横島っ!   作:緋踏そら

5 / 10
設定だけ、投稿し直しと言いました…壱話―前半を読み直すと
タケルの部分を忠夫と直すだけで良かったので直し投稿しました。
壱話―後半は明日、直し投稿しようと思います。



壱話―前半

『我が子タダオよ……』

 

突如、頭に響く謎の声。

目の前には高身長で鍛えられた筋肉を惜しげもなく晒した何故か裸の男が居た。その表情 は影が濃く全く伺えない。

 

「また、この夢…」

 

此れで何回目か分からない夢…

思わず、顔をしかめてしまう。

 

「………」

 

『……?』

 

「うがぁぁぁッ! またか、またなんかッ! なんで毎度、毎度裸の男が出てくるんだよ!」

 

幼少期から不定期に見せられる裸の男が出てくる夢。毎回疑問や文句を言おうとしても言えずにすぐに目が覚めてしまう故に鬱憤が溜まりにも溜まり我慢の限界を超えた横島は爆発した。

 

生前から女好きで美形が嫌いな横島は、今世も 変わらず…美人を見たらナンパをしていた…その結果は言わずも、馬鹿にされるか無視のどちらかで成功した試しがなかった。

この世界が、横島忠夫として生きてた世界と同じ位神魔やハーフなんかの類いがいれば話は変わっていたかもしれないが…

 

話は脱線したが、男嫌いで超が付くほど女好きの横島が毎回好きでもないどころか嫌いな男の裸を見せられ怒らない筈がなかった……その上、目の前の男は表情は見えないが女受けしそうな顔をしている。それが分かった横島の怒りは油に水を注いだようにヒートアップした。

 

「俺が何したって言うじゃぁッ! 女湯や女子更衣室を覗いたからかッ!? 神様の罰か!? ………ハッ!小竜姫様が嫉妬して裸の男の夢を…いやいや、ワルキューレかも知れない!!」

 

本人達が聞いたら、神剣と精霊石弾のお仕置き間違いなしの狂言的台詞を吐く。と言うより、女湯や女子更衣室を覗いた時点で神通棍が加わり、想像も出来ないお仕置きが実行される。

 

『……え、いや…ちょっと……違っ… と言うか、小竜姫って誰?それにワルキューレって』

 

いきなり、大声でキレ出したと思った次の瞬間…気持ち悪いニヤケ面と涎を垂らしながら狂言に近い台詞を吐く横島に戸惑いが隠せない裸の男。

……横島をよく知る者でもドン引きであろう光景。

 

「ハハハ! おいおい、俺を取り合うのは良いが生憎体は一つだけだぜ! ここはみんな仲良く……ハーレムじゃあ~!!」

 

断言しよう。ドン引き間違いなしだ。

自分の世界入り込み一体何が起こってるのか分からないが自分の頭の中の出来事が垂れ流し状態。

こんなとんでもない状況に、どうしたら良いのか分かんない裸の男は冷やかな視線で茫然と見ることしか出来なかった。

 

「どわははははははー!!」

 

ニヤケきった表情で愉快そうに大笑いする横島。…一体、どんな妄想をしているのか。

 

『……』

 

「どわはは! どわははははー!」

 

『………』

 

「ハハハハハハハハッ!!」

 

唯でさえ、煩かった笑いは更に音量を 上げ甲高く笑いをあげた……その時、 糸…縄が切れるような音が横島の笑いと交じり聞こえた。

 

その音の発生源は…裸の男の方から聞こえた。

 

『すぅー。………せいッ!!』

 

勢いよく息を吐く音と、何かを殴った打撃音と…

 

「ぶぎゃぁッ!」

 

横島の悲鳴が辺りに響いた。

 

「な…なにすんじゃあ~ッ!あと…あと、もうちょいだったんだぞッ! どないしてくれる!?」

 

一体、何がもうちょいだったのかは横島だけにしか分からない事だった。

折角良い気持ちだったのを邪魔された横島は激怒した…自分は悪くない、コイツが悪いのに怒られた裸の男だが、 やっと正気に戻った横島を見これで話が出来ると思うと怒られた事なんて、 どうでも良かった。

 

『…やっと戻ったな……お前には色々 と言いたいが……時間も無いのでな、 今は言いたい事だけ言っておこう』

 

「おいこら、無視するな!」

 

『………お前が我の真の“宿主”になるのはまだ早い』

 

横島の声が聞こえてないのか、そのまま話を続ける男。

 

「話を聞けよっ!ってか、アンタ誰なんだよっ!」

 

『だが、お前は目覚めた……』

 

そう言い。後ろに振り向き去っていく男。……全く、噛み合ってない会話は終わり横島一人が残された…

 

 

…起……て…

 

 

……起き…て

 

 

起きて……

 

 

 

 

 

 

×××

 

「まっ!…て……ん?」

 

夢から覚めた横島の目の前には、自分を覗き込む一人の少女がいた。

察するに、自分を起こしに来たのだと理解する。そんな、ギャルゲー的展開と右手に掴む爆乳と言える胸を揉んでいる嬉しさが頭の中を支配する。

 

「ん~? これはGカップ…いや、それ以上かっ! …あ」

 

「…………へぇ~…」

 

最初は寝たふりをしながら、もうちょっと揉んでいようとしたが余りの胸の大きさに声をあげてしまい起きてた事がバレ。

 

「……ハルコちゃん…オ、オハヨウゴサイマス…イイアサダネ…」

 

寝たふりがバレた事に焦りに取り合えず、 取り繕った挨拶をするがその声は震えていた。

 

「登校初日に遅刻しないよう起こしにきた……久しぶりに会う幼なじみにこんなコトするようになったんだ……」

 

「(あ、あれ…? もしかしたら、怒ってないのか?)」

 

こういった事をすれば、すぐに美神にお仕置きされていた横島は春恋の態度に(これは、怒られずにまだ揉めるんじゃないのかと)と少し期待した。

 

「とりあえず……いつまで人の胸を揉んでる! 手をどけろ!エロシマっ! !!」

 

…が、そんな事はあり得る筈もなく。

春恋は後ろに持っていた竹刀に手をかけ…抜き横島を殴り付けた。

 

「フギャ!!」

 

 

 

 

×××

朝から一悶着あったが、なんとか春恋の怒りをサラリマーンばりの土下座を繰り出し許してもらった。

そんな横島は新品の制服に着替え春恋と共に学園への登校道を歩いていた。

 

「まったく…忠夫は、考えなしに行動するのは昔のままね」

 

春恋は愚痴を吐きながらも横島の隣に並んでいた。

 

「道場に顔をださなくなったと思ったら、家出同然で全寮制の中学に入って…今度は何も知らない学園に入るなんて」

 

「(家出と言うか…親父に無理矢理入れられただけども…ハルコちゃん知らないんだな……この学園の事だって結構知ってるし…今は言わない方がいいな)」

 

ここで本当の事を言っても、「なんで、黙ってたのよッ!」と理不尽の折檻を受けるかもしれないと感じた横島は口を閉じた。

 

それに、この学園を知ってながらも入学した理由は別にあった。

 

「試験も面接もなしで、書類を送るだけで入学出来る上に全寮制だって言うし。それに……今年から共学化の名門女学園だし!!」

 

握りこぶしを作りガッツポーズをし、

「男子校よ、さらばっ!」と血の涙を流しながら言う姿は凄い迫力だ。

 

「そういう所まで変わらないわね………」

 

春恋も呆れて何も言えなかった。

 

「(ホント……昔のまんま―全然変わってない……また昔みたいに一緒にいられるんだ―一緒に―……でも―)」

 

「女子高校生ッ! 女教師との個人授業ッ! やってやる…やってやるぞ!俺は! 素晴らしき学園をッ!」

 

「(シメる所は、シメとかないと―)」

 

うふふと妖しげに笑い持ってきてた竹刀を取り出す春恋の様子に気付いた横島は誤魔化すように「学園の行事は何がある!?」とたずねた。

 

「もう、まったく…そうねぇ……例えば矢倉を組んだりブドウ会開いたり…」

 

ピクッ

ブドウ会…その単語を聞き、僅かに反応する。

 

「あとは巫女装束、着て神楽を舞ったりとか……」

 

ピクッピクッ

巫女装束…

 

「それはつまり、元旦を待たずに巫女さんが拝めちゃう訳か!? 天日に入って良かったぁ! 」

 

「そこに食いつくのか!!」

 

「おぎゃあ!」

 

素早く竹刀でつっこまれた横島は小さい悲鳴を発し、地面にめり込んだ。頭を地面の中に埋めた横島に追い打ちをかけるように勢いよく誰かに踏まれた。そのさい、地面から何か聞こえた気がしたが春恋は気付くことはなかった。

 

「いっ!会いたかったです~!」

 

横島を踏んづけた人物はハートマークが付きそうな位甘えた声を出しながら

春恋に勢いよく抱きついた。

 

「お久しぶりです。春恋先輩!うるちは、先輩に会うために頑張って十五歳になりました」

 

「う、うるちさん。お久しぶり……年齢は頑張らなくてもとれますわよ」

 

春恋のますわよ発言に若干の疑問を持つが、地面から頭を出した横島は春恋とうるちと言う女子を見ていた。

 

「ハイっ! ところで……さっきから先輩の近くにいる……そこのゴミはなんですか?」

 

「(突き飛ばした上にゴミ扱いッ!?

こ、この貧乳痛い目あわせたろうか!……いや。ここで怒ったら学園生活初日から俺の爽やかなイメージが台無しになる……我慢、我慢)」

 

今にもうるちに食って掛かりそうになるが、今後の学園生活が台無しになることを惜しみなんとか我慢した。

 

「彼は私の幼なじみの横島忠夫さん。あなたと同じ天日学園の一年生ですわ」

 

春恋は横島の事を知らないうるちに紹介をし、今度は反対にうるちの事を横島に紹介した。

 

「うるちさんは中等部で後輩だったの……良いコだから忠夫さんも仲良くしてあげて…」

 

「ハジメマシテ。水屋うるちです。好きなものはパスタと春恋先輩…キライなモノはゴキブリと短足男です……ヨロシクッ」

 

そう。横島に自己紹介したうるちの目には不機嫌と不愉快といった、決して好意的な目ではなかった。

 

「(初見から思ってたけど、この子…百合だ…)よっ…ヨロシクッ」

 

うるちの性癖を知った横島はなんとも言えない気持ちだった。

 

「じゃあ、参りましょう先輩!うるちは入学準備委員に選ばれたので…」

 

すぐにも、春恋から横島を引き離したいうるちは春恋と共に目的地に行こうとするが春恋は横島を見、うるちに待ったをかけられる。

 

「もう。しょうがないんだから忠夫は……」

 

地面に座っている横島に手を差し伸べ、握りしめ……顔を近付ける。

その距離はお互いの吐息が聞こえる程の近さに横島は心拍数をあげていた。

 

「そう言えば……三年ぶりに会った…幼なじみにまだ言ってない事あるでしょ?」

 

「え? ……う……あっ……」

 

やっと春恋の問の意味が分かったのか横島は……

 

「胸……大きくなったなハルコちゃん」

 

キメ顔で春恋の爆乳を揉みながらとっても爽やかに言った。

春恋とうるちの表情は石像のように固まり辺りは沈黙に支配された。

 

「ん…んふふ♪んふふふ♪……なーんで、そこにいくのかしら…ね? 」

 

「は、春恋先輩のむ、胸をっ!!」

 

「え、え? ちょ…ごめん!……冗談だからッ!! 」

 

謝っても既に時遅し…殺気を出しながら竹刀を構える春恋……と春恋の胸を揉んだ横島に対し、うらやましく嫉妬の感情で拳を作り構えるうるち。

 

両者は同時に竹刀と拳を振り上げた…

 

「ぶぎゃぁぁっ!!」

 

その日、天日学園に男の奇声が聞こえたとさ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はっ! 今、何時!? ……こんな時間! 大変、遅れちゃうっ!」

 

「行きましょ春恋先輩っ!」

 

「えぇ! ……………入学おめでとう忠夫…」




やはり小説を書くのは難しい……
眠いときなんて更に難しい……

脱字・誤字等の指摘またはお気に入りへの投稿宜しければ


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