横島っ!   作:緋踏そら

9 / 10
一週間ぶりの投稿です。
マケン姫っ!十三巻買いました。
なんか、パワーバランス凄く壊れてると思いながら読んでました。


う~ん、この小説のパワーバランスどうしようかな~


参話―前半

時間には間に合わなかったが無事教室に到着した横島とイナホ。

途中から入ってきた為、他の生徒達から視線を向けられるが横島の行動に更に視線が集まる。

 

「おぉっ! お美しい! こんな美しい人が担任なんて僕はなんて運がいいんだ!」

 

最早、やらないと気が済まないのか。

教室に入るや否や自身の担任を口説いていた。遅刻した上に先生を口説いた横島に生徒達は唖然となる。

 

一方の口説かれた張本人…雨度豊華はナンパした横島に嫌悪感どころかぽわぽわと太陽の様な暖かい雰囲気をかもし出してる。

 

「あら~先生嬉しいわ~でも、今は席に着いてくださいね~?」

 

褒められた事に対するお礼、優しげに注意する態度……今までに無い返しにただ驚愕する。過去にナンパしたら無視をされるか、馬鹿にされる…或いは誰かに止められるぐらいだったのに豊華のようなお礼をされ、優しくされるなんて一度もなかった為驚愕が止まらない。

 

「……」

 

「ん~? どうしたんですか~? 急に固まって~?」

 

驚き過ぎて思考が固まってしまった横島に意識があるか顔の近くで手を振り確かめる豊華。

 

「はっ! い、いや…なんでもありません」

 

彼女の呼び掛けにより、正気に戻った横島はそそくさと自分の席に座る。

それを確認した豊華は話し始める。

 

「それでは、自己紹介しますね~このクラスの担任で一年の文系、主に文学と歴史を担当します~雨度豊華です。よろしく~」

 

ぽわぽわした雰囲気、優しく笑顔を見せ独特な口調で自己紹介をする。

 

「(雰囲気やしゃべり方が冥子ちゃんみたいな人だな……性格は違うだろうな? 嫌だぞ、ぷっつんとか…)」

 

ぷっつんっ子こと六道冥子は横島にとってトラウマでしかなかった。

十二神を操る冥子はちょっとした事で式神を暴走される困ったちゃんで生前、一緒に徐霊をした時など悪霊が襲ってきただけで式神を暴走させマンション一つ破壊した程である。その時巻き添えを食らい大怪我とトラウマを負った。

 

冥子同様、どこかぽわぽわした雰囲気を出す豊華を冥子の生まれ変わりなのではと警戒しだす横島を他所に話は進む。

 

「で~主に一年生の体育などを担当されます。このクラスの副担任は~!」

 

誰かが廊下を走る音が豊華を含め横島達の耳に届く……横島はどうやら、一体誰なのか感づいた。

 

「(この気配…あの人か……)」

 

遠くから感じる気配はつい先程別れたばかりの人だった。

 

足音の主は横島達のいる教室で止まり勢いよく扉を開けた。

 

「男子諸君!! 喜び喚け!! 天日の学園長六条実ちゃんだぁー!!」

 

「で、早速ですけど今日は~……」

 

「華麗にスルー!?」

 

なんとまー個性的な挨拶と紹介をする実に誰もが驚く中、豊華は何事も無かったかの様に話を続ける。それに突っ込む実。まるでコントを見てる様だ。

 

「保健室で身体測定を行います~」

 

「(ッ! 何!? ……身体…測定………身体測定だと!?)」

 

豊華の言葉を脳内で、リピートする横島は口に出しそうになったが堪え、頭を働かせる。

 

「(ここには男子だけじゃない…成熟してないと言え、立派な女性がいる…そして身体測定……これは)」

 

「(神様がくれたチャンスだな!!)」

 

何処の世界に覗きをする機会を与える神がいるか。どっちかと言うと、神よりもサキュバスか悪魔の類いだ。

 

「(男子校に通った三年間! 親父に無理矢理入れられたと言え、血の涙を流しながらも我慢して通った俺に与えられたご褒美! このチャンスを逃す手は絶対にない!)」

 

この男は女性が絡むと無茶苦茶な解釈をするらしい…

一人勝手に決意を固める横島を他所に女子達は実に引率され次々、教室を出ていくなか…一人横島に声をかける人物が。

 

「忠夫様っ! 行って参ります! 」

 

他の女子と一緒に教室を出ていくイナホは人目も気にせず笑顔で手を振ってくる。お陰で周りから小さく笑い声が漏れるが、イナホはどうやらさほど気にしてない様子だ。

 

「お、おぉ…行ってらしゃい」

 

自分以外の男子から視線を感じながらも手を返すと、嬉しそうにして教室を出るまで手を振り続けるイナホに苦笑する横島。

 

「(行ったな………さてと…)」

 

周りは談笑するなか、女子が身体測定に行ったことを確認すると目的の為に行動を開始する。

 

「せ…先……生…」

 

騒がしい教室内で、横島の弱々しい声が豊華の耳に届いた。

 

「あら~横島君どうしました~?」

 

「ちょ…ちょっ……と……お、お腹の…調子が…悪くて…」

 

苦しそうに喋る横島は、顔色を真っ青にして、腹部に手を当てている。その姿は誰もが見ても元気とは思えない状態だった。

 

「あら~大変。まだ時間はありますけど、急いで下さい~」

 

「は…い…」

 

仮病とは思えない状態に、豊華は教室を出ることを許可する。その時、真っ青な顔をしていた横島の顔が笑った様に見えたが豊華には生憎、見えていなかった。

 

よろよろと席から立ち上がった横島に、周りの視線が集まるが本人は気にした様子もなくゆっくりと教室を出ていき、扉を閉めたと同時に、真っ青だった顔は赤みを帯び健康そうな顔色になり、その場で屈伸運動を始めた。

ついさっきまで具合を悪そうにしていた人物とは思えない。

 

次の瞬間、更に病人とは思えない行動を取る。

 

「よっ!」

 

軽く息を吐き、勢いよく廊下を走り出したではないか…

今の横島は、コダマとの試合の時とは違い霊力とエレメントの二つで脚力を強化しており、そのスピードは高位のマケン使いでも影さえ見えないであろう速さだ。

 

何故、戦いでもない状況にここまでのスピードを出しているのかと言うと……

 

 

覗きの為である。

 

具合が悪いと言って教室を出たのも嘘で、顔色を悪くしたのも演技であった。この男は、覗きをするために仮病を使ってまで、覗こうとしている。

 

「うおぉぉぉっ!! 女子高生の生着替えッ! 急げ俺の足! 生着替えが待ってるんだ! 」

 

豊華に嘘をついたことに罪悪感の欠片も無い横島は欲望丸出しで、凄まじい速さで走り続ける横島は、道を間違うこともなく、保健室がある校舎に向かう。

 

 

 

 

 

 

×××

 

「……ここだな…」

 

横島は一つの大木の前にいた。

昨日のコダマ達の荷物を運んでいる最中に、保健室、更衣室と言った場所を既に調べていた横島は、一切迷うこともなく保健室の窓の真下に来ていた。

 

「窓とカーテンは閉まってるが、昨日見たときに少し隙間があったはず…………ん?」

 

横島の言うとおり、保健室の窓はカーテンが閉められており外からは見えない…が、よく見ると完全にカーテンは閉まっておらず僅かに隙間が存在していた。

 

それを確認した横島は、頬がつり上がるが誰かが近づいてくることに気付き、気配のする方向に目をやると一人の男子生徒が此方に向かって走ってくる。

 

「あっ、お前は…」

 

僅かに息を切らせ、横島がいる木の前で止まる男は横島に気付き、声を上げる。

 

「(くっ! こんな時に、邪魔者が……いや、コイツも此処に来たってことは目的は一緒のはずだ…)」

 

横島は、横にいる男をどうするか考えたが男の目的が自分と同じ覗きをするために、来たとさとる。

昔の横島だったら、追い払う所だが今の横島は昔と一味も二味も違う。

 

「(なんだコイツ? スゲェ顔色して出ていたと思ったら、こんな場所に居るしよう…)」

 

男は動かない横島に訝しげな視線を送りながら、大木を登り始めた。

それを黙って見ていた横島は、おもむろに大木に手を当て目を閉じ集中力とエレメントを高める。

 

「万物と一体になり、同化する……“魂の収束”」

 

小さく呟かれた言葉と共に、横島と大木の周りに淡いグリーン色の光が漏れだし、光は枝に、葉へと流れていき大木全体に光が行き渡った。

 

「おおぉ!! ちち! しり! ふともも! まだ、高一のなのになんとけしからん体だ!!」

 

いきなり、大声を出した横島は鼻血を出しながら歓喜していた。

 

一見すると唯の鼻血を出して妄言を言ってる、変質者にしか見えないが……横島の脳内では見えるはずのない光景が写し出されていた。

 

横島の脳内では、多数の下着姿の女性が写し出されていた。

その光景は、妄想や幻覚ではなく今現在保健室で身体測定をしている女子生徒達の光景であった。

 

何故、横島の脳内でそんな光景が写し出されているかと言うと……横島の持つ力のお陰だ。

 

“魂の収束”これが横島が使った力の名前である。早い話、強力なエレメント吸引能力である。吸引能力はありとあらゆる生命からエレメントを吸引することができる。そして今回、横島がしたことは森羅万象との調和と融合だ。魂の収束は唯、エレメントを吸引するだけではなく吸引した物と呼吸を合わせ一体となり、五感を共有することが可能になる。

 

横島は大木のエレメントを吸い大木と呼吸を合わせ五感を共有したため、保健室の中が覗けたのだ。

 

「うおっ! この世の天国かっ! 」

 

「ならば、ワシが連れて行ってやろうか? 本物の天の国へ…忠夫」

 

「はっ!? 」

 

覗きを堪能する横島に背後から声がかかった。声をかけてきたのはコダマだった。コダマの横には木の上に登って覗きをしていた男が倒れ伏せていた。どうやら、既にコダマに折檻を受けたもよう。

 

「(げ!? バレたか!?…いや! 冷静になるんだ。端から見たら、唯木を見ていただけだ! 誰も覗きをしてるなんて思わん!」

 

「ほぉ~…やはり覗きをしておったか…どうのような手を使って覗き見をしておったか知らんが……まずは女の敵に天罰を与えるかのぉ」

 

心のうちが駄々漏れの横島は、覗きをしていたことを言い当てられ混乱する。

 

「な、なんで分かったんだ!? やっぱ、エスパーか!!」

 

「違うわ! おヌシが、勝手に口に出しておっただけじゃ!」

 

余りのアホさ加減に蹴りをおみまいするコダマは前回もこんなやり取りが、と思ってしまった。

 

「全く、色々と物申したいがおヌシの痴呆さに呆れて何も言えぬわ……」

 

「ふぁい……すみまへん…」

 

顔に足の跡をくっきり残した横島はさっさと謝罪をして、倒れ伏せていた男を背負い教室に戻っていた。

 

「しかし、意外だな」

 

コダマの横から、小人ことカクヅチが話し掛けてきた。

 

「怒りに任せてヤっちまうかと肝を冷やしたぜ」

 

「………違う…昨日感じた胸のざわつきも、血の猛りも…感じておったのじゃが………アヤツの痴呆さに何処かに行ってしまったのだ……」

 

「………」

 

コダマの一言に何も言えなくなってしまったカクヅチ。

 

 

場面は変わり、横島は身体測定を受けていた。

 

「先生…胸の辺りが苦しいんです…」

 

上半身裸の横島は目の前に座る女医に自身の症状を述べる。深刻そうに顔を暗くする横島にただ事では無いと思い、症状を聞く。

 

「あら、大丈夫? どうゆう風に苦しいの?」

 

「貴女を思うと引き千切られそうなんです!! だから、この思い受け止めてくださいッ!!」

 

「お前を引き千切ってやろうか!!」

 

「げふっ!!!」

 

目の前の女医に飛び掛かろうとした横島を止めたのは実であった。

外で待機していた実は部屋の中が静かなのを不審に思い、覗いてみたら横島が女医に襲いかかっているのを見て、拳を用いて横島を止めたのであった。

 

「ったく、楓蘭の時もそうだったけど教師をナンパすんな! 秋大丈夫か?」

 

「え、ええ。私は大丈夫よ…」

 

横島の突然の行動に、驚愕した秋と呼ばれる女性は派手に殴り飛ばされた横島を心配そうに見つめる。襲われそうになったと言うのに横島を心配するのは教師としてなのか、人としてなのか…

 

「真面目にやんな」

 

「ふぁい…」

 

実のドスのきいた声を聞き、素直に返事をした横島は立ち上がり今度は真面目に測定をすることにした。

 

「すんません…測定の続きお願いします…」

 

「もう、あんな事しちゃ駄目よ……それじゃあ、この穴に腕を通してね」

 

優しく注意されたが、何処か色ぽい女医にまたもや襲いかかりそうになったが、堪え黙って言われたとおりに目の前に置いてある箱に腕を通す。

 

「ん? ……これって…」

 

言われたまま、通した横島は一体自分は何をしているのかを尋ねる。

 

「フフ、コレはね。貴方達の“マケン”の適性を検査してるの…どんな性質の子にも合う“レプリカ”は用意してあるから、これは“マケン”との相性を測る“魔検”ってトコかしら…」

 

「アッチの世界でも、似たような有ったな…」

 

霊具に似た道具に、懐かしさを感じる横島は口に出してしまい目の前の女医に聞こえていた。

 

「え、なぁに? 」

 

「いや何もないッス……」

 

幸い、ハッキリとは聞こえていなかった様でなんとか誤魔化せ安心する横島はあることを思う。

 

「これ、長くないっすか?」

 

腕を通して、結構経つがうんともすんとも言わない。

女医も横島に言われ、時間がかかり過ぎてることに疑問を持つ。

 

『判別不能』

 

やっと、何か言ったマケンは衝撃的な事を言う。

 

『判別不能! コイツに適したマケンなんて、見つかんねーよ! チクショー!!』

 

若干、口が悪いところが気になるが、今はそれどころではない。

 

「なっ!? ……ぎふっ!?」

 

余りの結果に驚愕する横島が、突然吹き飛ぶ。

 

「秋、どうした!? また、ナンパでもされたかい!?」

 

横島を蹴り飛ばしながら、入ってきたのは実。

マケンの判別結果の声を聞き、また横島がやらかしたと思った実はすぐさま、部屋に入り横島を蹴り飛ばした。

 

「み、実…」

 

「え? …何、この空気…」

 

 




ラブコメとかやめて、横島がバトルしてるシーンだけ書いた短編集にしようかな…
屍姫とGSの小説書きたいしな…

脱字・誤字の指摘お願いします。
お気に入り・感想お願いします。
あと、ラブコメシーンをやめてバトルシーンだけの短編集を書きたいなと思いますが、皆さんはどう思うかを感想蘭に書いて欲しいです。
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