ゼインの世界渡り   作:ikkun

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情報収集と新たなる殺人

そうして夜通しの屋敷の見回りも持ち物検査も成果は得られなかった。

 

正義「どうせなら部屋や風呂場にも監視カメラがついてればよかったんですけどね。」

 

翔太郎「いやだろそんなプライバシーもへったくれのない部屋・・・」

 

フィリップ「今はまだ異常がないのが幸運ではあるがもどかしくもあるね・・・」

 

そうして回っていると環奈がふらふらと歩いている姿だった。

 

翔太郎「環奈さん!」

 

翔太郎は逃げようとする環奈さんを引き留める。

 

翔太郎「あんたは昨夜俺になにか言いかけた・・・どうしても引っかかるんだ。」

 

環奈「私・・・覚えてません。」

 

そうして環奈は去ってしまった・・・

 

フィリップ「怪しいな彼女・・・君に声を掛けられるまでは朦朧としているようだった。」

 

正義「ガイアメモリによる後遺症の可能性ありですね。」

 

翔太郎「そもそも殺人するメリットが相手が金持ちだとしてもあるのかね?」

 

蛍「はは、メリットならいくらでもあるわよ。」

 

そう言って現れたのは有藤蛍だった・・・

 

蛍「鏡野空也が半端なお金持ちじゃない。例えば廊下にかかっている絵画の中に億単位の価格を下回るものは一枚もないわ。」

 

フィリップ「なるほど・・・金森大介のような古美術商に売れば数年は贅沢ができる・・・」

 

蛍「そういうこと。だから私は手段は選ばない、勝って見せるわよ。自分の中の魔性をさらけ出して。」

 

そういうと笑いながら行ってしまった・・・

 

フィリップ「翔太郎・・・正義、ここに迷い込んだのが三人で良かった。ここはあまりにも異常な人間の感情が渦巻いている。正義の不動の心と翔太朗の人間力と直感に頼るほかない。」

 

正義「そうですね・・・全員怪しく見える以上それしかないですね。」

 

翔太郎「まぁ、ドーパントも得たいが知れねぇ。お前たちの冷静な目と頭脳が必要だからな・・・これは本気でかからないと駄目そうだ。」

 

そうして翔太郎たちが喝を入れなおしていると悲鳴が響いた!

 

フィリップ「翔太朗!今の悲鳴は・・・」

 

翔太朗「浴場からだ!」

 

正義「悲鳴の主はくるみさんですね。」

 

そうして来てみると浴場から仮面をつけたくるみが上がってきた・・・

 

くるみ「大変よ・・・お風呂の中で・・・!」

 

そうして中に入ると湯舟のそこに沈んでいる蛍の姿があった・・・

 

翔太朗「くそぉぉ!!」

 

フィリップ「アルコール臭がする・・・ドーパントの仕業だ。」

 

正義「環奈さんがいませんね・・・とりあえず現場を写真に収めましょう。」

 

そうしてバットショットで写真を撮りつつ三人は証拠を見つけようとする。

 

フィリップ「妙だな・・・死体が綺麗すぎる・・・木に突き刺した財前暦のような無残な死に方とは違う。仮面も叩き割られておらず無傷だ。共通する点は・・・!」

 

フィリップは何かに気づいたようで死体をあげて確認する。

 

フィリップ「翔太朗、少し僕に時間をくれないか。その間に君と正義は屋敷の全員を集めておいてほしい。」

 

正義「わかりました。環奈さんを連れてきます。」

 

そうして二人は屋敷の広間に全員を集める。

 

正義「それでさっきの事件の前は皆さんはなにを?」

 

空也「それについてはわたしが・・・」

 

どうやらくるみと蛍は空也の取り合いをした後くるみが風呂場に行くと蛍があの状態でいたということだった。

 

翔太朗「死体を見た割には君はちゃんと仮面をつけて風呂から出ていたよな、案外冷静だったな。」

 

くるみ「当たり前よ!空也さんに見られたら失格なんだから最初はビビったけどあんな子のせいでチャンスを失ったらバカバカしいもん。」

 

正義「この中には環奈さんだけが被害者現場に来ていませんでしたがどこにいたんですか?」

 

環奈「私・・・覚えていません・・・」

 

正義「ガイアメモリの後遺症として記憶の喪失はよくあるみたいですよ。血まみれの服はどうしているかわかりませんがこのままではあなたの疑いは晴れませんよ。」

 

環奈「違います!?私血まみれになんて・・・!!時々知らない場所にいたりしてるだけで・・・」

 

くるみ「そこの白髪事務員の言う通りよ。言っとくけど次に死ぬのはアンタか私なんだからどっちにしろ犯人はわかるわ。」

 

空也「よさないか・・・!」

 

そうして空也の一喝で場は収まり正義たちは部屋の外に出ると電話の音が鳴った。

 

翔太朗「電話・・!通じたのか!」

 

フィリップ「その件は後で・・・逐一送った情報をみればわかるが純度100%のガイアメモリ犯罪だよ。できれば君個人に来て欲しい。」

 

照井「わかった。」

 

正義「貴方たちにも活躍してもらいますよ。」

 

チェルシー「わかりましたー」

 

バイオ「緊張するわ・・・」

 

そうしてときめと亜樹子と照井、バイオとチェルシーがリボルギャリーに乗り込んで雪山に向かうのだった・・・

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