ゼインの世界渡り   作:ikkun

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獣人族の事情

お互いに名乗ったところでチヨメは話始める。

 

チヨメ「アーク殿や正義殿は何故ディエントであったとき僕を忍者と呼んだのですか?」

 

アーク「あー・・・我のところではチヨメ殿のような格好をした密偵をそう呼んでいたのでな・・・」

 

正義「ついつい、口に出ちゃったんですよ。」

 

チヨメ「獣人の間で隠された名を出せるということは・・・アーク殿たちは初代様と同じお国の生まれなのですね。」

 

アーク「初代様?」

 

正義「その人は健在なんですか?」

 

チヨメ「いいえ、初代様、半藏さまは600年前に存在した我ら刃心一族の祖となった人族です。国の密偵をしていた方なのですが当時不遇な扱いを受けていた我ら獣人一族を保護して、忍びの技を伝授していただいたのです。」

 

それはつまり・・・

 

正義(600年前にも日本人は来ていたということですか・・・)

 

アーク(人間で、半藏・・・間違いない!彼が名乗ったのは有名な忍び服部半蔵だ!)

 

アーク「ちなみにチヨメ殿のその名前は本名か?」

 

チヨメ「いいえ、これは6忍になったときにたまわったものです。」

 

正義(やっぱり有名な忍びの名前が与えられるシステム・・・燃えますね。)

 

アーク(自分の作った隠密部隊が600年まで語り継がれている・・・羨ましい!)

 

二人は男の子として初代の偉業にロマンを感じてしまうのだった・・・

 

アリアン「それで二人に話したいことって?」

 

チヨメ「・・・獣人族の、仲間の協力にご助力願えませんか!」

 

アーク(やっぱりか・・・エルフ族と人間の関係を見れば獣人族がこの世界でどのような扱いを受けているか予想はついてしまう・・・)

 

正義(アリアンと同じでチヨメも仲間を助けるために動いているんですね・・・)

 

チヨメ「もちろん報酬もあります。売買契約書に書かれた人物を探してるんですよね。その情報も提供します。」

 

確かに2人にとって魅力的な情報だが・・・

 

アーク「チヨメ殿、我らは現在アリアン殿に協力している。」

 

正義「そのお願いは雇い主であるアリアンの意見を聞かないことには・・・」

 

アリアン「・・・チヨメちゃん、チヨメちゃんも仲間を助けるために小さいころから?」

 

チヨメ「はい、修業を重ねてきました。強くなるために一人でも多くの仲間を助けるために。」

 

アリアン「いいわよ、二人とも、見損なわないで。私だって助けたい気持ちは知ってるもの。」

 

アーク「ではよろこんで協力させてもらおう!」

 

正義「私たちにかかれば囚われた組織なんて木っ端みじんですよ。」

 

チヨメ「・・・!ありがとうございます!」

 

そうしてチヨメは具体的な行動を話すために豪勢な店舗の見える丘まで案内する。

 

チヨメ「ここです。この王都で一番大きい奴隷商、レツアト商会、僕たちはここを襲撃します。」

 

正義「なかなか堅牢そうですね。見張りの衛兵もいますし。」

 

チヨメ「レツアト紹介は中央とのつながりも強く、襲撃を受ければすぐに衛兵がもっとかけつけ王国軍も動きます。」

 

アリアン「それだと逃げるのも難しくなりそうだわ。」

 

チヨメ「なので3人には囮として暴れてもらいたいのです。レツアトを襲撃したものや捕らえられたものの一部は逃げられないでしょう・・・でも同時に4つの奴隷商にも奇襲をかけます。」

 

正義「なるほど、それで多くを逃がすということですか。」

 

アーク「チヨメ殿、それなら最後まで戦おう。我は転移魔法を使えるからな。」

 

チヨメ「あれは見間違いじゃなかったんですね・・・!初代様と同じ時空忍術の使い手!」

 

正義「時空忍術?」

 

チヨメ「はい、初代様も長距離を一瞬で移動することができる忍術が使えるんです。」

 

アリアン「これを使えば被害を大幅に減らせるわ。」

 

チヨメ「すぐに仲間に伝えてまいります!そうそう、襲撃は今夜になりますので準備をお願いします!」

 

アーク・アリアン・正義「え・・・?」

 

いきなり伝えられたスケジュールに3人は驚きながら凄まじい動きで去っていくチヨメを見つめることとなった・・・

 

正義「中々のハードスケジュールですね・・・」

 

アーク「仕方ない、準備を進めるか。」

 

アークが入ったのは宿屋で料理を部屋に持ってきてもらうことが準備だった・・・

 

アリアン「準備って腹ごしらえのことだったのね・・・」

 

正義「私たちの国には腹が減っては戦はできないって教訓がありますからね。ん、このサクサクしたの美味しいですね。」

 

アリアン「あ、それアークが追われていたトンボよ。」

 

アーク「なんと!我も食べていたぞ!」

 

正義「これが・・・世界は広いですね・・・」

 

そして腹ごしらえを済ませた正義たちが向かったのは骨董屋だった・・・

 

正義「アーク・・・何やってるんですか?」

 

アーク「変装用の仮面探しだ!鎧はローブで隠せばいいが兜を被ったら結局目立つであろう?だからこんな仮面を買ってきたぞ!」

 

そういってアークがつけたのは骸骨をもした古びた仮面だった・・・

 

アリアン「なにそれ・・・」

 

アーク「陽動作戦なのだから、このくらいしないとな。二人も買ってきたらどうだ?」

 

ポンタ「きゅい・・・」

 

正義「私は、他の鎧も纏えますので・・・」

 

アリアン「遠慮しとくわ・・・」

 

余りのだささに二人とポンタは引きながら答えるのだった・・・

 

アリアン「マサヨシはどんなのに変身するの?」

 

正義「相手は獣人族ですからね。獣を模した鎧なら警戒されにくいということでこれにします。」

 

正義が出したのはブレイズのゼインカード、それは聖剣ソードライバーと水勢剣流水、ライオン戦記のライドブックだった・・・

 

ライオン戦記!この蒼き鬣が新たに記す気高き王者の戦いの歴史・・・

 

ライドブックを装填した正義はドライバーから剣を抜刀する!

 

流水!抜刀!ライオン戦記!流水一冊!百獣の王と水勢剣流水が交わる時、紺碧の剣が牙をむく!

 

アリアン「青い獅子の騎士・・・確かに普段と違っててあの白い鎧を知ってても分からないでしょうね。」

 

ポンタ「きゅいー!」

 

アーク「確かに我よりカッコいいかも・・・」

 

そうして準備が整い集合場所の森に行くとすでにチヨメと仲間と思われる筋骨隆々な獣人の忍びがいた・・・

 

チヨメ「お待ちしておりました・・・お二人とも姿が違いますね。」

 

アーク「これは・・・」

 

アリアン「変装よ、変装!それでそちらは?」

 

チヨメ「刃心一族、六忍の一人のゴエモンです。」

 

ブレイズ「イメージにぴったりですね・・・」

 

名は体を表すとはこのことだろう・・・

 

するとゴエモンが前にでる・・・

 

ゴエモン「・・・・!」

 

するとゴエモンとアークは突然取っ組み合いに入った!

 

ゴエモン「ふんっ!」

 

アーク「どりゃぁ!」

 

アリアン「ちょっとアーク!?」

 

チヨメ「ゴエモン!?」

 

ブレイズ「二人とも凄まじい力ですね・・・」

 

そうしてしばらく膠着したあと・・・

 

アーク・ゴエモン「あはははは!」

 

突然グータッチで仲良くなっていた・・・

 

アーク・チヨメ「えぇ・・・?」

 

ゴエモン「お主やるな!」

 

アーク「お主も中々・・・」

 

ブレイズ「お互いパワー系同士分かり合った感じですね・・・」

 

ポンタ「きゅい・・・」

 

男の友情に困惑する3人と一匹なのであった・・・

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