鯉伴と正義が姿を消して数日江戸には階段の話が広がっていき奴良組では対処が追い付けない程ひろがっていった・・・
ぬらりひょん「だーいぶ押されてきてやがんな・・・」
ぬらりひょんは川釣りをしながら顔をしかめた。
狒々「えらい奇魚が釣れたわい・・・こんなとこまで妖でまみれんでもええのにのう・・・」
狒々の手には多眼の奇魚が乗っていた。
ぬらりひょん「全くじゃ・・・部下どもがしらみつぶしに繰り出し取るが全然追い付かん。」
狒々「このままでは土地神の恐れも奪われかねん。」
ぬらりひょん「全く・・・正義がついておるから大丈夫じゃろうがどこで何をやっとるんだか・・・このままじゃ相手が百万鬼夜行になっちまうわい。」
すると一陣の風が吹いた。
ぬらりひょん「・・・もうお主が空を飛んでも驚かんワシがいるぜ、どうしてくれんだ正義。」
正義「いやぁ、敵を撒くのに色々と便利なので。」
そう剣斬の力の風で空を飛んでいる正義と一緒にいる鯉伴がいた。
鯉伴「あんまり目立ちたくはねぇんだけど上空からなら親父たちを探しやすいって正義が言うからな。河童に頼んで色々調べたら見つけたぜ、元栓の場所!」
ぬらりひょん「なに!?」
狒々「百物語が行われる場所がわかったのか!」
鯉伴「あぁ・・・けどそこはどーやら招かれた客しか入れねぇみたいだ。それも見た感じじゃ豪商か身分の高い武士しかいねぇ。」
ぬらりひょん「なるほど、そういう特殊な結界があるなら入るのは厄介だな。」
鯉伴「だからほら・・・この前言ってたじゃねぇか。親父の茶のみ友達で百物語に関係しているのがいるって。」
ぬらりひょん「あいつか!?いやアイツを連れ出すのは待て待て・・・」
正義「ずるいですよ。私だってドラマでしか見たことないあの人と知り合いなんて。」
鯉伴「いや、やってもらうぜ。入ればこっちのもんだ。そこで一気にそいつらを潰す!」
そうして潜入の手はずを整えた奴良組の出入りがはじまる・・・
そうしてしばらくが立ったころ、百物語の元栓、山ン本屋敷では豪商や身分の高い武士が集まっていた・・・
そして屋敷の上の階でそんな様子を見る脂肪のついた巨漢が山ン本五郎座衛門、百物語で得た恐れを百鬼の茶釜に集めて語らせた人間や幕府交換を恐れの入った茶の中毒とし仏や神になろうとしている男である。
山ン本「くくく・・・ワシが正体した江戸の旗本、豪商、大名が集まっておる。」
隣にいる妖金髪で狐目の青年柳田に話しかける。
山ン本「今日の百物語は成功すればさらにワシの野望に近づくぞ・・・これまでわしゃ金も力も求めるだけ全て手に入れてきた!あと残るは・・・何じゃ?」
柳田「神か仏・・・」
山ン本「ワシ自身がなるしかないじゃろう・・・世の中の恐れが・・・ワシへの恐れとなるんじゃ。神仏悪鬼にあつまる信心を根こそぎ手に入れる!あと少しで百鬼の茶釜に恐れが満たされる・・・そのときワシは生きながらに仏になるんじゃ・・・くくくく・・・」
すると今日一番の大物がやってきた。
山ン本「これはこれは水戸光圀公様!天下の副将軍様が来てくださるとはこれほど光栄なことはありません!」
光圀「前々から来たいとは思うとったが~今日は噂の百物語!楽しみにしとるぞい!ほっほっほ!」
山ン本(偉そうに・・・ついに前の副将軍までもがワシの手のひらで踊ることになるんじゃ!)
そうして心の中でほくそえみつつも山ン本は巨大な髑髏の数珠を渡す。
客人「これは・・・?」
客人「見るからに怪しい品ですな・・・数が書いてあるようですが・・・」
山ン本「今日は特別な日、一話語るごとに髑髏の数珠を回していくのです。これぞ怪談百万遍。百篇回ったとき見たこともない恐れが手に入ります。今宵こられた方には特別な力を手に入れましょうぞ。」
客人「おぉ・・・面白き趣向。」
山ン本「後は百話終えた後のお楽しみ・・・きっと今宵の茶はえも言えぬ特別な味となるでしょう。」
そうして語られていく怪談、恐れは着々と茶釜に入れられていく。
光圀「これは面白いのう・・・」
山ン本「楽しんでもらえて光栄です。さぁ、ご老公の番ですぞ・・・噂では諸国漫遊されたとか・・・ぜひとびっきりの話を聞かせてほしいですなぁ。」
光圀「うむ、そうじゃの。ワシも覇者の茶の味に貢献するか。」
山ン本(あと一話・・・ワシが最後に語ったときワシの恐れは完成する!)
そうして光圀公は語り始める・・・
光圀「そうじゃのう・・・あれを聞いたときは心底恐怖したのう・・・なんでもそこでは夜な夜な怪談が語られておってな・・・そこで語られる怪談は現実となって人を襲うんじゃ!罪のない市井の人々が苦しむ姿を肴に悦に入って楽しんでいる外道がいるという・・・支配する側に立てる快楽が・・・麻薬のように体を蝕んでいる畜生にも劣る奴らじゃ。」
山ン本「光圀公?何を?」
回りがざわめく中山ン本が質問する。
光圀「そこでワシは考えた。その外道共を退治する怪はどうじゃ?」
怪談を言い終わると鯉伴がそこにいた。
山ン本「!?」
客人「え・・・?」
客人「な、何!?」
鯉伴は茶釜に足を置く。
鯉伴「へぇ・・・これそんな大事なものなのかい?」
ばしゃぁあ!!
鯉伴「おっといけねぇ、足が滑った。」
山ン本「あぁあああ!!お前なんてことしてくれとんのじゃぁああ!」
客が全員騒いで茶釜に集まる中山ン本は客人を突き飛ばして床に口をつけてすする・・・
山ン本「おのれ貴様あぁあああ!!ご老公もろとも殺してしまえ!」
正義「おっと、それはできませんね。」
正義は出てきて刺客の怪を次々とハルバードで吹き飛ばす。
ぬらりひょん「このお方をどなたと心得る!ここにおわすお方は前の副将軍、水戸光圀公にあらせられるぞ!!」
ぬらりひょんは印籠を見せる。すると客人も刺客も平服するが・・・
客人「あ、葵の紋じゃねー!?」
そうその印籠は奴良組の代紋だった。そうして印籠の中に入っていた鴉天狗がほら貝をならすと・・・
奴良組「へぇ・・・ここが百物語の現場かい!」
客人「ほ、本物の妖怪!?」
奴良組の妖怪が天井から突撃してくる。
山ン本「こっちもいけー!!」
山ン本は次々と妖を出すが青田坊と首無によって蹴散らされていく・・・
山ン本「バカな・・・ここは招かれた客しか入れないはずなのに・・・」
鯉伴「おれぁどこにでも入りこむ妖だぜ?まちょいとばかし友人の手助けも借りたがな。」
ぬらりひょん「おこがましいぞ!鯉伴!ワシの囲碁友じゃろーが。」
光圀「ほっほっほ!そーじゃそうやってのう、ワシの城にも忍び込んで無理やり友人にされたんじゃ。」
ぬらりひょん「おいおいひでぇぜ。」
正義「光圀公・・・貴方の著書・・・大日本史のファンです。この本に署名お願いします・・・」
光圀「おぉ、ワシの言葉の書かれた本か・・・なかなかむず痒いのう。」
正義は急いで持ってきた光圀の名言集を出す。
山ン本「それならあれならどうじゃ!」
そういうと屋敷が揺れ始める。山ン本が巨人大櫓威の怪を繰り出し外から揺らし始める。
ゼイン「ちょっと・・・」
正義が変身して外に飛び出す。
カイザ!執行!ジャスティスオーダー!
exceed charge
次の瞬間黄色に輝くX型のマーカーが刻まれる。
ゼイン「話してる途中で揺らさないでくださいよ!」
ズバアァア!!
次の瞬間にはカイザブレイガンの一撃によって怪異は真っ二つにされていた・・・
青田坊「すげぇな・・・」
首無「流石鯉伴についていけた男・・・」
鯉伴「さぁ!正義が派手にやってくれたんだ!こっちも派手にやんないとな!」
山ン本「ぐぅぅぅ・・・!」
山ン本は鯉伴の百鬼に怯えて逃げようとする。
鯉伴「俺には許せねぇことが3つあるまずは一つ、江戸の町を替えやがった。俺の好きな街を恐怖で満たしてつまんねぇところにした。」
山ン本「はぁ・・・はぁ・・・」
鯉伴「二つ目。自分達の快楽のために弱ぇもんを犠牲にした。」
逃げていると山ン本はこけてしまう。
山ン本「痛い!痛い!あのがきゃぁあ!っていつの間に目の前に・・・」
鯉伴「3つ、面白半分に作られて退治される妖も哀れだ、背負うつもりもねぇ百鬼を作るんじゃねぇよ!」
鯉伴は切り裂こうとしたが・・・
ガキン!!
黒田坊「・・・」
黒田坊によって止められてしまう。
山ン本はその隙に逃げ込んで必死に考え込むが打開策は思いつかない・・・
山ン本「あと一つで完成なのに・・・一つ・・・?つまりあと一つで新たなる妖が生まれるんじゃ!すごい!なんでワシ思いついちゃったんだろう!」
そうして山ン本は数珠を首に巻いて筆を持って紙を広げる。
山ン本「妖を作るんじゃ!どんな妖にしてくれようか!!」