正義と剛がバイクで駆け付けるとその別荘は複数のモニターに三脚、そして予告のために使った椅子があり、そこが撮影場所だと一目でわかった。その室内に光也は令子に向き合っていた。
光也「懐かしいだろ?もう一度、この場所に行きたいなんて可愛い娘が懇願するものだから人肌脱いでやったんだ。」
令子「やっぱり全部見てたのね。家では仕事ばっかりだったあなたがここに来た時だけは遊んでくれた。」
令子が懐かしむのを剛と正義は隠れてみる。
光也「よい仕事をするには適度の休息が必要だからね。心休める時間が。」
令子「それだけじゃないでしょ?実験という目的もあった。」
剛「実験?」
令子の言葉に剛が疑問の声を呟く。
令子「私たち家族が来ると決まって事件が起きた。放火や窃盗、誘拐事件も。私が中一のとき近所の別荘で4歳の少女が行方不明になった。警察の捜査も意味が無くて3日すぎても発見できなかった。」
光也「そんなこともあったね。」
令子「家族や捜査員の焦りがピークに差し掛かった時少女は離れの山小屋で発見された。発見したのは私だった・・・」
剛は悟った、これは令子の最後の勝負なのかもしれない。そして自分と同じように父を乗り越えようとしているのだ。
令子「私は気付いた。少女の失踪が過去に起きた誘拐事件を模倣していることを。だから記録を手掛かりに居場所を特定した。」
光也「あのときは驚いたよ。全く予想もしてなかった結果を出したのだから。」
令子「私は知らずにあなたの目的を邪魔した。」
光也「私は嬉しかったよ。私から受け継いだ素晴らしい才能がある。いい犯罪心理学者になれるとね。」
令子「嘘!そのときから急に冷淡になって避けるようになった。貴方はむしろ私を嫌ったのよ!子供だった私があなたを超えると思ったから!」
そのとき光也は冷たい表情へと変わりはなし始めた。
光也「あぁ、そうだ。私は恐れたのさお前の才能を、お前を遠ざけて犯罪心理の勉強をするのも禁じた。妻は俺の態度をなじり家を出て行った。そしてお前も俺を嫌い、家から出て行った。」
令子「離れた場所から見ていたわ。貴方の模倣犯罪を。そしてテレビで喜々として分析した。自分の犯罪をほめたたえるように。」
光也「そうさ、私は器の小さい男だった、お前も私の呪縛から逃れられなかったのに何故邪魔をした。そんなに私が嫌いか?憎いのか?」
剛「違う!」
正義(ちょっとちょっと・・・)
剛は思わず叫んでいた。正義はこのまま警官隊が周囲を取り囲むまで見張っていようと思っていたがあてが外れてしまう・・・
正義(まぁ、私たちが加わればより時間も稼げますか。)
正義は今のうちにネオバイラルコアで令子の感情を回収していた。
剛「確かに彼女はあんたを憎んでた。でもそれ以上にアンタを愛してたんだ!」
剛はその間にも彼女をかばってそう言ったのだ。しかし光也は笑ってこういった。
光也「愛?家族は私にとって支配するものでしかなかった。愛など存在しない。」
その言葉に剛は怒りをあらわにするも令子にとめられる。
正義「それで今回の犯罪は本当にあなたが計画を?」
光也「あぁ、獄中で練りに練ったんだ。私の芸術の総決算だ!」
令子「そうは思えないわ。確かに研究パターンをなぞっているけど本質的な部分が違うわ。テーマや最終的な目的はなんなの?」
光也「言いがかりも甚だしいな!目的は進化だよ。」
そう言って取り出したのは正義の探していたアニマシステムのヘルメット装置だった!
正義(まさかここで発見できるとは!)
正義はタコカンドロイドを忍ばせて見えないようにプログラムをUSBメモリで盗ませる・・・
光也「私はネットワーク世界と一体化することでロイミュードに関する全ての知識と情報を手に入れた。今の私は限りなくロイミュードに近い存在となったのだよ。」
剛「何故そんなことを・・・」
光也「ロイミュード005は私をコピーして人間の感情と姿を獲得した。私も同じようにあらゆる情報を取り込み神となるのだよ。」
正義「無駄ですよ。すでに警官が取り囲んでます。一体化してもりんなさんや西城さんが融合した直後にあなたを封印しますよ。」
光也「ならば何十年かかろうとその封印を解いて見せよう!私は世界を作り替える!」
光也はそう言ってヘルメットをつけてパワーをマックスにした。次の瞬間だった!
バチバチ!
なんとシステムがスパークして光也の体は激しく痙攣した!
令子「お父さん!!」
令子は倒れた光也の体を揺さぶるが目を覚まさない。
ボォ!!
正義「くっ・・・炎が・・・早く逃げますよ!すみません、消防車と救急車をお願いします!」
正義は冷静に対処しながら二人を逃がすために声をかける。
その後呆然となる令子とそれにつきそう剛をしり目に消火と光也の搬送が行われるのだった・・・