auroraは何も答えなくなる。

 

 

 

UNDERDATAにおいて、旅人たちの間で暗黙のルールがある。

 

『この世界の過去を聞かないこと』。

 

過去について聞けば、まもなくAuroraからは笑顔が消える。

 

何度も聞いた結果、Auroraに「それ以上聞くな」と悲しそうな声で言われたこともあるという。

 

その瞬間、初めてUNDERDATAには平和とは言い難い静寂が流れたのだった。

 

以来、UNDERDATAの過去を聞く事はタブーとされ、暗黙の了解としてそれが広まった。

 

 

 

今日も平和を求めて数多の旅人が訪れる。

 

今日も過去を隠して数多の平和を見物す。

 

平和を味わい笑顔が溢れ、

 

平和を求めて世界を崩す。

 

 

 

これは、平和に隠された抗いの果ての物語である。

 

 

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