正義たちはアリアンの案内で森への道を進む・・・
正義「アークの転移があったからなんかきついですね・・・」
アリアン「普通旅っていったらこんなもんなんだけどね・・・」
アークの転移魔法を知ってるからか不便さを感じながら森を進む二人、それはアークも同じだった。
アーク「中々進まぬ・・・お、あそこは視界が通る。転移で先行するぞ!」
正義「え、それって・・・」
アリアン「ちょっと待って!?」
その瞬間落下音とアークの悲鳴が聞こえた!
アーク「ぬおぉぉお!?」
正義「案の定段差でしたね・・・」
ポンタ「きゅい・・・」
アリアン「足場が見えてないのにそんな魔法を使うからよ・・・」
アーク「あぁ・・・だが良いものを見つけたぞ。」
それは川だった・・・
正義「今日はもう遅いですしここで水の確保と食料を確保しましょうか。」
アリアン「そうね。」
その後はアークが自慢の剛力で軽々と魚を釣り上げ、正義が採ってきた山菜やきのこを焚火で焼いて食べるのだった・・・
正義「たまにはこんなワイルドな食事も悪くないですね。」
アーク「正義殿が山菜やキノコの知識を持っていて助かったな。」
二人が話しているとアリアンが定期連絡を終えて戻ってきた。
アリアン「囁き鳥によると順調にエルフたちはエルフの里、ララトイヤに向かってるみたい。」
アーク「それは何より。」
ポンタ「きゅい・・・きゅい・・・」
ポンタはすっかり眠ってしまっているが何故かアリアンはそれをじっと見ていた・・・
正義「アリアン・・・触りたいんですか?」」
アリアン「そ、そんなわけないじゃない!それよりもエルフの森・・・ララトイヤまで二日だから英気を養わないと!」
アリアンはごまかそうとするが今度はお腹が鳴ってしまう・・・
アーク「やっぱり歩き通しで魚とキノコちょっとでは足りないか。どれ、我らでブルボアでも狩ってこよう。頼めるか?」
正義「いいですよ。」
アリアン「ありがとう・・・」
二人が立ち去った後やはりアリアンは眠っているポンタの可愛さに心動かされる・・・
ポンタ「きゅい・・・」
アリアン「起こしちゃだめよね・・・そう駄目・・・」
ポンタ「きゅい?」
するとポンタが起きて可愛いポーズをすると・・・
アリアン「我慢できない~ポンタちゃん、わしわし~!」
アリアンはそれはもうめちゃくちゃモフモフした・・・森の中だということも忘れてメチャクチャモフモフした・・・それを血抜きのナイフを忘れて先に戻ってきた正義は空気を読んでひっそりと見ていた・・・・
正義「まるで独身のキャリアウーマンがネコをひっそりとモフモフしている光景を見ているかのような悲しさと切なさとお茶目さがあって何とも言えない妙な雰囲気です・・・」
アーク「おーい、正義殿ナイフは取ってきたのか・・・ん?」
正義「あ・・・」
すると狩りから戻ったアークもその光景を見てしまった・・・
アリアン「あ・・・ふ、二人とも早かったのね。あら大きなブルボア、早速捌きましょうか。」
正義「そ、そうですね。」
アーク「ポンタよ。後で我もわしわししてやる。」
ポンタ「きゅい!」
正義「ポンタも喜んでますね。」
アリアン「もう!からかわないでよー!!」
そうして夜は更けていき・・・二日後・・・
アリアン「ここを抜ければ・・・エルフの里、ララトイヤよ。」
そこは木製ながらも壁から生える木の槍などで侵入を防ぐ巨大な門がそこにはあった・・・
ゼイン「ここでは人族の格好は目立ちますし鎧姿でいきますか。」
アリアン「突然鎧をまとってびっくりしちゃったけど・・・確かにそうかもね。じゃあ許可をもらってくるから待っててね。」
そうしてアリアンは門の中にはいっていった・・・
アーク「やはりエルフの寿命は長いだけあって門も古めかしいな・・・悠久の歴史を感じる・・・」
ゼイン「その分、慣習にとらわれた頭の固いものも多そうです。アリアンの両親なら大丈夫そうですけどエルフが出てきたら即魔法や弓矢での歓迎にならないことを祈りましょう・・・」
アーク「そうだな・・・」
ポンタ「きゅい・・・」
ゼインの発言に二人は気を引き締めながら待つが・・・
ゼイン「やっぱりというか案の定というか・・・遅いですね。」
アーク「もう夕方だしな・・・」
二人と一匹は剣の打ち合わせをしたりポンタと遊んだりしてヒマを潰していたがやはり時間はかかっていた・・・二人がそんな風に言っているとアリアンが出てきた。
アリアン「二人ともお待たせ!許可が下りたわ。」
二人はそうして入るとそこにはドーム型の家が並びその中に畑があり、家の背後には広大な森のある牧歌的な風景が広がっていた。
アーク「あのひと際大きい木は・・・」
アリアン「あれが長老の家よ。」
ゼイン「いよいよですか・・・」
アリアン「緊張しなくて大丈夫よ。だって私の家だから。」
アーク・ゼイン「えぇ!?」
なんとそこが彼女の家と言ったのだ・・・二人は驚きながらアリアンについていくと家の前にアリアン似のエルフの男性とダークエルフの女性が待っていた・・・
長老「よく来てくれた。私はディラン・タール・ララトイヤ。この里の長をしている。娘が大層お世話になったそうで。」
女性「妻のグレニス、アリアンの母です。」
アーク「お初にお目にかかる。我が名はアーク、旅の傭兵をしているものだ・・・」
ゼイン「同じく、マサヨシ・ゼンイと申します。まさかアリアンがエルフの令嬢だったとは・・・やっぱり奥さまもお綺麗ですし。」
グレニス「あらあら!マサヨシ君お上手!これでも170歳なんですよ!」
アーク「なんと!?」
二人は驚愕するが・・・
アリアン「本当は200歳超えてるのに・・・」
やっぱりサバを読んでいたがそれでも若々しい・・・
ディラン「娘から大体の事情は聴いているよ。同胞を救うために力を貸してくれたそうだね。代表してお礼を言いたい。ありがとう、それにしても領主城を襲撃したのは予定外だったよ。」
ゼイン「契約書があってもやっぱり戦争になったりしますかね・・・」
ディラン「私たちは貿易面で人族の大国に魔道具やエルフ族しか作れない魔法石を輸出しているから今すぐ宣戦布告とはいかないよ。だがやはり私とアリアンは長老会に説明しなければならないだろうね。」
アーク「では売買契約書を。」
アークはディランに契約書を渡した。
グレニス「難しい話は終わったかしら?そろそろ食事にしましょう。」
そうして家に通された二人を待っていたのはハーブの匂いの漂う沢山の料理だった。
ディラン「アーク君の体のことや正義君の魔道具のことは聞いているよ。兜を脱いで存分に食べてもらっていい。」
そういうと二人は元の姿で食事をするのだった・・・