ゼインの世界渡り   作:ikkun

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まさかの罠

仲直りして数日後、驚異的な回復力を見せたケリオイルたちは一緒に鍛錬に参加していた。

 

スルリム「・・・」

 

正義「相変わらず灰と一緒ですね。」

 

ハッコン「まぁ、呪いもあるしね・・・敵対してるわけじゃないしいいじゃないか。」

 

スルリム「襲うつもりはないわ。魔王軍にも捨てられた身、これ以上敵を増やすのは得策じゃないわ。」

 

灰「何があっても僕はお姉ちゃんの味方だからね。」

 

スルリム「私は灰がいればそれでいいのよ・・・」

 

正義「やれやれ。ここまで甘々だと見張ってる私たちが悪役ですね。」

 

ハッコン「でも灰がいれば裏切ることはないよな。」

 

スルリムのラブラブっぷりに二人はほっこりとするのだった。

そうして旅が順調の進む、ひたすら真っすぐに進むだけで魔物はいないからだ。

各々暇をつぶして一か月たつと・・・

 

正義「皆さん、巨大な扉がありますよ。」

 

そう暗闇の中から巨大な扉が現れたのだ。

 

ケリオイル「どうやら真ん中があたりだったようだな。」

 

シュイ「でも、ここが最深部なんすかね?」

 

ピティ「もっとハッコンと旅がしたかった・・・」

 

ミシェル「敵があらわれたらお任せください。」

 

ラミリス「なら扉は私が開けるよ。」

 

へブイ「罠はないようですが気を付けて。」

 

そうしてラミリスは扉を押すが・・・

 

ラミリス「ふぬぬぬぬぬ・・・・!!」

 

正義「全然開きませんね・・・引き戸やスライド式のドアってわけでもなさそうですし・・・」

 

フィルミナ「これは鍵がかかっているとかでしょうか・・・」

 

ヒュウルミ「あ、あの扉の装飾、なにかはめ込めそうだぜ。」

 

そこには丸いくぼみがあった・・・

 

正義「今までの話からするに・・・ここに階層主のコインをはめ込めば開くんじゃないですか?」

 

ヒュウルミ「なるほどな!けど問題は・・・」

 

愚者の奇行団のと合わせても犬岩山のコインはなかった・・・

 

ミシェル「清流が2枚ありますがやっぱり別々のじゃないと駄目みたいですね・・・」

 

ヒュウルミ「待てよ・・・クマ会長から最深部で開けるように言われた箱・・・もしかしたら・・・」

 

開けてみると犬岩山のコインが入っていた。

 

正義「確かに一度倒したって言ってましたもんね。」

 

赤「クマ会長最高!」

 

白「色クマ男!」

 

クマ会長のファインプレイに皆は盛り上がる。

そうしてはめ込むと扉が開く。

 

ヒュウルミ「行く前に確認しておくぜ。叶える願いについて。」

 

正義「最初に言っておくなら私は譲りますよ。この世界の力はこの世界の住人が使うべきですし。ハッコンはもうこの世界の住人ですから叶える刺客はありますが私は根無し草ですからね。」

 

ラミリス「正義・・・」

 

ケリオイル「俺達の願いは一つ・・・灰の負の加護、腐食を失くすこと。」

 

へブイ「私の願いはもう叶いましたので。余裕があれば靴の城でしょうか。」

 

シュイ「他の人に譲るっす。代わりに腹いっぱい食べさせてほしいっす。」

 

ピティ「私も願いはかなったから・・・」

 

ミシェル「私の願いは自分で敵えないといけないものですので!」

 

ヒュウルミ「俺もねぇな。ラミリスは?」

 

ラミリス「うちもないよ。自分のことに関してだけどね。」

 

ハッコン「残るのは俺か・・・願いは人間に戻ることだけど・・・譲るよ。団長の願いが優先だ。」

 

ケリオイル「けどよ・・・」

 

正義「後回しで良いっていってますし言ったじゃないですか。皆で相談して乗り越えようって。また攻略すればいいだけです。コインあまり一枚ありますし余裕ですよ。」

 

ヒュウルミ「確かに、それに他にもダンジョンはある。そこを攻略すればいい。俺も参加するしな。」

 

ラミリス「私も!」

 

ミシェル「お供しますよ師匠!」

 

そうして願いが決定して歩くことになったが・・・

 

ラミリス「広いねぇ・・・」

 

ヒュウルミ「確かに大分歩いてるけどあたりが見えないから広いって感じねぇな・・・」

 

奥にはポツンと椅子があるだけのものだった・・・

すると・・・

 

「よくぞここまでたどり着いた・・・最下層についたお主たちには願いをかなえる権利がある・・・」

 

そこに座っていたのは一人の老人だった。

 

老人「だが我が迷宮を乗っとろうとしている輩の匂いのする物がおるな・・・」

 

スルリム「それは私のことだろう。冥府の王の元配下だ!」

 

老人「我が力も奪われてしまった。聞くがいい・・・ってこの口調疲れるからやめますか。まさかダンジョンを乗っ取ろうというバカげた者があらわれるなんて思わないじゃないですか。」

 

そこにはなんだか疲れた哀愁が漂っていた・・・

 

ハッコン「スーツ姿といいまさに人生に疲れたサラリーマンみたいだな・・・」

 

ケリオイル「アンタが創造主か?」

 

ダンジョンマスター「えぇ、ダンジョンマスターと呼ばれる存在です。昔は天才呼ばれていましたが・・・そうだ、おもてなしをしなくては。」

 

するとダンジョンマスターは椅子を作ってハッコンたちは座る。

 

飲み物とハッコンと茶菓子はハッコンが提供する。

 

ダンジョンマスター「では質問を受け付けますよ。」

 

ヒュウルミ「そもそも、ダンジョンとダンジョンマスターの関係ってなんだ?」

 

ダンジョンマスター「ダンジョンは大昔の魔法使いが己の力を見せつけるために作り上げた娯楽施設、それを作ったものがダンジョンマスターと呼ばれているのです。」

 

正義「お互いに実力を見せつけていたわけですか・・・どんな願いもかなえるという詳細も聞きたいのですが。」

 

ダンジョンマスター「えぇ、数に上限はありませんが魔力を消費して叶える、ダンジョンの魔力を消費するのでそれが上限ですね。」

 

ケリオイル「息子の負の加護を消すことは・・・」

 

ダンジョンマスター「可能ですよ。魔力を多く消費するのでそちらの自販機さんの人間に戻すのを叶えたら後は叶えられなくなりますが。」

 

ラミリス「良かったね!ハッコン!!」

 

皆は大喜びになる。

 

ダンジョンマスター「けれどそれを叶えるとこのダンジョンは消滅します。」

 

ヒュウルミ「マジか・・・生き埋めになっちまう。」

 

正義「なら負の加護を消して住人を避難させてからここに来るのはどうですか?丁度いいアッシーちゃんもいますし。」

 

スルリム「その呼び方は気に入らないが確かに転移は任せてもらおうかしら。」

 

ダンジョンマスター「冥府の王が入り口を閉じているようですが一時的になら可能です。ではまずは息子さんの加護から・・・」

 

そうしてダンジョンマスターが手を振れると光があふれて黒い靄が消し飛んだ。

 

灰「痛みがない・・・痛くないよ!」

 

その言葉にケリオイル一家は歓喜する。

 

ダンジョンマスター「腐食の加護は消えました。もう体の痛みの心配もないですよ。」

 

スルリム「もうこれで自由よ。私と一緒には・・・」

 

灰「うん、だから自分の意思で言うよ。これからもよろしくね。」

 

スルリムが喜んだそのとき!スルリムの腕から瘴気が漏れ出す!

 

冥府の王「ふはは!!このときを待っていた!」

 

2方向から伸びた触手はダンジョンマスターと正義を襲い・・・

 

ザクッ!!

 

正義「ちっ・・・!」

 

ダンジョンマスター「ぐはっ・・・」

 

正義は直前で体を捻って直撃は避けるが背中を切られ、ダンジョンマスターは腹に貰ってしまう・・・

 

正義「どうやら魔導具にひそかに仕込んでいたようですね・・・魔導王みたいに。」

 

ラミリス「そんな・・・」

 

シュイ「とにかく治療を・・・」

 

冥府の王「待ち望んでいたのだよ、願いをかなえた代償にさらに力を失いたやすく葬ることができるこのときを。そのために強者に一瞬対処不能の状況になってもらうこのときを。おかげでさらに力をもらうことができた。特別の計らいで戻ってきてもいいが?」

 

スルリム「以前の私なら従ったでしょう・・・でももうもっと大事なものがありますので!!」

 

そうしてスルリムは攻撃をぶつけるが冥府の王は弾幕で攻撃してくる。

 

正義「やれやれ・・・回復の隙を与えないつもりですか・・・」

 

フィルミナ「ちょっと!痛みは大丈夫ですか!」

 

正義はふらつきながら答える。

 

正義「大丈夫ですよ。こうすれば・・・」

 

ショック! 

 

プラズマ!

 

正義は電流を流すことで怪我をした部分だけを麻痺させて意識を繋ぐ。

 

冥府の王「これからは面白いゲームの時間だ・・・」

 

そういうとダンジョンが崩壊しはじめたのだ・・・

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